マジカル・パンチライン VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

マジカル・パンチライン『MAGiCAL SUPERMARKET』

新体制発足から1年、これまでの歩みが詰まった初アルバムへの想いを振り返る

昨年2月に新メンバーを迎え新体制となって以降、着実に上昇を続けているマジカル・パンチラインが、結成4年にして初のフルアルバム『MAGiCAL SUPERMARKET』をリリースする。本作にはドリーミュージック移籍後にリリースされたシングル3枚のカップリングを含む全楽曲に加え、新曲として6人の個性豊かな歌声が楽しめる“マジカル・スーパーマーケット”や、彼女たちの歩みを歌ったかのような“ひとかけら”も収録。序盤こそアイドルらしい明るく元気な楽曲が続くものの、徐々に心に訴えかける楽曲へシフトしていく展開は、彼女たちの苦難のストーリーを知れば知るほど胸に熱い何かが込み上げ、最後は晴れ晴れしい気持ちでアルバムを聴き終えられるはず。2016年の結成時からのメンバーである沖口優奈、浅野杏奈、清水ひまわり、小山リーナ、新メンバー吉澤悠華、吉田優良里の6人全員に、アルバムの聴きどころと共に、この1年を振り返ってもらった。

■6人になって1年。今のマジパンはどんな状態だと感じていますか?

沖口 マジパン自体は5年目に入りますが、1年前に新メンバー2人(吉澤、吉田)が加入した時は、新人グループになった気持ちで活動していました。今は新人から脱却して、今の強み、今の力で戦っていかなければいけない時期になっていると思います。

■その「今の強み」とは?

沖口 2人が入ってきてくれて、より個性がバラバラになったというか。それぞれ得意なこと、苦手なこと、性格、喋り方、顔、全てにおいて、こんなにもバラバラな6人が集まるのかっていうくらい、個性豊かなメンバーが集まっていると思います。だから見て頂いたら、誰か1人は絶対に好きになってもらえる。それが今のマジパンの強みだと思います。

■吉澤さんと吉田さんの2人は1年経って……なんか吉澤さん、垢抜けましたね。

吉澤 えっ!わたしですか?

■はい。(笑) 前にインタビューしたのは半年くらい前ですよね。

吉澤 そうですね。あれから髪の毛も切って、メイクも変えました!

沖口 ものすごい「ドヤ!」って顔したね。(笑)

■活動には慣れてきましたか?

吉澤 最初は初めてのことばかりでしたけど、少しずつ慣れて、今はとっても楽しいので嬉しいです。

清水 楽しいので嬉しいです。(笑)

■そういう部分はまだ慣れていない感じですね。(笑) 吉田さんは?

吉田 私も1年間たくさんのことを経験させて頂いて、少しは身に付いたものがあると思うんですけど、やっぱり覚えることが多い1年でした。歌も、ダンスも、立ち位置も、あとはライブでの表情とかも。緊張しちゃうと、なかなか笑顔が作れなくて。だから表情の練習をしなきゃと思って、いろいろなアイドルさんのMVを見て勉強しました。

■そんな影の努力があったんですね!本題のアルバムについてですが、みなさん的にはどういう作品に仕上がったと感じていますか?

清水 2人で歌うとか、3人で歌うとか、全員で歌うといったパートが少なく、基本ソロパートで構成されていて、それぞれの見せ場があるので、推しメンの歌声を楽しめると思います。誰か1人を推してる人って、そういうの楽しいじゃないですか。だから、いろんな商品が並んでいるスーパーマーケット的な作品なんじゃないかなと。

■タイトルが『MAGiCAL SUPERMARKET』なだけに。

浅野 アルバム全体としても、いろいろな曲が入っているので、スーパーマーケットに行った時みたいに、その時の気分に合った曲を選んでもらえる作品になっていると思います。

■マジパンはみんな声が違うので、ソロパートが多いと楽しめますよね。ラジオで新曲がかかっても、誰が歌っているのかだいたいわかるんですよ。

沖口 嬉しいです!

浅野 スタッフさんもすごく喜ぶと思います。いまのレコード会社さんに移籍した時から、1人1人の声が聴こえるように曲を作りたいっていうのがあったみたいなので。

■そうだったんですね。アルバムで初収録になる曲から聞きたいんですけど、まずタイトル曲の“マジカル・スーパーマーケット”は、おしゃれなメロディーでありつつ、元気が出る曲だなと思いました。

浅野 スーパーマーケットって、行けば何か欲しいものが見つかったり、買いたいものがなくても行ったら何か買っちゃったりするじゃないですか。この曲は歌割りがバラバラで、いろんな声が出てきて、本当にスーパーマーケットという言葉がピッタリだなって思います。最初から小山さんが「どれでもお好きなもの1つ」と歌っていますし、それがこの曲をいちばん象徴しているんじゃないかなと。

■この曲はサビで「がんばれ」や「大丈夫」を連呼していて、メッセージ性も強いと思うんですけど、どんな気持ちで歌っているんですか?

沖口 「がんばれ」ってけっこう強めの言葉だと思うんです。「がんばってね」とかじゃなくて、「がんばれ!」っていう力強いエールで。でも、その「がんばれ」で力強く背中を押しつつ、「大丈夫」って包み込む部分もあって。力強さも安心感もあるようなエールで、個人的にも大好きな部分です。

■「私たちがいるから大丈夫だよ!」的な?

沖口 はい。「大丈夫だからがんばってこい!」っていう。

■ちなみに最後のサビの「どれでもお好きなもの1つ」はアドリブっぽく歌っていますけど、ここは沖口さんですか?

沖口 わたしです!もう完璧に分かってらっしゃる!

■そういうところを歌うのって、だいたい小山さんじゃないですか?

沖口 そうなんですよ。いつもはひと通り録ってから、スタッフさんが歌割りを当てはめていく方式なんですけど、この曲は先に歌割りが送られてきて、「私だ!」と思って。「よっしゃ絶対やってやろう!」と思って、がんばって録りましたね。

■歌ってみていかがでしたか?

沖口 キーがすごい高くて、裏声を使うんです。そこをいかにきれいに出せるかが、ライブでも課題だと思っていて。毎回緊張しますね。

■ここはライブで見せ場になると思うので期待しています!もう1つの新曲“ひとかけら”は、マジパンが歩んできた道と重なる歌詞だなと思ったんですけど、みなさん的にはどうでしょうか?

小山 確かにマジパンとリンクする部分もあるんですけど、私的には誰しもが思う感情だと思っていて。最後の「未来がもっと輝いていくということ」とか、いままで苦しいこともあったけど、未来があるよみたいな。この曲を聴くと私は「がんばろう」って思えて、背中をポンと押してもらえるんです。歌詞がすごくいいです。

清水 暗いこと言っているようで、めっちゃ気持ちが明るくなるよね。理想じゃなくて現実を見せてくれる。