混沌やバグから生み出されるアーティスト集団、1stアルバム。
福澤 侑、spi、YUKI、Daiki、AKIRA TAKANO、阿部顕嵐、皇希、青海 伶の8人からなるアーティスト集団XAOSX(カオス)が、11月2日に1stデジタルアルバム『888』(クラップ)をリリース。「極端ですべてがぶっ飛んでる仲間たちが最高にもてなす場所」を掲げ、既存の音楽の法則性を再構築し、新たな音楽をゼロから造り出すことを目標としているXAOSX。
今回のインタビューでは、福澤 侑、spi、YUKIの3人に、グループ結成の経緯や、メンバーが集まったきっかけ、楽曲制作の様子、音楽についての考えなどが詳しく語られた。
■いつもMADKIDの取材をしておりますので、YUKIさんが何か新しいことをしている気配を察知しておりました。(笑) プロジェクトの起案はいつ頃からなんでしょうか?
福澤 構想自体はめっちゃ前から持っていて、その案を動かすまでに時間がかかりました。このプロジェクトを始めるためには、自分がある程度、「説得力がある場所」までいかなきゃいけないなというのは思っていて。それで今までいろいろとやってきて、年齢的にも今だな!という時期が来たのでので、みんなにお声がけさせていただいたんです。でも、こういうクルーみたいな形式でやりたいと思っていたのは、もう5~6年前ぐらい前から頭の中にありました。
■まずは身を固めてから、ということですね。
福澤 自分の土台をしっかりと作って、自分の仕事で自分なりに納得できるところまで来てから人を集めたという感じです。そうじゃないと、みんな「やろう」と言ってくれないだろうなと思って。
■ということは、このプロジェクトは福澤さんが発起人なんですね?
福澤 そうです。やりたいと言ったのは自分です。
■そしてXAOSXは結構人数が多いのですが、このプロジェクトのどういうところに惹かれて集まった仲間たちになるのでしょうか?
福澤 すごいクサいことを言うと、XAOSXのプロジェクトがずっとこの先も残るというものだとしたら、多分、僕にとっては最初で最後になるものなのかなと思ったんです。なので「XAOSXだけは最高のメンバーと一緒にやりたい」というところから集めま始めました。
■いいですね。お二人はどんなところに惹かれましたか?
YUKI まず熱量ですね。やっぱりハートが無いと続かないものですし。そんな簡単にみんなが集まって、こういう形になるっていうのも嫌じゃないですか。でも、そこはもう話した段階で、そんなことはなくて、侑は本気でこのグループに対して考えているんだというのが伝わってきて。逆に「俺ができることで支えたい」ぐらいの気持ちで参加しましたね。
spi 僕も一緒です。
■なるほど。メンバーみなさん、それぞれいろんなキャリアを積んできている8人だと思うのですが、アーティストとしては、どんなアーティストなんでしょうか?
福澤 ライブをするまではどう見られているかもまだわからないとこではあるんですけど、逆にどう見えました?
■8人8色というか、みんな全然違うから、「どういう集まりなのかな?」と強く感じました。どういった基準でメンバーを選ばれていったんですか?
福澤 みんなそれぞれ自分たちが戦っているフィールドがあって、そのフィールドである程度の結果を出してきたたちだと思っているんです。舞台やお芝居という分野では、ある程度はお客様にも知られているメンバーだと思うんです。だからこそ「ここから先のことを考えてもいいんじゃない?」という僕の気持ちがあるんです。全員が実力がすごくあるから、個々のエネルギーが100なら、この人数が集まったら、単純にそれがプラスされていって、すごく大きいエネルギーになるよね、という考えからです。
■ちなみに「8人」というのは、最初から決められていたんですか?
福澤 いや、全然。いい人材を集めていったら8人でした。でも、ここで終わりにするつもりもないです。クルーなので、やっていくうちにいい人がいたら、また誘ってみんなと共有して、みんなが「いいんじゃない?」という人だったら、新しくメンバーが増えることも全然あると思います。
■じゃあメンバーの変動も考えているところがあるんですね。せっかくですから、みなさん音楽的に何から刺激や影響を受けたのかを教えてください。
YUKI 僕が影響を受けたというか、一番衝撃を受けたアーティストはマイケル・ジャクソンです。もうパフォーマンスとか、歌唱力とか、見せ方とか、ダンスとか、全部ですね。曲ひとつひとつの単位でも伝えること、伝えたいことがすごくしっかり入っているし、しかもライブを観た時に全然違うなと思いました。エンタメの神さまです。
福澤 僕は木村拓哉さんです。僕がダンスを始めたきっかけがSMAPだったので、木村拓哉さんを見て育ちました。やっぱり唯一無二だし、すごくカッコイイじゃないですか。王道ですよね。
■王道は王道ですが、こういう質問で木村拓哉さんの名前が挙がるのは珍しく思います。
福澤 だって木村さんのYouTubeもめちゃくちゃ見てますもん。最近いろんな人が出ているから、XAOSXも出たいなって。(笑)
■しっかり書いておきますね。(笑) spiさんはいかがですか?
