Broken By The Scream VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

サンシャイン池崎やIsam、アイガーゴイルとも共演したミニアルバム『Whitewater Park』を語る。

Broken By The Screamが7月26日にミニアルバム『Whitewater Park』をリリース。直訳すれば「激流公園」というタイトルを持つ今作では、収録曲“陽炎”にIsam(MAKE MY DAY)や、アイガーゴイル(アイリフドーパ)が参加。“Rising sun”では、お笑い芸人のサンシャイン池崎の叫びが収められており、色とりどりの楽曲がまさに「激流」の様相を描いている。今回は野月平イオ、七々扇ツバキ、流鏑馬アヤメの3人が新譜について語る。
※雲林院カグラは体調不良の為、休養中。

■流鏑馬さんはお誕生日おめでとうございます!お誕生日は何をしましたか?

流鏑馬 お誕生日は今回のリリースのイベントでした!しっかり仕事していましたね。(笑) ちょっと日付をずらして友達と会いました。年齢を重ねてくると落ち着いちゃうので、「お祝いしてもらうの嬉しいな」としみじみ思いながら過ごしています。

■お祝いは嬉しいですよね。BBTSのプロフィールを拝見した時、七々扇さんと同じ将来の夢を持っていることに気付いて嬉しくなりました。私も大型犬と一緒に暮らしてみたいんですよね。

七々扇 大型犬がすごく好きなんです。実際にはワンちゃんを飼った経験はないんですけど、憧れがあって。いつかお金持ちになってワンちゃんと一緒に暮らしたいです。ゴールデンレトリバーがすごく好きなのですが、いとこがゴールデンレトリバーを飼っていて、久々に会うとすごく引っ張られる感じというか、人間と対等な感じがして、無邪気なところもすごく好きです。

■野月平さんはメタラーですが、インタビュアーの私はブラック・サバス信者でして、もしかしたら趣味は被らないかなと思います。

野月平 やっぱメタルって幅が広すぎて、ストライクゾーンがそれぞれ違いますよね。(笑) 私のお母さんはブラック・サバスとか、ホワイトスネイクとか好きですよ。

■お母さん世代と一緒でしたか……。それはさておき、みなさんは海外公演に行かれることも多いと思いますが、どのあたりが海外の方たちにウケていると思いますか?

流鏑馬 コロナ禍があったので、しばらくは海外に行けていなかったんですけど、YouTubeのコメント欄やTwitterのリプ欄見ていると、アメリカの方たちがダントツで多いかなって感じがします。実際に現地に行っても熱狂的なファンの方たちがすごく多くて、海外公演ではアメリカが1番盛り上がるのかなと思います。

七々扇 今年の始めにアメリカと台湾に行かせていただいて、多分Broken By The Scream(以下:BBTS)のことを全然知らない方もいっぱいいたと思うんですけど、ライブや特典会がすごく盛り上がっているのを目の前で見て、海外の方たちの熱量みたいなものを感じました。これから初のヨーロッパツアーもあるのですが、あちらに住んでいるファンの方たちが、SNSで「嬉しい!」、「絶対オーストリアまで行くからね!」などと言ってくれていて、「アメリカと同じくらい熱量があるんじゃないかな?」と、今から楽しみです。

野月平 やっぱりギャップなんじゃないかな。海外の人からすると、私たちって本当に子供みたいに見えるようで。(笑) メタルっぽい人がメタルをやっているんじゃなくて、日本の子供みたいな女の子がゴリゴリにデスボイスを出す面白さがあるみたいですね。

■逆にゴリゴリのメタルおじさんたちがアイドルをやったら面白いかもしれませんね。(笑) ちなみに日本とアメリカの観客って、ノリ方が違ったりしますか?

流鏑馬 日本のファンの方たちは丁寧な印象です。「ココではコレ」とかが決まっている感じがして。でも、海外ではみんなずっとはしゃいでいます。(笑) 「ココで走るんだ?!」みたいなことも多くて、思った事をそのままやっているみたいな雰囲気です。

野月平 なんか「本能のまま!」って感じ。(笑)

■なるほど!本能のままなんですね。(笑) そんなBBTSの「自分たちだけの魅力」は何ですか?

