MILLEA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■MILLEAさんご自身もコロナ禍での影響もあったと思いますが、どんな変化がありましたか?

MILLEA 実際にイベントやライブはできなくなったりしましたね。人ってやっぱり忙しいと悩む暇もないですけど、変に時間ができてくるといろいろと考えちゃうんですよね。余計な心配もしてしまうし。制作し始めてもリリース日の目途が立たないとか、ゴールが見えなくなっちゃって。モチベーションを保つのも難しかったです。そうすると生活面での心配も出てくるし、周りの人たちもキリキリしてきて、今まで大丈夫だったことも違うぶつかり方をするのを目の当たりにしたり。いかに心に余裕を持って生活することが大事かっていうことを思わされましたね。なので、ふと立ち止まらせてもらって、「もっと違うところにも目を向けてみよう」っていう気持ちにもなって。それで今は絵を描いたりしています。ちょっと視野を広げたことによってまた歌も頑張れるようになった感じはあります。自分のペースみたいなものを掴みつつあるというか。

■そういった考え方の変化が、ご自身の歌い方やパフォーマンスに表れているなと思う部分などもありますか?

MILLEA 前より少しだけ肩の力が抜けて歌っているような気がします。これは環境が変わったっていうこともあるんですけど。自分自身で決断していくことが最近は多いので、そういう意味では自由でありながらも責任もあるっていう緊張感は常にあるんですけど、どちらにしても自分が壊れたらおしまいじゃないですか。多分性格が良くも悪くも真面目なので、「一生懸命頑張れ」って言われたら頑張れちゃうんですね。でも振り返るととっくに自分の何かが壊れていても気付かない時ってやっぱりあって。そういった経験もあるので、とにかく自分が壊れないように。「例えば目標はなんですか?」って聞かれたら、「幸せでいること、ご機嫌でいること」っていう感じ。その手段はなんだってよくて。今までやってきた音楽もやり続ければいいし、絵ももっとやりたいなら描けばいいし、ネイルだってもう一回やってみたいと思うんだったら、もう一回勉強してやればいいし。「もうこれしかないんだ!」って思い過ぎることが、時に自分を苦しめてしまうことも知ったので。視野を広げようって。精神的にいいバランスが取れていることって人生には本当に大事だから。

■“どさんこ”は、童謡を取り入れた斬新な構成になっていますね。

MILLEA そうなんです。この童謡は私の中でインパクトがあるし、いつか自分のオリジナル曲に取り入れられたらなと思っていて。それが今回やっと叶ったっていう感じなんです。私の地元では、8月7日に七夕の催しがあって、この曲を歌いながら近所の家を回ってお菓子をもらうんですよ。ただこの歌は北海道の人が全員知ってるわけではなくて、本当に地域によって歌詞もメロディも違ったりするんです。定まった決まりがないみたいなので、今回も曲にする時は本当に迷ったんですけど、「私が子供の時に歌っていた記憶があるのにしちゃおう」と思って、そうしました。いろいろな時代の変化の中で、今実際にやっているところは少なくなっているかもしれないので、知っている人がいたら手を上げて欲しいですね。(笑)

■MILLEAさんにとって故郷とは重要な地ですか?

MILLEA そうですね、大好きですよ。でも東京に出てきてからはそんなにマメに帰る方ではなくて。未だに本当に2、3年に1回とかしか帰らないんですけど、帰って空港に降りて空気を吸ったら元気になりますもん。頻繁に帰っていたらそれも感じ方が違うのかもしれないですけどね。ちょうどこの間、久しぶりに帰ったんですけど、街を歩いてる人とか、電車に乗っている人を見て、「この人たちって北海道の人なんだよな」って思っただけで、みんな友達みたいな気持ちになっちゃって。(笑) みんないい人に見えてちゃう。悪い人もきっと混ざってるとは思いますけどね。(笑) 東京で過ごしてもう15年くらい経ちますけど、やっぱりなにか都会に委ねられないものがあるんですかね、きっと。北海道に帰ると気持ちが緩んじゃう感じがして。なので、頑張ろうと思っている時とか、頑張らなきゃいけない時には帰れないんです。(笑) それくらいリラックスできるっていうことは、安心の場所なんだって思います。

■最後の曲は矢野まきさん作詞の“雨上がりのうた”です。今のMILLEAさんの気持ちが反映されているんですよね?

MILLEA そうですね。矢野まきさんは同じ歌手として、ソロアーティストならではの孤独や葛藤、悩みをわかってくださるので、私のいろんな話して聞いてくれて、歌のアドバイスもいただきました。そういう私の様子を知っていてくれるまきさんが、「今のMILLEAちゃんがこういう歌を歌ったらきっと響くと思う」と、書き下ろしてくださった曲なんです。私のもやもやしていた葛藤と、今新しいミニアルバムを出して「ここからまたスタートする」っていう気持ちを代弁してくれる歌なんです。ライブで歌っていると、自分の体や心に力が湧いてくるんです。

■曲調や歌い方も、そういった気持ちを感じさせるような壮大さがありますよね。

MILLEA アレンジも結構壮大なんですよね。私は洋楽だったり、民族音楽が好きっていうのもあって、民族音楽的なリズムとか、パーカッション、コーラスとかを入れてもらっていて。“どさんこ”もそうなんですけど、そういった私の好きな音楽のニュアンスをモトキさんにお伝えしてアレンジしていただいています。“雨上がりのうた”は、もしプロモーションビデオとか写真を撮ったりするんだったら、サバンナみたいなところで、肌に馴染むような色の洋服を着て、力強くそこに立っていて、風が吹いて髪が流れているような感じだよね。というような

イメージも共有していました。そういう壮大な景色を思い浮かべながら歌いました。

■今作が完成してみて、改めてどういうアルバムになったと感じていますか?

MILLEA 力強いアルバムになったと思います。私のこの3年間の思いも詰まっているし、これからの私の人生にとっても大事な時期を共にした楽曲たちなので、本当に思い入れがあります。

■先程、「目標といったら幸せでいること」という言葉もありましたが、活動での展望や目標があれば教えてください。

MILLEA 歌手としての目標は、東京と名古屋でのライブが今は多いのですが、少しずつその拠点を広げていくことができたらいいなと思っています。

Interview & Text:村上麗奈

PROFILE
小さい頃から何より歌う事が大好きだったが、自分に自信を持てず一度は地元札幌で就職するが、本当にやりたいことはチャレンジもせずに諦めていた 「歌うことだ!」と確信し、当てもない中で単身上京。地道にライブを重ね、着実にファンを増やし、2013 年にはインディーズで CDをリリース。翌年には年間150本ものステージをこなす。上京から約8年で延べ9万人に歌声を届けるというライブ活動が実を結び、2015年2月に『虹色のアーチ』でメジャーデビュー。これまでに2枚のシングルと2枚のミニアルバムをリリース。音楽イベントだけでなく、多くの星空イベントやプラネタリウムでのイベントコンサートなどにも招聘される他、ラジオ番組のパーソナリティを務める等、精力的に活動の場を拡げている。
https://millea-mirion.com/

RELEASE
『Still Alive』

DIGITALミニアルバム
 https://millea.lnk.to/stillalive

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