spi 何に影響を受けたのか、ちょっと今考えていたんですけど、出てくるのはミケランジェロとかで……。(笑)
■まぁアーティストではありますね。(笑)
spi そうですね。(笑) 僕は民俗学とか、宗教学とか、ミュージカルとか、クラシックなもので育っているから、音楽のジャンルに影響されたというよりかは……和太鼓が好きです。録音と生音の違いとか、そういうものを分析するのが好きだから、音楽のジャンルとして何に影響受けたかというと、ちょっとわからないですけど、好きな音はたくさんあるかなという感じですね。
■衝撃を受けたミュージカルなどはありますか?
spi 衝撃……は、特にないですね……。(笑) でも、歌を続けようと思ったのは、「glee」を観てからです。「歌をやるには、自分で曲を書かないといけない」みたいな固定概念を壊してくれたドラマでした。「カバーでも自分の表現で歌っちゃっていいんだ」みたいな。「自分のものにしちゃえばいいんだ」と思ったのは、「glee」がきっかけでした。衝撃というほどのものではないですが……。
■それも十分大切なことだと思います。そして1stアルバム『888』がリリースされるわけですが、今作で表現したかったものはなんですか?
福澤 自己紹介みたいなところですね。僕らXAOSXの色みたいなものを一個提示した感じです。
■ちなみにこの「やりすぎ・全て・ぶっとんでる・チーム・もてなす」というコンセプトですが、先にXAOSXという名前があってから当てたんですか?
福澤 そうですね。「XAOSX」がいいなと思ってから当てました。
■なるほど、面白いです。最後に「もてなす」が入るのがいいですね。
福澤 それができる人たちを集めました。
■そしてアルバムのタイトルは、8が3つで「クラップ」と読むんですね。「パチパチパチ」ということでよろしいでしょうか?
福澤 それもあるし、僕はゲームが好きなので、そういう文化から来たところもあるし。あと、「8」って縁起のいい数字だと思うんですよ。8って数字のどこを切ってもシンメトリーですし、なんかこう、数字としての完成度があるなというのと、横にすれば「∞(無限)」になりますし。そうすることで、本当に「可能性がめちゃくちゃ広がる」という、無限の可能性がいいなと思って。あと、XAOSXのテーマは「宇宙」なので、僕らにしか読み込めない信号みたいなものも込めています。
■いろんな想いが込められているんですね。それにしても、やっぱり時間がかかったプロジェクトだったというのは、曲数が多いから相当準備してきたんだなと思ったんですが、やはり……という所ですね。
福澤 いえいえ、曲の方はすごくタイトでしたよ。(笑) もう地獄でした。YUKI様がずっと地獄にいました。(笑)
■曲作りはYUKIさんが中心になっていたんですね?
YUKI そうですね。テーマだったり、曲だったりは、だいたいこの3人で決めて作り上げていきました。
■そして今回のインタビュー時点で公開されているのは“XAOSX”と、“Peek Side”ですが、“XAOSX”は短い中にかなりいろんな展開が詰め込まれていますよね。これは自己紹介のような立ち位置の曲なのでしょうか?
福澤 そうです。「XAOSXとは?」という。どういう想いがあって、何を歌いたいかを歌っています。あとは、僕らもそうだし、聴いてくれる人たちを鼓舞するというか。それも僕が単純にやりたいことじゃなくて、「言いたいことはこうなんだ、ちゃんと受け取ってほしい」というメッセージが込められています。
■歌詞を読んだ時に思ったのですが、「理解が交わらないならそれでいい」と言っちゃっていいんだなって。(笑)
福澤 言っちゃっていいんです!もう僕はそれまでだと思っていて。そういう人に寄り添っても、その時間が無駄なんじゃないかな?と思っちゃうから。だったら、わかる人たちだけが聴けばいいかなって。
■それもいいと思います。“XAOSX”はMVが面白かったのですが、コンセプトはどんな感じですか?
福澤 今、自分たちがいるフィールドよりも、さらに1個上を目指すということがテーマです。日常のシーンと、グミ食べて違う空間に行くシーンがあるんですが、違う空間に行くシーンとの差をしっかりと出したくて。
■しっかりと出ていましたよ。
福澤 やっぱり経験するって超大事だと思うんです。僕も本当は家が大好きで、一瞬でも外に出たくない人間なんですよ。(笑) 海外もずっと飛行機が嫌いなので行かなかったんですけど、どうしても仕事で行かなきゃいけなくなっちゃって……。嫌々行ってみたら、そこから人生が変わったので、やっぱり自分で見て、感じて、経験するということが大事なのかなと思うんです。そのきっかけを作ったのが“XAOSX”で、MVには「自分が知らない経験をすると、自ずと可能性や視野も広がっていく」という想いが込められています。
■そうなんですね。でも「なんでグミ食べて気絶するんだろう?」と思いました。(笑)
福澤 あれはもうそういうグミなんです。実はXAOSXのグッズであのグミを出すんですよ。(笑)
■でもそんなグミ、なんだか怖いですね……。(笑) 音楽の全体像はまだしっかり掴めていないのですが、全体的にどんな音楽性になっていくのでしょうか?
福澤 全体をまとめる言葉というのは多分なくて。ただ言えることは、1曲、1曲に込められた想いやストーリーは、めちゃくちゃ濃いです。「これはこういうことを伝えたい」ということは、1曲、1曲違うんですけど、やっぱりまずはXAOSXの音楽性を知ってもらいたいからこそ、何かにとらわれず、いろんなジャンルを入れているというのはあります。なおかつ、自分たちが歌いたいことを歌うという。







