CUBERS『CUBERS SPRING TOUR 2022!』ライブレポート@東京・日本橋三井ホール 4月9日(土)

CUBERS『CUBERS SPRING TOUR 2022!』

メンバー5人の個性と笑顔が咲き誇ったツアー初日公演!

4月9日(土)、日本橋三井ホールにて『CUBERS SPRING TOUR 2022!』の初日公演が開催された。ツアー幕開けを飾る東京公演、カラフルな照明に彩られたステージに登場した5人は、キレのあるダンスでライブをスタート。5人の自己紹介ソング“Five Step”をポップに歌い、華やかなオープニングを作り上げる。「ようこそ!」「最後まで盛り上がっていきましょう!」「素敵な思い出作ろうぜ!」とメンバーが口々に語りかけると、きらびやかなナンバー“WOW”へ。優しい歌声で届けると、“STAND BY YOU”でオーディエンスと一体感を生みだす。ステージ後方には桜をあしらったツアータイトルロゴが掲示されていたが、まさに桜を体現するように5人の笑顔が咲き誇った。

自己紹介を挟み、それまでの和やかな空気から一変、TOUR用に楽曲がリアレンジされたコーナーに。サビのファルセットがクールな“PEOPLE GAME”へ。都会的な空気を演出した“Mr.COOL‼”では、色気を感じさせる息の混じった歌唱を披露した。キュートな”ピンキーリング”で目まぐるしいフォーメーションで楽しませると、キャッチーな振りをオーディエンスと共に踊りながら“Yeah!僕らは変わらない”で背中を押すような歌詞を届ける。「目の前に君が居る 特別なことなんだ」と、5人の気持ちがひしひしと伝わるような歌声に、会場も高揚していく。曲の前半を春斗が1人で歌い上げるミドルバラードの“26.5”では、後半でメンバーの歌声が加わる展開が抑揚を生みだす。「一人ひとりの思いを綴った曲です。聴いてください」と続いたのは“あたらしい生活(Rap ver.)”。オリジナルのAメロ/Bメロ部分をRapに変えた斬新な構成で、呟くような歌い方は切実な思いを綴った歌詞とマッチし、ゆったりとしたトラックが穏やかな空気を作り上げた。

ステージからメンバーが捌けた会場に流れたのは、「今ものすごい速さで着替えていますので!」という春斗のナレーション。ツアー中は会場によって異なるメンバーが、ステージに誰もいない間、クラップでコミュニケーションを取りながらオーディエンスを楽しませた。5人の個性が開花するという意味が込められているという今回のツアー。そんなコンセプトを体現するように、この公演では5人のソロステージが用意された。最初に登場したのは末吉9太郎。“顔面国宝!それなー”を歌い、キャッチーな歌と振り付け、そしてコロコロと変化する表情で会場を盛り上げる。ソロダンスで魅了したのは綾介。重低音が迫力のある“10‐24‐2008 #4”に乗せ、キレのあるダンスを披露。身体を自在に動かしては止めるメリハリのある動きで存在感を際立たせる。続いてTAKAが披露したのは“Sweet beat”。クールかつ時折甘く歌い上げ、グループでは見られない大人な表情で会場を包み込んだ。The1975の“Sincerity Is Scary”をカバーしたのは優。しっとりと歌うと、春斗が登場し、“DEEP”を歌いながらステージ前方にしゃがみこんでファンと目線を近づけるなど、自由なステージを展開。各々の個性やキャラにあった選曲で楽しませた。“DEEP”のアウトロで5人が揃うと、そのまま“強くあれ”を披露。「この曲を聴くと強くなれそうな気がするんだよね。新生活の時期でもあるし、聴いてもらいたかった」と後に春斗が語った通り、手を差し伸べるような包容力のある歌詞が優しく紡がれた。それぞれのソロを経た直後であることによって5人の歌声が際立ち、ドラマチックに演出した。

そしてライブは後半戦へ。ポップな“エブリデイ・アイシタイ”では、オーディエンスも振りを真似ながらともに盛り上がる。間髪入れずに“Please call me”に繋がると、アップテンポな曲調と激しいダンスが更に会場を熱くした。PUFFYのカバー曲“アジアの純真”、“Chi-Chi-Chi”と、アッパーな曲を次々と畳みかけて持ち前の明るさで魅了すると、“Fire Dance”で本編は締めくくられた。

末吉9太郎プロデュースのパーカーを身にまとい再登場した5人は、軽やかなダンスと明るい歌声で“メジャーボーイ”を披露。コールアンドレスポンスが叶わなくとも、オーディエンスと心を通じ合わせた。「このライブが終わると、また明日からそれぞれの毎日が続いていきます。世界ではいろんなことが起こっていて、今ここにいるみなさんの生活でも大変なことが沢山あると思います」と、静かに末吉9太郎が話し始める。「でも、どんな時も、どんな場所にいても、僕達は同じこの空の下で繋がっています。この思いは、僕たち5人でひとつです」。そう語り、ラストナンバー、“空の上”へ。優しい歌声に思いを乗せ、しっとりと歌い上げる。「そうさ 同じ夢を叶えたくて」。これからの5人の道のりを照らすように、そしてオーディエンスを優しく包み込むように届けた。

Text:村上麗奈
Photo:上溝恭香

https://cubers.jp/

『CUBERS SPRING TOUR 2022!』@日本橋三井ホール【東京公演】セットリスト
01. Dance Section -Five Step 
02. WOW
03. STAND BY YOU
04. PEOPLE GAME
05. Mr.COOL!!
06. ピンキーリング
07. Yeah! 僕らは変わらない
08. 26.5
09. あたらしい生活(Rap ver.)
10. Clap音源
11-1. 顔面国宝!それなー(9太郎ソロ)
11-2. 10-24-2008 #4 -Intro(綾介ソロ)
11-3. Sweet beat(TAKAソロ)
11-4. Sincerity Is Scary:the 1975(優ソロ)
11-5. DEEP(春斗ソロ)
12. 強くあれ(東京公演)
13. エブリデイ・アイシタイ
14. Please call me
15. アジアの純真
16. Chi-Chi-Chi
17. Fire Dance

ENCORE
01.メジャーボーイ
02.それじゃ、よろしく
03. 空の上