OverTone VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

OverTone『Prologue』

■そして“平行線ロマンス”は「僕の彼女になってくれませんか」と冒頭の歌詞からドストレートですね。

GUCCHI ウケ狙いで、聴いてパッとわかるフレーズが欲しくて。ここまでヒネらんかったら、ある意味ヒネッてるみたいな。

八上 はははは、一周回ってな。

GUCCHI 「フラッシュバック」とか、耳に残る単語も入れたくて。

八上 一番のパンチラインは「平行線ロマンス」やろ。だって、「僕の彼女になってくれませんか」と言ってるのに、「平行線ロマンス」ですからね。

GUCCHI 設定としては、自分主観というより10代の男の子を主人公にして、覚悟を決めて告白するみたいな。

■10代のリスナーには刺さりますよね。年配の方も「そういう時期があったよな」と共感できる内容です。

八上 LINEで告白するのが当たり前の時代にこういう曲を出すことで、直接伝えることの美しさが若い世代に伝わればいいなと。

■ちなみにみなさんも好きな女の子ができたら、呼び出して告白していましたか?

八上 していましたねぇ。美術室の前に呼び出して告白していました。窓際にだるそうにもたれて、「付き合ってや?」って。

GUCCHI むっちゃ偉そうやん。(笑)

 僕は駅のホームですね、一緒に帰る途中で。

八上 別れた時はコンビニ前の電話やろ?

GUCCHI それほんまのやつやん!(笑)

 ははは、そういうこともありましたねぇ。

八上 アマノなんか中学の時、当たって砕け散ってたよな?

アマノ まあまあ、ずっと好きな子はいたけど。でも僕は家のインターホン越しに告白されたことありますね。テンパりすぎて、「時間くれへん?」と言ったら、外でずっと待っていました。

GUCCHI いやいや、そりゃそうなるよ。一回家から出えや。(笑)

■GUCCHIさんは?

GUCCHI 一度メールで言われたことがあり、その時はちょっと腹立ったな。

八上 なんでやねん!

GUCCHI 気持ちを伝えるのに、指だけで済むやんって。ちゃんと目を合わせて話さな。

 かったい男ですわ。サムライやな。(笑)

GUCCHI だからこの曲を世に出して、「直接言おうね!」っていう。

■“オレンジ色”はバラード的なポジションで、ピアノやストリングスを入れていますよね。

GUCCHI この曲は母親を思い浮かべて作りました。

■今の時代性も少し関係していますか?

GUCCHI テーマはたまたまなんですけど、オバトンの曲では「愛」という言葉をあまり使っていなくて。年齢が若かったので、説得力に欠けるのかなと思ったんです。でもコロナにより、そういう言葉が自然と出てくるようになったんですよね。

■バラードから一転、“神様のルーレット”は賑々しい曲調で、これまたライブで映えそうですね。

GUCCHI ストリングに加えてホーンも入れたので賑やかになりましたね。ポップな曲調ではあるけど、歌詞はしっかり人生観を歌っているので、そのギャップを聴いてもらえたらなと。

八上 GUCCHIからデモが送られてきた時に、「これはいいぞ!」って。すごく好きな曲でした。

 歌詞を読んだ時に、ディープなところを書いているなと。曲調はバラード寄りのイメージがあったけど、カラフルで跳ねた楽曲やったんで、「そう来る……!?」って。ディープな歌詞をポップに歌うことで、重くなりすぎず、「自分の人生やから自分で選んで行こうぜ」って、背中を押せる曲だなと。

アマノ 第一印象はバンドっぽいなと。アリーナみたいな場所で、バンドセットで、上から風船が落ちてくるみたいな感じ。アッパー寄りの楽曲だし。

■この曲の後に“レディーファースト”で締め括る流れもまたすごいです。

GUCCHI 確かに急降下ですよね。歌は八上一人というのも初の試みですからね。

八上 そもそも初めは一人で歌う設定じゃなかったけど、レコーディングしながら決めようと思っていたら、「一人の方が良くない?」という流れになったんですよ。メンバーも「行って!」という感じやったから。オバトンの歌は基本難しいんですけど、この曲もメロディラインが複雑ですからね。

