■今回のアルバム収録曲の中では、“STAR”、“積もらない初雪の思い出”、“星が降る今夜”(リリックビデオ)、“新大久保でFLEX”、“サニーサマーデー”、“花火の歌”と、6曲のMVが公開になっていますが、それらのMVの中で、特に印象に残っているものはどれですか?
ミンス それは“STAR”ですね。この曲を作っていた時、僕はいろいろと悩んでいたんです。グループが終わって、一人で活動を始めたんですけど、いろいろと大人の事情も含め、信頼していた人から裏切られたりもして、そんな時期に作った曲だったので。その時に周りからよく言われたのが、「おまえひとりではできないよ」だったんですけど、「そんなことはない、できる!」という思いを歌詞にしたのがこの“STAR”だったので、すごく印象に残っています。MVでもその時の葛藤を、夜の黒と昼の白で表していて、夜のシーンは悩んでいる自分で、昼のシーンは明るい未来の自分、そして最後は白(昼のシーン)で終わるという感じにしているんです。
■そんな思いが反映されたMVになっていたんですね。オフィシャルYouTubeには、“飽きた。今日何しようか???”、“ええ天気やな”、“木漏れ日”という3曲もMVがアップされていましたが、これらの曲たちは今回のアルバムには収録されていませんでしたが、なにか理由があったんですか?
ミンス 正直に言うと、とくに理由はないんですけどね。(笑) どちらかというとその3曲はサブ曲というか、「前回のType別のCDには入れていたから、今はいいかな……」という感じですかね。(笑)
■なるほど。(笑) 今回収録した2曲も含め、レコーディングで苦戦したとか、大変だった思い出のある曲はありますか?
ミンス “サニーサマーデー”と“花火の歌”の2曲は、結構長い時間をかけてレコーディングした記憶がありますね。“サニーサマーデー”は、日本のシティポップが歌いたくていろいろとシティポップを聴きながら制作した曲だったし、新しいジャンルへの挑戦でもあったから、強く歌うべきか、優しく歌うべきかも悩んだし、確かレコーディングも1週間ぐらいかかった気がします。いろいろと歌い方を変えながら録ったのですごく大変でした。“花火の歌”も「ポン」か、「ドン」か、「バン」か、いろいろなバージョンで録ってみて、みんなでどれがいいかを話し合った結果、自分が選んだ「ポン」を勝ち取って、それで録ることになったので、これもレコーディングに時間がかかって大変でした。(笑)
■「ドン」や、「バン」で歌ったバージョンもあったんですね。(笑) 今回のベスト盤はどんなシチュエーションで聴いてもらうのがオススメとかありますか?
ミンス 僕が前にシングルを出した時、「ここが注目ポイントなので、そんな気持ちで聴いてください」と言ったりしたこともあったんですが、今になって考えてみると、それは聴く人の自由だと思うし、その人の考え方で好きなように聴いてもらうのが一番かなと思うようになりましたね。
■確かに自由に聴いてもらうのが正解かもしれませんね。今後の予定でなにかお知らせ出来るものがあれば教えてください。
ミンス 初めてのカバー曲を出そうと思っていて、来年になるとは思うんですが、楽しみにしていていただければと思います。日本の有名な曲をカバーしますので。
■ミンスさんはTikTokやインスタで、韓国語の勉強が楽しく出来るということで「ミンス先生」と呼ばれているようですが、始められたきっかけはなんだったんですか?
ミンス たいしたきっかけではないんですけど、釜山の友達が今はドイツに住んでいるんですが、その友達が久しぶりに釜山に帰ってきた時に、「ミンスこれは日本語でなんていうの?」とか、いろいろと聞いてきたんです。それで「それはいちごだよ」などと教えてあげていたんですけど、それが面白かったらしく、「動画にあげてみようよ」ということになって、ノリであげただけだったんですよ。それがなぜかわからないけどバズってしまって。(笑)
■これだけバズったし、これからも続けていくんですか?
