私たちと一緒に夢に向かって日常を頑張っていけたらいいなって。
no conceptが2月6日に1stシングル『掴命(カクメイ)』をリリース。「様々なジャンルから集まり、融合していくユニット」というコンセプトで活動している4人組ガールズユニット。今回のシングルの表題曲“掴命(カクメイ)”は、未来に向かって底から這い上がっていく気持ちをぶつけた楽曲となっている。2024年は国内でのライブ以外にも、海外公演や番組配信など、様々な事に挑戦し続けていくという、瀬戸万莉愛、真仲美鳳、小日向莉々子の3人に、今作の制作についてや今後の目標など話を訊いた。
■まずはno conceptというグループ名の意味と結成のきっかけについて教えてください。
瀬戸 「no concept」というと、よく「プランがない」とか思われるかもしれないのですが、そうではなくて、「あなた自身のコンセプトになりたい」とうか、「いろいろな人によってそのコンセプトが変わるよ」という意味なんです。結成のきっかけは2021年の5月頃にいろいろな夢を持っている人や、さまざまな領域で活動する人たちが集められ、それぞれの強みを活かして一緒にみんなで上がっていこうという形で誕生しました。
■今回は1stシングルのリリースとのことで、今の心境はいかがですか?
瀬戸 今回初めてのCDリリースで、なかなかリリースできるのも簡単にできることではないので、それが決まった時は本当に嬉しくかったです。でも決まってから今までの時間はあっという間に感じますし、まだあんまり実感がないです。
小日向 私はまだこのグループに加入して2ヵ月くらいなんですが、加入してすぐにリリースのお話を聞いてびっくりしました。最初は「本当に?!」って思いましたが、「もうやるしかない!」って感じで……。でも「嬉しさと不安が入り混じって頭が追いつかない!」みたいな感じでした。(笑)
真仲 私はアイドルとしてCDリリースすることが夢だったので、それを聞いた時はすごく嬉しかったです。でも私もその時はまだ加入して半年くらいだったので、まだ気持ち的には新メンバーみたいな感じだったんですけど、それを聞いて「もっとノーコン(no concept)として今まで以上に頑張っていかなきゃ」って思いました。
■1stシングルの表題曲“掴命(カクメイ)”ですが、「命を掴む」と書いて「カクメイ」と読むのはすごくカッコいいですね。この曲の作詞は瀬戸さんですが、曲名や歌詞に込めた想いやメッセージなど教えてください。
瀬戸 なるべく前向きな言葉を多く入れました。どんなに悲しいことや苦しいことがあっても、我武者羅になって負けずに努力を続けて、夢を絶対に諦めないぞという気持ちを込めた歌詞にしました。
■ちなみに今回の1stシングルの表題曲にこの曲が選ばれた時はいかがでしたか?
瀬戸 すごく嬉しかったです。ノーコンの活動と“掴命(カクメイ)”の歌詞の内容がリンクしているというか、「すごくこのグループを表す曲だな」と感じていたので、1stシングルにぴったりだなと思いました。
■この曲、曲調はすごく爽やかですけど、言っていることはめちゃくちゃ熱いことを歌っていますよね。
瀬戸 そうですよね!めっちゃハートが熱いんですよね。
■他のメンバーのみなさんは、この“掴命(カクメイ)”を聴いてみていかがでしたか?
小日向 私もこの曲は情熱的で好きです。私自身はすごく元気キャラなんですが、この曲を聴いてすごく元気づけられたので、聴いた人たちも元気になって前に進めたら嬉しいし、ノーコンを知らない人たちにも届いたらいいなと思いました。希望の曲です。
真仲 私もこの曲にはすごく共感できたし、「ひとりじゃない」っていう歌詞があるんですけど、ファンの方たちにも一緒に歌ってもらって、「一緒に頑張っていこう!」って気持ちになってもらえたらいいなって思いました。
■この曲のレコーディングの時に気をつけた点や苦労した点などはありますか?
瀬戸 気持ちを込めるのが大変でした。ライブと違って目の前に誰もいなくてマイクに向かって歌うので、イメージを湧かせて「ここはライブ会場だ」って思って、「みんなに向けて熱意が伝われ!」って気持ちで歌いました。(笑) 苦労した点は、私は滑舌が悪いのでレコ−ディグしてくれているスタッフさんに「何言ってるかわからない」って言われてしまって……。なので、ちゃんと歌詞が聴こえるように気をつけて歌ったら、今度は「ハキハキ過ぎて歌じゃない」って言われてしまって……。ちょうどいい中間を狙って歌いました。(笑)
小日向 面白すぎる!(笑) 私も初めてのレコーディングだったので、ライブではいつもすごく力をこめて思いっきり歌っているんですけど、ただ声をぶつけるだけじゃなくて、セリフを伝えるような感じを意識して歌いました。苦労した点は、レコーディングスタッフさんに「小日向の声をベースにして作っていくから」と言われて、「マジですか?!」ってなってしまって、嬉しかった反面プレッシャーですごく緊張してしまいました。(笑)
真仲 私は声質が他のメンバーとは違っているので、気をつけようと思って初めは控えめに歌っていたんですけど、だんだんノッてきて思いっきり歌っちゃったら、レコーディングスタッフさんに「全然そっちのがいいよ!最初から録り直そう」って言われちゃって、やり直しになっちゃいました。(笑) 苦労したのは、「力強いロックな部分の声を担当して欲しい」と言われて熱い歌い方をするのが大変でした。
■この曲のタイトル“掴命(カクメイ)”にかけて、今まで生きてきて自分の中でこれは「カクメイ」だったと思うような出来事やエピソードがあったら教えてください。
瀬戸 私は学生時時代から音楽が苦手で、いつも成績も悪かったんですけど、こうやって仕事で歌をやることになって、最初はめちゃくちゃヘタで1曲もまともに歌えなかったんですけど、
応援してくれる人が増えてきて、すごく喜んでくれたり、楽しでくれたり、笑顔で応援してくれているのを見て、そこから「みんなのためになにかをしたい、もっと歌も上手くならないといけない」と思って、一生懸命もっと上手く歌うように頑張りました。音楽に対してちゃんと向き合うようになれたのがターニングポイントになりました。
小日向 私は小さい頃からアイドルが好きで、高校生の時に友達と3人組のアイドルユニットを作っておニャン子クラブの曲とかを歌っていたんです。
■え?おニャン子クラブとか、世代じゃないですよね?!