GUCCHI “神様のルーレット”、“ゼロ”とかもめっちゃムズいですからね。

アマノ 僕もカラオケでは絶対に歌わないです。難しすぎて、嫌やって。(笑)

■「眠れない夜のいつもの僕を 眠る君は知らなくていい」のラスト2行の歌詞もポイントですね。

八上 ですよね。最初は「先に天国に行ってもいいよ」というニュアンスだったんですよ。親より先に死ぬのは親不孝みたいな言い方をするじゃないですか。だから、彼女より先に死ぬのは彼女不孝みたいな。

GUCCHI レディーファーストの最終形はそこなのかなと。

八上 それを「先に寝てもいいよ」というニュアンスに変えたんです。

■「先に天国に行ってもいいよ」という歌詞だと、いろいろと誤解を生みそうですからね。

八上 めちゃくちゃ怖いですよね。(笑)

■では、今作のリリース後、7月からはツアーが始まりますよね。

八上 メジャーデビューして初のツアーですからね。今回は東名阪の3カ所になるんですけど、コロナ禍が明けて、いろんな地域でライブをやるためにも、このツアーを絶対に成功させたいです。

Interview & Text:荒金良介

PROFILE
八上和希・GUCCHI・NOWAR The 匠・アマノからなる4人組ボーカルグループ。2017年9月に地元・大阪で結成。自分たちの音楽を広げていきたいという想いから『overtone(倍音)』。略称はオバトン。それぞれ自分が歌うパートの歌詞とメロディーを持ち寄って一曲を作りあげる方法に拘り、圧倒的な歌唱力に加え、その独特のリリックとメロディが幅広い世代から支持されている。2018年6月、初の全国流通盤『OverTunes』をリリース。2019年3月、2ndミニアルバム『愛 and 優』をリリース。同年12月、3rdアルバム『LIVE to JOURNEY』をリリース。2021年2月、『僕に出来ること』を配信リリース。同年8月にシングル『2㎡の世界』を配信リリース。同年12月4日、大阪umeda TRADにて主催したオムニバスイベント「OverTone presents MIX UP LIVE」にて、2022年春にTEPPAN MUSIC(日本クラウン)よりメジャーデビューが決定したことを発表。インディーズ最後の配信シングルとして2021年12月、『M7』をリリース。2022年3月、配信シングル『ゼロ』でメジャーデビュー。
https://overtone0906.com/

RELEASE
『Prologue』

CRCP-40646
¥1,800(tax in)
https://overtone.lnk.to/prologue

TEPPAN MUSIC
6月8日 ON SALE

LIVE
■OverTone Live Tour 2022 「Prologue」
・7/9(土) at 愛知 名古屋SPADE BOX
①OPEN 12:00 / START 12:30 ②OPEN 16:30 / START 17:00【FC限定 〜side story〜】
・7/16(土) at 大阪 OSAKA MUSE
OPEN 16:30 / START 17:00
・7/17(日) at 大阪 OSAKA MUSE
①OPEN 13:30 / START 14:00 ②OPEN 17:30 / START 18:00【FC限定 〜side story〜】
・8/6(土) at 東京 渋谷eggman
①OPEN 13:30 / START 14:00 ②OPEN 17:30 / START 18:00【FC限定 〜side story〜】
チケット一般発売日:6月4日(土)
FC前売 4,000円税込・ドリンク代別 一般前売 4,500円税込・ドリンク代別
【FC限定】公演 FC 4,000円税込・ドリンク代別・グッズ付き

EVENT
■OverToneメジャーデビューアルバム『Prologue』リリースイベント
・会場:東京・新宿マルイメン 8Fイベントスペース
開催日:6月11日(土) ①13:00 ②15:00
・会場:大阪・セブンパーク天美AMAMI STADIUM
開催日:6月12日(日) ①13:00 ②15:30
※詳細はOverToneオフィシャルサイトにてご確認ください。
https://overtone0906.com