■どうやってメンバーと打ち解けていったんですか?
春斗 それが不思議なことにいつの間にかって感じで、特にきっかけはなく。
綾介 最初はそれぞれを気づかう余裕もなかったんだけど、同じ目標に向かっていっている中で、だんだん余裕も出てきて、気づいたらって感じだよね。
優 それぞれほんとバラバラだから理解できなかったんですよ。価値観も全然違うし。それがだんだんこの人がどういうことを考えているのかとかわかってきて。だからほんとにいつの間にかって感じだよね。
綾介 ライブのあとに必ず反省会をして意見を言い合うんですよ。だからライブ1本やればわかり合えるというか、そういうことを重ねていつの間にか仲良くなっていたのかな、ひとつのものを追いかけている中で。
TAKA もう青春みたいな感じだよね。ひとつの目標に向かって男5人ががむしゃらにがんばって、その中でぶつかったりもするけど、全然イヤなぶつかり方じゃないというか。
綾介 喜んでもらうためにやっていることだから、言い合いもちゃんとするしね。5人の個性のベクトルは違うけど、CUBERSに対する方向性は5人一緒で、ひとりだけ違うほうを向いているとかはまったくなくて。だから誰かが脱退するとかそういう話はこれまで一切なく、この5人で活動できたのかなと思いますね。
■向かうべきところが一緒だと、それだけでひとつになれますよね。
TAKA むずかしいことだと思うんですよ。5人それぞれ個性の違う人が同じ目標に向かうっていうのは。別の目標に向かいたいひとも中にはいる可能性も5人いれば高いと思うし。こんなにバラバラの5人なのにひとつの目標に向かえているってことは、僕たち自身もすごいことだと思います。
■“メジャーボーイ”を聴いたときの印象はどうでした?
優 つんく♂さんの曲ということもあってすごく新しい感じだと思いました。つんく♂節というのがもちろんある中で、ぼくらがいままでやってきたブラックミュージックの要素もちゃんと入っていたりして。
綾介 ブラックミュージック、ファンクというぼくらのいままでのベースをちゃんと残しつつ、つんく♂さんの良さとCUBERSの良さがしっかり融合されているというかね。
TAKA そのうえでぼくたちを後押ししてくれるようなこんなに素敵な歌詞を書いてくださって。
■曲からつんく♂さんの愛を感じますよね。
綾介 つんく♂さんからの応援歌というかね。それを僕らが歌うことでファンの方への応援歌になるというか、それはすごく思います。
■この曲をCUBERSとしてどう表現しようと思いましたか?
優 そこは夏(まゆみ)先生に教わった部分が大きいんですよね。1回全員で歌詞を音読して、「ここはどういう意味だと思う?」とか、いろいろな話をして。そこから歌とダンスでそれをどう伝えていくかを考えていきました。つんく♂さんと夏先生から、僕らを知ってくれる人たち、例えばモーニング娘。のファンの方とか、そういう人たちがライブに来てくれたときに、「いいじゃん!」って思ってもらえるものにしなければいけないし、いままでのファンを楽しませつつ、そういう人たちにも刺さるように、というのはすごく考えましたね。
■なるほど。
優 でもそれって全曲でやらなければいけないことで、この“メジャーボーイ”だからってことではないんですよね。僕がなんでこの仕事をしているかっていうと、楽しくてやっている訳だから、まず自分が楽しめなくちゃいけないし、それができなければ、なんでやってるんだってなっちゃうし。ただこのタイミングで、この曲でそういう表現の仕方を教えてもらえたのはすごく運が良かったし、いい出会いができたと思います。
春斗 僕らは表現者なので、そこに対して限界を作ってはいけないというのは常に思うようにしているんですけど、がんばったものをただステージで出すだけっていうのは違うって夏先生に言われたんですね。がんばってパフォーマンスすることはただの発表会で、その先にある伝えたいものがちゃんと伝わらないと何も意味がないんですよ、ライブって…って。
TAKA それは夏先生の言葉だよね。
春斗 はい、それが言いたかったんです。(笑) あれ?質問はなんでしたっけ?
TAKA この曲をCUBERSとして表現するのに気をつけた点は?でしょ。
春斗 えっと、あらためて表現に限界はないと思ったし、間違えちゃいけないとか思うとどうしても振りだけに意識がいっちゃうけど、そうではなくてちゃんと心から伝えるようにしたいなと。ステージに立つ人間として、まず振りなんてあたりまえというレベルまで持っていけたらなって思いました。
■つんく♂さんからのアドバイスはありました?
