NGT48 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

新体制で駆け抜けた1年を振り返る。

NGT48が8枚目シングル『渡り鳥たちに空は見えない』をリリース。本作の表題曲は、新潟民放4局にて放送された合同ミニドラマ「夜明けまえの彼女たち」の主題歌。カップリングには、加入から半年が経過した研究生の楽曲“キスをちょうだい”や、中井りかによるプロデュースユニットCloudyCloudyの新曲“チョコレートで眠れない”など、バージョンによって異なる3曲が収録される。
今回はミニドラマにも出演する1期生の中井りか、2期生の古舘葵に加え、3期研究生でSHOWROOM選抜曲“やさしさの重さ”にも参加している木本優菜の3人にインタビュー。NGT48として行った初のツアーも振り返ってもらうなど、今年1年の総括をしてもらいながら、本作の印象や新潟の思い出、来年に向けての意気込みなどをたっぷりと語ってもらった。

■10月にNGT48としての初のツアーを終えたところですが、みなさんにとってどんなツアーになりましたか?

古舘 今まであんまり1期生から3期生の全体で何かをする機会もなかったので、ツアーを通してグループ全体のチームワークが高まったというか、みんな一緒になって頑張ることができたのがすごく嬉しかったなっていうのが一番の思いです。3期生も出演してくれたので、新体制となったNGT48をこの期間で見せることができたんじゃないかなと思います。

■メンバー同士の仲も深まりましたか?

古舘 そうですね。今までは期ごとで一緒にいることが多かったんですけど、リハ期間とか含めて全体でお話することも増えたので、すごく雰囲気がいいなって。楽しかったです。

木本 私たち3期生は先輩方が築き上げてくださったNGT48の初めてのライブツアーで、お披露目をさせていただいたんです。そういう場を設けてくださったのがすごくありがたかったです。劇場公演よりも先に県民会館という大きな場所でパフォーマンスをさせていただいて、すごく楽しかったですし、お披露目の後、それぞれの会場のアンコールとかで先輩方と一緒に踊らせていただいたりもして。ずっと憧れていた先輩方と一緒に踊れてすごく嬉しかったです。

■中井さんはいかがでしたか?

中井 私はもう8年ぐらいNGT48にいますけど、このタイミングで初めてのことが来るとは思っていなかったんですよ。このツアーを通してまた新たな発見もありましたし、今後見直していかなきゃいけないところもあったり。あとは自分のいいところ、もっと伸ばした方がいいところを改めて発見できるツアーになったので、本当によかったなと思っています。一度ツアーを終えたことによって、メンバーの目標も底上げできたんじゃないかなと思っているので、今後は新潟のみならず、全国に「NGT48ってこんなに素敵な楽曲があるんだよ!」っていうのを広めていけたらいいなと思います。

■そして今回の表題曲“渡り鳥たちに空は見えない”は、オムニバスドラマ「夜明けまえの彼女たち」の主題歌ですね。3人の中では中井さんと古舘さんが出演しているということですが、最初このドラマをやると聞いた時、どういう思いがありましたか?

古舘 最初は新潟のテレビ局4局合同でやるってことに一番驚きを感じました。最近は新潟のテレビ局さんのテレビをつけた時に、メンバーが出演している機会も多くて、それがすごく嬉しいなと思っていたので、さらにテレビを通して新潟の方たちにNGT48を知ってもらえるきっかけになるのかなと思って嬉しかったです。でもドラマに出演するメンバーを決める時は、正直自分が選ばれるとは思っていなかったので、初めて聞いた時はグループとしての出来事としてありがたくて嬉しいことだなって思いました。

中井 私も初めて聞いた時、この4局合同っていうのがすごいことだなと思って。今までNGT48は新潟に密着した活動をさせていただいていたんですけど、それを見てくださっていた新潟のみなさんが受け入れてくださった結果が今回の企画だったと思うので、本当に今までやってきたことと、受け入れてくださった新潟のみなさんに感謝しかないですね。新潟のみなさんが喜んでくれるのがNGT48として一番嬉しいので、私たちにしかできないことがまたできるんだなと思ったのが第一印象です。あとは「私の演技大丈夫かな……?」っていう。(笑) これまでもやってきてはいるんですけど、メンバーと演技するってなるとまた話が違うというか。(笑) だからちょっと緊張したというか、オーディション自体もちょっと上手くできるのかなっていうのが自分の中ではありました。

■出演メンバーはオーディションで決めたんですか?

