メイドが繰り広げる熱いお給仕にご主人様・お嬢様も熱狂!
小雨が降る9月7日(水)、Zepp DiverCityにて『BANDーMAID PREUS OKYUJI in JAPAN』が開催された。BANDーMAIDとは、メイドの衣装を身に纏った、小鳩ミク(Gt&Vo)、SAIKI(Vo)、KANAMI(Gt)、AKANE(Dr)、MISA(Ba)の、女性5人組のガールズバンドだ。全米ツアー動員2万人超、見た目とは相反するハードロックサウンドが、日本のみならず、海外でも支持を得ており、YouTubeの総再生回数は1億5000万回を超えている。そんなBANDーMAIDの久しぶりとなる有観客での公演とあって、会場はオーディエンスでいっぱいだ。BANDーMAIDのライブは通称『お給仕』、オーディエンスも『ご主人様・お嬢様』と呼ばれている。

照明が落ち、ステージにスモークが焚かれると、流れるSEに合わせ、ご主人様・お嬢様は手拍子でメンバーを待つ。ブルーやレッドのライトに照らされたステージにメンバーが登場。お給仕1発目は“Sense”からスタート。初端からハードな演奏に、手拍子や拳を突き上げるご主人様・お嬢様。そのまま“After Life”へ続くとステージはブルーのライトに彩られ、手拍子をするご主人様・お嬢様の姿に笑顔になる小鳩。それを見たSAIKIも手を挙げながら歌い、ご主人様・お嬢様も高く手を挙げリズムに乗ってそれに応える。「さあ!Zepp!遊びましょうかー!?」とSAIKIが会場を煽ると“Play”へ。KANAMIがステージ左にいるMISAの元までギターを弾きながらやってきて、向かい合いながら奏でると、そのまま続けて“FREEDOM”へ。AKANEがドラムスティックを持ちながら片手を天高く突き上げ、途中KANAMIがAKANEの後ろに立ってギターを演奏したり、MISAと立ち位置を交換したりと動き回る。小鳩の透き通った歌声と、SAIKIの力強い歌声のハーモニーに、ご主人様・お嬢様は盛大な拍手を送った。

「お帰りなさいませ!ご主人様・お嬢様!」と小鳩が可愛らしく挨拶をして、Zepp DiverCityでの公演が2017年12月9日以来の約5年ぶりである事を伝えると、「ご帰宅ありがとうございますっぽ!」と感謝を述べる。「5年ぶりって感じがしない!でも5年振りということは…。みんな一緒に老けてる!(笑)」とSAIKIの言葉に会場から笑いが漏れると、KANAMIは「5年の間にどんどん美人になってるよ!」とSAIKIを褒めるなど、メンバーの仲の良さが滲み出るトークに、会場もなごやかな雰囲気に包まれる。「楽しむ準備は出来てるっぽ!?ようこそ!BANDーMAIDのお給仕へ!」との小鳩の言葉に続き“Manners”を披露。カラフルなライティングがステージを彩り、SAIKIは力強い歌声を響かせる。

そこから“Daydreaming”、“about Us”とミドルテンポの聴かせる曲で繋げ、小鳩とSAIKIの綺麗なハーモニーに酔いしれるご主人様・お嬢様。小鳩がAKANEの方を向き、アイコンタクトを取りながら歌う場面もあった。その後は“カタルシス”、“Collarium”とハードに畳み掛け、ご主人様・お嬢様は拳を突き上げ身体でリズムを刻みながらテンションを上げていく。照明が消えSAIKIがステージ袖にハケると小鳩のボーカル曲“サヨナキドリ”へ。小鳩とKANAMIはセンターにあるお立ち台に並んで乗ると、揃ってギターを掻き鳴らす。「ありがとうっぽー!すんごい楽しいっぽね!?みんな楽しんでるっぽ!?」と小鳩が問いかけると、盛大な拍手が沸き起こる。そしてそこから「お給仕の中で一番なくてはならない事がありますよね!?それが、おまじないターイム!!」と小鳩。お給仕では毎度声出しで「萌え萌えキュンキュン♡」と小鳩とコールアンドレスポンスをするの恒例だったが、コロナ禍ということもあり、声が出せないので、両手の指でハートを作り「萌え萌え」のハンドサイン、片手の指でキュンポーズを作り「キュンキュン」のハンドサインと決め、小鳩の声に合わせてコールアンドレスポンスならぬ、コールアンドハンドサインレスポンスで会場を湧かせた小鳩。ご主人様・お嬢様のあまりの完璧さに感動し、その様子をスマートフォンで動画撮影する小鳩。「みんな強制参加となっておりますっぽ!苦情クレームは受付けないっぽ!」と、ご主人様・お嬢様全員での全力「萌え萌えキュンキュン♡」を披露した。

