youmenosay VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

ハッピーになれる魔法の体操!嫌なことも吹き飛ぶ“ゆめのせい体操”に込められたメッセージとは?

自らのアイドル活動を原作にして“アニメ化”するという壮大な目標を掲げ、メンバーのセルフプロデュースでグループの運営を手掛けているyoumenosayが、3枚目のシングル『ゆめのせい体操』を完成させた。過去2作と同様に本作でも、プロデュースおよびリーダーを務め、清 竜人25などでも活躍してきた北郷可恩が全作詞を担当。冒頭から「よいこのみんな~っ」と呼びかける表題曲は子供ウケも意識したというが、楽曲全体から溢れ出るハッピーなオーラは日々に疲れた大人たちにも元気を与え、老若男女すべての心を躍らせるものとなっている。youmenosayが本作を通して伝えたかったメッセージとは? 北郷可恩、逢花ゆま、雪乃さりの3人に、結成から1年を迎えた気持ちとともに語ってもらった。

■昨年3月の結成発表から1年が経ちました。振り返っていかがですか?

可恩 この1年は「RE:START」をテーマにやってきたんですけど、私自身がアイドルシーンから5年くらい離れていたので、すんなり戻れるのかわからない部分もあったんです。当時とはアイドルの現場も違うし、一緒にがんばっていた人たちも違うし、コロナ禍を経て価値観も変わっているし。だから、勉強の1年という意識で、今までのキャリアは捨ててイチからがんばろうという気持ちでした。

■実際に1年やってみた感想は?

可恩 いちばんよかったなと感じているのは「アニメ化」という明確な目標があったことで。コロナとかもあって、目の前のことに追われてモチベを保てなくなっていたアイドルも身近で見ていたんです。でも、youmenosayは目標に向かってやらなきゃいけないことが決まっていて、そこに一歩ずつ近づけた実感があるし、そこに向かって進む私たちをたくさんの方に応援していただけたので、大変なことも前向きに乗り越えられた1年だったかなと思います。

■ゆまさんはいかがですか?

ゆま 私は過去にもセルフプロデュースのグループにいたんですけど、当時はライブとか演者としての部分だけで、グッズ制作とかにまで関わることはほぼなかったんです。でも、youmenosayでは本当に細かいところまで関わっていて、全部ゼロから知ることができてよかったなと思いました。

■今は裏方仕事もやっているそうですけど、アイドルであることを忘れちゃう時とかないんですか?

ゆま 24時間アイドルかと言われるとわからないですけど、ちゃんとアイドルをやっている意識はありますね。グッズの発送作業も「ちゃんとファンの人に届きますように!」と思いながらやっていますし。それに、この1年は思っていた以上にライブが多かったんですけど、ライブをすればするほどアイドル力が伸びている実感があって。特に配信オーディションでファンのみなさんと一緒に出演権を勝ち取った「NAKAYOSHI FES.2022」は、ステージに立った時に「アイドルしてるな!」とめちゃくちゃ感じたライブでした。

■さりさんはこの1年、どうでしたか?

さり あっと言う間すぎました。私はアイドル自体が初めてだったので、アイドル力がめっちゃ上がったなと感じているんですけど、それ以上に人間力を育ててもらったというか。ようやく社会の一員に仲間入りできた気がしています。

■アイドル以前の問題だったんですね。(笑)

さり 今までは周りに甘えながら生きてきたんですよ。私はデザインも担当しているんですけど、それもめっちゃ腕が上がって。

■デザインはIllustrator(グラフィックデザインの定番ソフト)とかを使うんですか?

さり イラレを使っています。

可恩 ゴリゴリですよ。

ゆま マジでプロ並みだよね。

さり やったー!

■イラレが使えるアイドルというだけでも貴重な存在だと思います!それぞれ成長した1年を経て、3枚目のシングルがリリースされますけど、今回も可恩さんが作詞したんですか?

可恩 はい。今回は3曲とも頭おかしいかもしれない。(笑)

■まず表題曲の“ゆめのせい体操”について聞きたいんですけど、なんで体操を作ろうと思ったんですか?

