CANDY GO!GO! VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

CANDY GO!GO!『IN THE GAME / Brave Venus』

結成12年目のCANDY GO!GO!が、楽曲への想いとメンバーの知られざる一面を語る。

渋谷系ガールズロックユニットCANDY GO!GO!が、2022年4月13日に最新シングル『IN THE GAME / Brave Venus』をリリース。ガールズロックのパイオニアとも呼ばれるCANDY GO!GO!は、可愛らしさとガールズロックのカッコ良さをミックスした独自の魅力を放ち、長い間ファンに愛されている。
今回のシングル収録曲は4曲。MVも収録されたアップテンポでCANDY GO!GO!らしさの詰まった“IN THE GAME”と、強いメッセージ性が込められた“Brave Venus”、ネガティブな感情さえもポジティブに変換させるユニークな表現力が魅力の“Jealous Tomorrow”、旅立ちと別れを切なくも前向きに描いた“bye-bye”が収録されている。今回の楽曲も全てメンバーが作詞を担当。それぞれが作詞に込めた思いも含め、なぎさりん、菜月アイル、磯野未来、永瀬りか、杉本莉愛、夏井さら、宇野みずき、の7名に話を訊いた。

■CANDY GO!GO!はデビューから12年が経ちましたが、これまでの活動を振り返って、「自分たちがCANDY GO!GO!で良かったな」と思えたエピソードや思い出をお伺いしたいです。

磯野 コロナ禍になってイベントごととかが一切なくなっちゃった時期とかもあったんですけど、このピンチをチャンスにというか、今まであまり力を入れられなかった動画配信などに力を入れていくようになって。そこで地方の方たちにも、ネット上でライブを見てもらうということができるようになったので、CANDYってすごいなと思いました。どんな状況でもチャンスにしていける力があると思いました。

なぎさ CANDY GO!GO!で良かったことって言われると、もう良かったことしかないんですけど、大変だったこともいっぱいあって、一番は路線変更した時ですね。最初のコンセプトが「とろけちゃうくらい甘くてかわいいスイーツアイドル」だったんですけど、私が入ってからちょっとしてロック路線になりました。杉本が入ったのっていつだっけ?

杉本 5年前だから、2017年の7月だと思います。

なぎさ そう、そのぐらいの時にバンドイベントとかに力を入れるようになって、大きな路線変更をしたんです。路線が急に変わったので、お客さんが離れていったりもしたんですけど、自分たちの魅力を信じ続けて辛い状況も耐えていました。でも、長い間私たちを応援してくださっているファンの方たちはみなさんいいファンの方しかいないので、CANDY GO!GO!で良かったと感じています。私たちはファンの方々に育てられて、大人になったみたいなところがあるので、ファンの方への感謝の気持ちも大きいです。あと、自分たちで言うのもあれですけど、CANDY GO!GO!の曲はどれもめちゃくちゃいいです!

夏井 私がCANDY GO!GO!で良かったなと感じるのは、馴れ合いとかがなくて、日々お互いを刺激し合って常に上を目指してるというか、「もっとこうしたら、良くなるんじゃないか」と話し合ったり、高め合うことができるところです。飽きないというか、毎日新しいことを考えられるので、このチームで良かったなと思っています。

宇野 私自身はCANDY GO!GO!に入ってまだ3年ぐらいしか経っていないんですけど、良かったなと思うことは、ワンマンライブとか、主催ライブをバックバンド付きでやらせていただいていることです。私はそういうロックなものに触れることがそれまでほとんどなかったので、バックバンドがいることでライブの熱量が全然変わることに衝撃を受けました。そういう熱いライブステージについて知ることができて、このユニットに入って良かったなって思います。

菜月 私は頑張った分だけ評価をしてもらえるところですね。曲によってリードが変えられるので、誰でもセンターになれる可能性があります。多分、他のところでは固定になってしまうことが多いと思うので、自分の色が見せられるっていう意味ではすごい利点だなって思います。だけど、逆にしんどいこともあって、それが作詞をしなくちゃいけないところですね。私もそうですが、夏井とか、みずきとか、CANDY GO!GO!に入って初めて作詞をしたメンバーもいます。急に作詞をすることになって、大変だなと感じたことはいっぱいありましたね。

杉本 やっぱりCANDY GO!GO!に入っていなければ、立てなかったステージとかイベントにいっぱい出演させていただけたことが、すごい嬉しいです。それからCANDY GO!GO!は、一人一人が歌える人たちなので、曲によってセンターを変えることができるようになっています。私がセンターの曲をやっている曲もあるし、他のメンバーがセンターの曲もある。そこがCANDY GO!GO!の強みだと思うし、私もやっていてすごい楽しいなって思うので、ここに入って良かったなって思います。

■みなさんが作詞をされていると伺っていますが、今回の収録曲も個性輝く歌詞が印象的でした。みなさんは普段どんなところから作詞のイメージを作っていらっしゃるのでしょうか?