そして、MISA、KANAMI、AKANE、小鳩の4人でインスト曲“from now on”で会場を温めると、SAIKIが再びステージに戻り「初披露曲を聴きたいかー!!」と煽り、9月21日発売のニューEP『Unleash』の収録曲から“inflencer”を初披露した。間奏でMISAはステージ前方へ出てきてベースソロを掻き鳴らし、SAIKIの鬼気迫る声に圧倒される。“本懐”ではドラムとベースの激しい掛け合いから始まり、KANAMIもステージ前方に出て来て煽るようにギターを鳴らす。ご主人様・お嬢様もボルテージを上げていき、最高潮で“Choose me”へ。ピンクのライトで照らされたステージで小鳩が笑顔でギターを弾き、会場全体は大盛り上がりだった。「熱い時間を過ごせていますか!?先程やった初披露曲はどうだったでしょうか!?カッコイイでしょ!?」と問いかけるSAIKI。それにご主人様・お嬢様が盛大な拍手で返事を返す。初披露曲の“inflencer”が今度リリースされるニューEPの中に収録されていると話すSAIKI。「今のBANDーMAIDだからこそ魅せられるアルバムになっていて、いつもの如くハイカロリーです!ぜひ手に入れられる事をすごくオススメします!(笑)」と話した。

途中グッズ紹介コーナーを挟み、「BANDーMAIDは来月、アメリカのツアーに行ってきます!本当にみなさんに元気を貰ったので、このまま完走出来そうです!日本では来年1月9日に東京ガーデンシアターでのお給仕があるので、ぜひまたご帰宅願います!」とSAIKI。「じゃ、KANAMIに煽って貰おうかな!」とのSAIKIの声にステージ前に出てきたKANAMIが「東京まだいけんのかー!」「お前ら声は出せなくても身体で表現出来んだろー!?」と、普段は出さないデス声で叫び、ご主人様・お嬢様が湧き上がると“Unleash!!!!!”、“Different”と激しい曲を畳み掛ける。MISA、小鳩はステージ前方へ出てきて演奏し、SAIKIとKANAMIは向かい合ったり、メンバーみんながAKANEのドラムの周りに集まり顔を見合わせるなど、楽しく演奏している姿に、ご主人様・お嬢様の顔も満面の笑顔だ。そして楽器隊4人の“〜session〜”へ。MISA、小鳩、KANAMIはそれぞれの自分前にあるお立ち台に乗り楽器を弾き超絶テクニックを見せつけ、会場のボルテージを更に上げたところで“NO GOD”を披露。KANAMIとMISAは左右にステージを駆け抜け、拳を突き挙げながらジャンプで盛り上がるご主人様・お嬢様を満足そうに見つめながらSAIKIが「ついにラストー!!」と声を上げ、公演ラスト曲“DOMINATION”へ。イントロが流れた瞬間、ご主人様・お嬢様から歓声が漏れる。AKANEのドラムの前にMISA、KANAMI、小鳩が集まり、向かい合って笑顔で楽器を振り上げると、SAIKIはご主人様・お嬢様を指指しながら歌い上げる。「最高ー!!」と拳を突き上げ叫ぶSAIKI。「また来年お給仕で会いましょう!」とご主人様・お嬢様に約束をし、本公演は終了した。

メイド服を着た可愛らしい見た目とは裏腹に、ハードロックサウンドで激しく楽器を掻き鳴らし歌い上げるギャップに終始圧倒された。BANDーMAIDが目標として掲げている『世界征服』へ向け、着々と躍進を続けている。来月のアメリカツアーを経て、また日本でのお給仕の開催に早く帰宅したいと感じた力強いライブだった。
Text:隅内かな
Photo:MASANORI FUJIKAWA、ニイミココロ
『BANDーMAID PRE US OKYUJI in JAPAN』@Zepp DiverCity セットリスト
01. Sence
02. After Life
03. Play
04. FREEDOM
05. DICE
06. Manners
07. Daydreaming
08. about Us
09. カタルシス
10. Collarium
11. サヨナキドリ
12. from now on
13. inflencer
14. 火花
15. 本懐
16. Choose me
17. Unleash!!!!!
18. Different
19. Warning!
~Session~
20. NO GOD
21. DOMINATION