Kitri VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

Kitri『Kitrist』

自身の本質と新しい要素を同居させたKitriの第一章の末筆を飾るメジャー第一弾アルバムが到着!!

2019年1月にデビューをした、MonaとHinaによるピアノ連弾ボーカルユニットKitri。2作のEPと2回に渡る全国ツアーを経て、人気/動員も着実に上昇させ、まさに順調且つ充実した活動のデビュー2年目を迎えた感がある。彼女たちの魅力はなんといっても、そのピアノの連弾にJ-POPの解釈を交えたユニークな音楽性。加え独特の柔らかく優しく、それでいてノスタルジック性を擁した歌声とメロディが育む雰囲気、それに2人の歌声やハーモニーだったりする。そして、その魅力が惜しみなくバリエーション豊富に収めたものが、この1stフルアルバム『Kitrist』と言えよう。新しい試みも収まっている一方、作品の全体観として彼女たちの本質が今一度改めて表されたような今作は、まさにKitriのこれまでの集大成であり、次へと向かう為の輝くべき第一章の力強い末筆を感じさせる。
そんなKitriの2人に、2019年を振り返ってもらいつつ、それらが大きな糧となり現れた『Kitrist』について、そして今後を問うた。

■2019年はデビューもして、お二人にとって激動の一年だった感がありますが、ご自身たち的には振り返ってみていかがですか?

Mona 人との出会いによって私たちが活動させてもらっている。そんなことに改めて気づかせてもらった一年でもありました。おかげさまで口コミを中心にみなさんが私たちのことを広げて下さって。それを非常に実感できました。Kitriの音楽の輪が少しづつでも広がっていけて、本当にみなさまには感謝しております。

Hina それこそこの1年はアッと言う間でした。各地でのライブでは、訪れたことのなかった土地でも、既に私たちの音楽を知ってくれており、好きでいてくれる方々も多くおられて。それを身を持って知れました。

■不思議ですよね、これまでは自身の目に見える範疇にしか届いていなかったお二人の音楽が、今や全国中に広まっているんですから。

Mona その辺りは全国ツアーの際に非常に感じました。私たちの音楽を聴いて下さっていた方がこんなにも全国各地に大勢居たんだって。

Hina もちろん多くの方に聴いてもらいたい。そんな気持ちで始めましたが、それがこんなにも早く、しかも大勢の方々へと届いていたのは本当に夢みたいでした。非常に今後への励みにもなりましたし。

Mona それからライブを通し、全国の方々の前で演奏できたことは、お客様とのコミュニケーションも含め大きかったです。作品では接していただいていたものの、それが実際にどのようにして成立しているのかまでは伝わりづらいところがあったようで。実際にこの「2人で1人」というスタイルをライブを通し、直に伝えることが出来たのも大きかったです。あとは、便宜上「ボーカルとコーラス」と分けてはいますが、2人のハーモニーを大事にしている部分をみなさんに楽しんでいただけたようで。それから、やはりライブでは作品以上の熱も直に伝えられますからね。それらも含め、各地のお客様が楽しんでおられる光景も印象深かったです。

■早速『Kitrist』の話に移りますが。これまでのEPの流れから、自分たち+αの曲が中心の予想をしていました。しかし実際には自身の連弾を始め、他の楽器をあまり導入していない本来の2人だけの形態の楽曲が多かったのも意外でした。しかも全体を通してバリエーションも豊富で。

Mona そうなんです。あえて半分以上は私たちの連弾だけで成立させてみました。ようやくこの作品で第一歩を踏み出せた感覚が自分たち的にもすごくあって。連弾という自分たちの根っこにあるものの大切さを、作品やライブを通して実感させていただいて、あえてここで再度それらを中心にすることでいろいろと次へと進める。そんなアルバムになったかなって。

■その「連弾という自分たちの根っこにあるもの」という部分をもう少し詳しく教えて下さい。

Mona クラシックのピアノに私はすごく影響を受けてきて。そのようなクラシカルなピアノ、それを2人で奏でて2人でハモる、その独特のスタイルですね。正直当初は、「このスタイルで続けていっていいのだろうか…?」と不安になることや、自信の無さもありました。だけどこの一年、作品やライブを通し、それをこれだけ多くの方々が楽しんで面白がってくれていることに再発見と自覚も芽生え出して。それもあり、今作ではあえて連弾と歌を中心とした作風に至った部分もあります。

■では、この1年間の集大成でもあり、この基本のスタイルを出自に、これから様々なことに挑戦したり、取り入れたりしていくにせよ、まずはこのスタイルにてキチンと確立した作品を出してからだったと?

Mona そうですね。今年1stEP、2ndEPと出させていただいて、それを第一章としたらそれらを締めくくる作品にしたかったんです。そうなった際に、やはり「私たちはピアノの連弾のユニットだ!!」というのを今一度表したくて。シンプルなピアノ連弾だけど、曲によって味付けや味わいが違う物語性のある1枚にしたく、この独立した11曲が収まりました。なので、アルバム全体を通して聴いたらKitriではあるんですが、1曲1曲が少しづつグラデーションのようにカラーが違っている。そんな曲たちが揃ったなって。

Hina 今作にしてもピアノ連弾と歌、もしくはピアノ一本の楽曲もありますが、ピアノ曲ばかりだけど飽きないアルバムにしたかったんです。なので、各曲で独立してはいますが、アルバム一枚を通して物語が繋がっているそんな作品が出来たかなと。

■第一章、第二章みたいな形で一冊全体としては「Kitri」という本ながら、その章ごとに違った展開がある読み物のような…?

Mona まさしくそういった感じです。

Hina 私たちは自分たちを応援して下さる方々を「Kitrist」と呼ばせていただいているんですが、そのKitristのみなさんが主人公になれる。そんな作品になってくれたら嬉しいです。