BiS VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

BiS「Brand-new idol Society」

過去の栄光という十字架を背負う、その覚悟を決めた第三期BiS、始動!

2019年5月11日にマイナビBLITZ赤坂ライブにて2度目の解散を果たしたBiSが、再び始動する。2010年に第一期、さらに2016年に第二期と、それぞれが破天荒なアイドル像を追究し、アイドル界に大きな爪痕を残したBiS。しかし今回はこれまでメインのメンバーとして在籍したプー・ルイが不在、第三期はすべて完全な新メンバーでスタートを迎える。
8月14日にリリースされる彼女らのデビューアルバム、そのタイトルは『Brad-new idol Society』。第一期BiSのリリースしたファーストアルバムともタイトルが重なり、今後の活動に向けての様々な思惑も見えてくるようだ。デビューライブを控える新生BiS(英語で“Brand-new idol Society”の略 / 日本語で“新生アイドル研究会”)の、トギ―、イトー・ムセンシティ部、チャントモンキー、ネオ・トゥリーズ、マナコ・チー・マナコの5人に、当日の心境やBiSというグループに向けた思いなどを語ってもらった。
※8月13日(火)をもってマナコ・チー・マナコはBiSを脱退

■まずみなさんのお名前と、BiSのオーディションに応募した理由を教えていただけますでしょうか?

イトー イトー・ムセンシティ部です。私はアイドルになりたいという夢を数年前から抱いていたんですが、一方で自信がまだない上に、なりたいアイドル象を見つけることができず、これまで全然応募できずにいました。そんな中で、WACKとそこに所属しているBiSやBiSH、GANG PARADEといったグループはみんな知っていたし、今回BiSのオーディションが始まったときに、「ゼロから始められます」という要綱で募集を掛けられていたので、それに強く惹かれて応募しました。

トギ― トギ―です。私はアイドルが大好きで、もともとWACKのオタクでした。(笑) そんな中でBiSは「世界を変えたい!」と言っていたり、それがすごくカッコいいと思ってあこがれ、グループに入ることを目標としていました。

ネオ ネオ・トゥリーズです。実は、私はあまり物事に興味を持つことが無くて…でもその中で唯一、音楽が好きでした。そしてWACKのアーティストを知ってからは、ずっとそれを聴くのが好きだったんです、だんだん歌うことも好きになったんです。そこから自分でもオーディションを何度も受けては落ちたけど、今回BiSのオーディションで、ようやく受かったという次第です。

マナコ マナコ・チー・マナコです。私はこれまですごく平凡な人生を送ってきたんですが、その平凡なまま、何もなく死ぬのが怖いとずっと思っていて…。生きていた証しのようなものが残っていたらいいなと思ったんです。BiSについてはアイドルとして好きになったというより、一つのサブカルチャーのグループとして好きだったと、今では思っています。そしてこのオーディションの話を聞いて、そのタイミングと将来について考えるタイミングとが重なっていたので、ここでダメだったとしてもけじめがつくし、なにかを変えられるかもしれないなと思ったんです。

チャント チャントモンキーといいます。私は、アイドルにあまり興味がなかったんですけど、BiSを見たときに「カッコいい!」とすごく思ったんです。先入観として、アイドルって可愛いものだというイメージがあったんですが、「カッコいいアイドルっているんだ!?」と思って。だから私もそんな「カッコいいアイドルになりたい」と、憧れて応募しました。

■今回のオーディションに関し、要件として「第一期BiSの活動を理解できる人」とあったと聞いています。みなさんとしてこれは、どのように理解していますか?

イトー 正直、初めてその要綱を見たときに、私の知識には本当にありきたりのことしかありませんでした。たとえば全裸でPVを撮ったとか、100kmマラソンをしたとか、メンバーがすごく入れ替わるとか。そして「それでもいいな」という思いでオーディションに応募したんです。現段階では「自給自足って、こういうことか…」と思ったり、大変ですけど。(笑) ただ第一期BiS当時とは状況が違って、仕事や環境などすべてが用意されている状態である分、逆に同じようにはできない状態なんだ、ということを感じたりしています。そんな風に今はどんどん「こういうことなのか」ということを、いろいろ強く感じるようになってきています。

■頭の中に「こうだ!」というのがもともとあったわけではないけど、様々な活動をやっていくうちに理解し始めている感じですか?そういう意味だと、すごく不安ですよね?

