NGT48 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

結成以来初のアルバムが完成!7年前では歌えなかった新曲含む収録曲への想いを語る。

2015年に新潟で誕生したNGT48が、結成以来初のアルバム『未完成の未来』を完成させた。グループの歴史がギュッと詰まった本作には、初のオリジナル曲だった“Maxとき315号”や、これまでにリリースした7枚のシングル表題曲に加え、アルバムリード曲の“しそうでしないキス”など6曲の新曲も通常盤Type-A、Type-B、劇場盤の3形態に分けて収録。この7年、時には思い悩んで大人になった彼女たちにとって、これまでの風景が滲んで来ると同時に、まだ姿を見せず待っている未来に希望を感じる作品に仕上がっている。12人の3期生も加入したばかりの35人のメンバーの中から、スターティングメンバーである西潟茉莉奈と本間日陽、ドラフト3期生として2018年に加入した對馬優菜子の3人に、収録曲に対しての溢れ出す想いを伝えてもらった。

■初めてのアルバムになりますが、シングルの時とは気持ちも違いますか?

本間 そうですね。このアルバムには今までリリースしてきた楽曲に対する思い出も詰まっているし、今回はリード曲の“しそうでしないキス”を(制作時には加入前だった3期生を除く)メンバー全員で歌っているので、そういう意味でも特別な気持ちになります。

西潟 7年間活動させていただいて、アルバムのリリースはひとつの目標でもあったので、すごくすごく嬉しいですし、発表した時に応援してくださるみなさんが喜んでくださったことも嬉しかったです。

對馬 私は加入前からNGT48のファンだったんです。だから、このアルバムにはファンとして聴いていた3枚目までのシングルと、それ以降の自分が参加させてもらったシングルが入っていて。もちろん嬉しいんですけどすごく不思議な感覚です。加入前は通学路とかで聴いていた曲なので。

本間 えー、嬉しい!

西潟 ありがとう!

■アルバムには今までの全シングルが並んでいますけど、やっぱり思い出が蘇ってくるものですか?

本間 そうですね。(2017年の)総選挙でNGT48のメンバーがたくさんランクインしたこととか、一言では言い表せないくらい、たくさんの思い出が蘇ってきます。

西潟 初めていただいたオリジナル曲の“Maxとき315号”から、今回のアルバムリード曲まで、NGT48の歴史が詰まっていて。「やっとここまできたんだな」という気持ちもありますし、一生の宝物になるなと感慨深いです。

對馬 私はファンとして(西潟が合格した)ドラフト会議や(本間が合格した)1期生のオーディションも見ていて。

西潟 やだぁ〜、恥ずかしい。(照)

本間 ドラフトは私も見てた。(笑)

對馬 合宿の動画や合格時の写真も見ていたので、勝手に感慨深い気持ちになっちゃいますね。改めて長い歴史があるグループなんだなって。

本間 気づいたら7年だよね。

西潟 本当にそう。気づいたら7年経っていて。

■そんな7年を経てアルバムのリード曲になった“しそうでしないキス”は、ちょっと大人っぽい曲になっていますよね。

本間 そうなんですよ!これまでのシングル表題曲よりも、大人度がグッと上がって。こういうしっとりした曲をいただけたことに驚きました。

■それこそ7年前だったら歌えなかった曲なのかなと思いました。

本間 それは間違いないです。

西潟 みんな加入当初よりは容姿も中身も大人になって、今の私たちにピッタリな曲になったんじゃないかなと思います。

本間 ドラフト3期生や2期生も5年目に突入しているし、こういう表現力が必要な曲でも、みんなで力を合わせて、今のNGT48の魅力をお伝えできる楽曲にしていきたいです。

■この曲は主人公の女の子とその相手の男性が出てきて、ちょっと不思議な関係性が描かれていますけど、どんな解釈をしたんですか?

西潟 女性の方は男性の方を好きな気持ちがあるけど、男性は振り向いてくれそうで振り向いてくれないというか。そのじれったさと、なんか色っぽさと、なんか大人っぽさが詰まっていると思うんです。それと今回は佐渡島でMVを撮影したんですけど、佐渡島はバタフライアイランドと呼ばれていて、蝶の形をしているんです。この曲の振り付けも蝶を表現するようなところがあったり、衣装の髪飾りにも蝶がいたりするので、その男性も蝶みたいにどこかに行っちゃいそうで、なかなか捕まえられないんだろうなと勝手に解釈しています。

對馬 恋愛ソングだけど、一言で恋愛ソングと言い切れない感じがありますよね。そのMVもダブルセンターの2人(中井りか・小越春花)が、仲が悪いのか良いのか、「え、どういう関係なんだろう!?」みたいなシーンが多くて。そんな感じもこの曲の雰囲気とマッチしていると思います。

■さっき僕は「主人公の女の子と相手の男性」と言いましたけど、MVを見ると違う解釈も想像しちゃいますよね。

西潟 そうなんですよ!相手が男性とは限らないのかな?って。

■この曲をどのシチュエーションで聴いたらいいのか悩んだんですけど、みなさんのオススメはありますか?

西潟 確かに、難しいですね……。ファンのみなさんだったら、推しメンと会う前とかなのかな?

