XANVALA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

巽(Vo)、宗馬(Gt)

「ヴィジュアル系ってカッコいいんだぞ」という入り口にXANVALAがなれたら。

8月31日に行った恵比寿LIQUIDROOMでのワンマン公演を成功に導き、さらに進化を遂げたXANVALA。2024年6月11日にはZepp Shinjukuでのワンマン公演も決定。配信シングル『本能』も先日リリース。今、ヴィジュアルシーンの中で大きな注目を集めているXANVALA。今回、バンドを代表してヴォーカルの巽と、メインコンポーザーでありギタリストの宗馬がインタビューに登場。二人の言葉を通して、XANVALAの魅力をここに伝えたい。

■『#1 “ANNIVERSARY”』『#2 “NIX”』『#3 “SYMBIOSIS”』と題し、3回に渡る全国ツアーXANVALA ONEMAN TOUR『ANS』シリーズを、XANVALAは約9か月に渡り続けてきましたが、同ツアーのGRAND FINAL公演として、8月31日に恵比寿LIQUIDROOMで行ったワンマン公演には、後ろまでお客さんが詰めかけました。GRAND FINAL公演の成功は、3回に及ぶ全国ツアーを繰り返した成果が大きかったんでしょうね?

 あえてツアーを3回繰り返した意味は大きかったと思います。3本のツアーにも、僕らは毎回意味を持たせていました。『#1 “ANNIVERSARY”』ツアーは、僕らの結成3周年のお祝いを兼ねた内容でした。『#2 “NIX”』ツアーは、2ndアルバム『NIX』を手にしたツアーであり、コロナ禍以降初となる声出し解禁のツアーになりました。2本のツアーで培った成果を、より進化と深化させたのが『#3 “SYMBIOSIS”』ツアーでした。そこで確かな勢いを感じ、ファンたちとの強い結束を作り上げた上で、恵比寿LIQUIDROOMというGRAND FINAL公演に挑むことが出来ました。それがあの日の光景に繋がったんだと思います。

■3回の全国ツアーは、少しずつ場所を増やしたとはいえ、あえて同じ地域を3回繰り返し回りましたが、それにも意味があったわけですよね?

 もちろんです。あえて何度も同じ場所に足を運ぶことで、XANVALAが成長していく姿を一緒に感じてもらえたので、それぞれの地域でのファンの人たちとの結束を強くしていくことができました。その動きは今後も継続していきます。

■結成から3年半で恵比寿LIQUIDROOMでのワンマン公演。着実な土壌を築きあげながら、しっかりとステップアップしていくことが、バンドにとっては大事なことだったのでしょうか?

宗馬 そうですね。毎回スケジュール決まった直後や発表した直後は、挑戦してひっくり返そう、って気持ちなんですが、結果としてはありがたいことに着実なステップアップとなっています。

■そもそもXANVALAとはどういうバンドなのか、そこを教えていただけますか?

 バンド名の由来にもなっている「乱れることは美しい」を、僕らはバンドのコンセプトとして掲げて活動を始めました。そこには、「なりふり構わず突き進んでいく」という意味も込められています。しかもメンバーみんなヴィジュアル系が大好きで、このシーンの音楽の魅力を大勢の人たちに伝えたくて活動しています。

宗馬 バンド名は「挑戦」「下剋上」の意味を込めて僕が名付けました。「ざんばら」という音だけ聞くと筆文字でドーン!みたいなイメージを持たれると思うのですが、ギャップを狙ってスマートで現代風なブランディングを意識しています。

 僕自身は自分以外の人が書いた歌詞を歌うことが得意ではないというか、自分の中にある思いを伝えるからこそ、本当に活きた感情を持って歌える。それが大事だからこそ、自ら歌詞を書くことにも強いこだわりを持っています。

■XANVALAといえば、ライブ本数の多いバンドですよね。その積み重ねが、今の支持を得ている要因にも繋がっているのでしょうか?

