■20年のキャリアがあってもなお、すごくエネルギッシュなのが素晴らしいですね。
橘 本当にそうですね。成長しないですよね。(笑) でも元気ですよね、僕たちも。
千葉 元気に楽しくやっています!
橘 好き勝手やらせてもらっていますね。
■千葉さんはこの歌詞を見た時の印象はいかがでしたか?
千葉 この歌詞は好きですね。自分たちって、いつもいわゆる一般的な活動の仕方からはちょっとズレた活動をしているというか……なんて言ったらいいんだろうね……。
橘 異端児な活動。(笑)
千葉 (笑) それが昔は応援してくれるファンの人に気も遣いつつ「ついてきてね」って感じでしたけど、今は自信持って引っ張っていけているというか。そういう部分が見える歌詞だなと思いました。
■20年の中で、お2人にとってのファンの存在も変わったりしていますか?
橘 最近よく言っているのは、もう家族に近いというか。涼平くんはメンバーだって言ったり、でも距離感はすごく近い感じがします。厳しい時もあるし、一方で本当に些細なことでも喜んでくれたりとか。それってやっぱり家族だったり、仲間だったり、そういう印象がある気がします。
千葉 なんだろうね。不思議ですよね。他のアーティストの方々ともまた違った感じがするし。
■資料には「今のw-inds.らしさが詰まった楽曲」と書いてありますが、お2人がそれぞれ考える「今のw-inds.らしさ、自分らしさ」ってどういう部分にあると思いますか?
千葉 今のw-inds.らしさ……。なんかこんなに長いことやってきているのに、今現在なんの決まりもないというか、何をやっても正解な感じがして、「こうじゃなきゃいけない」っていうのはあんまりないなっていう。だから、何でもチャレンジできるのが今のw-inds.らしいところかな。
橘 確かに長くやっていると、変化することが難しくなりそうですよね。僕たちは20年間変化することしかしてきていないので、逆に変化することがw-inds.らしいというか。同じことをやる方がw-inds.らしくなかったりしますよね。
千葉 ファンの人も新しいものを見る方がテンション上がっている部分もあると思うし。
■その中でも、パフォーマンス面でも生活のルーティンなどでもいいんですが、「ここだけは譲れない」というこだわりってあったりするんですか?
千葉 こだわりかぁ……。
橘 うーん……ないなぁ~。こだわってないなぁ。(笑) なんだろう、涼平くんありますか?
千葉 俺はあるかもしれない。いつ何時もb-boyっぽさは残しておきたい。どんな仕事をする時も。
橘 へぇ~!
千葉 それを抜いたら自分らしさがない状態だよなと思って。まぁそれもチャレンジでいいんですけど、自分ではないよなって思っちゃいますね。
橘 僕は探したんですけど本当にないですね、こだわり。
千葉 慶太くんは変化の人だからね。
橘 本当に変化するんですよ。自分が言ったことをすぐに否定できますし、そうじゃなきゃ駄目だと思っているんですよね。自分が思ったことを貫くことももちろんカッコよくて憧れもあるんですけど、それが正しいと思っていないというか。常に自分が間違いを犯しているっていう体で決断をしているんです。だから逆にそれがこだわりかもしれないですね。「自分を正しいと思わない」っていう。
■それもすごいですね。自分を律していないとできないじゃないですか。
橘 そうなんですかね。僕、人の意見とかをすんなり受け入れますから。歌詞も「こういう方がいいんじゃないですか?」って言われたら、すぐ「はい」って言います。「OK~!」みたいな。(笑)
千葉 そうだね。「ここは絶対こうなんですよ!」っていうのはあんまりない気がする。
橘 でもどうせ自分が変えるんだから、違うルートにいっても自分の思いは残せるわけじゃないですか。そういう感覚ですかね。人の意見とすり替えるんじゃなくて、自分に取り入れるというか。取り入れる分にはメリットしかないし、人の意見って貴重だし。そういう意味合いですかね。
■面白いですね。それは音作りであるとかミックスでも同じなんですか?
