高嶺のなでしこ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

様々な乙女の側面を描いた新曲と個性豊かなメンバーの魅力を語る。

10人組アイドルグループ、高嶺のなでしこが配信シングル『私より好きでいて』に続き、配信シングル『モテチェン!』を2ヶ月連続でリリース。少々強気な乙女心が描かれた“私より好きでいて”、ポジティブな等身大の女の子像を描いた“モテチェン!”。2曲ともこれまでの高嶺のなでしこらしさがありつつも、少々異なった表情を見せる楽曲となっている。
今回は、高嶺のなでしこの城月菜央、葉月紗蘭、東山恵里沙、籾山ひめりの4名にインタビュー。楽曲についてや籾山が手がけた“モテチェン!”の振り付けについて、更にはメンバーだからこそ分かる仲間の一面など、たっぷりと話を訊いた。

■6月に配信シングル“私より好きでいて”がリリースされました。この楽曲を初めて聴いた時の印象を教えてください。

東山 まずはタイトルに衝撃を受けました。あまり聞いたことがない感じのタイトルだったので、「どういう曲なんだろう?」と思いました。聴いてみたら、可愛い曲なんですけど、高嶺のなでしこらしさがある曲で、ライブでパフォーマンスした時にたかねこらしい雰囲気が出せるんじゃないかなと、レコーディングが楽しみになった記憶があります。

城月 “私より好きでいて”を初めて聴いた時、HoneyWorksさんらしい世界観だけど、メロディには今までにないHoneyWorksさんを感じる曲だったので、衝撃と嬉しさがありました。

葉月 最初に聴いた時はめちゃくちゃ可愛い曲だなと思ったんですけど、実際に歌詞を見てみると「私より好きでいて」とか、「今日の分聞かせて」とか、乙女の意地悪な感じというか、ちょっとムッとしたツンデレな感じが表現されていて、すごく可愛いなと思いました。あとは、ふわふわした感じだけど、締めるところは締めて、「私の方が高嶺だよ」という感じが新衣装と雰囲気がぴったりだなと思って。この衣装を着て踊れるのがすごく楽しみだなと思いました。

籾山 私も最初は可愛らしい楽曲なのかなと思っていたんですけど、歌詞を見ていたら「最期のときまで私を想ってて」という歌詞があって、「ちょっと重いのかな?」と思いました。今までは自分の気持ちを隠しながら内心思っていることが歌詞にされることが多かったんですけど、今回は「好きって言って」とはっきりと言う感じとか、いつもよりも強いメッセージ性が含まれているなと思いました。ダンスパフォーマンス動画も出ると思うんですけど、可愛らしくあざとく拗ねるというよりは、したたかに微笑んで、「私より好きって言って?」という、女王様みたいなところもあるので、普段の私たちとのギャップを見せられるんじゃないかと思います。

■歌い方も、いつものように元気いっぱいというよりは、少し柔らかさのある声色だと感じました。レコーディングはいかがでしたか?

籾山 私も最初、元気に可愛く媚びるみたいな歌い方で録ろうとしたんですけど、ちょっと違うというディレクションがあって、「困り顔で歌って」と言われて、やってみたらOKが出ました。しゃくりがあったり、可愛くあざとくという部分もありつつも、「サビまで落ち着いて歌って」と言われたのは初めてで。そこがポイントなのかなと思います。みんなの声の可愛らしさが、いつもの元気さ以外の部分からすごく出ていて、私はすごく刺さりました。(笑)

葉月 後半になるにつれてどんどん気持ちが出てくる歌詞なので、最初のところは無表情気味というか、落ち着いた感じで歌ったんです。後からレコーディングしたものを聴くと、後半に結構感情が出ていたり、どんどん盛り上がっているのを感じられたので、そういう変化も楽しく聴いてもらえるんじゃないかなと思います。

城月 私は自分のパートに「何があっても」というフレーズがあるんですけど、そこはHoneyWorksさんに「めっちゃ甘えた声を出して」と言われたのが印象的でした。「甘い声ってどんなだろう?」と思って、何回も録り直して、「もう少しいける!」と言われながら最終的には表情まで作って歌いました。

東山 たかねこ(高嶺のなでしこ)には可愛い楽曲もカッコいい楽曲もあるんですけど、この曲はどちらかというと可愛い楽曲なので、私も元気に可愛くというのをイメージしていたんです。でもいざレコーディングに行ったら、HoneyWorksさんに「拗ねてる50%、可愛い50%で歌ってほしい」と、すごく細かいアドバイスをいただいて。いろんな感情を混ぜながらレコーディングするのがすごく難しかったです。今までで一番たくさんアドバイスをいただきながら、何回もレコーディングしました。

■そんな“私より好きでいて”に続き、7月には“モテチェン!”がリリースされます。こちらは受け取った際どんなことを感じましたか?