野月平 やっぱりボーカルが4人体制で、一人一人が明確な役割を持っているという所が唯一無二だなって思います。私に「可愛いボーカルをやれ」って言われても絶対にできないんですけど、他の女の子に「この超高いスクリームと超低いグロウルをやれ」って言ってもできないだろうから、そこはウチらの唯一無二な所ですね。

流鏑馬 二人(野月平と雲林院)がカッコよくステージを魅せてくれるので、私たち(流鏑馬と七々扇)はBBTSの可愛い方を担当しています。「カッコよく、可愛く」が私たちのコンセプトだから、私は可愛い面を全力で出して、アイドルらしさを出すことを意識して活動しています。

七々扇 曲や構成はもちろんなんですが、私はメンバーの性格の素直さも唯一無二だと思っています。自分がアイドル好きだからこそ思うんですけど、うちのメンバーはみんな真っ直ぐなんですよ。そういうのがファンの方たちにも伝わっているのかなと。それで、ファンの方たちも真っすぐな方たちが多いので、シンプルに「性格の良さ」みたいなものが強みだなって。よく見える部分ではないんですけど、陰の部分の魅力だと強く思っています。

■そういう部分ってステージにも出てくるって言いますもんね。ちなみにみなさんの中で一番性格が男前なのって誰ですか?……流鏑馬さんに視線が集まりましたね。(笑)

七々扇 私はアヤメちゃんだと思います。アヤメちゃんはフワフワした雰囲気に見えて、言いたいことを「ガツン」って言うし、自分が思ったことも曲げない性格だし、そのギャップが強いなって。

■一方の流鏑馬さんは七々扇さんを指されましたが。

流鏑馬 私が一応リーダーで、ツバキは新メンバーなんですけど、冷静にリーダーみたいに引っ張ってくれることが多くて。なので、私も安心してリーダーをできているなって感じがします。

■それでは一番カワイイ性格をしているのは?……今度はみなさん野月平さんの方を見ましたね。

七々扇 マジで違うよね、見た目と性格。(笑)

流鏑馬 表に出ている分では男前に見られることの方が多いんですけど、絶対に裏の姿を見せた方がいいと思う。なかなかみなさんには見られない部分だけど、イオちゃんはずっとマネージャーさんにくっついて甘えています。(笑)

野月平 えっと、マネージャーさんは女性ですからね!(笑)

■大事な所ですね。(笑)

野月平 私は結構心配性なんで……本番前とかすごくナイーブな感じになります。

■そういう点で言うと、流鏑馬さんは緊張しないタイプなのでしょうか?

流鏑馬 緊張はするんですけど、なんか、「なんとかなるかな」って。(笑)

■さすがリーダーですね。さて、今作のミニアルバム『Whitewater Park』ですが、「私のイチオシ曲」と「イチオシポイント」を教えてください。

野月平 私は“荒れた海路はキミ日和”がめっちゃ好きです。デモの段階で結構好きだったんですけど、歌詞がついて「海賊の歌だ!」ってなって。最初からガンガン頭振れる感じだし、途中でファンタジーっぽくなるという、今までのBBTSには無い感じのテイストにもなっていて、そこをぜひみんなで一緒に叫んで欲しいです。

流鏑馬 私は“ライカ ライカ”ですね。BBTSの曲ってAメロとかがカッコよくて、サビが可愛いって曲が多いんですけど、この曲はBBTSらしさがありつつも、ストレートに気持ちを伝える曲というか、とても力強い曲だと思います。レコーディングでは、ダントツみんなが苦戦していた曲なんですけど、力強く歌う曲は今までは意外と無かったので、そこも新しいと思いました。

七々扇 私は“くちびるにロマンス”です。今作の中では一番アイドルっぽい雰囲気の曲なんですけど、歌詞がつく前から激推しでした。歌詞も乙女っぽい言い回しだったり、めんどくさい女子っぽい言い回しだったりが面白くて、レコーディングでもそういう女の子になりきってやったので、すごく楽しかったです。あと、デスボイスから始まる曲が多い中で、クリーンから始まるのも雰囲気が違いますよね。曲の最後にはメンバーがそれぞれにセリフを言うのですが、結構面白いこと言っています。最初から最後まで聴きどころがありすぎる曲になっていると思います。

■あのセリフっておおむねどんなことを言っているんですか?

