■2曲目の“最後の彼女になりたかった”は、1月1日から先行配信されていますね。
コレサワ はい。この人の最後の彼女になりたいなって、わたしは結構思うっちゃうタイプなんです。そういう人に出会ったことがある方というか。(笑) それで、例えば1年つきあったとしたら、1年の全部の記念日を一緒に過ごしたということじゃないですか。
■はい。そうですね。
コレサワ それなのにもし別れちゃったらすごく悔しいから、別れたその人が毎年わたしのことを思い出せばいいのにって思うし、デートに行っても、その人のことを思い出しちゃったりしたりして、そうやって自分の人生に恋人が残るのってつらいじゃないですか。でも、男の人に頼って生きるより、女の子がひとりで立って生きている方がかっこいいから。男の人に幸せにしてもらうつもりで生きているより、自分で幸せを見つけようって、前向きになる女の子の歌です。
■最後の「あたし幸せになるわ」って、この一言に尽きるということですね。
コレサワ 「もう男なんていいわって、ひとりで幸せになります」って曲です。(笑) アレンジも爽やかでかわいくエモい感じになっているので、聴きやすいんじゃないかなって。
■「君のその苗字とあたしの名前 運命最強だって笑顔で教えてくれたのに」ってところ、これはきっと女の子はみんなやってるんじゃないかと。
コレサワ やりますやります!もうすぐやります。つきあっていなくてもやっちゃう。(笑) 「あの人とつきあって結婚したらこうなるのか~」って。(笑)
■何回も名前書くのを練習したりして。(笑)
コレサワ しちゃうしちゃう!もうとにかく書いてみたくなっちゃう。一度、目で確かめてみたいんですよね。想像じゃなくて、現実として見てみたいというか。(笑)
■ふふふ、記念日のお話が出ましたが、コレサワさんは大事にするほうですか?
コレサワ 大事にというか、記念日っぽいことをしたいタイプですね。クリスマスはクリスマス、お正月はお正月って、別にパーティーとかじゃなくて、2人でしっぽりでいいんですよ。でもそういうのはちゃんとやりたいタイプです。でも彼氏がいなくてもクリスマスリースを飾ったりもするし、お正月にはしめ縄も飾るし、そういうのが好きなんですよ。
■そういうのって日々を丁寧に生きている感じがしていいですよね。
コレサワ あー、そうですね。日本って四季もあるし、そういう行事にまつわるいろんなこともあったりするから。
■なんでこれを飾るのかとか、そういうことを知るのもまた楽しいし。
コレサワ そうですよね。そういうのをなるべく感じて生きていたいというか。
■なるほど。この曲はいつ頃作られたんですか?
コレサワ これはこのアルバムの制作期間中に書いた曲なので、ごく最近ですね。あまり意識はせずに、次はどんなCDにしたいかなっていうのをぼんやり考えながら作っていきました。
■じゃあ結構ゆっくり書けた感じですか?
コレサワ そうですね。自分の中では毎回こういうのが続けばいいのになって、書きたいって気持ちと制作期間が一緒っていうのがすごく良かったです。
■じゃあ本当にリアルタイムでリアルな曲が書けたし、そういうアルバムが作れたと?
コレサワ 本当にベストな状態だったんじゃないかと思います。
■“恋人失格”、この曲はかなり手応えを感じていらっしゃるのでは?
コレサワ “たばこ”と合わせて聴いてくれたり、カバー動画もたくさん上がっていたので、みんな聴きやすかったんだろうなというか、どうやったらみんなの心に染み込むのかっていうことが、この曲でちょっとわかったような気はしたかな。みんなセンチメンタルが好きなんだってことをあらためて確信した曲でもあるし、今回このアルバムテーマがまるまる全部この曲と同じなわけだから、そういう意味でも反応は楽しみなところでもありますね。
■はい。反応がすごく楽しみですよね。“帰りたくないって”、これもまた、「あーそこそこ、そういうとこ」っていう部分が多くて、共感できる人も多いのではと思います。
コレサワ 元カレの家に荷物を取りに行くって、男の人もそうだと思うんだけど、「捨てて」って言えばいいのに、やっぱり取りに行くのって女々しさがあったりするんですよね。それで、行ったら行ったできっと「帰りたくない」って言いたくなるけど、それを言わないように取りに行くっていう。(笑) 自分の葛藤を書いた曲です。
■男の人ってやっぱり鈍感なのかなって、この曲を聴いて思いました。「合鍵で入れよ」とか。
コレサワ ねー、もうなんだろうなー!
■女の子の方がきっときっちりしたがりますよね。
コレサワ そう、きっちりしたいし、ちゃんとしたい。女の子の方がつきあっているとか、つきあっていないとか、ちゃんとしたいっていうのはあると思う。男の人はそういうところ結構ラフというか、なんか責任感ないな~みたいな感じ。(笑) なんなんでしょうね?もう。
■ね。曲は短くて潔い感じですね。アレンジも展開もおもしろいです。
コレサワ サウンド的にはヴォーカルのエフェクトというか、いままでやったことのないことを試してみて、自分でもやりたかったことができた1曲ですね。Dメロもピッチがちょっと、Perfumeみたいなあれです。(笑)
■あはは、はいはい。
コレサワ あれ、すごくやりたかったんですよ、オートチューン。実現できて嬉しかったです。
■お話を訊いていると、いろいろ新しいことに挑戦したり、やりたかったことを実現したり、そういう1枚でもあるんですね。
コレサワ ですね。この曲に関して言うと、短くバッと録ってみたかったっていうのもあるし、歌も全編ダブルで録っていたり、遊び心もあるし。だからおもしろいって言ってもらえて嬉しいです。
■“センチメンタルに刺された”、これはもうタイトルがセンチメンタルだけど、めちゃめちゃロックな曲で。
コレサワ 本当に女の子はセンチメンタルと隣り合わせで生きているなって。そういうのって不意に来るんですよね、切なさとか、ときめきもそうなんですけど。そういうハッとする感じを書けたらいいなっていうのと、失恋した子が家で熱唱したり、カラオケで歌ってくれたらいいなって。あとはライブでも映える1曲にしたかったので、内容は失恋だけど、ライブではわーわー騒いで欲しい。そういう曲になったんじゃないかと思います。
■あー、ライブで聴きたいですね。
コレサワ ですよね。アレンジもずっとやってほしかった出羽(良彰)さんにやっていただいて、まさにロックというか、パンクというか、激しい感じはやっぱり出羽さんにお願いしたからかなって。早くライブでやりたいです。
■「いっぱい泣いてもいいですか」のあとの「えーん」をみんなで言いたいです。(笑)
コレサワ あー、言ってほしい、言ってほしい!
■楽しみにしています。ちなみにコレサワさんがいちばんセンチメンタルを感じるときってどんなときですか?
コレサワ いちばんは想いがまだ通じ合っていないときとか、好きだけど振り向いてくれないときとか、ちょっと悲劇のヒロインぶってるときがいちばんセンチメンタルが上がる気がしますね。両想いとかより切ない気持ちがたぶんいちばんくるんだと思います。