東山 メイクをしながら聴くのが楽しそうだなというのが最初の印象でした。誰かのために可愛くなりたいと思って頑張っている女の子ってすごいたくさんいると思うので、いろんな方に刺さる楽曲なんじゃないかなと思います。たくさんの方に広めたい曲ですね。

籾山 たかねこの曲って、歌始まりが多いんです。なので、最初に聴いた時は「イントロがあるんだ!」とびっくりしました。キラキラした音が入っていたり、歌詞の後に効果音みたいなのが入っていたりするのも初めてだったので、細部までめちゃくちゃ考えて作ってくださったんだなと思いましたし、歌詞のところどころに「恋を知った世界」とか、今までのタイトルが入っていたりと、伏線なんじゃないかと想像できる歌詞がたくさん入っていて、それが今までと繋がっているみたいですごく嬉しかったです。

城月 歌詞を聴いていて、女の子が女の子らしいことをしているのが印象的で。「食欲沼」でいっぱい食べちゃう感じとか、メイクして可愛くならなきゃとか、王道の女の子が描かれていて、私もこうなりたいなって。垢抜けをこれからも頑張ろうと思える楽曲だなと思いました。

葉月 最初聴いた時は明るくて元気で可愛い曲だなと思ったんですけど、所々すごくキャッチーなところがあって。「食欲沼」のところもそうですし、サビもすごくキャッチーでノリノリになる感じで、何回も聴きたくなるなと思いました。

■欲望に負けそうになりつつもストイックに頑張るといった内容の歌詞は、アイドルとして活動しているみなさんにも当てはまる歌詞なのでは?と思います。

葉月 「テキパキ それは課題 いや難題!」のところとか、私も本当に課題とかがテキパキできないので、その通りすぎて……。(笑) あとは誰かを好きになって可愛くなるんじゃなくて、自分で本当に努力したから可愛くなれたというのにすごく共感するので、曲全体についても共感します。メイクを始めた時は上手くいかなかったけど、自分で盛れる角度を探したり、努力してきたから変われたんだなと思いますし。HoneyWorksさん、乙女の気持ちすごい分かってくださってるじゃない……って思いました。(笑)

東山 私も「食欲沼」のところがすごく好きで、私もよく食べちゃうので分かるなと思いましたし、いろんな人に共感してもらえるんじゃないかなと思いました。ちょっと怠けちゃいそうになるところが入っているのもすごく可愛いなと思います。

城月 サビで「可愛いはサボれない」という歌詞があるんですけど、そういうところはアイドルとして「そうだよね」と思います。休憩したい時があっても、この歌詞を見るだけで理性を保てるというか。一番好きな部分です。

籾山 「君を考えれば授業だってすぐ終わる」という歌詞があるんですけど、これってみんな一度は経験したことがあると思っていて。私は当時、料理本を見るのが好きだったんです。料理しないけど。(笑) 社会の授業中とかに、「あれ作れるかな?」とか考えるのが大好きで。それで授業の内容が入ってこないみたいなことをよくやっていたので、それを思い出したりしました。(笑)

葉月 確かに推しのこととかを考えていたら、そのまま授業終わっちゃうみたいなことは結構あったかも。

東山 あるある。(笑)

■“モテチェン!”は振り付けに籾山さんが携わっていると聞きました。どんな流れで振り付けを担当することになったのでしょうか?

