ファントムシータ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

“ゾクゾク”からの進化、「今の私たちだから歌える」新曲“ホラークイーン”。

Adoがプロデュースするアイドル・ファントムシータが2nd CDシングル『ホラークイーン』を6月24日にリリース。日本武道館で華やかなデビューを飾り、ワールドツアーや「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」への出演と、活躍の場を広げているファントムシータ。ニューシングルは彼女たち自身を「ホラークイーン」にたとえた、“ゾクゾク”から続く自己紹介的な作品に仕上がっている。インタビューでは百花、もな、美雨、凛花の4人に、一年前から成長したことや、楽曲のこと、今後挑戦したいことなど、詳しく聞いていく。

■VANITYMIXでは約一年ぶりのインタビューとなりますね。この一年間で一番の思い出はなんですか?

もな 2025年の夏のツアーですね。初めての日本ツアーだったので、いろんな思いを抱えながら全4公演やらせていただいて。成長もできましたし、「今後はもっとこうしたいな」とか、「もっとこうできるな」とか、たくさん学ぶことも、気づきもあったツアーで、なくてはならない経験でした。

美雨 私もツアーの千秋楽の日のことなのですが、初めての日本ツアーで、今までやってきたこと全部が出せて、その後みんなで抱き合ったのが、すごく青春でした。このために準備してきたことが、全て報われたと思えた瞬間でした。

凛花 私は初めての「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」への出演が印象に残っています。本当にいろいろな出演者の方がいて、自分たちとは違った盛り上げ方をしていて、それがどれも素晴らしくて、すごく感銘を受けました。自分たちは、今は「劇場型」といいますか、一方的に観ていただくライブの形が多いですが、いつかは一緒に盛り上がって、お客さんと一体となるようなライブもできるようになりたいです。

百花 私も去年の夏のツアーが思い出に残っています。ツアーで同じ楽曲を4回やるにしても、「また同じ曲だ」とは思ってほしくなかったので、その時にできる100%を出して、さらにツアーの中でもどんどんレベルアップできるようにいろいろ考えました。ツアーならではの、「同じものをやる」中での難しさなど、たくさんの経験ができました。

■それを踏まえた上で、特に思い出深かったステージを教えてください。

もな 去年出演させていただいた上田竜也さん主宰の「MOUSE PEACE FES. 2025」です。その時に“botばっか”という曲をすごく広い会場で披露させていただいて。、リリースして間もなかったので、少し不安もあったのですが、会場の雰囲気を飲み込めたかなという空気になり、成功体験として残っています。

美雨 今年の5月2日にやらせていただいた野外フェス「ARLY SUMMER FESTA 2026 -Music and Beer- 百鬼夜行」が印象的です。かなり長尺でやらせていただいたのですが、初めてスタンドマイクを使ったパフォーマンスをしたり、明るいうちからだんだんと暗くなっていく中で、リングライトもすごく綺麗で忘れられない景色でした。今までよりもお客さんとの距離も心も近くて、一緒に盛り上がれましたし、いい夏の幕開けになったのかなと思います。

凛花 私も「MOUSE PEACE FES. 2025」なのですが、理由は少し違って、他の出演者さんとコラボをたくさんさせていただいたことが思い出深く残っています。コラボに伴って、リハーサルを一緒にやらせていただいたのですが、そういった「一緒に作り上げる時間」があるフェスに出演させていただくのも初めてでした。みなさん大先輩なので私たちはすごくかしこまっていたのですが、本当にみなさん優しく接してくださって、「全員でひとつのフェスを作り上げる」という感覚が楽しくて、終わった後の達成感や感動も大きかったです。

百花 私は「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」が一番思い出に残っています。野外フェスにあまり出たことがなかったので、そういう意味でも新鮮でしたし、フェスならではの楽しさと、難しさと、本当にいろいろなことを感じました。いつもやっている劇場型のパフォーマンスの雰囲気もありつつ、野外なので、もっと「エネルギッシュに」といいますか、そういったパフォーマンスの仕方もいろいろあるなと思いました。今年もフェスに出演させていただく機会があるので、その時にはもっとレベルアップしたパフォーマンスをしたいなと思っています。

■野外フェスならではの盛り上げ方には違いがあるのでしょうか?

