CrazyBoy from 三代目 J SOUL BROTHERS VANITYMIX 2019 AUTUMN PICK UP INTERVIEW

CrazyBoy『PINK DIAMOND』

■この“PINK DIAMOND”は、それこそCrazyBoyの第二章の幕開けソング的な役割を感じました。

CrazyBoy 自分でもその意識で制作に臨みました。この曲はそれこそ「NEOTOKYO」で培った、僕、NAKKID, GASHIMAに、新たにJAYʼEDさんにも参加してもらって作ったんです。

■そうそう。今回はJAYʼEDさんも新たに参加されたんですよね。

CrazyBoy それも大きかったです。彼が加わったことにより、メロディにより幅が出ました。だいたいのメロディの根本は僕が作るんですが、そこに対してJAYʼEDさんなりに手直しをしてもらって。というのも、一連の「NEOTOKYO」を作り終えて、改めてメロディの重要性を痛感したんです。元々僕がやりたかったこともラップではありますが、それが歌にも聴こえるものが理想だったりもしたので。今回はその辺りのバランスを取ったり、客観視してもらいたくお願いしました。

■そう、今回驚いたのはそこだったんです。以前はかなりラップ然としたアプローチだったのに対し、今回もラップが主流ではあるにせよ、全体的にかなりメロディアスだったので。今回はこれまでにはなかった歌の美しさみたいな部分がよりフックアップされた感があるんです。

CrazyBoy そうなんです。今回、初めてのシングルだったこともあり、圧倒的インパクトと進化を自分の中でも掲げていて。おかげさまでその辺りも出すことが出来ました。実はこのバージョンに至るまでに、いろいろなハイブリッドさに挑戦したんです。それこそメロディを重視した曲や、ラップが際立つ曲等々…。それを上手く整理して自分の魅力と自分の歌や声を最大限に活かす曲、逆にその曲に活きる声というのをすごく試行錯誤の末、ここに至りました。

■確かに。

CrazyBoy それこそこの曲には、これまで自分が活動し、経験してきた中で、これだというものを凝縮してみました。あとはやはり今回はシングルであったのも大きかったです。

■それは、これまではEPやアルバム等、1枚を通して伝えれば良かったものが、シングルだと1曲でやりたいこと、伝えたいことをバシッと明確に伝えなくてはならない必要性があったからですか?

CrazyBoy そうです。逆にこれまではコンセプトはしっかりとあったけど、それを明確に表す代表曲的なものはなかった感もあって。例えば、「NEOTOKYO」と言えばこの曲です!みたいな楽曲があまりなかったなって。あれはあれでそれが良かったんですが、今回はそれらとは違うので。この曲は自分の代名詞や、あと、パッと訊いて「CrazyBoyの曲」「CrazyBoyならではの曲」、そのように聴いてもらえる方々に感じてもらえる必要があったんです。

■リリックもかなり遊び心が伺えます。英語で歌っているけど、あえて日本語としても聴こえる箇所もあって粋だなって。

CrazyBoy それが強みですから。日本語と英語のギリギリのミックスを意識しています。この辺りも新しいアプローチでしたね。「あれ?これ日本語に聞こえるけど、何って歌っているんだろう?」って箇所も多々あります。やはりそこも僕が様々な言語を使うならではの特性でもあるだろうし。

■「Give me that, Give me that, Give me that, Give me that」が、「君だ、君だ、君だ」と響いたり。

CrazyBoy あっ、でも、その部分は実は意図してなかったところで。(笑) 出来て、指摘されて、そういえば流れからしてもそう聴こえるかも…と。(笑) 偶然なんでラッキーです。是非「ここは最初から意図的だった」と書いておいてください。(笑)

■(笑) でも私が今回意外だったのは、CrazyBoyさんが「俺はラッパーだ」というアイデンティティを持ちながらも、あえて歌的なもので勝負してきた面だったんです。

CrazyBoy 正直、そこは葛藤しました。なんか自分じゃなくなる気もしたし、逆に何がやりたいのかが希薄になっちゃう懸念も出てきそうだったんで。でも自分は、「声」で勝負するアーティストになればいいんだって。それはラップしようが、歌おうが、自分の声から発せられるものなわけで。逆にメロディに対してのダンス。今後はここの辺りにも注力してもいいなと思えるようになったんです。もちろんラップに合ったキビキビとしたダンスもですが、このようなメロディアスな部分でのダンスもそれはそれで流れるように美しさや優雅さ、ダイナミズムを表せるので、その辺りはラッパーとしてよりも、ヒップホップダンサーとして絶対に入れたい部分ではあったんです。

■では、今後はより歌とラップ、そしてダンスが融合していくスタイルに邁進していきそうですね?

CrazyBoy L.A.に行って自分の中でも見えたし、分かった、そのダンスを活かした楽曲制作へと向かっていくでしょうね。キチンと踊れるし、踊りがより映える歌やラップというか。それが自分の強みでもあるので。今後もこの“PINK DIAMOND”を機に、自分ならではの世界、自分にしか出せないアーティスト性を活かし、それに付随した形でいろいろと表現していきたいです。と、その前にまずはこの新生CrazyBoyの第一弾ともいえるこの“PINK DIAMOND”を是非みなさんに楽しんで欲しいです。現在の自分の良いところ全てが詰め込めたと自負しているので。

Interview & Text:池田スカオ和宏

PROFILE
三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーとしてデビュー後、グループ内外への振付提供を多数手がけ、さらに役者としても映画で単独初主演を果たすなど、多才なエンターテイナーとして知られる彼のソロ・プロジェクト。ラップだけではなくオートチューンを駆使した歌唱を披露するなど、その音楽性を加速度的に進化させている。
https://crazyboy.jp

RELEASE
『PINK DIAMOND』

CrazyBoy『PINK DIAMOND』

デジタル配信シングル
¥250(tax in)

LDH MUSIC&PUBLISHING
8月23日ON SALE