降幡 愛 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■吸収量がすごいですね。ちなみに「フライト」を歌詞のテーマにしたのは、『スチュワーデス物語』とか80年代のドラマを見た影響なんですか?

降幡 10月からのツアーの会場が(羽田空港近くの)Zepp Hanedaからスタートするんですよ。(笑)

■そういうことだったんですね。(笑)

降幡 そこから「空港とか飛行機とか、いいなぁ」と思って。ちょっと安直なんですけど……。

■でも、そのキーワードからこんなに素敵な曲が生まれてしまうことに驚きです。もうひとつのカップリング曲“シークレット・シュガー”はウェディングソングになっていますけど、なんでウェディングソングを作ることになったんですか?

降幡 これは“ハネムーン”をつくる前からできあがっていた曲なんですけど、レーベルのスタッフさんがご結婚されるというタイミングもあって、ウェディングソングを作ったんです。でも「パンパカパーン、おめでとう!」っていう楽曲よりは、女性の内に秘めた心情みたいなものを書きたくて。それでウェディング用語とかを調べているうちに“シークレット・シュガー”という言葉を見つけて書き始めました。

■お恥ずかしながら“シークレット・シュガー”という言葉を知らなかったんですけど、どういう意味なんですか?

降幡 結婚式に花嫁が手袋をするじゃないですか。その左手の薬指に砂糖菓子を忍ばせて、結婚式が終わるまでに誰にも見つからなかったら、自分の幸せが叶うというおまじないらしくて。私も初めて知った言葉ですけど、調べてみる限り他に曲にしている人もいないし、いいタイトルだなと思って。あと、そういう自分にしかわからない幸せとか、女性は好きじゃないですか。それで、ただのウェディングソングよりは、この方が自分にとってしっくり来るなと思ったんです。

■本当にキーワードひとつで、なんでも歌詞を書けちゃうんですね。

降幡 いやいや、そんな。そういうスイッチが入らないとなかなか書けないので。

■この曲も面白いアレンジになっていますよね。間奏で“結婚行進曲”のメロディーが使われていたり。

降幡 その辺は本間さんが遊び心を入れてくださって。最初の「カーンカーン」っていう鐘の音も、本間さんが海外に行った時に録った音を使っているんです。「こんな音も持ってるよ」って。

■さすがですね!後半はみんなで合唱したら楽しそうだなと思いました。今のご時世的には難しいですけどね。

降幡 できたら本当に楽しいと思います。少し前にファンのみなさんにイラストを書いてもらって、それをつなぎ合わせてMVを作ったので、みんなと一緒に作っている感じが強い曲でもあるんです。だから早く声を出せるようになって、みんなで「おめでとうございます!」みたいな雰囲気を味わえる時が待ち遠しいです。

■そういう3曲がシングルになるわけですけど、今までと比べてハッピーな内容なのかなと。

降幡 そうですね。失恋とかではない、駆け引きだったり、内に秘めた気持ちだったり。ハッピーというか、楽しい時期の歌というか。

■今まで悲しいストーリーの歌が多かったから、意図的にハッピーにしたんですか?

降幡 そういうわけではなかったんですけど、ただただ悲しいどん底よりは、もうちょっと遊びたいなと私も思ったんだと思います。とはいえシンプルなハッピーというよりは、ヒネくれたハッピーになっちゃいましたけど。(笑) そこは確かに、今までのミニアルバムにはない要素かなと思います。

■今回の作品を聴いた人からは、どういう感想をもらえると嬉しいですか?

降幡 今までの(声優としての)役柄のイメージだと、かわいらしい子とか、ポップな感じに見えることが多かったと思うんですけど、アーティスト活動では大人な感じで見せているので、「幅があるよね」とか、「こういう一面があったんだ」とか、「降幡 愛って飽きないな」とか、そんなふうに思ってもらえたら嬉しいです。「かわいい」とか「きれい」とかよりは、「面白い」と言われたい派なので。(笑)

■ちなみに今回のシングルと同時に、Blu-rayも出るんですよね?

降幡 はい。4月に開催したファーストライブツアーのBlu-ray(『降幡 愛 1st Live Tour APOLLO at Zepp DiverCity(TOKYO)』)が発売されます。無観客になった最終公演の模様が収められているんですけど、ぐるぐる私の周りをまわったカメラとか、面白い映像が撮れているので、ぜひ見ていただきたいですね。この最終公演だけバイオリニストのNAOTOさんがゲストで入ってくださっているので、生でライブを見てくださった方にも、違うバージョンのサウンドを楽しんでいただけたら嬉しいです。

■そして10月からは、またツアーが始まりますけど、意気込みを聞かせていただけますか?

降幡 まず楽曲も増えたので、デビューから1年間でこんなに楽曲が増えたんだと思うと、ちょっとビビりますね。テーマも新婚旅行、空港、飛行機っていう感じなので、会場ではいろんなことを忘れて、プチ旅行、バカンスをするような気持ちで楽しんでもらえたらいいなと思います!

Interview & Text:タナカヒロシ

PROFILE
2月19日生まれ、長野県出身。2015年に『ラブライブ!サンシャイン!!』の出演が決まり、黒澤ルビィ役で本格声優デビュー。同作品のスクールアイドルグループAqoursのメンバーとして活動し、同年末の第69回NHK紅白歌合戦に出演を果たす。2019年には、自身初となる写真集『降幡愛写真集 いとしき』を発売。2020年9月23日にデビューミニアルバム『Moonrise』をリリースし、満を持してソロアーティストデビュー。 2021年4月には「降幡 愛 1st Live Tour APOLLO」をZepp4会場で開催し、7インチシングルレコード『AXIOM』をリリース。降幡 愛が自作詞する歌詞と、本間昭光氏がプロデュース・作編曲する80’sサウンドが見事に融合・進化し、令和の現代に新たな風を吹かせている。
https://furihataai.jp/

RELEASE
『ハネムーン』

初回生産限定盤(CD+BD+フォトブック)
LAPS-34003〜4
¥3,080(tax in)

通常盤(CD)
LAPS-4003
¥1,430(tax in)

『降幡 愛 1st Live Tour APOLLO at Zepp DiverCity(TOKYO)』

LIVE Blu-ray(BD)
LAPS-8001
¥7,150(tax in)

Purple One Star
9月29日 ON SALE