マナコ そうですね。今までのBiSの活動がいろんなことで注目されて、今新しく始まった中で、そういうものを期待されているけど、それを上回っていかなければいけない。でもそれをちゃんと上回れるのか?というプレッシャーも…。

■逆にご自身が持たれている希望みたいなところはいかがでしょう?

ネオ 希望って…私はあまりそういう感情は出ないんですが。(笑) でも私も「第一期BiSを理解できる人」ということを、文だけ見て「脱げる」「派手なことができる」とか、そういうことだけだと思っていた自分もいて。活動していく中でそういう意味ではなかったんだと理解し、気持ちを入れ替えるということで、私もプレッシャーというか…。もちろん希望を持っていきたいですけど、自分の性格的にはあまり…今は難しいですね。

■まずは、目の前のことをこなしていくだけで精一杯、ということですかね?

ネオ そうですね。たとえば褒められても、いろんな期待の言葉をいただいても、鵜呑みにしないというか。第三期はすごくいいねとか、楽曲が公開される中でそう言われても、自分的には「まだそれは与えられているもので出来上がったものだし、自分たちの力ではない」という思いがあります。そして、やっぱりやらなければいけないと気持ちを変えていくことで、すごく難しい感情が…。

チャント 私はどちらかというとウキウキしながら上京してきたんです。でも活動していく中で、用意してもらった仕事が大きすぎて、それに見合ったパフォーマンスができていなかったり、自分の不甲斐なさにどんどん「ダメだな…」と思うことも多くて。この先どんどんまだ用意してもらっているものがあるのに「大丈夫なのかな…?」と…。

■試練のときですね…。

トギ― でも、やっぱり楽しみという気持ちもあるんです!第三期なので、最初から大勢の人に見てもらえる環境があるというのは、プレッシャーもあるけどメリットでもあるし。第一期BiSは見てくれる人がいなかったから、いろんなことで話題を集めていたけど、まず一定数は見てもらえる環境があって、それは恵まれている。まずはこれを楽しみたいし、そこからどうなっていくのかを、純粋にワクワクした気持ちで進んでいきたいと思います。

■今回の第三期としてのメジャーデビューアルバムですが、タイトル『Brand-new idol Society』は、一期のファーストアルバムと同じタイトルですが、どのように思いましたか?

イトー 第三期だから「3」とか付くんじゃないかと思って、渡辺さんに尋ねてみたことがあったんですが「でも君らはBiSでしょ?」って言われて。その瞬間、「確かに!!」としかならなかったんですね。私たちのファーストアルバムだから、BiSにとっての初めてのものだとしたら、確かにこれだな、と思いました。

■では意外にそういう話を聞いた段階で「私たちにBiSになったんだ!」と、改めて認識したほうが多いのでしょうか?

チャント もし「3」とか付いていたら、続きみたいな感じになるけど、それが全くない、「これがBiSです!」みたいな感じにしてくださったのがすごく嬉しかったんです。

マナコ 私は感動しました。逆にそのとき自分たち自身が、結構「第三期」という言葉にとらわれていたということに気がついて。ただ、だからこそ余計に重みを感じながら活動していかなければならないとも思います。

ネオ 本当にイトーが言ったみたいに、確かに私たちはもうBiSであって、BiSとして活動していく。だから、私もすごく感動したけど、逆にしっかりと自覚しないといけないな、とも思いました。

■トギ―さん的にはどうですか?

トギ― 私はそんなにプレッシャーは感じない性格なので…。(笑) でも本当にこれからの活動に向けて期待をすごく感じました、『Brand-new idol Society』って、もう前向きな気持ちしかないです!