可恩 youmenosayはみんなで踊れるとか、歌えるとか、掛け声できる曲が意外とないことに気づいたんです。だから、盛り上がり方がわからない人にも、わかりやすくyoumenosayのおもしろさを一緒に楽しんでもらえたらいいなって。あと、子供にウケたかったんですよ。

■僕が路上ライブを見た時も子供たちが集まっていた記憶があります。

可恩 意外と子供たちが見てくれるんですよね。プリキュアみたいな見た目だし、体操を踊っていたら普通にかわいいんじゃないかなと思って。この曲があれば教育番組とかに出られるかもしれないと思って作りました。

さり 「さりみたいな知能指数の曲がキタ!」と思って、うれしかったです。

可恩 うれしかったんだ。(笑)

ゆま 私は「なんかおもしろい曲きたな」と思って。“がんばれ、ゆめのせい!~アニメ化するその日まで~”とか、今までもおもしろい曲はあったけど、一緒に盛り上がるというよりは、見てもらうタイプの曲だったと思うんです。でも、“ゆめのせい体操”はみんなで楽しめる曲になっていて。初披露の時からめっちゃ盛り上がったし、さすがきゃのん(可恩)ちゃんだなと思いました。

■僕は“ゆめのせい体操”を聴いて、すごい元気が出たんですよ。

可恩 それ、みんなに言われるんですよ。なんか大人に響くみたいです。(笑)

■「ぽんぽんぽん」とか「るんたった」とか、一見勢いで書いたように見えつつ、全体を見るとすごくメッセージの詰まった曲だと思ったんです。

可恩 そうですね。やっぱりツラいじゃないですか、人生って。

■はい。(笑)

可恩 最近は世知辛いことばかりの世の中なので、音楽やアイドルに救われている人もいっぱいいると思うんです。ツイッターとかを見ていると「みんな悲しいのかな?」と感じることがたくさんあって。そういうツイートを見るとネガティブな気持ちになって、みんなが負の感情をループする。それは誰も悪くないと思うんですけど、そういう時に“ゆめのせい体操”を聴いて元気になってもらいたいんです。youmenosayって名前なくらいだし、youmenosayを聴いたら「夢あるな」と感じてもらえたらいいなって。

■素敵なメッセージだと思います!

可恩 できれば一緒に踊って欲しいけど、体は踊らなくても心が躍ってくれればいいなと思いますね。

■ゆまさん、さりさんのお気に入りポイントは?

さり どこがいいかな?

可恩 「にゃんこのポーズ」以外で。

■僕は「にゃんこのポーズ」好きですけどね。意味はわからなかったですけど……。

ゆま なんの脈絡もなく急に来ますよね。(笑)

可恩 ダンスの先生からも「怖い」って言われたんですよ。それまでにゃんこの要素がどこにもないから。

■でも、今日は「にゃんこのポーズ」の写真を撮るつもりで来ていますけどね。(笑)

さり 普通にいちばん好きなのは「ラーメン!ドーナツ!カレーライス!」のところかな。

可恩 ここの流れもヤバいよね。(笑)

ゆま 急にヘドバン始まるし。

■その後に「交互に食べたらカロリーゼロ◎」と歌っているのも意味不明ですし……。

可恩 いや、これはゼロなんですよ。この理論は間違いないです。

さり ここのリズムの感じも好きだし、めっちゃアホに歌ってるきゃのち(可恩)がめっちゃいい。

■ゆまさんは?

ゆま 私は「\世界が平和になっちゃうYO/」と、「ハッピーラッキーなれる魔法♪」がめっちゃ好きで。世界平和って巨大すぎるし、みんなハッピーになれる魔法も現実離れしているかもしれないけど、私は自然とワクワクして、幸せな気持ちになれたから。さっき大人に響くと言っていたのも、そういう部分なのかなと思っていて。みんなの支えになるフレーズな気がするんです。

可恩 ありがとう。みんなyoumenosayを見て幸せになって欲しいですね。

■体操というだけあって振付も大事になると思うんですけど、どんな感じになったんですか?