宇野 私の場合は、CANDY GO!GO!だと社長が曲の題名を決めているので、タイトルからどういう曲にするかっていうのをまず連想して歌詞を考えています。私は日本語が苦手なので、自分のイメージに近い他のアーティストさんの曲を聴きまくって、ヒントをもらってから考えています。真っ白の状態から作詞を始めると、「何から始めればいいんだろう?」と悩んでしまうので、とりあえずヒントをもらうようにしています。

■縛りがある分、逆に難しいところもありそうですよね?

宇野 難しいです。しかも英語の意味がちょっとよくわからなかったりすると、どうすればいいのかなって。(笑) それこそ“Jealous Tomorrow”のタイトル聞いた時は、「明日への嫉妬って何……?」って戸惑っていました。(笑)

夏井 そう、それ!(笑)

菜月 私もテーマとかタイトルに合うように作詞を考えています。タイトルが決まっていない時もあるんですが、そういう時は、ツアーだったり、周年だったりという、大事なイベントごとに合わせた作詞をしてみたりします。それでもどうしても思い浮かばない時は、楽曲のイメージに近い場所に行って考えを練ったりしていました。以前に「冬の曲を書いて欲しい」って言われたことがあるんですけど、その時は真冬の公園に行って、目に見えるものをそのまま書いていました。「自分が感じたものをそのまま書けばいいかな」と思ったんです。真冬だったんですけど、詩が全然思い浮かばなくて、夜中の2、3時ぐらいまでその場に佇んでいました。(笑) だから、「凍えた手」って歌詞を入れたんですが、実際に手が凍えていたからそう書くことができたんですよね。(笑) 実は昔、作詞がどうしてもできない時期があって、その時は悩みすぎて5キロぐらい痩せました……。それぐらい作詞って大変なんですよね。

■それは大変でしたね。

菜月 あと、作詞をする時に私が必ずやるのが、ネットで作詞のやり方を調べることです。ネットに「一番伝えたいことを最初に考える」とか、「Aメロ、Bメロ、サビならこう書くべし」とか、いろいろ書いてくれているので、そういうやり方を見てから書きます。

なぎさ 私は過去の経験や思い出から作詞することが多いです。それから、メンバーやファンの方たちに向けた思いとか、コロナによってがらりと世の中が変わってしまったので、そういった世界情勢について思うことを歌詞に落とし込んだりしています。恋愛系の楽曲だと、昔の、悲惨だった恋愛話を歌詞にすることもありました。(笑) 社長は曲によって「このメンバーに合いそうだな」って考えて、「この曲のリードだから歌詞書いて」ってお願いするんですけど、私のところにはいつも重い曲ばっかりきていたんですよ……。(笑) 今回の収録曲では“IN THE GAME”の作詞を担当したんですが、この曲のサビの英語部分は、気持ちよく聴こえる英語を探すのにかなり苦労しました。

磯野 私は基本的に怒っている歌詞ばっかりになっちゃいます。自分の感情とか、思想みたいなものがメインになっていますね。思ったものをそのまま書いている歌詞が多いので、世に対する恨みだったりとか……。

一同 (笑)

磯野 今日身近にあった「嫌だな」と思ったこととかを全部書いています。(笑) 普段から理不尽なことがいっぱいあるなと思っていて。例えば、買い物に行った時、価格の表記が税込だったり、税込じゃなかったりするじゃないですか。「いや、全部統一してくれよ!」って思ったりしちゃうんですよ。(笑)

夏井 私は今回“Jealous Tomorrow”の作詞を担当したんですが、この歌詞は、私の生きてきた23年間の経験とか、思ったことをヒントに作詞をしました。私は自分が思っていることを、例え言葉に変換するのが苦手なので、作詞をする時は、ストレートに思ったことを書くことが多いんですが、今回は思考を凝らして頑張りました。歌詞に「明日への土産」という言葉があるんですが、そこが一番悩んだところです。そういう歌詞って普段絶対に使わない言葉じゃないですか。だから、「なんか笑われるかな?」とか、「おかしいかな?」とか、いろいろ不安になったりもしたんですけど、いい歌詞だと思われることを信じて、この歌詞を入れてみました。

永瀬 私は小学生ぐらいの時から歌手になりたいとずっと思っていたので、歌詞も、自分で思いついた言葉とか、思った感情とかを紙に書いていることが多かったんです。中学生の時から日記もずっと毎日書いてましたし。今は携帯のアプリに「今日こんなことがあった」みたいなことを書いています。昔のことなんて忘れちゃうので、その日記を読み返してみて、「この頃はこんなことで悲しかったんだな」とか、「こういうことが嬉しかったんだな」っていうのを思い出しながら書いています。