もな やっぱり屋根や壁がない分、エネルギーが外に分散してしまうところがあります。観客のみなさんの盛り上がりも普段よりすごくて、他の出演者様も盛り上げ方が上手な中、ただただ私たちが歌を一方的に出すだけでは場に合わないなと感じました。ファントムシータの色を残しつつ盛り上げるのは、やっぱりまだ難しいところかもしれません。そう感じるステージが多い一年だったのかなと思います。

■煽り方とかはいかがですか?

美雨 ファントムシータの曲ではあんまり煽りをしないですし、コールもつい最近できたので、どうやってファンの方と接しようかと、いろいろ考えました。「百鬼夜行」の時は野外ステージでしたし、お客さんも声を出していて、いい雰囲気を積極的に作っていけたのかなと思います。JITTERIN’JINNさんの“夏祭り”をカバーさせていただいたのですが、そこでかなり盛り上がりました。

■やっぱりみんなが知っている曲が来ると盛り上がるというのはありますよね。それではみなさん、この一年間で「成長」したことはなんですか?

百花 私は「歌」かなと思っています。いろいろなステージに出させていただいたり、楽曲もいろいろと練習していく中で、前よりも声が出しやすくなって、自分が「こう歌いたい」とか、「こう表現したい」とかが実現しやすくなったと感じています。今の状態に満足しないで、もっともっと伝えたい思いを歌声に乗せて、これからも技術を磨いていきたいです。

凛花 私は何かをする前に一歩立ち止まって考えることができるようになりました。17、18歳の頃は「とりあえずやってみよう!」ということが多くて、そこで失敗して終わることも多かったのですが、ずっと活動を続けていく中で、考えることをしっかり意識して動けるようになったのかなと思います。

美雨 私は逆に「挑戦」する機会が増えたといいますか、挑戦できるようになったなと思います。私はこれまで「とりあえずやってみよう!」ができるタイプではなくて、結局タイミングを逃してしまって、「言っておけばよかったな」とか、「やっておけばよかったな」と思うことが多かったんです。でも、ファントムシータとして活動していて、チャンスも巡ってきて、今は言いたいことを言うようにして、全部やるようにしています。

もな もう全部です。とにかくいろいろと成長している自覚があります。あっと言う間の一年間だったので、改めて過去の写真を見てみて、その当時を思い返した時にアップデートされていることを実感します。当時の日記を読み返してもそう思いますし、より未来の自分が楽しみになったといいますか、経験を積むにつれて、思考も変わっていくのかなと思うと、今を大事に生きたいなと考えるようになりました。

■もうその言葉に成長を感じますね。そして今作の新曲“ホラークイーン”ですが、第一印象はいかがでしたか?

百花 まずサウンドにも歌詞にもインパクトがあって衝撃を受けましたし、1曲の中にいろんなパートがあって。力強く歌っているところもあれば、ちょっとラップっぽくなっているところやセリフもあったりと、本当にどこを切り取っても面白いといいますか、聴き応えのある楽曲で、早くこの曲を自分たちで歌ってみたいと思いました。

凛花 初めて聴いた時は、「なんだこの難しい曲は……?!」と思いました。(笑) 英語のパートもあったり、曲調が途中で変わったり……。でも「できないかも」と思うことは決してなくて、今だからできた曲だと思っています。今回は“ゾクゾク”と同じ、てにをはさんに書き下ろしていただいたのですが、“ゾクゾク”が届いた時に、“ホラークイーン”も来ていたら、私は絶対にこの曲を歌えなかったと思いますし、今だからこそ出せる全てをこの曲に込めました。

美雨 今回書き下ろしていただいたてにをはさんは、“ゾクゾク”の時もそうだったのですが、ファントムシータをとても理解してくださっているなと感じました。てにをはさんは、「こういう物語で、こういう主人公で」ではなく、今の私たちの個性が「バーン」と出るような曲を書いてくださって、個人的にもとても好きなので、曲があがってきた時は、ファントムシータの自己紹介曲みたいだなと思いました。この曲にのせて、私たちの個々の性格や強みを、言葉にせずともみんなに感じ取ってもらえるようになっているなと思っています。

もな 私自身、曲を歌詞で捉えるのですが、初めて歌詞を見た時に、みんなが言ってくれた通り、私たちがファンのみんなに伝えたいことそのままだったので、早くライブでパフォーマンスしたいなと強く思いました。

■みなさんの中では、自己紹介曲みたいな位置付けになっているんでしょうか?

