manaco VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

manaco『オンブルー』

■“優しい世界に眠ってる”には、大切な人を守ろうとするロボットが登場します。この歌も“ふたりぼっち”と同じように、人間じゃない存在が主人公になっていますけど。でも、聴いてると「こういう気持ちは人として誰もが持っているし、持っていたいなぁ」と、自分の感情と重ね合わせ聴いてしまうんですよね。

manaco 確かに物語の登場人物は、人に限らずいろいろです。それこそ『優しい世界に眠ってる』を先にライブを通して聴いた方々が、「この気持ちわかる」と泣いてくださったんですよね。物語の世界観を通し、世代も性別も関係なくいろんな方たちの心に響く歌たちが生まれたのは、とても嬉しいことだと感じています。

■アルバム『オンブルー』には、GARNiDELiAのメイリアさん、COJIRASE THE TRIPの217さんと作詞&歌唱コラボレートした楽曲も収録していますね。

manaco 217ちゃんと共作した“愛踊る feat.217”は、数時間一緒に過ごしながら書き上げました。あのときは「こういう恋の物語を書こうか」と一緒に決めて、互いに歌詞を書き始め、それを組み合わせながら作りました。GARNiDELiAのメイリアちゃんと共作した“さよならホームラン feat.GARNiDELiA”は一番をわたしが、二番の歌詞をメイリアちゃんが書いたうえで、こちらも互いに歌詞を持ち寄り、微調整しながらまとめあげました。嬉しかったのが、217ちゃんもメイリアちゃんも、わたしとは声質が異なるにも関わらず、楽曲の中で2人の歌声と融合しあったときに心地よく響いてきたことなんです。あの手応えは嬉しかったですね。もう一つ嬉しかったのが、217ちゃんと共作した“愛踊る feat.217”の歌詞が、わたしの歌では女の子目線になっているのに対し、217ちゃんのユニットCOJIRASE THE TRIPの“NO KIDDING feat.manaco”という曲では、メロディは一緒なのに歌詞が男の子目線になっているんです。ぜひ、この2曲を聴き比べてもらったら面白いと思います。

■アルバムでは、moumoonの“Sunshine Girl”をカバーしていますね。

manaco きっかけは、TikTokでわたしが“Sunshine Girl”を踊らせてもらったことで。そのご縁から、今回カバーさせていただきました。英詞の発音には苦労しましたけど、新しい歌唱スタイルを見つけるなど、良い経験にもなったし、ライブでもみんな踊ってくれるから嬉しいです。

■物語を軸にした曲達とはいえ、“主演:ワタシ”や“貴方が想うよりも”からはmanacoさん自身のパーソナルな面も色濃く見えました。

manaco “貴方が想うよりも”は、わたしを応援してくださっているみなさんへのわたしからのラブレターです。“主演:ワタシ”は、あえて強い言葉を使って書きました。むしろ「また不甲斐ないね 笑えるよ」など、強い言葉のほうが書きやすかったです。(笑)

■アルバム『オンブルー』からは、さまざまな物語を通していろんな心模様が見えてくるように、とても色濃く楽しめる作品だと感じています。ところで、『オンブルー』というタイトルにはどんな意味があるのでしょうか?

manaco 今回のアルバムのmu-moショップ特典のポスターサイズプロット書には、わたしが手書きした主人公のイラストと物語のあらすじ、その物語をイメージした花の名前を記しています。それを読むことで、それぞれの歌詞に書いた想いが伝わりやすくなるので、ぜひ読んでみてください。それと、アルバムに収録した曲たちには、すべてイメージフラワーを付けています。そのうえでのお話になりますが、わたしは『オンブルー』という言葉へ「蕾の状態のまま、まだどんな花が咲くのかわからない」という想いを投影しています。

■とても意味が深そうですね。

manaco 『オンブルー』という言葉には、「見えないものが隠されている」という意味があります。このアルバムへ収録した曲たちの中からも、いろんな「隠された想い」を感じて欲しくて、このタイトルをつけました。その隠されたものが何なのか…。そこを聴いた人なりに探って欲しいなと思います。

■今回、【LIVE盤】と【通常盤】の2-TYPEがあるますが、このジャケットのイラストも、繋がりを持って描いていませんか?

manaco  今回のジャケットのイラストは、かとうれい君にお願いして書いてもらいました。この2枚のジャケットは繋がっています。しかも、描かれた絵の中にも、いろんなわたしの日常を詰め込んでいるので、そこも感じ取ってくれたら嬉しいです。

■アルバム『オンブルー』からは、manacoさんのいろんな想いが隠したパズルのようにいろいろと浮かび上がってくるようで、聞き込むほどにさまざまな発見が出来てすごく楽しいなと感じました。

manaco Q’ulleの自分とは異なる面を感じていただけたら嬉しいのはもちろん、Q’ulleとしての活動や経験を重ねたからこそ表現できた歌ばかりのように、そこもしっかりと感じてもらえたらと思います。もちろん、新たな物語や続きを成すストーリーをこれからも作り続けていくように、『オンブルー』からいろんな曲たちが枝葉のように広がり、いつかおっきなファミリーツリーになったらいいなと思っています。まずは、Q’ulleでは見られなかったわたしの一面を楽しんでみてください。

Interview & Text:長澤智典

PROFILE
人気動画コンテンツ「踊ってみた」カテゴリーの人気踊り手であり、ガールズロックダンスユニットQ’ulle の中心メンバー。踊ってみた動画では投稿する動画がニコニコ動画ランキングで軒並み1 位を獲得するカリスマ性を誇り、総再生回数は1 億回を超える。Q’ulle としてもZepp DiverCityでのワンマンを成功させ、日本だけにとどまらず、これまで韓国、台湾、シンガポール、中国を含む大規模なアジア・ツアーも成功させている。その見た目の透明感とダンスのキレの良さから長野県JA バンク「年金ダンス」やゼスプリ「アゲリシャス」CM など、企業タイアップも多く担当する。その実績により代表的なユーチューバーが集まる“YouTube Rewind 2014”へも出演した。さらに舞台出演への取り組みも活発に行い、2015年公開映画「HERO SHOW」では初の映画出演で主演を務め、2019年に舞台「家族のはなし」ではヒロインも務めた。そしてmanaco としての始動後、アーティスト、踊ってみた、芝居を見事に融合した初のワンマンツアーを行い話題を呼んでいる。マルチな才能で時代を牽引する新感覚アーティスト。
http://manaco.tokyo/

RELEASE
『オンブルー』

manaco『オンブルー』

LIVE盤(CD+DVD)
RZCD-86962/B~C
¥6,600(tax in)

manaco『オンブルー』

通常盤(CD)
RZCD-86927
¥3,300(tax in)

rhythm zone
11月27日 ON SALE