■今作のレコーディングで気をつけたことや、苦労したことなどはありましたか?
愛内 今回のレコーディングは本当にすんなりと出来たんですよ。“Let me fly”は懐かしさもある「まさに愛内里菜の曲だね」というような曲だったので、迷うこともなくサクッと録れて。バラード曲の“手紙”の方も、歌詞に気持ちが入りすぎていて、「こう歌いたい」というのが最初からハッキリとしていたから、こちらもサクッと録れました。気づいたら歌い終わっていたという感じでしたね。(笑)
■今回はカップリング曲として過去曲が2曲収録されていますが、なぜ“KISS KISS KISS”と“PLAY HIGH”の2曲を選曲したのでしょうか?
愛内 カップリング曲に関しては、せっかくだから今回の“手紙”と“Let me fly”にはないサウンドを入れようということで、ちょっとゆったりとしたミディアムテンポの“KISS KISS KISS” と、フェスに合いそうな“PLAY HIGH”の2曲を選ばせてもらいました。全然違った4曲になったので、ぜひミニアルバムみたいな感じで楽しんでもらえたらいいなと思います。
■もう今作のリリースイベントが各地でスタートしていますが、新曲を歌った時のお客さんの反応や手応えはいかがですか?
愛内 今回のシングルは最初に両A面と決めてしまっていたので、さっき言ったように“Let me fly”はいろいろ作り直したりもしていたので、最初の方のリリイベでは“手紙”1曲だけしか曲がなかったんですよ。それで自分でもどんな曲になるのかわからない曲を引っ提げてリリイベをしていたんです。(笑) ずーっと“手紙”だけを歌っていたのに、みんなはそれでも予約してくれたりしたので、すごくありがたいなと思いました。ファンのみんなは「25周年だし、きっとすごく想いを込めた曲を作ってくれるバズ」と思って、その気持ちで予約をしていってくれたのがすごく嬉しかったです。でも「それに応えなきゃ……」というプレッシャーにもなりましたけどね。(笑) 今はもう“Let me fly”の方も何箇所かでは歌っているんですけど、すごくみなさんも「待ってました!」という感じがあるし、今までの愛内里菜らしさもある曲なので、すごく喜んでもらえていて良かったなと感じています。
■今年は25周年を記念したライブやイベントが目白押しだと思いますが、そちらに向けての意気込みと、どんなライブにしていきたいかを教えてください。
愛内 今年に入ってからライブのパターンがたくさんできて、ひとつは「RINA AIUCHI 25th Anniversary Party」というタイトルでやっている、基本はオケをベースにしながら、バンドのメンバーもたまにゲストで来てくれてトークもするような、アットホームな雰囲気でやっているものと、もうひとつは「RINA AIUCHI R-box ミーグリLIVE」というタイトルの、ライブと特典会のミート&グリーティングのライブで、某テーマパークみたいに遊びに来てくれたら愛内里菜と触れ合えたり、一緒に写真が撮れるという、今までにはなかったようなライブで、あとは「RINA AIUCHI 25th Anniversary〜JOY〜」というツアーもあるので、こちらはバンドセットでするライブになるので、3パターンのライブをローテーションでやっていく感じなんです。楽しみ方もいろいろなので、みんなが楽しんでもらえるものにしたいと思っています。
■それはファンのみなさんも嬉しいですよね。25周年でツアーをやってくれるのは嬉しいし、ライブを観れるのは嬉しいけど、やっぱり直接お祝いの言葉をかけたいとか、どんなきっかけで好きになったとか、どの曲が好きとか、そういうお話がしたい人にはミート&グリーティングのライブがあったりすると嬉しいですもんね。
愛内 そうなんです。みなさん本当に思いを私にたくさんお話してくれるので嬉しいです。ミート&グリーティングのライブでは、なるべくハッピーバースデーの曲とかを歌っていて、その月の誕生日の人を一緒にお祝いしたりもしています。なるべくみなさんと近い距離感でやっていきたいなと思っています。それに25周年ということで、ファンのみなさんがみんなでお金を出し合って、渋谷駅の中にドーンと大きなポスターを出してくれたり、この前は新宿のビジョンを1日買ってくれて、朝から夜までで72回映像を流してくれたりもしたんですよ。みんなが愛内里菜の25周年を一緒になってお祝いしてくれて、まるでスタッフかのようにみんなで盛り上げてくれているんです。本当にこんな素敵なファンいますか?!すごくありがたいです。今はRunning Rabbitという個人事務所で頑張っているけど、ファンがそれだけサポートしてくれたり、応援してくれているので、本当に昔と違って今はいい時代になったなと思います。