小日向 母が昔のおニャン子クラブや松田聖子さんの曲が好きで。(笑) でもそうしたらそれで先生たちも盛り上がってくれて、そのユニットが学校公認になったんです。
■リアルに「ラブライブ」のスクールアイドルみたいですね。(笑)
小日向 そこからアイドルになる夢は絶対に諦めたくないと思って、短大も芸能系のところに通いましたし、ずっと夢を追いかけてきました。なので、その高校生の時にユニットを組んだのが大きなきっかけでしたね。
■真仲さんはいかがですか?
真仲 私はイラストや美術が得意で、美大にも通っていたんですけど、昔からバレエやダンスもやっていたので、大学でダンスサークルに入ったら、それがすごく楽しくて。それで「美術よりもダンスがやりたい!」ってなってしまって。(笑) 実は就職も決まって上京することになっていたんですけど、その夢が諦めきれなくて、親に内緒で事務所のオーディションとかを受けたりして、この世界に飛び込みました。それが私にとって一番の「カクメイ」ですね。
■でも就職が決まっていたのにアイドルになったら、ご両親は反対しませんでしたか?
真仲 そうですね……。でもお母さんには言ったんですけど、まだお父さんには言っていなくて……。(笑)
■えっ?!まだ内緒なんですか!!実際にCDがリリースになったら、それを渡して言いましょう。(笑)
真仲 そうですね。(笑) でもそれが自分の中ですごく大きかったです。「あの時違う選択をしていたら、今ここにはいなかったな」って思うと、大きな選択だったと思います。
■“掴命(カクメイ)”のMVも拝見させていただきました。今回はイラストというかアニメーションのMVでしたが、見どころや注目ポイントなどはありますか?
瀬戸 この曲のMVには3人主人公がいて、みんな一度は夢を諦めていたんですが、どうしても諦めきれなくて、また夢を追い続けるというような内容なんですが、さっき話した私たちのエピソードとすごくリンクしていて、私たちの実体験を表しているようで……。
■それは作家さんにみなさんのお話を伝えて、そういう内容にしてもらったんですか?
瀬戸 いや、それが違うんです!全く伝えていないんです。確かに歌詞もそんな感じの内容にはなっているんですが、そのストーリーまですごく運命的にリンクしたんです。(笑) 歌詞が情熱的な感じなので、きっと作家さんが汲み取ってくれたんだと思います。
■他のお二人はこのMVの見どころや見て欲しい箇所などはありますか?
小日向 一人の主人公がオーディションを受ける姿が描かれているんですけど、私も同じように今までいろいろなオーディションを受けては落ちてきましたし、アイドルとか女優さんを目指しているところがリンクするし、きっとみなさんもアイドルや女優じゃなくても、夢に向かって諦めずに頑張っているところはキャラクターに重ねて共感できると思うので、それで自分も頑張れたり、「仕事で嫌なことがあっても、へっちゃらだよ」って気持ちになってくれたら嬉しいです。
真仲 みんなもきっとそれぞれいろいろな仕事をしていて、挫折したりすることもあると思うけど、この“掴命(カクメイ)”のMVを観て、それぞれのキャラクターに置き換えて元気になってもらえたらいいなと思います。
■MVにはみなさんは登場しませんでしたが、この曲の振り付けはどんな感じですか?振りのポイントや、ぜひここを観て欲しいというところなどあれば教えてください。
瀬戸 この曲のサビの振り付けは、お客さんも真似しやすい簡単な振りになっているので、ぜひみなさんも一緒に真似して楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。
■今回はカップリングに3曲収録されていますが、それぞれの曲についてはどのタイミングで制作された感じですか?
瀬戸 “ゼロ距離”はノーコンが結成されて一番最初の楽曲で、“アイビー”については去年の2月くらい、ちょうど“掴命(カクメイ)”と同じタイミングくらいに作られた楽曲です。“羅針盤”は最新曲で、去年の8月にできた曲です。
■では“ゼロ距離”からお話を聞かせてもらえればと思いますが、この曲の聴いて欲しいポイントを教えてください。
瀬戸 このグループで一番初期から歌っている曲なので、私が一番歌ってきている曲ですが、王道のアイドルソングです。「ずっといつまでもあなたのために歌うよ」とか、歌詞の全てにアイドル感が詰まっているというか、すごくアップテンポでノリやすい曲なので、みなさんも覚えやすくて楽しめる曲になっています。
小日向 “ゼロ距離”はきっとファンの方たちも一番好きな曲になっていると思っていて、ライブでも一体感がすごいんです。落ちサビで私がひとりで歌うところがあるんですけど、ファンの方たちがケチャをやってくれるところの景色が最高なんです。あとはサビの振り付けが手を左右に振っていて可愛い振りになっているので、そこも見どころです。
真仲 この曲はイントロですごく激しく踊るんですけど、Aメロはカッコいい感じで、サビ前が「魔法をかけるよ〜」みたいな振りで可愛らしい感じで、それでサビはすごく明るいっていう、1曲でいろいろなノーコンが見られるっていう、見どころいっぱいのお得感がある曲になっています。(笑)