 そこも大きいと思います。XANVALAは活動を始めて2ヵ月も経たない中で、コロナ禍という身動きの取れない状況へと陥りました。その時期でも、たとえライブハウスでライブが出来ないとしても、その時に出来ることを模索しては、決して活動を止めることなく、(配信などの形を通して)音楽を鳴らし続けてきました。結果的に時間は要しましたけど、その積み重ねが今の支持へと繋がったと僕らは思っています。

宗馬 バンドはライブを直接見せることこそ一番のプロモーションなので、全国回っていろんなイベントも出ていきたいですね。あとはライブがあるからこそ曲が生まれる、曲が生まれるから映像取れる、衣装作れる、とその回転力が強みです。

■ライブ本数も年々増え続けていますよね。

宗馬 コロナ禍もあったので始動から二年くらいはがっつりとツアー回るのは難しかったのですが、去年やっと大型ツアーができて、そこから今日まで毎月のように全国各地でライブをやっているという日々を過ごしています。ありがたいことです。

■XANVALAはライブ本数も多いですが、新曲も次々に発表していますよね。

 うちのメンバーは、自分以外全員楽曲を作れるから、次々と新曲が生まれてくるんです。その度に、僕は必死になって作詞をしています。せっかく新しい曲があるのなら、次々と形にしていこうと、音源の面でもコンスタントに発表を続けているんです。

宗馬 ライブする度に欲しくなるポジションの曲が出てくるので、ライブ続けてるうちはアイデアが枯渇しないのでどんどん出てきます。その時のテンションをそのまま形にしたいので、あまり温存したくないんですよね。

 そうやってXANVALAは絶え間なく動き続けていき、その姿を見せていくことで、XANVALAのことを知ってくれる機会が増えれば、そこから興味や関心を持ち、動きを追いかけてくれる人たちが実際に増え続けていますから。興味や関心の目をずっと引き寄せ続けているところも、今の形に繋がる魅力になっているんだと思います。

宗馬 アイデアを曲にしないと気が済まないんですよ。ホテルが集中できるのでツアー中は特に捗ります。そうして東京に戻ってきてレコーディングやMV制作して完成させる、という感じですね。

■今のファンの人たちの多くは、ライブを通して出会った人たちがメインなのでしょうか?もちろんライブもあるとは思いますが、コンスタントに発表している音源を通してXANVALAと出会った方たちも多いのでしょうか?

宗馬 先日、Instagramで「どこでXANVALAを知りましたか?」というアンケートを取ったら、「ライブを通して」はもちろんですけど、それ以外で多かったのが、X(twitter)やInstagram、YouTubeなどのSNSを通して知った人たちです。中には、「チケット情報サイトで、地元で開催になるライブを調べていたら、名前が出てきて……」という理由からライブに来てくれて、ファンになった人たちもいたようで、回答は本当にいろいろでした。その「知った」を、「好きになった」に変えていったのが、今の積極的なライブ、リリースをした成果です。

 XANVALAはリリースに関係なく、新曲が生まれる度にMVを制作しているのも、SNSを通した発信の重要性を重んじているからこそなんです。

宗馬 衣装チェンジも早いですね。おかげで今やクローゼットの中は衣装だらけでパンパンです。(笑)

■XANVALAは巽さん以外のメンバー全員が楽曲を作れると言っていましたが、それぞれメンバー個々の曲の特色や特性も教えてください。

宗馬 僕はXANVALAの曲の中でも王道で、爽快感とドラマチックさを意識しています。もう一方のギターのYuhmaはピアノが効いてる綺麗な曲のイメージ。ベースの70.は、世界観のあるダーク系やヘヴィ系の楽曲を得意としていて、ドラムの知哉は無骨でいかつい曲を作っています。

 宗馬も幅広い音楽性を持っているけど、他の3人にはない音楽性の枠を埋めているのが、ギターのYuhmaです。トリッキーな曲からバラード、もちろん正統派まで、「今のXANVALAにはこういう曲がないから、そこを埋めたい」というと、すぐに作ってきてくれる。ライブではかなり激しく攻めたギタープレイを見せていますけど、もともとはクラシックにも触れていて、ピアノも弾けるから、Yuhmaも幅広い音楽性を魅力にしている人です。

宗馬 メンバー個々に自分の必殺技を持っているところが、このバンドの強みだからね。