■やっぱり昔はアーティストとファンというと、どうしても超えられない壁みたいなのがあったけど、今の時代はSNSを通じて気軽にコミュニケーションも取れるし、アーティストもそれに反応してレスやリプが出来るし、身近に感じられるようになりましたもんね。自分の気持ちがちゃんと届いているんだなというのが確認できるだけでも気分が違いますからね。
愛内 アーティスト側もそうで、わからない中で歌っているのではなくて、今は本当にダイレクトに反応が返ってくるので、逆に歌い甲斐があるんですよね。
■確かに。昔はCDがどれくらい売れているかでしか、みんなが聴いてくれているのかがわからなかったけど、今はSNSとかでダイレクトにファンの反応を感じられますもんね。
愛内 やっぱり昔は売れるにつれて、テレビの中の人になっていってしまうから、どうしても自分が主体になってしまうし、「どうやって愛内里菜を演じるか」みたいな意識になってしまっていたし、どれだけの人が私を受け止めてくれて、応援してくれているのかわからなくなっていくので、自分でもどう歌って良いのかわからなくなっていってしまったけど、今はやればやるほど、良くも悪くもダイレクトにみんなの反応が返ってくるから、私の歌を届けたいというのを夢に、みんなを笑顔にしたい、みんなの癒やしになれたらいいな、誰かの心の支えになれていたらいいなと思って歌っているので、それを今は形として見せてもらえる環境なのがすごくありがたいことだなと感じます。歌っていてもすごく楽しいし、やりがいを感じるようになりました。
■それはいい時代になりましたよね。ちなみにファンクラブサイト「愛内倶楽部」が新たにスタートしたとのことで、そちらの紹介もぜひお願いします。
愛内 コースが2つあって、ライブやイベントの先行申込みが出来て、会員限定の私のブログが読めるのと、それにバースデーメッセージが届いたりするプランと、もう一つはそれにプラスして会員限定のストリーミング配信が見られたり、私も参加するグループチャットが出来たりする、スペシャルな感じのプランがあります。私と一緒に楽しんで毎日を過ごせるので、ぜひみなさん参加していただけると嬉しいです。損はさせないので迷わずに入っていただけたらと思います。(笑)
■ちなみに前回の取材の時は、タピオカドリンクにハマっているとお話されていましたが、最近ハマっていることや、何か気になっているものはありますか?
愛内 相変わらずこの前中国に行った時も、ホテルの中でデリバリーでタピオカを頼んでいたし、昨日のライブでもタピオカばっかり飲んでいたので、未だに継続してハマっています。(笑)
あとはフルーツフレーバーのお茶も好きでよく飲んでいます。今飲んでいるのもジャスミン茶にグレープフルーツのフレーバーのやつで。他にもウーロン茶に桃のフレーバーとか、中国ではよく売っているので、たくさん買って飲んでいます。
■最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
愛内 今年の3月で25周年を迎えることが出来ました。自分の力だけではここまでなし得ないことばかりで、みなさんの支えや想いに本当に感謝しています。そんなみなさんへの気持ちを綴った“手紙”と、そしてまたここからみんなと一緒にスタートしていきたいという思いを綴った“Let me fly”の2曲がシングルとしてリリースになりますので、ぜひ聴いていただけたらと思います。初回限定盤にはBlu-rayが付属になっていて、そちらには“手紙”のMVと、“手紙”、“Let me fly”のメイキング映像も特典として収録されていますので、ぜひそちらも楽しんでいただけたらと思います。
Interview & Text:土谷拓史
PROFILE
2000年にデビュー。リリースした164曲の ほぼ全ての作詞を担当。アルバムは2枚がオリコン1位を含む合計7枚がTOP10入り楽曲は「名探偵コナン」のオープニングテーマをはじめ、数々のテレビ、映画等合わせ計50曲がタイアップを獲得。2003年第54回NHK紅白歌合戦初出場。2015年からディナーショーなどにも力を入れ、近年ではセルフプロデュース、ライブやイベント、各種メディア出演、ネット配信などを行い、活動の場をアジア地域にも広げる。2025年3月23日でデビュー25周年。メモリアルイヤーとなる今年は両A面シングル、アルバムのリリース、また制作に加えて近年足を運べていなかったような街でもライブやイベントを企画し、より多くの方に歌を届けれるよう、精力的に活動していく。
https://rinaaiuchirr.jp/
X:https://x.com/Rina_Aiuchi_
Instagram:https://www.instagram.com/rina_aiuchi_official/
RELEASE
『手紙/Let me fly』

Type-A(CD)
QARF-60304
¥1,200(tax in)

Type-B(CD+BD)
QARF-60305
¥2,200(tax in)
Running Rabit
4月29日 ON SALE