ONEPIXCEL VANITYMIX 2019 SUMMER PICK UP INTERVIEW

ONEPIXCEL

過去最高に強気で前向き。とにかく負けず嫌いな3人が本気で攻めた『Final Call』

昨年3月のメジャーデビュー曲“LAGRIMA”がアニメ『ドラゴンボール超』のエンディングに抜擢され、海外4都市でもライブを行なうなど、国境を超えたパフォーマンスで魅了するONEPIXCELが、今年初となるシングル『Final Call』をリリースした。「願い続けてるだけじゃ/きっと何も変わらないよ」と、強い意思で前向きなメッセージを発信する本作について、負けず嫌いを自認する⿅沼亜美、⽥辺奈菜美、傳彩夏の3人に語ってもらった。

■3人とも強気なタイプには見えないんですけど、実際はどうなんですか?

鹿沼 いやいやいや。

田辺 3人とも負けず嫌いだよね。

傳 他人に対して負けず嫌いというよりは、みんな自分に負けず嫌いなんですよ。できないことが悔しくて泣くみたいな。

鹿沼 だから、よくレコーディングのときに泣いていますね。思うようにできなくて、「なんでできないの?」って。

田辺 同じく同じく。(笑)

傳 レコーディングのときは、毎回1回は泣いてると思います。(笑)

■そうなんですね。(笑) “Final Call”はどういう気持ちで歌ったんですか?

傳 とにかく歌詞が前向きなので、聴いている方の背中を押したいし、自分たちも背中を押されるんです。だから、「いまが大事だよ!」「いましかないよ!」みたいなことを伝えたいなって。

鹿沼 あと、グループって結成当時から、いい意味で変わるところも、変わらないところもあるじゃないですか。そういう変化は、そのときに見てないとわからないし、見逃してほしくないから、「いまのONEPIXCELを見ていてほしい」という気持ちも込めて歌っています。

■その前向きな歌詞のなかで、自分に当てはまるなと思うフレーズはありますか?

田辺  2番の「願い続けてるだけじゃ/きっと何も変わらないよ」のところですね。ここはまさに「いまだな」って思います。やっぱり願っているだけで行動しなかったら、何も変わらないので。ここはめっちゃドヤ顔して歌っています。(笑)

鹿沼 ライブを重ねていると、ここの会場でライブしたいっていう夢が出てくるんですけど、「したい」だけじゃ何も変わらないし、実際どうやったらお客さんが見に来てくれるか、もっと自分たちで考えていかないと、願っているところには行けないと思うんです。それはレコーディングしたときよりも、いま現在、さらに強く感じていることで。この歌詞を改めて見ると、いまの私たちだなと思います。

■3人とも、もともとは「願い続けてるだけ」なタイプだったんですか?

田辺 私は思ったら即行動したいタイプですね。それで失敗することも多いですけど。(笑)

鹿沼  私も、すぐ行動しちゃうタイプです。ちょっとやりたいなと思ったら、すぐに始めて、自分に合わないなと思ったらすぐに切り変える。(笑)

傳 私は最近になって変わりました。いままでは怖くて行動できなかったんですけど、「とりあえずやってみよう」「ダメだったら、また考えよう」と思えるようになりました。

■それは何かきっかけがあって変わったんですか?

傳 この2人と一緒にいると、やらざるをえないみたいな感じがあって。止まっていても下に行くだけじゃないですか。やって下に行くならいいけど、やらないで下に行くのはいちばん嫌なので。

鹿沼 歌も好きになったしね。

傳 それは大きいかもしれない。メジャーデビューする前は、ダンスがんばろう、MC楽しくしよう、歌は歌詞を歌おうみたいな感じだったんですよ。

■「歌詞を歌おう」ですか。(笑)

傳 最初から歌は苦手と公言していたんですけど、メジャーデビューして、しかも『ドラゴンボール超』のエンディングを歌わせてもらうのに、これじゃダメだと思って。それで、ちゃんとボイトレもやって、家でも練習して、曲も何回も聴き込んで。そうしているうちに、だんだん歌うことが好きになってきたんです。

田辺 一緒にカラオケに行くようにもなったしね。

傳 昔は「カラオケ行こう」と言われても、「いってらっしゃい、私は帰るわ」みたいな感じだったんですよ。

■ちなみにカラオケでは何を歌うんですか?