TAKA 僕らに直接っていうのはなくて、でももう歌詞じゃないでしょうか。僕らはそれをメッセージとして受け取っているので、この歌詞だけだと思いますね。そこだけを汲み取って自分なりに表現した感じです。このうえない最高の楽曲ですね。
■それをこれからどうやって伝えていくか、ですね。
TAKA ほんとそうです。
綾介 あとはもう僕らの努力次第ですよね。100%のものをもらっているんで、あとは僕らの実力次第。
■カップリングの“Five Step”、これはみなさんで作詞をされたんですか?
綾介 作詞とまではいかないんですけど、自己紹介ソングなので個々のことを出し合いながら、僕たちだけではなくてLINE LIVEでファンの人と一緒に考えたんです。
TAKA 自分の紹介は参加できないんですよ。例えばTAKAのパートの歌詞は僕以外の人が考えた歌詞。
綾介 自己紹介じゃなくて他己紹介ソングです。だから納得できてないところもある。(笑)。
TAKA いやいやいやいや、この通りでしょ!
綾介 だって夜にサングラスかけませんよ。
TAKA かけてる。かけてる。
綾介 「君の瞳にまじ卍」とか言ったことないし。
TAKA いや、けっこう言ってる。(笑)
■みなさん納得できていますか?
TAKA 基本的に僕はそんなに外れているところはなく、うまく作ってもらってるなと思います。「楽しかっTAKA」とか、名前とかけてますけど、こういうコーラスもやったりするし、方言も入れてもらっているし、意外とらしさは出てるんじゃないかな、と。
綾介 TAKAなんて全然いいじゃん。
■たしかに、いちばんまともだと思います。(笑)
春斗 ですよね。
TAKA じゃあ春斗くんは何が不満なの?
春斗 たくあん大好きじゃないし。(笑)
TAKA バイキングでたくあんめっちゃ取ってたじゃん。
春斗 あれはみんなが食べるかなと思って、そしたら誰も食べなくて。
TAKA ひとりで全部食べていましたよ。これはもう春斗くんそのまま、間違ってることはない。
綾介 間違いなく「喋るポンコツ」だしね。(笑)
■「俺の眉毛はどこ行った?」というのは?
春斗 僕、眉毛薄いんですよ。ライブ後とかけっこうないことがあって。(笑)
綾介 ステージに落としてきちゃうんだよね。
春斗 そう、で、「どこ行った?」って。
TAKA でしょ!じゃあ不満はない、と。優は?
優 僕も不満はないんですけど、「指が長い」って些細過ぎません?(笑)
全員 (笑)
優 もう最後だから言うことなくなっているみたいな感じですよね。
TAKA 違う違う、ファンにはそう思われているんだよ。
■女性は指フェチ多いので。
TAKA そうですよね。ファンだから気づいてくれたってところですよね。
■「ケロケロ」っていうのは?
優 活舌が悪いんです。「だけど」が「だけろ」になるんです。
TAKA だからこの歌詞にも「けど」がいっぱい入ってるんですよ。
■あー、なるほど。
綾介 テンション上がると何言ってるかわかんないくらいですからね。気持ち悪いですよ。(笑)
■9太郎さんのパートはどうですか?
綾介 9太郎もまんまですね。「エゴサの神様」だし。たぶんこれは気に入ってると思いますよ。
TAKA 不満はなさそうだよね。
優 まあ、全員等身大ということで。
TAKA 全員不満はないということで、平和に終わりましょう。
綾介 俺は納得できていません!(笑)
Interview & Text:藤坂綾
PROFILE
2015年7月ユニット結成。同年4月~7月まで仮名称”只今、研修中です。男子”としてプレ始動を経て、同年7月発売号JUNONにて巻頭大特集でメディア初登場。翌日、お披露目ライブ “Fanfare”にて正式ユニット名をCUBERSと明かす。同年10月7日『SHY』でインディーズデビュー後、各方面から高い楽曲性が支持される。2019年5月、つんく♂提供楽曲によりキングレコードからメジャーデビューを果たす。
http://cubers.jp/
RELEASE
『メジャーボーイ』

初回限定盤(CD+DVD)
KICM-91946
¥2,000(tax in)

通常盤(CD)
KICM-1946
¥1,200(tax in)
KING RECORDS
5月8日ON SALE