■それは素敵な習慣ですね。

永瀬 それに本を読むのも好きだったし、曲を聴くのも好きだったので、自然と自分でも詞を書きたいなと思うことが多かったんです。でも、今も昔も思ってることが一緒であることが多いので、だんだんとストックがなくなってきていますね。(笑) そろそろ作詞するのも大変になってきそうです。(笑)

杉本 私はストレートな歌詞が多いです。遠回しにとか、綺麗な言葉とかで書けなくて。自分の素直な言葉をそのまま歌詞に書いています。衝動的に、その時に思った感情を「ばーっ」と書くことが多いんです。今作の“Brave Venus”は、コロナの情勢について考えて作った歌詞になっています。ツアータイトルの曲でもあったので、「強いメッセージ性を持たせたいな」って思っていて、コロナ禍の環境で不安になっている人たちに対して、「大丈夫だよ」って想いを伝えようと思って書きました。実際に私がファンの方たちに伝えたい想いを素直に書き出した歌詞になっています。遠く離れたところに住んでいることで、コロナでなかなか現場に来られなくて不安がっている人とかも多いと思っていて、そんな人たちに「離れていても大丈夫だよ!」って伝えたかったんです。歌だったら遠くにいても届けられるので。

■今回の“IN THE GAME”のMV撮影時の裏話などはありますか?

磯野 ゴーカートが走るレース場でダンスしていたので、床がツルツルしていてめちゃくちゃ滑って大変でした。(笑) タイヤが擦れないようにオイルかワックスみたいなのが塗ってあったみたいで。撮影の時は「ここで踊るんかい!」って思いました。(笑)

■ちなみに撮影場所ってどこで撮ったんですか?

宇野 千葉の大慶園です。

■飲み物を飲んでいたり、車に乗ったりしていて楽しそうな雰囲気が伝わってきましたが、実際はどうでしたか?

菜月 楽しかったです!今までにない感じでした。今まではダンスがメインになるMVが多かったので、今回はナチュラルにニコニコしちゃって。「これで大丈夫かな?」、「NGにならないかな?」と逆に不安になる場面も多かったですね。(笑)

なぎさ 社長はCANDY GO!GO!のメンバーが笑いすぎると怒るんですよ。

菜月 カッコよくいないとって。

なぎさ ちょっと微笑むぐらいなら許されていたけど、今回はめちゃくちゃ笑っちゃっているからね。(笑)

磯野 こんなに大爆笑していてNGがでなかったの初めてですね。(笑)

なぎさ MVの撮影秘話でもう一個あるんですけど、ビリヤード台に全員が乗っているシーンがあるんですけど、そのシーンの撮影の時に、私の胸のあたりにカメムシが飛び乗ってきて。

夏井 きゃー!

なぎさ カメムシも映っちゃうので、そこで一旦撮影を中止しました。

■なぎささん、全然動じていなさそうですが、嫌じゃなかったんですか?

なぎさ いや、嫌ですよ!でも背中とかだったら、撮影を止めるのも申し訳ないので耐えられたんですけどね。

一同 えー?!

なぎさ でもアップで私の顔を映されていたので、絶対にカメムシが映っちゃうなと思って止めちゃいました。カメムシを逃す時も、ヘアメイクさんの手が震えちゃっていたので、結局自分でカメムシを取りました。私、虫とかは全然苦手じゃなくて、素手で容赦なく対処できるんですよ。

夏井 カメムシもすごい勢いで潰してくれました。(笑)

磯野 ゴキブリがでた時も、いつも駆除してもらっています。(笑)

なぎさ ゴキブリも全然平気ですね。素手では無理だけど、ティッシュがあれば潰せちゃいます。私、虫が出て「きゃーきゃー」言う女嫌いなんで。

磯野 夏井が虫に「きゃーきゃー」言っていた時も、「うるさいんだけど!」って叫んで潰していましたね。(笑)

■他にもMV撮影で楽しかったことなどはありましたか?

菜月 ゴーカートを運転するのが楽しかったです!勝手がわからなくて、オープニングの車が「びゅーん」って走っていく場面で、私は「トロトロ〜」ってカッコ悪い走り出しをして、NGを出したのが思い出深いです。(笑)

杉本 アクセルが遠くて、めっちゃ深く座らないと踏めなくて。だから上手くいかなかったんだよね。

菜月 でも楽しかったです。私、実際の車は運転できないので、ゴーカートの運転をしたこともなかったし、新鮮な経験ができて良かったです。