傳 “潮騒のメモリー”(NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で小泉今日子演じる天野春子が歌った挿入歌。1986年に公開されたアイドル映画『潮騒のメモリー』の大ヒット主題歌というコンセプトで作られた)とか。

鹿沼 十八番だよね。

傳 昔のアイドルの方とかの歌が好きで。お母さんやおばあちゃんの影響が強いんです。

■それはいつか披露してほしいですね。話を戻しますが、ライブで“Final Call”をやるときは、どこを見てほしいですか?

鹿沼 フォーメーションの切り替えが多い曲なので、そこは注目してほしいですね。あとは強い女の子を出している表情も見ていただきたいです。

傳 顔と目力だよね。みんなでダンスするところがあって、そこで私が目で「見てろよ」ってやるんですけど、そこはめっちゃかっこつけています。(笑)

田辺 個人的にはサビに入る前の「It’s the final call」のところも見てほしいですね。足を蹴り上げるフリがあるんですけど、「ここからサビだ!」と思いながらやっていて、それが最高に気持ちいいんです。ライブ映像を見ても「あ、ワンピクすごい!」って自分で思っちゃうくらいなので。

傳 自分大好きかよ!(笑)

■カップリングの“Slow Motion”も強気な女の子の曲ですよね。

鹿沼 これは女の子の持っている毒っ気というか、裏の顔を表現した歌だなと思っていて。歌い出しから「脇役なんかは 私に向いてない/助演女優賞は あの子にあげよう」って。もうセンターに立ちたくてしょうがない子というか。(笑) やっぱり誰でも自分を知ってほしい気持ちはあると思うんですよ。

傳 日本の女の子は内気というか、遠慮するじゃないですか。だけど、この曲は「私を見て!」「なんで私じゃないの!?」って、海外の女の子みたいな感じなんです。だから、本当は自分を見てほしいと思っているけど、それを隠している女の子たちに向けて歌いたいし、それこそ自分たちにも当てはまるなと思うし。“Final Call”や“Girls Don’t Cry”の強気とはまた違う、女の子らしい毒っ気が詰まった曲だなって思います。

■みなさん、そういう気持ちは常に持っているんですか?

鹿沼 いまは「3人で」っていう感じですけど、最初の頃は、まぁ……。(全員沈黙) いや、ありますよね?(再び沈黙) そりゃありますよ!なんですか!

■いや、何も言ってないですけど。(苦笑)

田辺 「なんですか!」じゃないよ。(笑)

■でも、田辺さんは過去のインタビューで、自分がセンターじゃなきゃ嫌だった時期もあったと発言していましたよね。

田辺 昔は私がいちばんだと思って活動していて。(笑) たぶん、自分は自己主張が激しいんだなって、最近は思うようになりました。いままでは心のなかで思っていたけど、隠していたんですよ。

傳 出てたよ、全然。

鹿沼 うん、知ってたよ!

田辺 隠せてなかった?(笑) でも、この曲を歌うからには、ちょっと出していこうかなって思いますね。

■みなさん、そういう本音を面と向かって言えて、いい関係ですね。

傳 基本的に隠し事がないんですよ。この3人というか、マネージャーさんも含めて。

田辺 嘘つけないよね。

傳 嫌なことがあったら直接言うし、ごめんと思ったら謝るし。何かあったら空気が悪くなるから、それを察してみんな行動するし。そういうバランスは取れているなと思います。

■イラッとすることはないんですか?

一同 あります!(即答)

傳 全然ありますよ。ケンカもするし。

田辺 そうね。ケンカしたね。(笑)

傳 ケンカするとライブのMCに響くんですよ。

鹿沼 響く〜。本当に響く。

田辺 あからさまに会話が少なくなるんです。(笑)

■MCを見ていれば、いまの状態がわかる?

傳 わかると思いますね。だから、ケンカしても引きずらないように、ちゃんと話すようにしています。