COLOR CREATION VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

COLOR CREATION『SECOND PALETTE』

5人の個性が色濃く表れた2ndアルバム『SECOND PALETTE』リリース

無期限活動休止を発表したCOLOR CREATIONが2ndアルバム『SECOND PALETTE』をリリース。メンバー全員が制作に携わることでそれぞれの個性がより明確に表れ、様々な角度からカラクリを堪能できる濃厚な今作。このアルバムが素晴らしいだけに活動休止はさみしく、残念で仕方がないが、ここまでのアルバムを作り上げた5人の成長とさらなるステップアップのためのこの選択を讃え、エールを送る。RIOSKE、KAZ、JUNPEI、TAKUYA、そしてYUUTOの5人にこのアルバムに詰め込んだ想いをたっぷり話してもらった。

■2ndアルバム、かなり手応えのある1枚になったのではないでしょうか。

YUUTO 『FIRST PALETTE』を越える自信作になりました。今回はメンバー全員が制作に参加していて、僕は『FIRST PALETTE』のとき参加した楽曲はなかったんですけど、今回は“EMPTY”で作詞と、TAKUYAとのユニット曲“あの日の君に”で作詞・作曲をしているし、他のメンバーもそれぞれ作詞や作曲に携わっているので、より僕らのアーティスト性というか、普段考えていることや感じていることが伝わりやすい作品になったと思います。

KAZ 今回、僕は8曲ほど作詞・作曲に携わっているんですけど、前作よりも制作に関わったということもあって、より主体性のあるアルバムになったと思います。制作に深く関わることで、僕ら5人のそれぞれの良さを前作よりも引き出すことができたし、前作からの成長が見えるようなアルバムになりました。僕らの満足度も高いし、ファンのみんなにもそう感じてもらえるんじゃないかな。

JUNPEI 本来7月にリリースするはずだったものが延期になった分、より熟考できました。コロナ渦の中での僕らの想いも詰め込めたし、メンバーそれぞれユニット曲やソロ曲があって、今まで以上に僕らやがりたいことを詰め込めたアルバムになりました。

TAKUYA 前回のアルバムは、サビは5人でユニゾンで聴かせるっていう曲がほとんどだったんですけど、今回はユニゾンの曲が……ないのか。

KAZ ないね。“EMPTY”は最後ユニゾンになるけど、ユニゾンメインの曲は1曲も作ってない。

TAKUYA そっか。ユニゾンメインの曲がないので、全員がメインボーカルであることを全面的に提示することができて、いい意味でまた角が立ったというか、5人の個性がしっかり出たアルバムになりました。全員がメインボーカル、全員が主役ですって言っていたりには、『FIRST PALETTE』では聴いていてもあんまり分からないというか、曲によってはメンバーの良さを出しきれないまま終わっちゃう曲もあったので、その分、今回はよりカラクリ5人のそれぞれの良さを見つけやすい1枚になったんじゃないかな。

RIOSKE そうだね。「僕たちひとりひとりがメインボーカルです」ってずっと言ってきて、もちろんそうだったんですけど、それがこれまでは上手く出せていなかったと思うんです。でも、今回は今まで以上にひとりひとりの個性や色がちゃんと見える1枚になったし、レベルアップしたなって。これだけいろんなジャンルの曲ができて、あらためて個々が強いとなんでもできるんだなと思ったし、今まででいちばんカラフルなものになったと思います。

■RIOSKEさんがおっしゃったように、レベルアップというところはみなさん感じていらっしゃるんじゃないでしょうか?

KAZ 今回スキルフルな楽曲も多いですしね。僕が作曲するようになってからは、それぞれの上手さが見せられるメロディラインや、キー設定を大事にしているんです。例えば“Black Papiio”みたいに、歌の上手さ、スキルが必要な楽曲を作ってみたり、“約束”では、サビが高い地声から裏声に切り替わってからロングトーンっていう、カラクリにしかできない難しさがある。でもレベルアップしているからこそ挑戦もできたし、聴いていて満足できるような楽曲が揃ったんです。その中で、自分らしさを出すっていうこともみんな得意になって、そこがすごく成長したよね。

RIOSKE うん、したね。

KAZ 活動する中で見つけていった僕たちらしさとか、個々のいいところを生かそうという想いでこのアルバムを作ったんですけど、それがちゃんとできているなって。スキルフルな曲はもちろん、“ハローグッバイ。”や、“なんで なんで”といった、言葉を大事にする楽曲は難しく歌おうとし過ぎず、あえて余計な飾りみたいなものはつけないようにしたし、特に“なんで なんで”は、コーラスなしで難しいところもなく、ただただこの曲に込められた想いを伝えるという、歌の上手さとかそういうものを超越できた作品になったと思います。

JUNPEI できることが増えたよね。

KAZ そうだね。この曲を伝えるにはどういう形がいいのかっていうことをより明確にして、それを的確に作れるようになったからね。だから“なんで なんで”はコーラスがなかったり、“Be with you”が2人曲になったり、“Star”がRIOSKEのソロ曲になったり。そうやって曲を伝える選択肢として、どれがいちばんベストかっていうことにこだわりながら作れたからこそ、より個性や色が生かされるアルバムになったんだと思います。

RIOSKE そこが上手いんですよ。メンバーひとりひとりの個性を生かす曲作りっていうのがKAZちゃんはすごく上手い。だから気持ち良く歌えるし、感情も入るし、大切な1曲に仕上がるんです。

■KAZさんはメンバーのことを細かく考えながら作られるんですか?

