ツアーファイナル公演で伝えた夢の舞台への思いと感謝。
1月21日(土)、ベリーグッドマンが『“すごいかもしれん”TOUR 2022ｰ2023』のファイナル公演をTOKYO DOME CITY HALLにて行った。定刻、MOCAによる影アナにて観客の声援が可能であることが告げられた本公演。ユーモアのある影アナに、老若男女が集った会場の空気も高まっていく。ライブは、3人で声を合わせ歌い上げた“Together”で開幕。爽やかな疾走感と力強い鼓動を思わせるキックが賑やかなステージを作り上げる。序盤からの盛り上がりを見たMOCAが「東京、初っ端からチョベリグでございます！」と伝えると“チョベリグ”を披露し、3人の熱量とオーディエンスの熱狂が混ざりあって会場の温度を上昇させていく。続く“Future”でタオルを回した後には、“まずはそこから-Berry Mix-”へ。クラップで一体感を作り上げながら、真摯にメッセージを届けていった。
序盤の熱狂の後、「勉強とか仕事、頑張ってきました？そんなみんなの気持ちを代弁します」との言葉から“雑草”に続く。一人ひとりを労うように、励ますようにじっくりと言葉を伝え、力強い応援を送った。オーディエンスとコミュニケーションをとりながら、いささか漫才のようなテンポのいいMCを繰り広げた後は、「今の気分を歌う曲です」と“いい気分”へ。日常に根付いた愛を素直に伝えるような楽曲に、会場がじっくりと染み入るような感覚がある。3人の歌声の違いを魅力的に響かせる“トリトマ”、ストレートな気持ちを描く“君がいない帰り道は”に続き、切実なメッセージと穏やかな曲調が会場を包み込んだ。かと思えば、HiDEXがLINEの送り先を間違えたというエピソードや、外で大声で歌っているところを目撃されるMOCAの話題など、他愛もないMCパートへ。日常を忘れられるようなお祭り感の溢れる楽曲やフランクなMC、力強く背中を押される応援ソングなど、ベリーグッドマンのライブは様々な方向から日常の疲れを癒すようなエンターテインメントを届けてくれる。
“花束”を披露した後には、3人で向かい合いながら“Mic”へ。「3本のマイクそれとDJ それだけでこの世界は救える」という3人の原点を思わせる熱い歌詞には、ツアー最終日ということもあって更に熱量が秘められているようだ。「後半戦盛り上がっていけますか！」と熱い煽りによってオーディエンスが再び熱気を上げると、“Amazing”に続く。曲が終わっても盛り上がるMOCAとその周囲のオーディエンスにRoverによるツッコミが入り、「俺だけトリップしちゃってるんじゃないのー！」との叫びから“Trip”になだれ込んでいくという、華麗かつ陽気な展開も更に会場を昂らせる。
今年11月にはこれまで夢として掲げていた阪神甲子園球場でのライブを叶えるベリーグッドマン。そんな夢の舞台にたどり着いたことへの感謝を綴った新曲“夢物語”で丁寧に思いを伝える。3人で歌う「沢山の仲間に出会えて いつもみんなに支えられた ありがとう」のリリックには、溢れんばかりの思いが込められていた。「すごいかもしれん、じゃなくて本当にすごかったと思います。来ていただき本当にありがとうございました」とRoverが感謝を伝え、“流レ星”で明るく希望的に締めくくられた本編。
ツアータイトルにもなっている“すごいかもしれん”でアンコールを始めると、“ライオン”、“アイカタ”へ。「甲子園球場は本当に夢だったんですよ。本当に感謝しています。恩返しの気持ちを込めて、この曲で締めくくらせてください。大切にしている曲です」と力強く“ハイライト”を披露し、「約束の場所、阪神甲子園球場で11月にお会いしましょう！」と誓い合う。日常に蓄積する痛みも、夢を叶える喜びもともに分かち合い、明るい音楽とまっすぐな言葉がオーディエンスを勇気付けたこの日。夢の舞台である阪神甲子園球場に向けた決意と喜びが会場中に伝播した、力に溢れたライブであった。
Text：村上麗奈
Photo：Keiko Tanabe
『“すごいかもしれん”TOUR 2022ｰ2023』＠TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
01. Together
02. チョベリグ
03. Future
04. まずはそこから-Berry Mix-
05. 雑草
06. いい気分
07. トリトマ
08. 君がいない帰り道は
09. 花束
10. Mic
11. Amazing
12. Trip
13. GroovyでDancingなParty
14. 夢物語
15. 流レ星
ENCORE
01. すごいかもしれない
02. ライオン
03. アイカタ
04. ハイライト
