NAQT VANE VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

NAQT VANE(ナクトベイン)Harukaze、殻を破り歌手への夢を叶えた現在の思い。

NAQT VANEが3rdデジタルシングル『TOUCH』をリリース。NAQT VANEは今年9月にデビューしたばかりのチームプロジェクト。音楽プロデューサー・作曲家の澤野弘之がトータルプロデュースを担当し、高校、大学時代を海外で過ごしたシンガーのHarukazeがボーカルを務め、アートワークをClassic 6が担当する、挑戦者に追い風を吹かせるチームプロジェクトとなっている。
今回はNAQT VANEのボーカル、Harukazeにインタビューを敢行。新曲についてはもちろんデビューからの心境の変化や、様々な音楽を聴いている彼女が注目しているアーティストなど、たっぷりと話を訊いた。

■デビューから2ヵ月ですが、どんな思いで日々を過ごしてますか?

Harukaze 去年までは普通に会社員として仕事をしていたので、そこから生活のルーティンが結構変わりました。毎日朝起きて、9時から5時までパソコンに向かっていた生活から、ボイストレーニングに行ったりする生活に変わったので、そこが一番大きかったと思います。NAQT VANEを聴いてくださっている方々がどんどん増えてきているのも嬉しいですし、すごくいろいろなことに挑戦させてもらっているなと思います。

■去年まで普通にお仕事をされていたというと、そこからの変化はかなりのスピード感ですよね。感覚としては追いついていますか?

Harukaze あんまり追いつけていないかもしれないです。(笑) 本当に今は歌をやっていて、「シンガーって言っていいのかな?」って思ったりもして。友達と話をしていて仕事の話になった時に、「プロでシンガーをやっている」って言えるようになったのが、まだ不思議な感じがしますね。早く慣れて追いついていかなきゃいけないなとは思っています。

■そもそもHarukazeさんがシンガーを目指したきっかけはどんなものだったんですか?

Harukaze 元々両親がすごく音楽が好きで、小さい頃から朝から夜までずっと音楽で溢れているみたいな家だったんです。なので、いつ歌に目覚めたかは覚えていないんですけど、昔の写真とか動画を見ると、必ず歌っていたりするんですよね。3歳くらいから英会話をやっていたんですけど、そこで英語を歌って覚えるみたいなのがあって、毎週その歌を覚えて先生の前で1人で歌を披露するみたいな経験もしていて。そういうのもあって「歌が好きだな」っていうのは気づいてはいたんです。歌手になりたいって思ったというよりは、元々人を楽しませることがすごく好きだったので、エンターテイナーになりたいとは思っていて。その上で歌とかも歌えればいいなっていうのは、小さい頃から思っていました。

■そうだったんですね。そして今、その夢を叶えたということですね。

Harukaze 自分でもびっくりしています。叶えられるとは思っていなかったので。この間実家に帰って、小さい時の日記というか落書きを見返したら、夢に「歌手」って書いてあったのを見つけて、本当にその夢が叶ったんだなって思って。「現実見なきゃな……」とか、途中で諦めたくなった時もあったんですけど、諦めないで本当に良かったなと思いました。

■NAQT VANEは澤野弘之さんがトータルプロデューサーになっていますが、澤野さんと出会った時の第一印象と、今一緒に活動してみての印象で変化はありますか?

Harukaze 最初にお話をいただいた時に、澤野さんのアーティスト写真を調べてみたら、すごいカッコいい感じでクールにキメている写真だったので、絶対に怖い人だろうなと思っていて。(笑) でもお会いしたらすごくフランクで面白くて、立場とかも関係なく接してくださる方でした。その時は最初だったからっていうのもあるのかなと思ったんですけど、そこから今までずっと優しくて。私も澤野さんも結構ジョークを言ったりするのが好きなので、いつも笑いが絶えない現場ですね。

■デビュー日のことをまとめた動画もYouTubeで拝見しましたが、本当にいつもああいう雰囲気なんですか?

Harukaze そうですね。NAQT VANE自体、「挑戦者に追い風を吹かせる」っていうコンセプトがあるんですけど、NAQT VANEに関わっている私たちも挑戦者で。みんな同じスタートラインっていう意識があるからこそ、上下関係なく同じ目線でいろんなことを見られるから、対等に接してくださっているし、私もすごく気兼ねなくいろんなことを言えるし、すごくいい関係を築けているなと思います。

■活動はすごくハイペースですよね。

Harukaze 私もびっくりするぐらいです。(笑) 澤野さんの作業ペースがすごく早くて。新曲が上がってくるのがめちゃくちゃ早いし、いっきに2曲まとめて上がってきたりするんです。澤野さんと出会って、いろいろとレコーディングしてっていうのが去年から始まっていたので、ハイペースでリリースすることができているんですけど、でも本当に早いですね。

■早さの秘密は澤野さんの作業ペースにあったんですね。

Harukaze 澤野さんは歩くのも早いんですよ。(笑) そこにみんなが合わせる形ですね。でも楽しく合わせられています。さっき言ったみたいに、挑戦者としては同じスタートラインですけど、やっぱり経験としては私はまだまだなので、そこに追いつかないとっていう気持ちで頑張っています。いろいろスピーディーに動けるのはすごくありがたいです。

■澤野さんから受ける刺激も大きいですか?