もな 自分たちの曲のラインナップでいうとそうですね。普段の曲には「主人公はこういう人で、こういう状況です」というものが多い中で、“ホラークイーン”は、「これは何?」と言われた時に、「ファントムシータです!」と胸を張って言える位置づけにあるので。

■それがようやく出来た感じなんですね。いつかはみなさんの名前が入った「ザ・自己紹介曲」も聴いてみたいです。この曲は5分近くあって、歌詞もすごく長いのですが、特に歌っていて大変なところはありましたか?

百花 「わたしはオロチ 縁起でもない娘(シニスターシスター)」という歌詞があるのですが、そこがすごく難しくて。レコーディングでも苦戦して、何回も何回も録り直しました。歌詞にインパクトがあるので、その歌詞に負けない歌い方を、といいますか、自分が感じ取った衝撃をそのまま聴いている人にも伝わるように歌うのがすごく大変でした。

凛花 私はこの曲で初めてセリフパートを体験しました。私は可愛い表現に少し照れが勝ってしまうところがあるんです。でも今回は可愛いセリフが届いて、そこに本当に苦戦しました……。「七代先まで愛してね Chu」と言うんですよ。本当に照れちゃって……。でも、頑張ってレコーディングしたので、そう思って聴いてくれたら嬉しいなと思います。(笑)

■そういうところに照れが残っているんですね。ますます初披露が楽しみです。(笑)

美雨 私は落ちサビ前のラスサビに入るところです。時間がかかったとか、難しかったというよりは、その前の百花のパートで世界観が拡がったところを一瞬で閉じて、もう一回ラスサビでバーンと出してリセットするのが、この曲の大事な部分だと思ったので、プロデューサーのAdoさんともいろいろと話し合いました。怖い曲ではありますが、ここは逆に純粋に、ピュアな乙女のような感じで、かなり明るく歌いました。

もな 私も美雨と同じ理由から、落ちサビの入りになるのですが、やっぱりここが大事なパートなのかなと思っています。声色がコロコロ変わるパートでもありますし、シンプルに難しいなと思いつつ、でもレコーディングを終えてみて、この後のライブで化けるパートになるだろうなと楽しみにしているので、みんなにも楽しみにしていてもらいたいです。

■歌にセリフにラップにと、盛りだくさんな今作ですが、自分が歌っているパート以外で好きなところを教えてください。

もな 私は「シニスターシスター」のところです。いやもう、本当にいいなと思っていて。歌で聴いた時も、後ろの音にリズム感がありますし、「歌割りは百花です」と聞いた時からずっと楽しみにしていました。実際に練習している時に生歌で聴いて、一気に引き締まる面白いパートだなと思いますし、すごく好きです。

百花 私はもなのパートなのですが、自分のパートを録音している時に、その前がもなのパートだったのでブースの前で聴いていたんです。その時にびっくりしたところがあって、「ブッ刺した」という歌詞なのですが、そこの歌い方にすごくびっくりして。「どうやって歌っているんだろう?」と思うぐらい、すごい衝撃を受けました。

凛花 私は美雨が歌う「お久しぶりね 大人っぽくなったでしょ?」のところです。歌詞がすごくいいなと思って。正式に“ゾクゾク”から進化したことが明確にわかるじゃないですか。それをこのメンバーの中でも最年長の美雨が歌うことによって、より歌詞に厚みが出るといいますうか、大人びたファントムシータになれる素敵なところだなと思っています。

■そこ、ちょっと笑っちゃったんですよね。取材がちょうど一年ぶりだったもので、本当に久しぶりだなと思って。再生ボタンを押したら「お久しぶりね」で始まったので。(笑)

