AVRIL LAVIGNE VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■“デア・トゥ・ラヴ・ミー”は、新しい恋愛の始まりを示唆する、希望を含んだ曲ですが、ここでしっとりとアルバムが終わるのかと思ったら、最後にもう一度アップテンポでパワフルな怒りの曲“ブレイク・オブ・ア・ハートエイク”を突きつけて、アルバムの幕が閉じます。そんなエンディングにした理由はなんですか？

AVRIL　実は“デア・トゥ・ラヴ・ミー”は、今回のアルバムには入れたくなかった曲なの。唯一のピアノ一本の曲だったから。でも、男子たちがみんな気に入っていて、「入れて欲しい」って言われて。ある日、曲が出来上がった時にみんなに聴かせたの。ものすごく繊細な曲で、新たに恋愛に陥るっていうことをテーマにしていて、この手の曲はアルバムの中にはなかったし、こういったシンプルな作品ならきっとファンの人たちにも気に入ってもらえるかなと思って入れることにしたわ。

■曲名にもなっているアルバムタイトル『ラヴ・サックス』には、どのような意味合いや想いが込められているのでしょうか？

AVRIL　なぜこのタイトルにしたかというと、そんな風に思うことが時々あるのね。恋愛は大変なこともあって、楽しいだけじゃない。「恋愛なんて、うんざり」って思ったりもするんだけど、私は今とってもハッピーな状況にいるわ。当時この曲を書いた時は、失恋したばかりで、「恋愛から少し距離を置きたい、少しお休みしたい」という気分でいっぱいだったの。自分のことに集中したかったし、実際にそうしていたわ。このアルバムは、自分が恋愛をしている状況を客観視して、自分が経験したことを振り返って見ているの。このアルバムのそんなところが好きなの。

■アートワークについても伺いたいのですが、本作はポップパンクに回帰するアルバムではありますが、ジャケットに映るあなたのファッションは、『Sk8er Boi』時代のファッションとは、もちろん全く違います。今回のヴィジュアル面のコンセプトを教えて下さい。

AVRIL　このアルバムのサウンドそのものと、それにまつわる全てのものが気分を高揚させてくれるものにしたかった。全体的に盛り上がるものにしたかったのね。私は、パンク・ロックのファッションが好きで、未だに自分の洋服を作ったりするのも好きだし、ここL.A.のデザイナーさんと一緒にお洋服を作ったりもしているの。

■夢と野心に満ちた20年前のデビュー当時のあなたが、稀代の成功者となった現在のあなたを見たら、何と言うと思いますか？

AVRIL　自分自身を褒めてあげたい。若い時にこういったシーンに出てきて、長い間こういう活動をすることを夢見てきたから。そして長年やってこられたのは、ファンのおかげでもあると思うの。ここ20年もの間、すごく熱心にサポートしてくれたファンたちのおかげよ。とてもクレイジーなキャリアを歩んできたと思う。7枚目のアルバムになるなんて信じられないわ……。1枚目のアルバムから、20周年になるのよね。17歳の私には「全部味わって楽しんで」って言うわ。クレイジーな道のりになるけど……って。(笑)　実際にそうだった。音楽を作り続けることができてとても感謝しているし、とても楽しいわ。

■最後に、このインタビューを日本のファンが見ることをふまえて、来日を心待ちにしている読者にメッセージをいただけますか。

AVRIL　日本のファンの方たちには、「アリガトウ。コンニチワ。日本からの愛とサポート、いつも感謝しているわ」って言いたい。日本は私の大好きな国でもあるの。いつも言っているからみんなわかっていると思うけど。早く日本にツアーに行って、『ラヴ・サックス』からの曲をプレイしたいわ。

PROFILE
シンガー・ソングライター。1984年9月27日生まれ、カナダ・オンタリオ州出身。10代から複数アーティストのコンサート、アルバムに参加するなど、歌唱力の高さを評価される。2002年のデビューアルバム『Let Go』で一気にブレイク。日本洋楽史上でただひとり、デビューからアルバム3枚連続ミリオン・セールス達成の快挙を誇る、最強無敵のロック・プリンセス。難病を乗り越え、前作アルバム『ヘッド・アバーヴ・ウォーター』と共に、世界中に勇気と希望を与える奇跡の復活を遂げた。2022年2月、待望のニューアルバム『ラヴ・サックス』をリリース。
https://www.sonymusic.co.jp/artist/avrillavigne/

RELEASE
『ラヴ・サックス』国内盤
全形態：解説・歌詞・対訳付き、高音質ブルースペックCD2(Blu-spec CD2)仕様