古舘 面談をしていただいたんですけど、メンバー2人組になって事前にもらった台本に沿って掛け合いもして。それをオンラインで見ていただきました。

■3期生もオーディションに参加されたんですか?

木本 はい!しました。

■いかがでしたか?

木本 本格的な監督さんとかに見ていただいて演技するのは初めてだったので、すごい新鮮でしたし、楽しかったです。

■中井さんはお姉さん的な役柄ですが、普段からメンバーのお姉さん的な存在だったりするんですか?

中井 いや、特に……。(笑) でも年齢的には上の方なので、そうなっちゃっているのかなとは思いますし、メンバーは私のことを年上というか先輩として見てくれているとは思います。お姉さんみたいな感じで見られているのかなっていう認識はあるんですけど、自分の中でそうしているってことは全くないですね。

■今回の出演にあたって、役作りみたいなことはされたんですか?

中井 私は「何をやっても中井りかだね」ってよく言われるんですよ。(笑) それがいいことなのか悪いことなのかはよくわからないんですけど、中井りかとして演じることって他の誰にもできないことだから、それは自信を持ってやろうと思ってはいて。なので、中井りかとして沙耶役をやるっていう感じでした。役作りというか「私だったらどうするかな?」っていうのを考えながら演技しました。だから、監督とちょっと意見が違ったりすることもありましたが、「私はこう思っていたけど、それも面白いね」みたいなことを言っていただけることも多かったので、私の考えと監督の考えをすり合わせながら作っていきました。

■古舘さんはいかがでしたか?

古舘 私が演じた麻美ちゃんは自分と同い年なので、距離感的にはすごく近いなと思うところがあったんです。でも麻美ちゃんはいつも慌てていて、常に動いている子なんですよ。すごい優柔不断で何事にも迷っちゃって、常にあたふたしてるような女の子だったので、それを表すためにあえて落ち着きなくしようって撮影中は思っていました。

■普段は結構落ち着いてる方なんですか?

古舘 どうなんですかね……?

中井 あおは落ち着いている方かも。他の後輩がうるさいから目立たないだけかもしれないけど。(笑) あおはすごい年下なんですけど、落ち着いて周りを見ている子だなっていう印象があります。せかせかしているとか常に動いているっていうよりかは、静観している感じの子だから、役とは真逆なのかなとは思いますけどね。

古舘 静観しています。(笑)

■そしてそのテーマソングである“渡り鳥たちに空は見えない”ですが、初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?

古舘 私はイントロから「神曲来た!」って思いました。すごく爽やかで疾走感のある曲だなと思ったので、今までのNGT48とはまた違った、今までにない曲調だなと思いました。歌詞も今までのNGT48の楽曲は、恋愛を題材にした曲が多かったような印象があるんですけど、今回の歌詞は夢に向かって頑張る応援ソング的な楽曲になっているんじゃないかなと思いますし、幅広い方たちに響くんじゃないかなと思いました。

中井 私もすごくこの曲が好きで。歌詞が来た時に、この曲は今のNGT48が歌うべき曲だなと思ったんですよね。どうやったらもっとNGT48が地元の方たち含め、全国の方にも愛してもらえるのかっていうのをすごく考えてくださったのかなって思う歌詞で。ありがたいなって思いました。でも自分的にもすごく刺さる歌詞なんです。最初に仮歌をもらって聴いた段階で涙が出てきたんですよ。もうそれくらい感情移入したというか。聴いている方だけでなく歌っているメンバー側にも問いかける歌詞というか、そういうメッセージ性の強い曲なので、パフォーマンスするのもすごく気持ちが入るんじゃないかなと思って楽しみにしています。

■特に気に入っている歌詞はありますか?