可恩 みんなで踊れる振付になっていると思います。まだライブでも数回しかやっていないですけど、みんな初見で振りマネしてくれたり、コールも入れてくれたりしていて。リリースして家でも聴いてもらえるようになったら、もっといい感じになるんじゃないかなと思います。

■特に注目して欲しいポイントはありますか?

可恩 「るんたった」のところで脇を締めるフリがあって、めっちゃかわいいんです。もはや昭和の動きっぽいですけど、意外とない振付だなと思って気に入っています。「\世界が平和になっちゃうYO/」のところも、絵に描いたようにアホっぽいんですけど、それが曲とばっちりハマっているので、ぜひ注目して欲しいです。あと「メンタルお豆腐になるし…」のところもかわいい。

ゆま 単体で見たらちょっとダサい振付だけど、みんなでやるとかわいいよね。

可恩 みんなで集まってお豆腐になるんです。(笑) MVの構想も曲を作った時からできていたので、YouTubeも見て欲しいですね。

■カップリング曲についても聞きたいんですけど、2曲目の“Believe(仮)”はパラパラですよね?

可恩 ずっとやりたいと思っていたんです。やっぱりyoumenosayはパラパラじゃないかなと思って。

■すいません、言ってる意味が理解できないです。(笑)

可恩 最近のアイドルは曲調でグループのコンセプトが決まっている気がするんですけど、そこの制限を設けちゃうのはもったいないと思っていて。いいものはいいので、やれそうなジャンルには全部手を出して、その中で強いものを作っていく方がいいんじゃないかと、ずっと思っていたんです。最近はかわいいダンスミュージックも多いですけど、ゴリゴリにしたかったので「(アニメ内でユーロビートが使われている)『頭文字D』でお願いします」と言って作ってもらいました。

■歌詞もギャルが青春を思い出すみたいな内容ですけど、実体験的な部分もあるんですか?

可恩 自分の素の部分に寄った歌詞というか、(中高生の頃に)バンドをやっていた時からのバイブスで書いた感じはあります。

■「ドリバ」とか「アオハル」とか、流行語的な言葉がたくさん出てきますけど、実際に使っていたんですか?

可恩 全部ではないですね。ちょっと誇張した部分はあります。

ゆま 「マジ卍3150」とか、使ったことないよね?

可恩 サビは本当にヤバすぎるかも。(笑)

ゆま 「バイブスちょwwwやばみ↑↑」とか。

可恩 「やばみ」は普通に使いますね。(笑)

■youmenosayは3人ともギャルマインドを持っているんですか?

さり いや、全然。(笑)

ゆま でも、ギャルマインドはリスペクトしてます。

■そこは可恩さんだけなんですね。可恩さんが考えるギャルとは?

可恩 この曲では「人生とかなんとかなるっしょ!」と歌っているんですけど、ギャルはいい意味でも悪い意味でも人生なんとかなると思っているんですよ。そのマインドがありすぎると暴走しちゃうんですけど、なんかツラくなった時にこの曲を思い出して、「あー、youmenosayもなんとかなるって言ってたしな」と思ってくれたらうれしいです。

■心にギャルマインドを宿しておけばポジティブになれる?

さり それは絶対大事。

可恩 ギャルは中高生の小さな社会の中で、いろんなことを経験してきた人間なんです。ケンカ、裏切り、いじめ……社会の縮図みたいなことをやりきった果てにやさしさと絆と卍みたいなものが残って、「最後まで自分を信じてくれた人間だけは絶対に幸せにしよう」みたいな気持ちになる。だから、実は苦労している人が多いと思います。

■ギャルの世界には詳しくないですけど、とても興味深いです。

可恩 失敗しても許される10代のうちにあらゆることをやって、その中で「これくらいはやっても怒られないんだな」みたいな要領を得たり、先輩後輩も厳しいので人との関わり方を学んだり。私も怒られてばかりでしたけど、本当にギャルは「社会」なんですよ。