美雨 本当にお久しぶりです。(笑) 私はフレーズ全部好きなのですが、個人的にもなの「Undying バラバラにされたって」が超カッコよくて。まず歌詞がすごくカッコいいんです。それが終わってからの間奏が不穏ですし、電気椅子みたいな感じでグルグルとなった後の「私は死なない」みたいなところもすごくカッコよくて。そこで毎回鳥肌が立ってしまいますし、「顔」を見せるところで香水をふりかけるような仕草をするのも上品で強いですし、本当に「ホラークイーン」だなと思いました。

■“ホラークイーン”のMVはどんな仕上がりになっていますか?

美雨 “ゾクゾク”と同じ監督さんに制作していただいたのですが、背景がすごかったです。グラフィック案をいただいたのですが、すごいなと思うところがいっぱいありましたし、メンバーの立っている時の演技や動き、表情、ダンス、どれも本当に素晴らしいものに仕上がっています。

■今回も衣装が可愛いですよね。衣装のイメージはどんな感じですか?

凛花 ワンピースというよりはドレスに近いのかな。クイーンなので。ジャケットでは、ティアラをつけたりもしています。あとはやっぱり、パフォーマンスの時に綺麗に見える形だなと思っていて。ドレスのスカートの部分も布の量もすごいですし、手を使うパフォーマンスが多いので、手元にもみんな何かをつけています。顔の周りも華やかですし、華やかな顔に似合う衣装だなと思いました。

■お顔も華やかですもんね。ちなみに私の第一印象は「重そう……」でした。(笑)

もな 実際に重いです。(笑)

美雨 ワンピースタイプの衣装と比べて、すごく布が積み重なっていますし、腕にもいろいろついていますしね。

■ライブなどで見るのも楽しみですね。ちなみにみなさんの中で、最も「ホラークイーン」に近い人は誰ですか?

もな 私たちみんながホラークイーンじゃない?

美雨 そうだね。みんなホラークイーンです。今日も朝来る時に通行人がびっくりしていました。(笑)

■みなさんのホラークイーンっぷりにですね。(笑) 歌詞にちなんで、最近なにか「気づいた」ことはありますか?

もな 最近、ダンスが楽しいなと気づきました。理由はいろいろあるのですが、いつも早取りしてしまうのを直そうと思っている間に、曲にはベースやドラム、いろんな音があるんだということに改めて気づいて。そういったものをわかっていくうちに、凛花や百花のようにダンス経験組は振付けをただこなしているだけではなくて、音に合わせて自由に体を動かしているということに気がつきました。「動きたいからここで腕を伸ばしています」みたいな時が見つけられて。確かに本来、ダンスは音に合わせて自由に身体を動かす娯楽だったのかなと気付き、そこから人生が少し楽しくなりました。(笑)

美雨 私は「充電器はいっぱい持っておいた方がいいな」ということに気づきました……。(笑) 今は有難いことに、充電ができるチャージスポットがあるじゃないですか。それがないと生きていけないんです。その上でモバイル充電器二つと充電コードをいつも持ち歩いているのですが、必要な時に限って別のバッグに入っていたりするんですよね……。それでいつも借りてしまうので、みんなにもたくさん持っておいてほしいなと思いました。(笑)

百花 私は自動ドアを開ける時、いつも手を先に出しています。歩いている速度に合わせて開いてほしいので。でも、意外とやっている人が少ないことに気が付いて、びっくりしちゃいました。(笑)

凛花 私は「案外、忘れ物ってしても大丈夫なんだな」ということに気づきました。

■あんまり気付いちゃいけないことに気付いていますね……。(笑)

凛花 携帯とか、財布とか、あと「絶対に要るもの」ってあるじゃないですか。それは代わりがきかないと思うのですが、旅行に行った時の服、たとえば靴下とか、ハンカチとかって、全部現地でも買えるんですよ。最近アメリカに行ったのですが、空港にもユニクロがあることに気づいて、「あんなにたくさん荷物を詰める必要無かったじゃん!」と思いました。(笑)