erica VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

erica『3分の歌』『今カノさんへ』

■音楽活動においてはericaさんのストイックな部分がいい方向に作用しているんじゃないですか?

erica そうなんですよ!音楽に関してはスイッチがあって、それが入るとずっと寝る間も惜しんで作業しているんです。ゾーンに入ると飽きるまでやるんですよ。だから、去年は外にも出られないからずっと曲作りしていました。

■そして、2、3月と2カ月連続配信で新曲“3分の歌”、“今カノさんへ”をリリースしました。これはVlog活動の中で生まれた曲なんですか?

erica はい。私らしいアップめの告白ソングがいいと思い、先に“3分の歌”を出しました。

■“3分の歌”もVlogを観る限り、早くできた曲なんですか?

erica この曲は本当に早くできました。3分じゃないけど、1時間かかるか、かからないかぐらいですね。

■「私の彼氏になってくれませんか?」の歌詞から広げたそうですね?

erica そう。最初は「私を彼女にしてくれませんか?」だったんですよ。でも強い自分というか、私が引っ張っていくよ、という意味を込めたくて、歌詞を変えました。あと、歌うとちょうど3分くらいだったので、途中でスタッフさんに相談し「きっちり3分にしたら?」と提案されて、ちょうど3分の曲にしました。ギリギリまで仮タイトルは“私の彼氏になってくれませんか?”でしたね。

■そのセリフはなかなか女性の口から出てこないフレーズかもしれませんね。

erica 「私の彼氏になってくれませんか?」って、なんかすごく自信に溢れているけど、それぐらい強い女の子を描きたかったんですよ。でも「3分でいい 耳だけ貸して」の歌詞は健気じゃないですか。だから、拭えない部分はあるけど、前後の歌詞を読むと、自信のない女の子が勇気を振り絞って強がったみたいな感じが伝わるんじゃないかなと。

■「必ず私が幸せにするから」の歌詞もなかなか強烈ですよね。

erica 絶対に自分だったら言わないと思うんですけどね、でもそれぐらいの気持ちだよって。これじゃあ落ちないと思ったから、「強いワードで落とさなきゃ!」って頑張ったんでしょうね。

■健気という意味では冒頭から「聞き流していいよ」の歌詞で始まりますからね。

erica 極端なんですよ。女の子も相手に言っているようで、自分に言っているのかもしれない。私は健気なだけじゃなく、内に秘めた強さも表現したかったんですよ。「そういう自分になりなよ!」という裏メッセージがあるんでしょうね。ただ、“今カノさんへ”もそうだけど、男の子はこの歌詞がわからないかもしれないですね。例えば、私の曲で“あまのじゃく子”という曲があるんですけど、「今日何食べたい?」と聞かれると、「何でもいいよ」って答えるくせに、「中華は?」と言われると、「中華はなぁ…」って。じゃあ「何食べたいの?」と言われると、「何でもいいよ」って言うんです。(笑) どっちつかずなんだけど、本当にどっちでもいいと思っているんです。私の曲には女の子あるあるが随所に出てきますね。

■なるほど。そして“今カノさんへ”は……

erica 全部元カレに言っている歌なんですよね。元カレに彼女がいるかどうかも知らないけど、彼に言うのは癪だから、誰か違う人に歌っているだけなんですよ。曲名だけ見ると、すごく怖いじゃないですか。(笑) 今カノからすると、「え、なんですか?」って感じですよね。元カレのことを忘れられない女の子の失恋ソングなんですけど、直で言わないところがヒネクレていますよね。(笑)

■失恋ソングですが、ある意味告白ソングでもありますよね。

erica そうですね。『告うた』を作っている時に、あの時に言えなかったことを言うのも告白ソングだなと。それで失恋ソングも作るようになったから、この曲は今だから言える告白ソングですね。ただ、元カレには届かないから、自分のことを精算するための告白ソングです、前に進むための。でも切り口を変えたら、怖い曲名になっちゃいました。(笑)

■そうした感情がericaさんが歌詞や楽曲を作る根底に流れているんですね。

erica はい。そういうお手紙も多いので共感できますね。一歩を踏み出す勇気は、告白も失恋も同じだと思うんですよ。

■わかりました。では、今年ericaさんの中で新たにやってみたいことはありますか?

erica そうだなあ……同じことを続けることは大変だなと感じるんですよ。歌い続けることもそうだし、自分の中でもこれまで立ち止まるタイミングはあったけど、立ち止まらずに続けていくことの大変さを感じるから。今やっていることを一生懸命頑張ることが、私のやりたいことかもしれない。明日も明後日もワクワクできる自分じゃないと、その曲を聴いてもらうことも失礼になりますからね。

Interview & Text:荒金良介

PROFILE
『告うた』と題した、告白や失恋について歌った切ない歌詞が話題になり、女子中高生を中心にクチコミによって認知が広がる。 YouTube の動画総再生数 が 1 億回 を超え、代表曲“あなたへ贈る歌”は 3,600 万回再生を突破。 MixChannel の「歌詞動画」や「 LINE 歌詞ドッキリ」といった現象をとおして広まった「新世代のソーシャル型アーティスト」として、業界内外の注目を集めている。得意なことは即興ソングを歌うこと。2019年8月~12月で 5ヶ月連続配信を実施。その配信は全てがある一人の女の子の恋の物語を描いている。そしてリリースにあわせ小説アプリ「LINE ノベル」にて初の恋愛小説をerica本人が書下ろし、見事、 総合ランキング2位 、恋愛ランキング1位を獲得した。2021年2月“3分の歌”、そして3月“今カノさんへ”をリリース。
https://auroraerica.jp/

RELEASE
『3分の歌』

配信シングル

ピースボイスエンターテイメント
2月24日 ON SALE

『今カノさんへ』

配信シングル

ピースボイスエンターテイメント
3月24日 ON SALE