CHEMISTRYの「原点=現点」回帰が楽しめる、活動再開後初のアルバムが到着!!
2017年に活動再開。以後ライブを中心に活動を続けてきたCHEMISTRY。ここまで4枚のシングルを発売し、それらも交え、初期の代表曲やエポックな曲を含んだライブは、現行の彼らが楽しめ、各所大盛況だ。そんな彼らが7枚目のニューアルバム『CHEMISTRY』を送り出す。
活動再開後初のアルバムとなる今作はタイトル通り、「これが現在の俺たちだ!!」「これぞCHEMISTRYだ!!」と誇示するかのように、あえて出自でもあるR&Bに回帰された内容も印象的な1枚。各々ソロ活動を経て、自身のスタイルの確立後のこの二者の合体からは、新しい化学変化も多分に伺える。まさしく「原点回帰」ならぬ「現点回帰」ともいえる1枚だ。
■再始動から2年、シングル4枚を経て、ようやくアルバムが登場しました。いやー、待ちましたよ。
川畑 お待たせしました。(笑) 今回の作品は、それこそライブでの感触や感覚、自身に求められているものの自覚を経て、シングルで様々なことをやり、それを経て、ようやく辿り着いた作品でもあったんで。自分たち的にはキチンと段階を踏んで、ここまで来られた感がすごくしているんです。
堂珍 途中、自分たちの中でも焦りがなかった訳でもありません。だけど、そんな中キチンと順序が踏めていたな…と今になって感じますね。
川畑 この再始動自体、作品のリリースが主導ではなかったので。でも今作を出す前にやった2本の全国ツアー。それを経たのも、今作には大きかったです。
■特に今作での新曲群にはライブで映える曲や、ライブをやって必要になってきた楽曲の補完を感じました。
川畑 再始動の際に、「待ってくれていたファンの方々にまず何を届けようか」との話になり、その時に「やっぱりライブでしょう!!」となったんです。いきなりの新曲ももちろん嬉しいでしょうが、それ以前に今の自分たちをライブを通して魅せたかったし、「ただいま!戻ってきたよ!!」と直で伝えたかったですからね。
堂珍 今作にしろ再始動以降に出してきたシングルにしろ、常にライブは意識して作ってきました。「歌を届けるなら、まず面と向かって」「だったらライブでしょう!!」と。この5年間で時代も変わり、CHEMISTRYを知らない世代も出てきたでしょうから。それであればまず、その辺りに打ち出して行こうと。
川畑 あとは今、時代がアルバム至上主義ではなくなってきているじゃないですか。以前のようにアルバムを作り、それと共にツアーを回るパターンもそうではなくなってきているし。
■そのライブの方はいかがでしたか?「各所大盛況だった」とは伝え聞いています。
川畑 今回痛感したのは、やはり代表曲のあるありがたみでした。例えば代表曲も5年ブランクを経たからこそ、更に盛り上がり、「待ってました!!」となるというか。そこで続けることの大切さ、逆に一旦止めて時間を空け、良い意味で寝かせて、また動き出す大事さは結構実感しました。
■今作からは全体的に更なる躍動感を感じましたが、その辺りもライブツアーを経ての制作と強い繋がりがありそうですね。
川畑 それは大きくありました。ライブをやってみて、「今の自分たちにはこういった部分が足りないね」「こんな面が欲しいね」がダイレクトに感じられましたから。
■私が今作で意外だったのは、お二人がソロになり、各位CHEMISTRYではやってなかった様々な音楽アプローチをしてきたわけですが、今回それらを用いずに、あえてR&B路線で来た面だったんです。
堂珍 その辺りは最初から「今回はR&B回帰路線で行こう!!」というのがありました。
川畑 当初はお互いのソロ曲や各々が持ち寄った曲も入れようか?的な話も出ました。でも今回はあえてデビュー当時からの布陣がせっかく再び集まったこともあり、あえてR&B回帰路線で行こうと。但し、それも単なる焼き直しではなく、またあの頃とは違って、我々が今一緒にやることの意味や意義、それをキチンと含めたものにしようという話はしました。
堂珍 今後はライブを経たりして徐々に変わってくるかもしれませんが、まずはR&B回帰から始めようと。
川畑 あと、久々に2人で合わせた時に「やっぱりこれだよね!!」的な感触があって。そこを突き詰めた面もあります。それがいわゆる「R&B回帰路線」だったりするんですが。この2人がまた一緒にやる。そこにデビューを支えてくれて、自分たちのカラーを決定してくれた松尾さん(CHEMISTRYの生みの親でトータルプロデューサーの松尾潔)も一緒にやる。このトライアングルは大きかったです。
堂珍 松尾さんと再び一緒にやる安心感や信頼関係は大きかったですね。自分たち的にも久々だったんでブランクもあるし、どうなっちゃうんだろう?との不安も当初はありました。でもいざ始めてみたら、いきなりあの頃にスッと戻れたんですよね、気持ちが。それを松尾さんも感じて下さっていたようで。あの頃よりも明らかに2人とも成長したなって実感しながら、レコーディング等には臨みました。