FlowBack VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

FlowBack『Fireworks』

5人でどう踏んばっていくか、5人で道をどう切り拓いていくかっていうのもFlowBackの面白いところ

FlowBackが8枚目のシングル『Fireworks』をリリース。キャリア初のアニメタイアップ(「BORUTO -ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」)としても注目を集める今作には、まさに今現在の彼らの想いが込められていた。結果としてこの曲へとつながることとなった5人の2019年を振り返りながら、確かな決意が感じられるこのシングルについて、じっくりと話してもらった。

■他の媒体さんのお話で恐縮なのですが、2019年はFlowBackにとって勝負の年になるとお話されているインタビューを拝見しました。実際にその2019年を振り返って、どんな1年になりましたか?

JUDAI 2019年は年始から25都市というFlowBackにとっての過去最多本数のツアーをやらせていただいて、それと並行して2ndフルアルバムの制作を発表して、夏にアルバムツアーがあって、11月からは対バンツアーでいろんなジャンルのバンドやシンガーソングライターの方たちとやらせていただいてと、まさにライブの1年で。その中で、メンバー同士でぶつかることもあったし、精神的にも「大丈夫かな?」と思うときもあって、正直しんどい1年でしたね。グループとして成長するために必要な1年だったし、今振り返ると良かったと思うことばかりだけど、当時はちょっとしんどかったです。

■何が一番しんどかったですか?

JUDAI それこそ「勝負の年」って自分たちで掲げていたので、上手くいかない部分が逆に苦しくなっちゃって。

■もどかしさみたいな?

JUDAI もどかしさはすごくありました。すぐに結果が出ないことはわかっているけど、これで合っているのかなって自問自答して、不安になる瞬間が多々あって。でも2020年になって、あれは必要だったんだなと思うし、デビューして以来、初めてっていうくらいしんどい1年だったので、これを乗り越えた先に花が咲くんじゃないかって。それを信じて今はやっている最中ですね。

■なるほど。そうだったんですね。

JUDAI これまでとはまた違うしんどさなんですけどね。

■というのは?

JUDAI やっぱりメジャーデビューもしているので、結果を求められる世界だっていうことを深く実感したというか。

■自分だけではない他の部分でのしんどさみたいな?

JUDAI もう自分たちだけの人生ではないので、FlowBackにはいろんな人の人生が乗っかっているって考えると、逆に上手くいかなかったりして。でもその分成長はできたし、いろんな試練があったけど、この1年があって良かったなって……でも辛かった。(笑)

■なるほど。TATSUKIさんはいかがですか?

TATSUKI いろんな壁があった1年ではありましたね。言い出したらキリがないんですけど、でもライブ力がついた1年、ライブというものの考え方が大きく変わった1年だったかなって。

■どういうふうに変わりましたか?

TATSUKI 去年の1月~3月で、25都市を周ったんですけど、25公演だから、もう毎週末がライブなんです。毎週末3daysライブをやって、その中でお客さんが入らないところもあったわけですよ。

■はい。

TATSUKI 今までの自分だと、ライブをやるからにはSOLD OUTを目指すって、まずはそこだったんです。でもそのお客さんが入らなかったとき、それでも僕らは全力でやろうって5人で気持ちをひとつにして全力でやったら、お客さんも全力で気持ちを返してくれるのが伝わってきて。そのときにお客さんがいっぱいいるとか、少ないとか、ライブの箱が大きいとか、小さいとか、そういうのじゃなくて、自分たちはライブっていうものが好きで、それが楽しいんだっていうことをあらためて実感したんです。そう気づいたらFlowBackとしてどんなライブをしていきたいかってことが、どんどん明確になっていって、どんどんライブ力がついていって。なので、僕はライブに対する考え方がすごく変わった1年でした。

■アーティストにとってライブっていちばんリアルな現場なので、それは大きな糧になったんじゃないですか?

TATSUKI 確かに。心からライブが楽しいなって感じたのは去年が初めてでしたから。

■それまではどういう気持ちだったんですか?

TATSUKI 楽しいっていうより、自分がアーティストとして活動するうちの一部っていう考えだったんですよ。活動の一部としてライブがあった。でも、去年1年ライブをやる中で、FlowBackをやっていく上で、一番大切にしたいものがライブに変わっていったんです。

■ああ、それはすごく大きな変化ですね。

TATSUKI そうですね。全力でやったものが全力で返ってくるっていう、そういうライブを重ねていけたことが大きかったなって思います。

■MARKさんはいかがですか?

MARK これからも長く音楽をやっていきたいという気持ちがある中で、僕個人的にはそこに嘘偽りはないようにしていきたいっていう想いがあるんです。だからライブが必然的に多くなっていったっていうのもあるんですけど、本来いろんな方と対バンやイベントをやりたいんですけど、音楽ジャンルの壁から、今まで結構やれないことが多くて。だったら自分たちで作ろうってことでやったのが「FlowBack LIVE TOUR 2019-2020 “Connect”」なんですけど、そういう意味では、この先の将来のために今ここで踏んばっておかないといけないなってことでの去年の「勝負の年」だったと思うんです。

■ああ、なるほど。

MARK 個人的には活動休止してしまった時期もあって、負けた瞬間もめちゃくちゃあって。なので、正直しんどい1年ではあったんですけどね。

■今も踏んばり時であるという感じですか?

MARK まさにそうで。ここからなのかなって。メジャーデビューしてもう3年目って思うかもしれないけど、でもそれってほんと狭いなと思って。たくさんのアーティストがいて、もっと長くやっている方もいるんだから、やっぱり信じてやっていくこと以外ないんですよ、諦めちゃったら終わりなので。だから、しんどかったけどすごくいい1年を経験できたし、ここからっていう気持ちが大きいです。

■なるほど。MASAHARUさんはいかがでしょうか?

MASAHARU チームとしてたくさんライブもできたし、ライブ力もついて良かった年だったんですけど、個人的にはJUDAIも言っていたように、結構不安定なことが多かったです。でも年末辺りにちょっとしたきっかけから、毒素が抜けてうまくデトックスできたので、今はすごくクリアな状態だし、そう思うと2019年は自分にとって転機の年だったのかなって思いますね。