SKE48 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

親友の恋人に向けた禁断の恋を歌う35thシングル『Karma』、その恋のゆくえはどこか?

SKE48が9月24日に35枚目のシングル『Karma』をリリース。2025年に結成17周年を迎えたSKE48。大親友の恋人に抱く禁断の恋愛感情を歌う今作では、約10年ぶりのWセンターを熊崎晴香と佐藤佳穂が務める。今回のインタビューでは10期生の伊藤実希、青木莉樺、西井美桜の3人と共に、楽曲を深掘りしていく。

■楽曲のお話の前に、プロフィールを拝見して気になったことを伺いたいと思います。まず青木さん、特技に「ウイスキーの銘柄当て」があったのですが、すごい特技ですね。(笑)

青木 ちょっと今は自粛中なのですが、私、犬なみに嗅覚が良いので、ウイスキーの香りの違いを楽しんでいます。好きなのはセブンクラウンという銘柄で、バニラの香りが強いんですよ。

■なるほど。

伊藤 香りといえば、私、最近「嗅覚」を覚えたんです。これまで鼻が弱かったのですが、風邪をひいてから急に様々な匂いを感じられるようになって……。最近は香水にハマっています。

■伊藤さんの事例は珍しいですね……。そういえば、インタビューの直前にはSASUKEのアイドル予選があったとか。話せることは少ないとは思いますが、ああいった競技は日頃、どのような練習をしているのでしょうか?

伊藤 どの競技もパワーが必須だったり、瞬発力が大事だったり、技術的な面も必要とされていたりするのですが、最後にどこまで自分の実力を出せるのかは「体力」にかかってくると思いまして。予選はアリーナなので、クーラーが利いた過ごしやすい環境かもしれないけれど、本戦はもっと苦しいことが起きることを想定して、スタミナをつけることを常に意識しながら、お休みの日には公園など、とにかく暑くて苦しい中で走って、メンタルも体も強くなる環境づくりをしてトレーニングしました。

■SASUKE名物の障害物に関してはどのような練習を?

伊藤 ハードルをくぐったり、山を登って下りたり、壁を這ったり。有名な「反り立つ壁」があったりするのですが、なかなか練習できる場所がないので、センスに頼ることにしました。ただ、元々家族もみんな体を動かすことが好きなので、夏休みにはアスレチックに行くことがあり、ちょうどアイドル予選会前にも偶然アスレチックに行く機会があったので、体幹を意識して、「これはSASUKEっぽいな」なんて思いつつ楽しみました。(笑)

■素敵な思い出ですね。結果も楽しみです。西井さんも応援に行ってらっしゃったそうで。

西井 行きました。みんなすごく頑張っていました。アイドルとは思えないくらい体育会系の人が集まっていて、見応えしかなかったです。

■ますます楽しみですね。(笑) 西井さんは趣味が旅行とのことですが、今年行ってみたい場所はありますか?

西井 海外に行きたいですね。場所は海が見られたらどこでもいいです。景色が綺麗なところが好きなので。

■今年の西井さんは海なモードなんですね。さて、ニューシングルは『Karma』ということで……タイトルにちなみ、最近やってしまった罪深いことを教えてください。

青木 私、去年の10月から12月にかけて体重が6~7キロ落ちまして、そこから体型や食事に関してとても気をつけるようにしていて、少しでも太ったら嫌だと考えるようになったんです。普段は「お昼はお蕎麦、夜は炭水化物を摂らない」と決めてやっている一方、元々食べることが大好きなので、4日前くらいに朝から4,000キロカロリーくらい食べちゃいました。パン8個、うどん、おにぎりも5つくらい……。(笑) お菓子も1日で結構食べてしまい、「罪深いな」と反省して、今日は家からお蕎麦を持ってきています。

■初っ端からだいぶ罪深いですね。(笑) でも、わかりますよ。食べることが好きだと、食事制限ダイエット中は生きる気力が薄くなりますよね……。

青木 そう!そうなんです。自分の中の悪魔が「食べていいんだぞ、飲んでいいんだぞ」と言ってくるんです……。

西井 私は最近、キャラメルのポップコーンにハマっていて、映画館に行って買って、持ち帰って食べています。

■映画館のポップコーンって美味しいですよね。ちなみに映画はご覧にならないのでしょうか?