七々扇 レコーディングの時にその場でセリフが変わったりもしたんです。ベースは「ずっとそばにいて」、「好き?嫌い?」みたいな、すごい女の子っぽいセリフなんですけど、イオりんだけ男性目線でアニメの有名セリフみたいなのを言っています。(笑)

■じゃあ耳を澄ませて聴いてみたいと思います。(笑) ところで、先程の「イチオシ曲」では意外にもゲストが登場する“Rising sun feat サンシャイン池崎”と、“陽炎 feat Isam(from MAKE MY DAY)&アイガーゴイル(from アイリフドーパ)”があがりませんでしたね。

流鏑馬 “Rising sun feat サンシャイン池崎”もすごくお気に入りです。一足先にMVが公開されたのですが、私たちにとっても意外なコラボでした。

■いかがですか?野月平さん、プロから見た池崎さんのシャウトは?

野月平 最高です。(笑) レコーディングの時にスタッフさんが言っていたんですけど、ウチらは喉で空気の量を調整してデスボイスを出すのですが、池崎さんの場合は元の状態からバーンってそのまま出した声がディストーションをかけたみたいに歪んでいるんです。ウチらとはまた別種類のスクリームなんですけど、めちゃカッコいいです。

■MVでのご共演はいかがでしたか?

七々扇 池崎さんはダンスはほぼ初挑戦だったと思うんですけど、池崎さんの方から「ダンスの練習日を設けてください」と言ってきてくださって、すごく真剣に取り組んでいました。MV撮影当日には、別に「声」は出さなくてもいいんですけど、毎回毎回出してくださっていて、プロ根性を感じました。なので、「私たちもやらなきゃ!」って気持ちになり、デスボイスと池崎さんの絡みのところはすごく白熱していました。(笑) それがそのまま伝わってくるMVになったと思います。

■お人柄的にはテレビで見たままでしたか?

流鏑馬 まんまです。思ったより体格が大きかったかも。(笑) すっごく真面目な方なんだなっていうのがお会いしてすぐに伝わってきました。お話もさせてもらって、すごく優しい方でした。

野月平 「デスボイスで猫の声をやってみてください!」って無茶振りされて、面白かったです。(笑)

■それやったんですか?

野月平 「にゃー!(デスボイスで)」って。(笑)

■不思議な注文でしたね。(笑) “陽炎 feat Isam(from MAKE MY DAY)&アイガーゴイル(from アイリフドーパ)”の共演の方はいかがでしたか?

七々扇 いつもライブでもよく対バンするアーティストさんだったのですが、コラボで同じステージに立つってことはあまり無かったし、しかも1曲で同時に二人の方に登場していただいているのも初めてだし、それを映像にも残せたので、もう贅沢すぎる1曲だなって思います。

■野月平さん的にはIsamさんとアイガーゴイルさんの声の羨ましい所はどこですか?

野月平 やっぱり男性はまず声量があります。デスボイスなんだけど、マイクを外していても声量があるし、迫力もあるし、男性ならではの地声混じりのスクリームもすごくカッコいいなと思いました。

■歌詞にちなんで、BBTSにとっての「鬼に金棒」なものはなんですか?

流鏑馬 「バンドセットでのライブ」だと思います。私たちはアイドルなんですけど、バンドとの対バンでもアイドルとの対バンでもイケます。特にバンドセットだと、より強くなるのかなって。今はバンドとの対バンの方が多いんですけど、浮いている気はしないです。

七々扇 BBTSはもうすでに金棒を持っている状態だから難しいですね……。

流鏑馬 あ、私は食べるのが好きだから、差し入れとか食べ物が来たら、その日のライブはすごいですよ!(笑) その土地ならではのお土産とかを持って来てくださるとテンションが上がります。(笑)

野月平 私は何もしなくても歌えるんですけど、龍角散ダイレクトをぶち込んだ日は更にイケています!(笑)

■いいことを聞きました、何かあった時は龍角散ダイレクトを試してみます。(笑) 話は変わって“くちびるにロマンス”は王道のアイドルソングとメタルが混ざっているのが良いですよね。アイドルがデスボイスを出すのって、どんな面白さがあると思いますか?

野月平 不可能だと思われていそうなことを、実際にやっている面白さってありますよね。

流鏑馬 MVを観た人に「本当はデスボイス出していないんでしょ?」なんて言われることもよくありますよ。でも実際にライブに来て観たら「本当に出してる!」ってことで、よりびっくりされるんです。

野月平 私はアイドルだけど、歌っている時はもうなんか顔面とか全然気にしていられなくて。(笑) 「顔面を投げ打って全力で叫んでいる所が面白い」と思われているんじゃないかな……?