KAZ Aメロを誰に歌ってもらうとか、そこから意識して作っていきます。例えば“約束”は、「ずっと」の部分はAのキーで、すごく高くてさらにロングトーンだから、めちゃめちゃ難しいんですけど、そこはTAKUYAやYUUTOの高音のイメージだなっていうのが自分の中であったから、絶対にこの2人にサビを歌ってもらおうって意識して作ったし、それぞれのいいところを最大限に活かしながら、的確なものを作り出すということがちゃんとできたんだと思います。

■もともと7月にリリース予定だったとのことですが、いつ頃から制作に入られていたんですか?

KAZ 去年5月に『FIRST PALETTE』をリリースして、そのときからもう次のアルバムは意識していました。真正面から見たカラクリが『FIRST PALETTE』だとしたら、今回はカラクリの側面というか、影の部分や違う角度から僕らを見たらどう見えるのかっていうことを意識して作ったので、ちょっと尖った感じになったんだと思うんですけど、そういうイメージは去年からしていたので、制作自体は約1年前くらいから始まっていましたね。

JUNPEI オリンピックもあったから応援歌中心で作ろうって、元々はそういう話だったんです。でもオリンピックもリリースも延びちゃったので、ライブを想定するというより、家で聴けるような楽曲を作ろうって。そこからユニット曲が出てきたり、バラード曲多めにしたりと徐々に変わっていったんです。

KAZ 特に“約束”とか“GREEN LIGHT”とか、そもそも出そうと思っていた曲のイメージとは違って、今の状況に合うように歌詞もメロディラインもトラックも全部変えたしね。

RIOSKE コロナがなかったらこのアルバムはこんなに尖っていなかったかもしれないね。

KAZ そうだね。“Star”と“Be with you”と“あの日の君に”は確実になかったし。今はおうち時間が長いから、家で聴くことを想定したアルバムだけど、元気にもなるっていう、そういうバランスで。

■“約束”は、まさに今の状況とそれに対する想いが書かれてますね。

KAZ そうですね。

■メンバー全員で作詞をされていますが、どのように進めていったんですか?

RIOSKE リモートです。

KAZ 緊急事態宣言中だったのでね。

JUNPEI 全然進まなかったんですけど。(笑)

YUUTO まずテーマから決めて、絶対に入れたいワードをそれぞれ出し合って、そこから展開を考えて、1番ではこういうことを伝えて、2番ではこういうことを伝えてって決めていって……。すっごい時間掛かりました。(笑)

■すっごい時間掛かりそうですね。(笑)

JUNPEI 例えばAメロを考えているときに、自分が思いついて「これどう?」ってテレビ電話越しに言うのって、めちゃめちゃ恥ずかしいじゃないですか。

TAKUYA それでリアクションが「うーん……」とかだったら、「あ、違う違う!」って撤回したりしてね。(笑)

JUNPEI そうそうそう。今までこんな作り方したことなかったので、新たな発見だったよね。

RIOSKE 僕がひとつ発見したのは、テレビ電話とかリモートでやるときって……サボれるんですよ。(笑)

JUNPEI RIOSKE、急に画面からいなくなるんですよ。

RIOSKE 寝ちゃったの。(笑)

■え?(笑)

RIOSKE 2~3時間寝ちゃって、起きたらまだみんなしゃべってた。(笑)

YUUTO でも誰も気づかなかった。

KAZ RIOSKEは日本語がそんなに得意ではないので、いつも英語のパートをおまかせしているんです。だから日本語の部分は僕らで基本考えるようにしていて。一応参加してもらってはいたんですけど、気づいたら寝ていました。(笑)

■ふふふ。この状況をテーマにした理由は?

KAZ ネガティブになって欲しくないんです。今はこういう時期なだけで、このあとには明るい未来が待っているよって。それを僕らが歌で伝えることで、この状況を乗り切るパワーになるかなと思って。

■なるほど。それぞれ気に入っているフレーズを教えていただけますか?

JUNPEI 「たった一人でも独りじゃないと教えてくれた」ってところは、今にぴったりで、今だからこそ胸に刺さるんじゃないかな?という意味でも、僕はここが好きですね。

RIOSKE 僕は「また手を繋ごう必ず待ち合わせのあの場所で」っていう歌詞です。このパートがこの“約束”という曲のいちばん大事な部分で、目標を持つと人は頑張れるんだって、そういうことを伝えられていると思います。

JUNPEI ちゃんと提示できているよね。

RIOSKE 目標を提示してあげる。そして一緒に頑張ってゆく。そうすると希望を持っていける気がして。すごくストレートな歌詞で、僕は好きです。

YUUTO 僕はDメロの「例えば君が」から「「大切」だと」までの5行が気に入っていますね。僕、お世話になっている方がコロナで亡くなっちゃったんです。緊急実態宣言に入る前は普通にごはん食べに行ったりしていたし、元気だったんですよ。だから、本当に何が起きるかわからないなって。KAZのこともそうなんですけど、いつ誰に何が起きるかわからないから、常日頃から大切だと思う人には、その想いを伝えていかなくちゃって改めて思いました。

■好きな人や大切な人には会う度にちゃんと伝えておきたいなって、それは思いますね。

JUNPEI 思いますよね。僕もちょっと照れくさいですけど、親とかにも感謝の気持ちとかをちゃんと伝えようって思いました。