中井 秋元さんって大体2番で核心を突いてくるんですよ。(笑) 抽象的に誰にでも刺さるようにしている1番と、ピンポイントで刺してくる2番。2番の歌詞が「私のこと見てました?」って思うくらいの歌詞で。「私信!?」みたいな。(笑) 私に宛てて書いているんじゃないかって、みんながそう思うんじゃないかと思うんです。2Aの「都会の暮らし 好きになれずに あれから何度 帰ろうとしただろう」って、本当に私も東京に出てきた時にすごく思ったことだったんです。そこを聴いた時に、「秋元さん、これ私のために書いたな……」って思ったくらい刺さりましたね。あと小越春花と一緒に言う「今になってわかることがある」っていう台詞の部分があるんですけど、本当に「それな!」って思って。(笑) あの時、精一杯だった自分にかけてあげたい言葉って今だからこそわかるけど、その時はやっぱり気付けなくて。暗中模索しながら大陸を目指している、本当に渡り鳥みたいっていう歌詞がすごくいいなって。なので、私は2番の歌詞がすごく好きです。

■古舘さんは好きな歌詞とかありますか?

古舘 私は一番最後の「夢見るか 諦めるか?」っていう歌詞ですね。迷っている時に一番最後にトドメを刺されるみたいな。「さっさと決めなさい!」みたいなのがいいなって思って。あとは2サビ後のラップというか掛け合いみたいなところは、実際にライブでやった時にどういう見せ方になるのか私自身もすごく気になりますし、この楽曲の見どころになるんじゃないかなって思ったりもします。

■この曲は、それこそ中井さんがおっしゃった歌詞も含め、故郷や新潟を思う歌詞でもあると思うんです。みなさんが新潟と言って思い出す景色みたいなのってあったりしますか?

中井 すごくあります。最初NGT48ができた当時、古町っていうところにあるレッスン場に通っていたんです。そのレッスン場で選抜メンバーだったり、立ち位置が発表されたりして、その立ち位置表を持って家に帰っていたんですけど、バスに乗って帰る帰り道に悔しかったこととか、辛かったことをずっと噛み締めながら立ち位置表を見て、萬代橋の景色を眺めて帰るっていうのがすごく私の中で焼き付いていて。だから半分トラウマなんですけど……。(笑) でも萬代橋を渡る時に見える夕日が、自分のことを励ましてくれているんじゃないかって思うぐらい、すごく綺麗な景色なので、私はその景色がすごく好きでした。

■すごく良い話ですね。お2人はいかがですか?

木本 りかさんのこんな良い話の後に……。(笑) 私はNGT48に入る前の話なんですけど、結構田舎の方の高校に通っていたんです。登校も下校も周りは田んぼだらけで山があってっていう景色の中で高校生活を送っていました。私は駄菓子屋さんが好きなんですけど、帰りに道に駄菓子屋さんに寄って帰るみたいなのが、私の青春の1ページといいますか。田舎にある高校ならではの青春を過ごしていたなと思いますね。

■ちなみに好きな駄菓子とかはありますか?

木本 もうダントツで「ヤッターめん」ですね。(笑)

中井 美味しいよね。当たったらもう一個もらえるし。(笑)

■古舘さんが思い出す新潟の景色はなにかありますか?

古舘 オーディション会場だった「りゅーとぴあ」っていうところがあるんですけど、私は東京出身なので、オーディションの合格後、新潟から東京に帰らないといけなかったんです。その当時は中学2年生だったんですけど、その日は親が一緒に来られなくて、どうやって帰ったらいいのかわからなくなっちゃって。知らない土地でお父さんと電話しながら、泣きながら帰り道を探したっていうのがすごい思い出に残っています。(笑) やっぱりその日はオーディションに合格したっていう意味で、私の人生の起点というか人生が変わったところだなと思いますし、その日1人でタクシーに乗れるようになったんですけど、そういうことも含めて一気に成長できたなと。新潟といえばって思った時にあそこで迷子になったなっていうのを一番最初に思い出しました。(笑)

■オーディションに合格したことよりも強烈だったんですね。(笑) 他の曲についても伺っていきたいと思うんですが、SHOWROOM選抜の楽曲“やさしさの重さ”には木本さんが参加しています。最初に聴いた時の印象など覚えていますか?

木本 この曲のリズムは結構軽快な感じなんですけど、歌詞を見た時にちょっと切なくて。パフォーマンスする時はどういう表情で歌おうかなって考えたりしました。でもメロディー的にはすごく覚えやすい、頭に残りやすい曲なので、ファンのみなさんが聴いてくださった時に「この曲いい!」って思ってもらえるかもって思いました。