ミンス いや、みんながもっと見たいというならやってもいいんですけどね。(笑) みなさんのこれからの反応次第です。
■反応を見ながらなんですね。じゃあ、これからも見たい人はコメントしてみたらいいですね。(笑) それではミンスさんの今後の目標を教えてください。
ミンス 今は韓国で有名になってから日本に来て人気になった韓国人がほとんどですけど、日本からスタートして有名になった韓国人は今のところいないので、僕が日本で有名になってみせたいと思います。いつか日本で1位を取るのを見せてあげたいと思います。
■音楽活動以外で今後やってみたいことや、チャレンジしてみたいことはありますか?
ミンス 音楽以外ではやっぱり役者ですね。もともと役者だったので。でも僕は格闘技もやっているんですよ。しばらくやっていなかったんですけど、1年ちょっと前からまた始めたんです。それで、韓国では試合にも出たんですよ。その時は試合には勝ったんですけど、急所をやられてしまって……。(笑) 今度は日本で、アマチュアでもいいから試合に出てみたいなと思っています。
■今年も残すところあと僅かですが、今年中に達成しておきたいことはありますか?
ミンス 今、韓国で大事なオーディションに参加しているんです。バトル形式のオーディションで、一応来年まで続くんですけど、現状は日本と韓国を行ったり来たりなんですが、年内はそれをなんとかやりきりたいなと思っています。
■それは忙しいですね。応援しています。ミンスさんは日本で気に入っている場所とかはありますか?
ミンス 僕は浅草橋が好きですね。初めて日本に来た時に住んだ街が浅草橋だったんです。隅田川が近くにあって、スカイツリーも見えるし。それに住んでいる人たちもみんな暖かくて、すごくいい街ですよ。もっと有名になって、大好きなみんなにまた会いに行きたいなと思っています。
■日本の食べ物で好きなものはありますか?
ミンス 焼き肉ですね。和牛が大好きで、中でも牛タンが好きです。
■逆に韓国でミンスさんがオススメの場所や、オススメの食べ物はありますか?
ミンス 場所的にオススメなのはやっぱりソウルが有名だし、みんな行きたがると思うんですけど、僕は釜山の出身なので、観光してみると釜山もすごく素敵なところなのでぜひ来てみてください。海があって、海鮮がすごく美味しいので、まるでハワイの様ですよ!(笑) ホタテとか牡蠣とかをその場で焼いて食べられるところもあるし、海を見ながらお酒も飲めますしね。すごくオススメですよ!
■それでは最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
ミンス 僕は「#そろそろ売れる韓国人」と言われているんですけど、韓国人とか、日本人とか、とりあえずはいったん忘れて、カン・ミンスという一人の人として見ていただけたら、「韓国と日本の架け橋になりたい」と言っている意味がわかると思うので、みなさん騙されたと思って一度僕に会いに来てくれたら嬉しいです。(笑) 応援してくれたら僕もみなさんの力になるし、もっと日本でも活躍できると思うので、ぜひ応援よろしくお願いします!
Interview & Text:土谷拓史
PROFILE
「#そろそろ売れる韓国人」韓国釜山出身カン・ミンス。日韓のテレビ局が共同制作したアイドル発掘オーディション番組を勝ち抜いた、日本人2人、韓国人3人からなる日韓ボーイズグループBEE SHUFLLEメンバーとして2014年に結成。わずか約1年でユニバーサルミュージックからメジャーデビューし、オリコンウィークリー5位の快挙を達成。2017年3月にグループは活動中止。その後、日本を中心に精力的に舞台・ミュージカル・ドラマ俳優としてマルチに活躍。2019年、再びミニアルバム『INSTINCT』をリリースし、ソロで歌手活動を再開。現在はSNS総フォロワー100万人オーバー。TikTokやInstagramでは日本語と韓国語の勉強ができる投稿をしており「ミンス先生」と言われている。ソロ活動での通称はミンス。
Instagram:https://www.instagram.com/minsu_official_insta/
X:https://x.com/minsu_official
RELEASE
『蜃気楼』LOVEver.

通常盤(CD)
QARF-69260
¥2,250(tax in)
rockfield
12月17日 ON SALE