LinQ VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

LinQ『anytime』

■金子さんは在籍年数が短いですけど、自分と重なるなと思ったフレーズは?

金子 私は「昨日の憂鬱も 忘れてしまいそうな日差し/浴びて熱くなるよ 胸の鼓動」っていう2行をソロで歌わせてもらっていて。私は最年少として元気にやらせてもらっているっていう感じなんですけど、いずれ最年長になってリーダーになるかもしれないし、そのときに過去のことを引きずらないように、もっと前向きにがんばっていこうっていう感じが、私とリンクしているんじゃないかなと思います。

■普段は元気いっぱいでも、「昨日の憂鬱も」とか考えることがあるんですか?

金子 うーん、落ち込むことはあります。LinQ自体は9年目ですけど、私はまだ2年目なので、1期生の千愛さんとは7年以上も差がついていて。そこで同じステージに立つと考えると、7年分の努力をしないといけないわけじゃないですか。でも、それがなかなかできていなくて、振り付けの先生に怒られたり、本番直前に「出ないで!」と言われたりしたときは落ち込みました。

■本番直前に出ないでというのは?

金子 リハーサルで、プロデューサーさんや振り付けの先生に見てもらって、できていなかったり、練習不足だったりすると、本番直前で外されるんです。「この曲は出ないで、次の曲から出て」みたいな。

■それは悔しいですね。

金子 そのときはさすがに、めっちゃ落ち込みました。

■そういう経験を「昨日の憂鬱も」に込めて。

金子 そうですね。

吉川 それが(歌詞にある)「強さの翼」になるんです。

■それぞれが自分の想いを重ねて歌った曲なんですね。“LOVE BOMB”は高木悠未さんがセンター、“WavyHug”は新木さくらがセンターで、先行配信もされているので他の曲に触れたいんですけど、“SHITATAKA-TRAP”は「アナタが思う 何百倍も女子はシタタカなのよ」とか、なかなか衝撃的な歌でした。

吉川 「LinQがこんな曲歌うんだ!?」って思われそうだなって。まず、みんなで歌詞を1行ずつ音読していくボーカルのレッスンがあったんですよ。そのときに、私や悠未が読んだときと、みゆが読んだときの差がすごくて。

金子 私はまず「シタタカって何?」って思ったんですよ。だから検索したんですけど、けっこう大人な感じだなと思って。こういう大人な恋愛をしたことがないから、どう歌えばいいんだろうっていうところから始まりました。

吉川 10代のメンバーと20代のメンバーではイメージがまったく違くて。そこを合わせるところから始まりました。

■結果、どこに合わせたんですか?

吉川 プロデューサーからイメージの動画を見せられたんです。こういうCMのこういう表情って。

■ちなみに何のCMですか?

吉川 KATEの黒木メイサさんです。キリッとした女性みたいなイメージから入って。MVの撮影では、みゆもキリッとなっていました。(笑)

金子 がんばりました!(笑) レコーディングでも、大人な声を出すのに苦労して。「狙い定めたら逃さない」っていうフレーズをソロで歌っているんですけど、「狙い」っていうワンフレーズだけでも、何度も録り直して。新しく挑戦した部分ではありました。

吉川 一回録って、それをみんなで聴いて、ここはイメージが違うから録り直そうとか、ここはもうちょっといけそうとか、ここは違うメンバーで録ってみようとか。かなりこだわりが詰まった曲になっています。

海月 レコーディングは、いちばん時間かけたかもしれないです。

■海月さんは、そういうシタタカな女性を演じるのは得意なほうなんですか?

吉川 表現はいちばん上手いですね。

海月 なりきるのは得意なんですけど、心はいちばんシタタカから遠かったかもしれない。(笑) 私、恋愛とかに疎いんですよ。なので、恋愛小説や恋愛マンガを見て乙女心を勉強しました。2番の「満たして欲しいの 気持ちとこの体は/もうempty」はソロで歌っているので、注目して聴いてほしいです。

■なかなか大胆なフレーズですね。

吉川 けっこう攻めてるよね。

海月 そうなんです。私はいままであんまりソロパートがなかったんですけど、私の声のよさも届けられたらなと思っています。

■この「狙い定めたら逃さない」とか、ライブのときにお客さんを指差して歌ってほしいですね。ここで一人落とすぞ的な気持ちで。(笑)

海月 あー、いいですね!

金子 毎回毎回、一人ずつ落としていきます。

海月 16歳が。(笑)

吉川 みゆは歳を重ねるごとに、どんどんセクシーに歌えるようになると思うので、成長が楽しみな曲でもありますね。

■確かに!あとは“ふたりの愛SCREAM”ですけど、福岡の地名がたくさん出てきますよね。

金子 そうなんです!LinQだからこそできる曲になっていると思います。

■最初「お櫛田さんにさえお願い出来ない」の意味がわからなくて。

吉川 やっぱりそう思いますよね。キャナルシティ博多の近くにある櫛田神社に祀られている神様が「お櫛田さん」と呼ばれていて、福岡では有名なんですけど、東京ではライブでやってもほとんど通じなくて。(笑) いままではSNSとかで言っていたんですけど、やっとちゃんと歌詞を見てもらえるのでうれしいです。

■「西通り」や「警固公園」も、福岡のスポットということですよね?

吉川 そうですね。いまの若者は天神の警固公園とかに座ってしゃべったりすることが多くて。先ほどお話した“きもち”は、博多のベイサイドプレイスをテーマに作られていて、「BAYSIDEのクリスマス」っていう歌詞も出てくるんですけど、そこから成長した自分が天神や博多に出歩いて、こういうところを巡ってみたいなっていうストーリーも、“ふたりの愛SCREAM”には入っているんです。

■内容的にはピュアな感じのラブソングですけど、注目してほしいポイントは?

吉川 「気持ち気付いてるのに素直になりきれない私/友達のままではいられない/この震えは寒さのせいじゃない」っていうところがラップになっていて、さくらが女の子の気持ちで、みゆが男の子の気持ちで掛け合いをするんです。そこはファンのみなさんから、「はぁ〜」って切ない気持ちになると感想をいただきました。

■この曲は「大事なところで逃げる君」とか、はっきり言ってくれない男の子にやきもきする様子が描かれていますけど、みなさん的にははっきり言ってほしい派ですか?

海月 私はズバッて言う系が好きです。LINEとかで言われるのは嫌で、直接はっきり言われたいです。