西井 見る時もあります。(笑) 見たいものがあれば見ていますね。

青木 キャラメルポップコーンは揺すって濃いところを食べます。(笑)

■それは罪深いですね。(笑)

伊藤 いとこに小学生で、世界一可愛い女の子がいるんです。その子が先日「実希ちゃんと一緒に夏祭り行きたい!」「実希ちゃんはヒマワリが好きだから、実希ちゃんのためにヒマワリの浴衣にするね!」と言ってくれて……。夏祭りの日は東京で仕事があったのですが、誰よりも早く現場を出て、自腹で交通費を出して、いとこに会いに行きました。実際のところ、向こうには30分もいられなかったのですが、「こんなに小さいのにあんなことを言うなんて、小さいながらに罪深い女だな……」と思いました。(笑) 手を振り回されて、あっちこっち行って、すごく幸せでした。

■想像するだけで可愛すぎてたまりませんね。(笑) さて、新曲ですが……「片思いソング」という印象よりは、だいぶカルマが深い曲で、そのインパクトにびっくりしました。(笑) 初めて聴いた時はどう思いましたか?

伊藤 私は私立恵比寿中学さんが大好きなのですが、ライブの定番曲に“禁断のカルマ”という曲がありまして、すぐにそれを連想して、好きなアイドルさんとの「縁」を感じてタイトルだけでテンションが上がりました。(笑) 歌詞を見たらすごくドロドロで、片思い系や実らない系の歌詞が大好きなので、あれもこれも大好きすぎて、素敵な楽曲に参加させていただけて嬉しかったです。

青木 この曲はフォーク調で、ちょっと昭和歌謡曲っぽいところが好きなんです。親世代にも刺さると思います。それと「人の心には悪魔がいる」という歌詞のところについて、自分の心の中に天使と悪魔がいたら、結局みんなだいたい悪魔の方に行ってしまうと思うんですよね。

西井 私もドロドロしたドラマが大好きで、重たい系のストーリーが好みなのですが、この曲はまさにドロドロしていますよね。「倫理観なんて どうでも良くなるよ」とか、「不道徳なこの行いが」とか、めちゃくちゃ好きなので、みんなを敵に回してふたりきりになって、地獄に堕ちて幸せになってほしいなと思います。(笑)

■地獄に堕ちても幸せ……って難しくないですか?(笑)

西井 ふたりきりで地獄で幸せになってほしいなと。ふたりが幸せだったらそれでいいんです。(笑)

■なるほど。実際この関係はどんな感じになっているんでしょうね?

西井 実際にこのシチュエーションがあったら、親友のガールフレンドがヤバめだと思います。彼女も好意を感じているわけですし。(笑) あと、「カップの中に隠してしまおうか?」という歌詞のところは、断定形ではなく疑問形になっていますよね。そういうところに「気付いてほしい」という気持ちが現れているのではないかなと。

■確かに。「カップの中に隠してしまおう」ではないところがポイントかもしれませんね……。今回の曲、歌唱面で特に力を入れたところはどこですか?

伊藤 やっぱりパート割りですね。こだわりがあるので。例えば「カップの中に隠してしまおうか?」とか、「そんな隙などそうあるものか!」とかに、「?」や「!」がついていて、問いかけたり強めに言ったりするところがあるんです。全体的にも重たい空気の中で、苦しい中でもがいていたり、人間の悪いところや汚さがあったりして、切ない中にもその必死感が欲しいと思ったので、レコーディングの時にはとくにブレスを大事にしながら歌いました。語尾には少し息を多めに吐くことを意識して、必死感が伝わったらいいなと思いながらレコーディングさせていただいています。

青木 1サビは、どちらかといえば自分のことを客観視していますよね。まだ制御が効いていて。でも2サビになると、もう自分軸になっていて、それこそ「愛の始まりだっていいじゃないか!」と言っています。そこの歌詞の力強さとダンスの力強さがリンクしていて、サビになると全員が近い距離に集まり、アイソレーションを入れた同じ振付をするので、そこが自分にとっては大切と言いますか、伝えたいことがたくさん詰まっているところです。これから披露させていただく時もそうですし、ミュージックビデオでも何回も観てほしい部分です。

西井 私もこのサビの振付が好きで、力強さが見えるダンスがあるので、それに合わせて力強く歌いたいです。

■全体を通して、「ここは聴き逃さないでほしい」というところはどこですか?

伊藤 間奏で急に曲が変化して、ダンスパートが始まり、ダブルセンターのふたりが走って行って、左右に分かれます。ダブルセンターのふたりはキャラクター性が違う先輩方なので、同じ照明を浴びていても、違う色に見えるところが好きです。対決はしていないけど、しているように見えたり。でも、ふたりが同じ振付をしていて、シンクロしているようにも見えたりします。その後に後ろのメンバーが順番に踊っていくところや、最後に1列になって綺麗に揃うところもとても好きです。迫力もありますし、選抜が前回の12人から16人に増えて、人数的な圧も増えたので、そこが注目ポイントですね。

■ダブルセンターはカッコいいですよね。振付やMV撮影で大変だったことはありますか?

