LeChat VANITYMIX 2019 SPRING PICK UP INTERVIEW

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■去年お話を聞いたときは、「まずは歌うことが当たり前になりたい」と言っていましたけど、まだ当たり前にはなってないですか?

LeChat そうですね。(苦笑) でも、去年よりはましです。

日本より海外の方がライブ慣れしているのもすごいですけどね。2曲目の“Style”は、さっきも盛り上がる曲がほしかったと言っていましたけど、たとえばBメロで「オイ!」と言ってもらうとか、サビを一緒に歌ってもらうとか、どういう感じで盛り上がってほしいですか?

LeChat あー、「オイ!」は私、言ったことがないので、「オイ!」に対する憧れはあります。(笑) まだ踏み込んだことがない領域ですけど、この曲だったらできるかもしれない。一緒に盛り上がりたいです。

お客さんに「オイ!オイ!」言ってほしい?

LeChat 言ってほしいというか、「言いたかったら言ってくださいね。(本当は言ってほしいけど)」みたいな感じです。(笑) あと、おっしゃってくださったように、サビは一緒に歌ってくれたらすごくうれしいです。

「もっともっと」の部分とか、歌いやすそうですよね。ちなみにタイトルが“Style”ということで、LeChatさんのスタイルとして、ここは守りたいと決めていることはありますか?

LeChat サビで「だれかが もっともっと もっともっと 僕に強さをもとめるよ」と歌っているんですけど、私は実生活でも強さを求められがちなんですよ。なんでかわからないんですけど、つい最近も「LeChatは、もっと強い子なんだから」と友達から言われて。(笑) 自分的には「らしくない。わかってるよ、そんなことは」っていう感じなんですけど、強くなれたらいいなと思います。

歌詞が実際の自分とリンクして?

LeChat そうなんです。「一番怖いことは何だか知っている?/自分自身に飽きてしまうことなんだ」っていうのも、本当にそう思いますね。

「人見知り 孤独が好き そんなわけじゃない」も?

LeChat そこは「そんなわけ」です。(笑)

本当は友達とワイワイしたいけどできないとか、そういう願望もなく?

LeChat そんなワイワイしたくないです。そこは大丈夫です。(笑)

それもある意味スタイルですね。(笑) 3曲目の“キミのいないこの世界で”は、もともとALYSが歌っていた曲ですね。

LeChat フランス語だった歌詞を、猫沢エミさんが日本語に訳してくださいました。

ラブソング感もありつつ、主人公が困難を乗り越える的なストーリーとしても解釈できると思ったんです。LeChatさんはどういう解釈で歌ったんですか?

LeChat 実はボイトレの先生に相談したんですよ。そうしたら歌詞の「愛したのは」は、恋愛感情だけではないんじゃないかとか、「キミの声に」の「キミ」も人間じゃなくて木かもしれないし、空かもしれないでしょ?って言われて、なるほどねと思ったんです。

■LeChatさんは「キミ」は何をイメージしたんですか?

LeChat 私は色恋ごとに疎いので、ラブソングだと感情移入できないんです、いまのところ。なので、親しい友達だったり、家族だったりですかね。

僕はアニメやゲームみたいな架空の世界を想像していました。

LeChat それもすごくおもしろいと思います。私は自由に解釈してほしいタイプなので、聴いた人それぞれに想像してもらえたらうれしいです。

■4曲目の“Dispersion”は、ダイヤモンドをテーマに歌詞を書いてもらったそうですね。

LeChat 年末に1st写真集が出たんですけど、『Adamazein(アダマス)』というタイトルで、ギリシャ語でダイヤモンドの語源になった言葉なんです。ダイヤモンドって、世界一硬くて、無二の宝石じゃないですか。私、世界一なんとかって言われると、すごいなと思ってしまうんですけど、そういうところが気に入っていて。歌詞もダイヤモンドみたいに、きれいで、強いイメージで作ってほしいとお願いしたんです。

ダイヤモンドのように強い気持ちを持った人をイメージした歌詞なのかなと思いました。

LeChat そうですね。やっぱり強く思われがちなので。(笑) この曲はイントロがアコースティックギターで始まるんですけど、私の曲のなかでは珍しいタイプだと思うんです。それが新鮮でしたし、歌詞も前向きで素敵だなと思っていて。やっぱり強さを感じるんですよね。

気持ちが弱ったときに聴くといいんじゃないかと思ったんですけど、LeChatさんも弱気になってしまうときはあるんですか?

LeChat 弱くなるというか、気持ちがなくなるときはあります。誰にも会いたくないし、かといってメンタル的に弱っているとかじゃなくて、「無」なんですよ。怒りもないし、悲しみもないし、笑いもないし。そういうときはあります。

空っぽになるみたいな感じですか?

LeChat そうですね。そういうときは、ずっと窓から車を見ているんです。3時間くらい。

けっこう長いですね。(笑) そういうときにこの曲を聴けば…。

LeChat ビックリしちゃいますよね。(笑) でも、この曲を聴いて、ガツンと一発、自分の脳みそを働かせるのもいいかもしれない。歌詞にも「もう大丈夫 光はここに」ってあるし。私、基本的に悩み事は、時間が解決してくれると思っているんです。だから「もう大丈夫だよ」っていうのは言ってあげたいですね。

最後の“アイリス”はリード曲にもなっていますけど、こういうバラード的な曲調は初めてじゃないですか?

LeChat そうなんですよ。実は今回のミニアルバムの中で、いちばんやりたくなかった曲なんです。(笑) こんなの私には歌えないだろうって思っていたので。でも、いまはいちばん気に入っている曲になって。こんなこともあるんだなと思いました。不思議ですね。