橘 そうですね。
■機材や電源にまでこだわりが強いと聞いていたので、そのあたりは譲れないものもあるのかなと思っていました。
橘 それももちろんありますよ。あるんですけど、それはそれとして自分にないアイディアは取り入れるようにしていますね。あとは僕がこだわっている電圧とか電源とかって、誰も気づかないんですよ。(笑)
■なるほど。確かに電源を変えると音も変わりますが、完成形を聴いて「この音源は電源がいい!」とはならないですよね。(笑) いろんな積み重ねの中のひとつというか。
橘 そうなんですよ。いい音だなと思う時って意外といろいろ試行錯誤をしていたりするんですけどね。
■現在はアルバムに向けての制作モードに移りつつあるっていう感じですか?
橘 そうですね。ファンクラブライブが1月にあるので、それと並行している感じです。
■昨年からかなりライブをしていますよね。もちろん2人体制になったので変化は大きいと思いますが、「自分たちのパフォーマンス、変わっていっているな」みたいな感覚もありますか?
橘 間違いなく変わってはいるんですけど、あえて変えようとは思っていない感じはありますよね。
千葉 でも変わるしかなかった。
橘 涼平くんに至っては歌い始めるしかなかったもんね。(笑) 新しいw-inds.だから気負って変えなきゃっていう部分もあるし、でも今までと同じように「w-inds.らしくやらなきゃ」っていう部分もあって、すごく難しいなと思いますね。
■バランス感の模索というか?
橘 そうですね。でも今回のツアーもファンクラブライブも、オンラインライブもそうだったんですけど、少しずつ手応えの大きさが変わってきたので、余裕は出てきたというか。そういう感覚はちょっとありますね。
■2人体制のパフォーマンスも染み付いてきた感じもありますか?
橘 染み付いていますね。もう本当に自然です。最初は2人で並んで写真を撮るのも違和感があったんですけどね。
千葉 慣れたね。
橘 やっぱり人間って慣れるんですよね。それもあって「パフォーマンスしたらもっとヤバイんじゃないか?」みたいな感じはあったんですけどね。
■じゃあ結構大きい山は乗り越えた感じなんですね。
橘 乗り越えましたね。乗り越えたと思ったらまたすぐ「アルバム作れ」って言われて。(笑) 大変ですね。
■今回のアルバムはどんなものになりそうですか?
橘 よくライブを見据えてアルバムを作ったりするんですけど、次のライブでは今回と違ってちょっとダンサブルなw-inds.をもう1回やりたいなって思っていて。なので、そういう曲を増やしたいなっていうのはあります。あと自分たちの中でひと山越えて、安心してスタートできる状態だと思うので、そういう意味で新しいw-inds.の始動にふさわしいような楽曲たちを作れればいいなと思っています。
Interview & Text:村上麗奈
PROFILE
2000年結成。2000年11月から毎週日曜日、代々木公園や渋谷の路上でストリートパフォーマンスを開始。口コミで瞬く間にその旋風は拡がりを見せ、デビュー直前には渋谷ホコ天に8,000人を動員。そして満を持して2001年3月14日にシングル『Forever Memories』でデビュー。同年リリースした1stアルバム『w-inds.〜1st message〜』はオリコンチャート1位を記録。これまでに日本レコード大賞 金賞7回、最優秀作品賞1回を受賞、NHK紅白歌合戦には6回出場と、実力・人気を不動のものとした。デビュー15周年を経て、2017年からは橘慶太によるセルフプロデュースを本格化。作詞・作曲・編曲のみならずトラックダウンやミックス作業までも手掛け、音楽性を追求するとともに制作形態も躍進を遂げた。2020年12⽉2⽇新⽣w-inds.としてDigital Single『Beautiful Now』リリースにて活動を再スタート。2021年3月14日のデビュー 20周年記念日にベストアルバム『20XX “THE BEST”』をリリース。⽇本を中⼼に世界中へ新しい⾵を巻き起こし続けている、2人組男性ダンスボーカルユニット。
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RELEASE
『Bang! Bang! feat. CrazyBoy』

配信デジタルリリース
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ポニーキャニオン
2022年12月28日 ON SALE
■w-inds. 3月14日リリース 15th Album『Beyond』
特設サイトURL:https://ps.ponycanyon.co.jp/w-inds/15thAL/
Special Box盤予約受付期間:2023年1月5日(木)18:00〜2023年1月28日(土)23:59
LIVE
■w-inds. 『w-inds. LIVE TOUR 2022 “We are”』
2023年3月1日(水)発売
ご予約はこちらから:https://w-inds.lnk.to/LIVETOUR2022Weare