籾山 スタッフさんに呼び出されて、「今回振り付けをお願いすることになりました」と、ふんわりと知らされました。(笑) サビはTikTokで振り付けを作っているローカルカンピオーネさんが作ってくださるというのもその時に聞いたんですけど、サビ以外を作ってほしいとのことで。最初は嘘だと思ってあまり信じていなかったんですけど、実際に「振り入れの日は何日だから」と知らされて、急いで作りました。(笑)

■これまでに振り付けの経験はあったんですか?

籾山 ないです。(笑) TikTok用の上半身の振りくらいはあるんですけど、そんなに経験はなくて。そもそも10人分の立ち位置を作ることもやったことがなかったので、すごく難しかったです。でもメンバーに伝える時に、「この動きにはこういう意味があるからこうしてほしい」というのを伝えたり、そういうことまで全部考えられたのは楽しかったです。

■どんなイメージで振りを作っていったのでしょうか?

籾山 1Aのセリフみたいな部分は教室をイメージしていて、彼氏ができた風の女の子と噂話をしている女の子の2グループを作って。その後の部分にもこだわりがあるんですけど、「食欲沼」の部分では、みくるん(星谷美来)が真ん中で歌っていて、みんなで円を作って沼に落ちていくという描写を作ったりしています。結構いろんなところでそういう面白いことをやっているんです。あと何があったっけ……?

葉月 私が好きなのは、すうちゃんの「いや難題!」のところで、すうちゃんが足踏みしたら、みんなが飛ぶところ。(笑)

■ダチョウ倶楽部みたいな?(笑)

葉月 めっちゃメンバーのキャラも分かってくれていて、そういうところが面白いなと思いました。

東山 教えてくれる時も、「こういうイメージで作った」というところまで教えてくれるので、ステージに立っているひめちゃんだからこその教え方がすごくわかりやすかったですし、これからライブでパフォーマンスしていくのもすごく楽しみになりました。

■特に振りを考えるのが難しかった部分などはありましたか?

籾山 振り付けは想像しやすかったんですけど、構成を作るのがすごく難しくて。偶数人なので、サビの立ち位置にセンターの0が入れられないんですよ。その形を考えるのが大変でした。あとはいろいろ考えていたら、自分を入れるのを忘れちゃっていたり。(笑) 今までずっと下手、ずっと上手にいるみたいなことが多かったので、みんなをバラバラにしたくて。そういうのを意識していたら自分のことをすっかり忘れていて、自分だけずっと上手にいるみたいなこともあったりしました。(笑)

■立ち位置をばらけさせるといった細かな点まで意識が向けられるのは、実際にパフォーマンスする側だからこそかもしれないですね。

葉月 みんなの利き顔とかも考えてくれていたよね。

籾山 そうそう。メンバーの利き顔が5:5くらいで分かれているんです。決めポーズの時にカメコさんに撮られることが多いので、みんなが盛れたと思えるようにしたくて。(笑) みんなの髪飾りも見えるように計算して作ったので、ぜひ可愛く撮ってほしいです。

■籾山さんは今後も振り入れに携わっていきたいという気持ちはありますか?

籾山 今回、振りを10人分完成させたということで、自分の中ですごく達成感があって。なのでぜひまたやりたいなと思っちゃいましたね。

葉月 やってほしい!

■ところで、今までみなさんには何度か取材させていただいていますが、今回は少人数での取材ということで、これまで時間の都合でなかなか聞けなかった、メンバーお一人ずつのこともお聞きできればと思います。今隣にいるメンバーの他己紹介のような形で、一緒に過ごしているからこその一面や、最近変化している部分などを教えてください。まずは籾山さんから見た葉月さんはいかがでしょうか。

籾山 さあちゃんはすごく自分を出してくれるようになったなと思っていて。前は年下なのもあって、思っていることを中々言えない場面がたくさんあったと思うんですけど、最近は「みんなでここ行きたい!」と言ってくれたり、質問も積極的にしてくれるようになって、妹みたいで可愛いなと思っています。あと、さあちゃんは歌声が本当に透き通っていて、曲が静かになっているタイミングでさあちゃんの声があると、本当に癒されます。さあちゃんからの私みたいな歌割も多いんですけど、さあちゃんが歌っている時に私も1回呼吸を整えて、「今日も幸せ」って思えるんですよね。最近は前髪を流しているさあちゃんがすごく大好きで、カチューシャが一番似合うなって思います。可愛いです。