■推しメンと会う前に“しそうでしないキス”はヤバいですね。(笑)

本間 ちょっとそれはしっとりしちゃうから。それで来られるのは嫌かも。(笑)

西潟 甘い言葉かけられちゃうかな?(笑)

本間 「え、どうしたの!?」ってなっちゃう。

對馬 思わせぶりなことをしてくる人に出会った時に聴いたら、感情移入してもらえるかな?

■この曲はキスされることを望んでいたけど、実際にキスをされたら不安になってきたわけですよね?

本間 それは関係性がそのままだからなのかなって、私は思いました。

■されたけど、付き合ってはいない?

本間 「付き合おう」とも言われていないし、「どういうこと?」みたいな意味だったのかなぁ?と思って。最近はドラマとかでちょっと沼らせる人が出てくるとバズるじゃないですか。そういう感覚で私は考えていました。

■沼らせる系のドラマが好きな人はより感情移入して聴けそうですね。先ほど佐渡島でMVを撮ったと話していましたけど、見どころはいかがですか?

本間 天気にも恵まれたので、佐渡の豊かな自然を見て欲しいです。海の色、空の色が本当にきれいなので。

西潟 めちゃめちゃきれいだった!

本間 これは本当に佐渡でしか出ない色だと思うので、今回メンバーみんなで佐渡に行けてよかったです。

■今までも佐渡に行ったことはあったんですか?

對馬 私は今回が初めてでした。

本間 私たちはロケとかで何回か行ったことがあるんですけど、(2016年に『AKB48 ネ申テレビ』の企画で)太鼓合宿した時の思い出が強くて。その時は本当に武者修行みたいな感じだったので、今回の撮影で改めて佐渡の街並みを見て、地域の方ともお話して、土地のあたたかさを肌で感じられました。あと、カニが美味しかったです!(笑)

西潟 5月から佐渡観光応援公式サポーターに就任させていただいて、これから行く機会も増えそうなので、たくさんPRしていきたいと思います!

■アルバムにはリード曲の他にも新曲が収録されていますが、まずType-A収録の1期生曲“昨日よりも今日 今日よりも明日”について教えてください。

本間 サビの「後悔のない人生なんて きっとどこにもないんだ」という歌詞が私はとても好きで。みんなでNGT48として活動していく中で、「もっとこうできたらよかったのに」と思うことって、メンバーそれぞれあったと思うんです。それを1期生みんなで歌えることはすごく意味があるなと思いました。

西潟 シンプルにめちゃめちゃいい曲だなと思うんですけど、失敗を知らなければ成功もないというメッセージが詰まっているので、もし落ち込んでしまった時とか、この曲を聴いて前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいです。

本間 NGT48での活動も長くなってきましたけど、私自身この曲をレコーディングしたことで、これから先のことに対しても、明るい気持ちを持てるようになりました。

■まだまだ伸びしろあるぞっていう感じですか?

本間 はい。まだまだいけます!

■頼もしいです!Type-Aには對馬さんを含むドラフト3期生曲の“どうしようもないこと”も収録されていますけど、こちらはどんな曲ですか?

對馬 この曲は失恋ソングになっていて……。

■未練タラタラな失恋ソングですよね。(笑)

對馬 そうですね。(笑) 「別れた人を忘れられない」みたいな曲になっていて。最初にドラフト3期生で曲をいただけると聞いた時に、みんなで「どんな曲かな?」と話していたんですけど、誰も予想していなかった方向性というか。普段、ドラフト3期生だけの劇場公演をやる時は、フレッシュ、元気、パワフルみたいな感じなんですよ。でもドラフト3期生は今4人とも全員二十歳を超えて、もう大人になったので、しっとり歌いあげられたらいいなぁと思っています。

■こういう失恋の曲はどんな気持ちで歌うものなんですか?

對馬 離れていってしまったファンの方に聴いて欲しいです。「未練ありますか?」って。(笑)

■最近NGT48を聴いていなかった人にこそ聴いてもらいたい?

對馬 そうですね。それで是非戻ってきていただければ。(笑)

■実際、オタクを卒業したけど未練タラタラな人いそうですね。Type-Bには本間さんのソロ曲“好きなんて…”が収録されています。

本間 初めてのソロ曲になるんですけど、かわいらしい曲というか、ゆるりとほがらかな気持ちで聴ける曲になっています。素朴に真っ直ぐな気持ちで歌うように心がけました。

■グループで歌う時とはレコーディングのやり方も違ったんじゃないですか?

本間 ひとつひとつ歌詞の意味をいっぱい考えられて、特別な時間でしたね。この歌詞に私は救われるところがあって。恋愛ソングなんですけど、「生きることってこんな風に 何か見つけることと思った」とか、「悲しいことも時にあるけど なんか人生って素晴らしいね」とか、なんかいいねと思うんです。

■「なんかいいね」ですか?

本間 私は夕方の街を歩くのが好きなんですけど、学校帰りの学生とか、夕飯の準備でお買い物をしている主婦の方とか、いろんな人とすれ違って、その光景に「なんかいいね」と思うんです。あと、今の季節、暑くもなく、寒くもなく、いろんな人が歩いている街の中に風が通る瞬間に「なんかいいね」と思ったりとか。いろんな悩み、いろんな気持ちが生きていく中であるけど、この曲には「なんかいいね」と思う瞬間が入っていて、すごくあったかい気持ちになれました。

■ただ恋愛だけを歌った恋愛ソングではないんですね。

本間 はい。ほっこり聴いていただけるんじゃないかなと思います。