GARNiDELiA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

GARNiDELiA『Duality Code』

■アルバムを聴いていて、ラストの12曲目に向けての道筋の作り方がすごく綺麗だなと思っていたので、納得しました。

MARiA だからぜひこのアルバムは「1回曲順通りに聴いてみてください」って思います。曲順もかなり考えて作っているので。

■1曲前にある“stellacage”も気になります。この曲はtokuさんが歌っていますが、これはどういった経緯で?

MARiA これは私が「絶対入れて!」ってお願いしたんです。

toku ライブの時にあるMARiAの着替えタイムの転換の際に、今まではDJをやってきたんですけど、そろそろ新しいことやらないとなと思って。それでライブ限定でやる楽曲として僕が歌ってみたんですけど、それをMARiAがすごく気に入ってくれて。ツアーが2年ぶりに再開できるっていう思いも込めて入れたらいいんじゃないかという、MARiAの強い希望で収録しました。

MARiA 「このタイミングじゃないと、いつリリースできるの?」って感じだし、今が一番いいタイミングだと思って。この曲すごく好きだし、歌詞もすごくよくできていて素晴らしいなと思って。この曲がtokuのアンサーソング、“Reason”がMARiAのアンサーソングみたいな感じなので、この並びで入れたくて「これだけは絶対入れて!」って言って。その時点ではワンコーラスしかなかったんですけど、ちゃんとフル尺で作ってもらいました。

■作るのに一番難航した曲はありますか?

MARiA 時間をかけたのは“Live On!”かな。複雑な構成だっていうのもあるし。

toku トラック数もかなり多いし。

MARiA うん。私は言葉のチョイスに時間かけて、韻の踏み方を意識しました。最近はヒップホップシーンもメジャーになってきているし、歌詞の書き方も「メロに上手いこと載せて気持ちよくするのがカッコいい」みたいな気持ちがあって。だから、いかにメッセージを伝えつつ、その言葉のリズム感とか音にどれだけハメていくか、パズルみたいにハメていって、どれだけここにメッセージ性を詰められるかを考えながらやっていました。自分の気持ちを連ねるだけじゃないところまで考えて。作った曲でいうと“ピエロ”もそうです。この曲はネットカルチャーにいた身としても、ぜひ「歌ってみた」でやって欲しいっていう感覚なんです。ボカロでも歌わせたいくらいの気持ち。私が歌わなくてもカッコよくなるというか、みんなが歌いたくなる曲にしたかったんです。だから、歌詞の役割だったりとか、言葉の選び方みたいなのはすごく意識しましたね。

■“ピエロ”はR&Bの楽曲ですね。

MARiA 元々私がブラックミュージック出身なので、どっちかというとこっちの方が得意分野なんです。だから、3曲目の“Uncertainty”以降の流れは、私の得意分野になっていますね。

■“Uncertainty”はイントロがすごく印象的ですね。

toku チルEDM的な曲ですね。これもMARiAが推していたね。

MARiA tokuがソロアルバム用の曲を書いている時からデモ曲としてあって。「この曲は絶対にガルニデでやるから取っておいて」ってお願いしました。それこそイントロを聴いた時の衝撃がすごくて。歌詞もすぐにパッと浮かんできました。

■今までのロック調に加えて、R&Bもあって多彩なアルバムですが、7曲目の“ミルクキャラメル”はその中でも異彩を放つ可愛らしい楽曲です。ミルクキャラメルというモチーフは何から生まれたんでしょうか?

MARiA “オトメの心得”の前に持ってきている理由にも繋がるんですけど、TVアニメ「大正オトメ御伽噺」の原作を読ませていただいて、その世界観がすごく好きになっちゃったんです。なので、“ミルクキャラメル”は、勝手に挿入歌みたいな気持ちで書いたんです。(笑) 作品の中で夕月ちゃんがミルクキャラメルを作るんですけど、それを主人公の珠彦君に渡していたのが印象的なシーンで、これをモチーフに曲が書けないかなって。頼まれてもいないのに勝手に作ったら良い感じにできたので、アルバムに入れることにしました。(笑) リリースするんだったらこのタイミングしかないから。歌詞の内容としては、ミルクキャラメルを擬人化してセクシーに仕上げているので、夕月ちゃんとはまた違ったタイプにはなっているんですけど。今までは全部GARNiDELiAとして頑張んなきゃと張り詰めていたので、こういった遊び心がある曲作りはしなかったんです。他とは一味違った曲なので、お口直しみたいな立ち位置になればいいなと思います。

■12月からはツアーが始まりますね。意気込みを教えてください。

toku 『Duality Code』はレーベル移籍第一弾のアルバムということもあるし、今僕たちがやりたいことをちゃんと楽しくやることができたアルバムだと思うので、ぜひみんなにも聴いていただいて、ライブで爆発させていけたらなと思います。

MARiA 2年ぶりのツアーなんですけど、2年もお客さんの前でライブができないことがあるとは思っていなかったんですよね。このアルバムもツアーに向けたものでもあるので、このアルバムを聴いてくれたら、きっとライブに来たいって思ってくれるはず。今自分たちが伝えたいことしか入れていないアルバムですし、それを伝えるためのツアーです。直接じゃないと伝わらないこともたくさんありますし、特別な忘れられないライブになると思うので、私たちのライブを取り戻しに来て欲しいなと思います。

Interview & Text:村上麗奈

PROFILE
女性ボーカリストMARiA(メイリア)とコンポーザーtoku(トク)の二人によるユニット。様々なファッションブランドのモデルも務め、同世代の女性から支持を集めるメイリアはGARNiDELiAのアートワークや歌詞を担当。GARNiDELiAのサウンドプロデュースを担当しているtokuは、数々のアーティストに楽曲提供やプロデュースをおこなっている。2014年3月にTVアニメ『キルラキル』2nd OPテーマとなる『ambiguous』でメジャーデビュー。デビュー以来10枚のシングル、2作の配信シングル、5枚のアルバムをリリース。2016年に動画共有サイトで発表したダンス動画、“極楽浄土”がアジア圏を中心に爆発的なヒットとなり、動画総再生回数は7,000万回を突破。さらに“踊っちゃってみた”と名付けられたダンス動画シリーズは全10作品となり、累計1億回再生を超え、全世界で注目を浴びている。多岐に渡るGARNiDELiAの音楽性と、圧倒的なパフォーマンス力は世界中で話題となっている。
https://www.garnidelia.com/

RELEASE
『Duality Code』

初回生産限定盤(CD+BD)
PCCA-06087
¥4,950(tax in)

通常盤(CD)
PCCA-06088
¥3,300(tax in)

PCSC盤(CD+LIVE BD)
SCCA-00125
¥9,900(tax in)

PONY CANYON
11月17日 ON SALE
https://lnk.to/GARNiDELiA_streaming

LIVE
GARNiDELiA stellacage tour 2021→2022“Duality Code”
https://www.garnidelia.com/special/dualitycode2021/