うじたまい VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

湯船推奨ソングとして、みなさんにお風呂で口ずさんでもらえる歌になったら嬉しいです。

うじたまいは、TikTokをはじめとしたSNSで人気を集めるマルチクリエイト・シンガーソングライター。TikTokを軸に「身近に寄り添ううた」をコンセプトとして、様々なオリジナル楽曲を制作。そんな彼女が歌う最新曲 “湯船のうた”が、10月4日に各配信サービスにてオンライン配信された。同曲はアース製薬の新商品「あわっぴー」のTikTokコラボ楽曲にもなっている。型にとらわれない表現活動をおこなううじたまいは、様々な動画制作も行っている。
今回は“湯船のうた”に込めた思いや、ユニークな表現活動を行う、うじたまいの原点について語ってもらった。

■“湯船のうた”はリラックスできる素敵な曲でしたが、うじたまいさんはお風呂をどんなふうに?

うじた 私は楽曲を作る時、自分と向き合う時間を普段から大切にしています。お風呂はそんな私にとって、自分と向き合う時間を作ってくれる大切な場所なんです。どうしても「お風呂に入るの面倒くさいな……」「今日はもう寝ちゃおうかな……」って思っちゃうこともあるんです。だから、この歌は私と同じように「ちょっと面倒くさがりな人が、少しでもお風呂に入りやすくなったらいいな」という気持ちを込めて作った、湯船推奨ソングでもあるんです。(笑)

■「湯船推奨ソング」だったんですね。(笑) 自分と向き合う時間を大切にされているのはどうしてですか?

うじた 1人になる時間って、思ったよりもなかなか取れないものだと思うんです。でも今日1日あったこととか、自分で考えたこと、そういういろんなことを振り返るための「孤独な時間」って、本当はすごく大切だと思うんです。今回の楽曲では「そういう時間を作れるお風呂って素敵だよね」みたいなテーマも含んでいます。

■私もお風呂に入るのを面倒くさがってしまうタイプなんですが、うじたまいさんは、面倒とは思うけど「お風呂好き」なんですか?

うじた そうですね。(笑) お風呂はかなり好きで、長風呂もよくするんですけど、お風呂に入るまでがめちゃくちゃ長いタイプなんです。(笑) 「入ろう、入ろう」って言っていながら、夜中になっちゃったりするんですよね……。

■うじたまいさんにとって、お風呂は自分1人で過ごせる場所なんですね。

うじた そうなんですよね。

■楽曲を制作される時も、1人の時間の方が作りやすかったりするんでしょうか?

うじた 歌は1人の時に浮かんでくることが多いんです。散歩してる時とか、それこそ湯船に浸かっている時に浮かんできます。この曲もお風呂の中にいる時に浮かんできたものです。湯船に浸かりながら、リラックス状態で作るのが一番よくて。Cメロのところに「さぁつくるのだ! あわっぴもふもふえがくっぴ」という歌詞があって、ここはアース製薬の入浴泡「あわっぴー」さんのTikTokコラボ動画で使っているシーンになるんですけど、ここはまさにお風呂に浸かりながら考えたフレーズになります。みんなお風呂に浸かってリラックスしながら、つい口ずさみたくなるような、そんなフレーズになることを意識して作りました。ぜひお聴きくださるみなさんにも口ずさんでいただいて、お風呂にいる時間を楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。

■素敵なフレーズですよね。他にもうじたまいさんがおすすめしたいフレーズはありますか?

うじた 私は曲作りする時、いつもサビに一番みなさんに伝えたい、感じて欲しいメッセージを込めることが多くて。歌詞は子供っぽいところもあるんですけど、一番気持ちを込めていて、みなさんにも特に聴いて欲しいフレーズになっています。

■うじたまいさんの楽曲はどれもストレートでシンプルな言葉選びなのに、柔らかい表現をされていて、そこがとても印象的です。“湯船のうた”でも言葉選びでこだわった部分はありますか?

うじた 基本的にネガティブな要素と前向きな要素、どちらも入れるようにしているんです。Dメロの部分は「お風呂に入るの面倒くさいな〜!」っていう気持ちと、その面倒くささに向き合った気持ちとの両方詰め込んでいます。お風呂の中で自分と向き合って自分と対話する、そんなイメージで歌詞を作りました。“湯船のうた”は自分自身への応援歌のイメージで作ったので、Dメロの構成はこだわった部分です。それだけじゃなくて、Aメロでもストレートに「湯船はいいぞ」って表現していて、そういうシンプルさも魅力に感じてくれたら嬉しいです。

■うじたまいさんは楽曲によって歌い方を変えていらっしゃるように感じました。今回の“湯船のうた”でも、歌い方でこだわったところなどはありますか?

