KEITA VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

KEITA『inK』

■新曲では岡崎体育さんと一緒にやられていますね。

KEITA 2年前くらいに岡崎体育とw-inds.で 対バンライブをやって、音楽性も好きだし、エンターテイメント性が強くておもしろいなと思っていて。そのおもしろさプラス音楽IQの高さを出会う前からうっすらと感じていたんですけど、出会って一緒にゲームをやるようになって。僕、オンラインゲームが大好きで、彼も大好きで対バンから2年くらい経つんですけど、ほぼ毎日のように365日中300日くらい一緒にオンラインゲームやっているんです。(笑)

■仲良し!(笑)

KEITA はい。(笑) 仲良くなって、音楽の話も合うようになって、一緒に音楽機材を買いに行ったりもして、「いつか一緒に曲やりたいね」って話はしていたんですよね。それで、僕がこのトラックを作ったときに、この曲はひとりでやるより岡崎体育が入ったほうが絶対おもしろくなるんじゃないかなと思ってオファーしたんです。

■おもしろくなると思った理由はなんですか?

KEITA この曲はちょっとダサいというか、古くさいというか、そういうカッコいいだけじゃない部分を入れたいなと思って。そう思ったときに自分だけでいつも通りにやるよりも、岡崎体育のエンターテイメント性に入って欲しいなって思ったんです。彼のエンターテイメント性、パフォーマンスもそうだし、曲に対する切口みたいなものもすごくおもしろいし、いいフックになるだろうなと思って。それでお願いしたんです。

■そうだったんですね。

KEITA 東京って、夢を掴むために何をやってでも這い上がってやるんだっていう人がたくさんいるなっていうのが僕の印象で。そういう人たちの闘う歌、夜の仕事もそうだし、アイドルもそうだし、俳優もそうだし、昼だけじゃなくて、夜も例えば飲みにつきあいで行ったりして闘っている人もいるし、そういうのを思って、僕は”Tokyo Night Fighter”って曲を書いたんですけど、彼はそれをヤクザ目線で書いてくるっていうね。(笑)

■あはははは、さすがですよね!

KEITA ですよね。僕は芸能系で書いたつもりが、彼は突然ヤクザ目線で書き出して、”Tokyo Night Fighter”って言ったらヤクザでしょ!って。(笑)

■岡崎さんならではですよね。

KEITA おかげですごくいい作品になりました。やっぱり頼んで良かったです。

■ラストの新曲”Someday”、これはもう泣かずにはいられなかったです。

KEITA 僕の母親だったんですか!?(笑)

■あははは、なんか自分の母親のことを想ったりしてしまって。

KEITA あー、なるほど。(笑) これはインスタライブでファンの方にアルバムで聴きたい曲を募集したら、バラードと母親への感謝の気持ちということになり、普段だったら書かないような曲だけど、母親が聴いて自分への歌だなって思ってもらえるような曲を作ってみたいなって。

■素直に書けましたか?

KEITA これはもうすぐにできましたね。でも恥ずかしくてまだ母親に聴かせられていないんです。(笑)

■早く聴かせてあげましょうよ!

KEITA 一応、そういう曲は作りましたって言ってはあるんですけど、まだ聴かせてはいないです。どうやって聴かせようかなと思って。やっぱり恥ずかしいんですよ。

■照れくさいですよね。でも嬉しいですよ、こんな曲を作ってもらえるなんて。

KEITA 確かに、僕も自分の子どもがこんな曲作って歌ってくれたら大泣きします。(笑)

■ふふふふ、ですよね!どの曲も思い入れがあると思いますが、お気に入りの曲を1曲選ぶとしたら?

KEITA “Don’t Leave Me Alone”がお気に入りですね。このドロップ、サビの部分にあたる音をとにかく誰にも真似できない音にしようと思って。音楽作っている人って大体真似できちゃうことが多いんですよ。なので、誰にも真似できないようにシンセの波形から全部自分で作るっていうことをやって。

■すごいですね!

KEITA キックの音色も全部自分の波形で作ったので、世の中に今まで存在していないはずのキックの音とシンセの音なんです。もうめっちゃ時間かかったんですよ!(笑) このドロップの音はどこにも存在しないっていう意味で一番のお気に入りだし、単純に気持ちいいんですよね、自分の頭の中に鳴ってたものを波形から作れたっていうことが。

■確かにそうでしょうね。

KEITA あとは途中で空間があるんですよ。音が止まる瞬間が。

■はい。ありましたね。

KEITA あの音が止まる瞬間も音楽っていうのが僕の中ではひとつの醍醐味というか、音が消えている瞬間も音楽のひとつなんだっていうことをこの曲で表せたかなって。

■音が消えている瞬間も音楽のひとつ、確かに自然とそういう感覚で聴いていました。

KEITA それは嬉しいです。あと”Lonely Night”の2番のラップも好きなんですけどね。やたら低い声で突然ラップをし出すっていう。(笑)

■突然ですよね。(笑)

KEITA 自分にはどんな声があるんだろう?って、半分試しというか、そういうことをやった曲が今回は多くて。「うわ、俺おもしろい声が出せるな」って思ったのが、この2番のラップ。(笑) 3人で歌っているんじゃないかってくらいキャラクター性があって、おもしろいなって。

■実験的なことも常にされていると?

KEITA 作品毎にやっていますね。”Too Young To Die”は、歌じゃなくてほぼ囁き。めっちゃ小声で歌っているんですけど、こういう感じもおもしろいなとか。”Nothing Lasts Forever”は、Bメロとサビの前で僕の歌とボイスのシンセだけになるんですよ。だからオケがまったくの無音で。インストがあったとしたらあの瞬間無音だから、壊れたかなって思っちゃうかも。(笑)

■確かに。(笑)

KEITA 聴いていてハッとする瞬間っていうのを心掛けているし、そういうところは大切にしているので常に実験はしているし、曲作りって、やったらやっただけ新しい発見があるから、終わりがないんですよね。

■新しい発見もあって、知らない自分とも出会えるって素敵なことですよね。

KEITA 本当に。まだまだ知らない自分と出会えるっていうのはおもしろいことですよね。

■あらためて4年ぶりのアルバム、どんな1枚になりましたか?

KEITA 全部自分でやったっていうことで言えば、このアルバムはもう僕自身なので、詞の世界観もそうだし、僕自身という人間がこのアルバムに詰まっていて、それは聴いていただけたら伝わるんじゃないかと。あらためていまここで、僕の名刺代わりの1枚ができたんじゃないかと思います。

Interview & Text:藤坂綾

PROFILE
1985年12月16日生まれ、福岡県出身。w-inds.のメインヴォーカリストとして、2001年にシングル『Forever Memories』でデビュー。日本のみならずアジア各国で数々の賞を受賞し、国内外でそのアーティスト性やセールスをはじめとする功績が高く評価されている。KEITAソロ名義では2013年に1stシングル『Slide’n’Step』をリリースしたのち、アルバム『SIDE BY SIDE』『FRAGMENTS』を発表。自身の作品のセルフプロデュース以外にも、ボーカリストとしてだけでなくエンジニアとしてコラボレーションするなど活動は多岐に渡っている。
https://keita-official.tv/

RELEASE
『inK』

KEITA『inK』

初回限定盤(CD+DVD)
PCCA-04941
¥5,000(tax in)

KEITA『inK』

通常盤(CD)
PCCA-04942
¥3,000(tax in)

ポニーキャニオン
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