Harukaze そうですね。でも「澤野さん、いつ寝てるんだろう?」って思って、ちょうどこの間「いつ寝ているんですか?」って聞いたんですよ。結局あまり寝ていなかったんですけど。(笑) 毎日何かしら澤野さんから発信されるニュースがあって、その中でNAQT VANEもやっていて、全てに対して全力で、それぞれに特別な感情を持っていらっしゃる。なので、全力でやるっていうのはすごく刺激を受けますね。私はNAQT VANEとして、もっともっと力を入れていかなきゃなって思っています。

■HarukazeさんはNAQT VANEが始動してから、歌への向き合い方などの変化はありましたか?

Harukaze 元々歌うことが好きだったんですけど、メッセージを伝えるっていうよりは、自分の個性を出すみたいな感じで歌っていて。でもNAQT VANEの曲はメッセージ性がすごく強いので、今はそれをちゃんと伝えられるような声にならなきゃなって思っています。スキル面で言うと強弱のコントロールだったり、声を張ったり、そういうのをたくさんトレーニングして、もっと聴きやすい声になるように、もっとメッセージが伝わりやすい声になるようにっていうのを心がけたいなと思っています。ボーカルのレッスンってすごく奥が深いので、面白いです。

■お話を聞くだけでもHarukazeさんにとって刺激的な環境なんだなと伝わります。

Harukaze すごく刺激的です。NAQT VANE自体にたくさんの人たちが関わってくださっていますし、もちろんアートワークのClassic 6さんもそうですし、いろんなスペシャリストがいっぱい集まっている中に、新生児みたいな私が入っていろいろと吸収しているっていう感じです。いろいろ吸収して大きく育ちたいなと思っています。

■新曲“TOUCH”もすごくカッコいいですよね。NAQT VANEとしては初めてのラブソングですね。

Harukaze そうですね。失恋の曲になっています。歌詞を書いてくださったBenjaminさんとcAnON.さんと一緒に、これはどういう曲なのかっていうのをじっくり話す場を設けていただいて。そこから自分の経験だったりを膨らませていって、解釈していきました。でも歌詞に出てくる人はすごい引き摺る子ですけど、私はあんまり引き摺らないんですよね。(笑) なので、引き摺る友達の話を聞いたりもして。忘れた方がいいんだろうけど忘れられない感触、ぬくもりみたいなのって経験したことがある人も多いと思いますし、そういう人に刺さればいいなと思います。MBSドラマ特区「恋と弾丸」の主題歌でもあるんですけど、「恋と弾丸」は失恋っていうよりは、女子大生がヤクザに沼っていくっていうストーリーなので、そこにも通じるところがあって。歌っていて誰かに響けばいいなとは思っています。

■歌詞について話す場を設けたとおっしゃってましたが、それは他の曲でもやられているんですか?

Harukaze 他の曲の時もやりますね。それも対面でやるようにしていて。リモートでやらなきゃいけない時もあるんですけど、やっぱりリモートだとカジュアルに話せないというか。自分が話すタイミングを伺ったりすることがあるので、できるだけ対面でやるようにしています。本当にBenjaminさんとcAnON.さんの場合は、澤野さんのこだわりも取り入れつつ、自分の意見や経験も取り入れていて、ちょっとユニークなワーディングセンスもあったりするので、一瞬見ただけでは分からないというか。なのでそういう場を設けるようにしています。

■書かれた歌詞を受け取って咀嚼するにも時間をかけるんですね。

Harukaze “Break Free”と“VANE”は挑戦者の曲だったりするので、自分とコネクトできるようなところを見つけて歌っていて。そうしないと誰かには渡せないというか、もらったものをちゃんと受け取ってから渡すっていうことをやりたいので、“TOUCH”もすごく考えました。でも友達の意見だったり、BenjaminやcAnON.さんとも話をたくさんして、今は思いを込めて歌えるようになったかなと思います。

■前の2曲は挑戦者を描いたもので、今回の曲は失恋を描いたものですが、歌い方のアプローチなども変わったりしましたか?

Harukaze “TOUCH”に関しては、“Break Free”や“VANE”とは声質も違っているんですけど、自分で意識して声質を変えようと思ったわけではなくて。“Break Free”と”VANE”は「やってやるぞ」みたいな強い気持ちでお腹に力入れて、足を大きく開いて歌っていて、“TOUCH”はもうちょっとおしとやかに歌っていたので、ミックスを聴いた時に全然声が違うなって自分でも思いました。

■歌う時はそうやって役に入るというか、立ち姿から入るみたいな感じなんですか?

Harukaze はい。キャラクターも違うかもしれないですね。“VANE”とか”Break Free”のレコーディングの時の私はきっとカツ丼とかを食べていて、“TOUCH”の時はクレープを食べているみたいな、そういうイメージです。(笑) スタンスから変えていくみたいな感じですね。

■面白いですね。(笑) 歌詞は日本語と英語が混ざっているじゃないですか。それは歌ってみてどうでしたか?

Harukaze 澤野さんから「日本語も英語っぽく歌って欲しい」と言われていたので、英詞だと思って歌うようにしていたというか、あんまり日本語というのを意識せずに歌っていました。日本語は英語っぽく癖をつけて歌っちゃえば結構そのまま歌えるんですけど、逆に英語はメロディーに合わせて歌うと元々のアクセントとは少し違ったりしていて、レコーディングも英語で歌う方が大変でしたね。サビとかはすごく張った声で歌っているんですけど、裏声と地声を重ねて「Touch」って歌ったりして。ライブでその部分を裏声で歌うのか、地声で歌うのか、ちょっとまだ考え中ですね。