うじた まずはお子さんに楽しんでもらいたいと思ったので、子ども目線でキャッチーな声になるように歌いました。かわいい雰囲気でキャラクターっぽい声を意識しています。歌というより、言葉を語りかけるような、そんな表現を意識しました。

■うじたまいさんがお風呂でリラックスのために行っているリフレッシュの方法などは、何かありますか?

うじた いつも入浴剤を入れるようにしています!特に私はヒノキの香りが好きです。あとは汗をかくのが好きなので、発汗作用のあるバスソルトとかもよく使っています。

■じゃあ半身浴しながら読書とかもされたりするんですか?

うじた 私はお風呂に何か持って行ったりはしないタイプなんです。私にとってお風呂は、1日の振り返りの時間でもあるので、「今日どんな日だったかな」とか、考えたこととかを整理する時間にしているんです。日常生活でインプットされた情報を振り返って「どうだったかな?」って自問自答して、そこから歌とか歌詞が浮かんできて、鼻歌まじりに浮かんだイメージを表現して、録音したりしています。

■お風呂場が制作の場所になっているんですね。

うじた 机と向き合っているよりも、お風呂でリラックスしている時の方がアイデアが浮かんでくるんですよね。

■“湯船のうた”はアース製薬さんの「あわっぴー」TikTokコラボ楽曲にもなっていますが、うじたまいさんはお風呂遊びで思い出深いエピソードはありますか?

うじた お風呂で遊んだことといえば、すごい一般的な思い出なんですけど、キューピーちゃんが昔から大好きで、キューピーちゃんのお人形で遊んでいましたね。キューピーちゃんのお人形をお風呂の中に沈めたり、浮かせたりしていた覚えがあります。(笑) ひとつじゃなくて、大量のキューピーちゃんを集めて、そうやって遊んでいました。(笑)

■うじたまいさんの他の楽曲も拝聴したんですが、「声の表現力が幅広い方なんだな」とあらためて感じました。もともと声優アーティストを目指して専門学校にも通っていたとお聞きしました。声の活動に興味を持ったのは、どんなことがきっかけだったんですか?

うじた 中高生時代に軽音楽部に入っていて、その部活とか周りにいた子にアニメ好きが多くて、それがきっかけで初めて深夜アニメを見たんです。それまで一切アニメとかに触れたことがなかったので、初めて見た時は衝撃を受けました。もともと可愛い女の子がすごい好きだったので、その時に見たアニメもいいなって思えたんです。それからアニメに興味を持つようになって、声優アーティストって職業があることを知りました。声優アーティストは声の仕事と歌の仕事を両方できるわけです。「声の仕事も歌もどっちもできるなんていいな!」って思ったのがきっかけです。

■衝撃を受けた深夜アニメというのは、どんな作品だったんですか?

うじた 『けいおん!』っていうアニメです。当時、私も軽音楽部にいたので、自分と同じ立場で頑張っている主人公たちに共感できました。当時は『けいおん!』のコピーバンドとかもやっていましたね。私はベースだったので澪ちゃん(けいおん!のキャラクター)の立場で演奏していました。

■コスプレもされていると伺ったんですが、コピーバンドでもコスプレしながらやっていらしたんですか?

うじた いや、コピーバンドではコスプレはしていないです。(笑) コスプレを始めたのは高校の時の友人のお誘いで「コスプレやろうよ!」って言われたのがきっかけでした。もともと変身願望がある方なので、コスプレも全然抵抗がなかったというか、やってみて「楽しいな!」って思いました。

■自分と違うものになることへの興味みたいなものが強い方なんですね。歌でも、楽曲によって歌声がガラっと変わる様子を聴いて、すごいなと感じているのですが、声を変えることへのこだわりみたいなものがあるのでしょうか?

うじた 楽曲を作る前に、頭の中でMVの映像まで浮かんでいる状態なんです。なので、頭に浮かんでいる楽曲の世界観を作るために、声も歌に合わせて変えたりしています。こだわりもかなりありますし、歌を歌う登場人物になりきって歌を作っています。

■最初にキャラクターを思い浮かべて、そこから楽曲を作るイメージなんでしょうか?

うじた 基本的にはそういうふうに作ることも多いです。でも自分の気持ちが一番優先ですね。自分が感動する言葉だったり、響く言葉、そういう自分が欲しい言葉を主人公に授けて歌を作っています。物語を書くイメージで作る側面もありますし、感情の部分を具体的に歌詞に落とし込んで作り込んでいる側面もあります。ざっくりした励ましの言葉や、ざっくりした世界観ではなくて、具体的な悩みを表現したいなと思っています。

■“独りうた〜September調子はどうだい〜”も、ご自身に向けたメッセージだと伺いました。うじたまいさんの楽曲は自分に向けた楽曲が多いんでしょうか?

うじた そうですね。“独りうた〜September調子はどうだい〜”は、独り言ならぬ「独りうた」として制作した楽曲です。他の楽曲にもテーマはあるけど、自分に向けて作ったものが多いと思います。