青木 今回はセットでの撮影だったのですが、実在のロケーションとよく似たものを作っていただいて、地面もほぼアスファルトのような状態だったので、サビのフロアダンス的な振付の時に、私はロングパンツだったので大丈夫でしたが、ミニスカートのメンバーは大変そうでした。ヒールで踊るのも辛かったポイントの1つかなと思っています。この振付はMV限定なので、たくさん見ていただきたいですね。もう集団行動のようになっていて、何回もやり直していまして、普段は立ち位置が番号で振られているので、それを当たり前として動いているのですが、今回は感覚で立たないといけなくて。とくに「円形になって」のような指示が難しかったです。

伊藤 今この3人だからこその話として、私たちは10期生で同期なのですが、本当にありがたいことに、オーディションに合格した直後、すぐに“渚のイメージ”という曲をいただけて、その時の振付がAcchan先生でした。そして、今回の楽曲“Karma”もAcchan先生が振付してくださっているので、私たちの初めての曲もAcchan先生で、私たち3人が初めて選抜メンバーに揃った楽曲もAcchan先生という、自分たちにもファンの方たちにもエモいことが起こりました。そのエモさを共有できることがとても幸せです。

西井 私、普段はあまり急ぎたくなくて「走らない」ことを心がけているのですが、今回のMV撮影ではかなり走りました。(笑) もう1回、1回、息切れしてしまって、走っているところは頑張ったので、ぜひ見てもらいたいなと思っています。

■撮影時にトラブルや驚いたことなどはありましたか?

西井 頭の大きさが倍になりました。(笑)

■どういうことですか?

西井 ヘアアレンジが決まっていたのですが、メイクさんが「アメリカの少女」をイメージしたらしく、頭のてっぺんからソバージュ状に小刻みに巻いていただいて、ボリュームがすごく出まして。鏡を見てみたら、初めての自分と出会えました。(笑) なので、ファンの方が親しみやすいように「毛量オバケ」というあだ名をつけて、みなさんにもそう呼んでいただいています。(笑)

青木 撮影時に卒業された青木詩織さんがいらっしゃってくれて、その時に「あっ、10期生ちゃんだ~!」と喜んでくださり、その姿が嬉しくて、一緒に写真を撮ったりしました。元々とてもお世話になっていた先輩でしたので、すごく嬉しかったです。

伊藤 私、自分の中で自分のいただいたポジションを「省エネポジ」と呼んでいるんです。(笑) 3列目の同じ位置から全く移動していないんですよ。でも、最後の最後で誰よりも端から端まで走って、また往復するという「急に頑張る」ところもあるので、フルで見た時のお楽しみだと思っています。

■今回は衣装も素敵ですよね。コンセプトはあるのでしょうか?

青木 メンバーそれぞれ違った衣装で、それぞれのカラーに合っていて。ちゃんと骨格も見てくださっていると思います。私はカッコいい系が好きでして、今回はパンツスタイルのメンバーがふたりしかいない中のひとりに選んでいただきまして。嬉しかったので、しばらくカッコいいキャラでいきます。(笑) チョーカーについても、私は金属アレルギーなので、布のものに変えていただいていて、そういう工夫もしていただいているので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

伊藤 私は身長が165センチと高めで、スタッフさんからはありがたいことに「脚が長いね」と言っていただけるのですが、最初は少し長めのワンピースだったのが、「もっと丈を短くしていこう」ということで、とても短い丈になりました。(笑) ですので、本当に自分のスタイルや身長に合った衣装になってとても嬉しいですし、ファンの方からも「すごく似合ってる!」と好評の声をたくさんいただいたので、スカートを短くして良かったなと思っています。

■そのスカート丈、気になっていました。

伊藤 そうなんですよ。そこまで肌見せが好きなわけではないので、私服ではロングのワンピースを着がちで、半袖より長袖が好き、というタイプですし、公演やコンサートでも、みんながショートパンツの中でも、私はロングパンツを当て込んでいただくことが多くて。でも、今回は肩も脚もかなり出ているので、そんなレアな私を見ていただきたいです。(笑)

西井 私は逆に、普段から丈が短いので、普段着に近いイメージなのですが、このベルトがちょっと面白いんです。

■あっ、本当だ。ウエストのベルトループじゃなくて、もっと下のベルトループに飾りベルトがついていますね。

西井 機能性ではなく、デザイン重視なんです。Y2Kスタイルだと思います。