Novelbright VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

Novelbright『EN.』

聡次郎(Gt)、圭吾(Ba)、雄大(Vo)、海斗(Gt)、ねぎ(Dr)

更なる音楽性の幅と間口を広げ、より老若男女幅広い層へと寄り添った、Novelbrightの新作

NovelbrightをこのVANITYMIXでインタビューしたのは、ちょうど1年前。初の全国流通盤『SKYWALK』をリリースしたタイミングであった。その後、前ベーシスト勇太朗が脱退。しかしバンドは留まることなく新ベーシスト圭吾を迎え邁進していく。その後、繰り返す路上ライブでの人気の急上昇を経て、新作の期待が高まる中、この度、待望の2ndアルバム『EN.(アンピリオド)』が届けられた。
意外性も含め、前作以上に様々なタイプの楽曲がバラエティ豊かに配され、自身以外の楽器も必要箇所に積極的に取り入れられた今作。彼らの持ち味はそのままに、よりフレキシブルに間口も広くなった面も印象的だ。合わせて、より幅広い層に受け入れられ、反面好きなタイプの曲も別れそうな受け手側のリアクションにも興味は高まる。
更に自身を高め、且つ幅広い層に受け入れられ、大飛躍するポテンシャルを多分に擁した、この『EN.』。新ベーシスト圭吾も含めメンバー全員に、更なる認知拡大の新要素が多分に詰まった今作についてを訊いた。

■ちょうど一年前の取材直後に当時ベースだった勇太朗さんが脱退し、割と間髪置かずに新ベーシストに圭吾さんが加入して、停滞することなく勢いを継続したまま上手くスイッチが出来た印象があります。

雄大 ありがとうございます。圭吾とは元々バンド友だちで、彼が当時やっていたバンドとよく対バンをしていたんです。彼は元々はドラマーだったんですが、そのバンドが解散してしまい…。その後はサポート等をやっていたんです。とは言え、その間もずっと友達関係は続いていて。勇太朗が辞めると決まり、「入ってもらうならコイツしかいない!!」と声をかけたんです。圭吾がまだ本気でバンドを演りたいと考えていたのも知っていたし、僕らのバンドを好きなことも話してよく知っていたので。だけどうちのドラマーにはねぎが既に居るので、ドラムとして入ってもらうわけにもいかず…。「ベーシストで入って欲しい!!」と頼んだところ、即決してくれたんです。

圭吾 実は僕、このバンドで初めてベースを弾いたんです。なので、ベース歴はまだ8ヵ月という。(笑) 元々はドラマーではありましたが、元来目立ちたがり屋なもので。(笑) フロントで、そして立ってプレイすることへの憧れもあったんです。なので、雄大から声をかけてもらった際は、「ベースでの加入希望だけど、これは念願のステージのフロントに立てるチャンスだぞ…」と快諾しました。

■その際、ここまで構築されたバンドに、いきなりのベースビギナーが加わることでの演奏力の低下の懸念などはなかったんですか?

聡次郎 なかったです。それよりも重要視したのは圭吾の人間性だったりしたので。プレイはこれから一緒にやっていたり練習すれば上達したり上手くなるけど、性格はそうはいかないじゃないですか。その点、圭吾の性格や自分たちとの相性はバッチリで。実際、今では加入してまだ1年も経っていないのが信じられないくらい、もうずっと以前から一緒にやっていたかのようなフィーリングでお互い出来ています。

海斗 プレイの上手さ以前に、やはり同じ気持ちやモチベーションでずっと続けていけるかの方が重要ですからね、バンドは。

■ねぎさんは同じリズム隊として圭吾さんが加わっていかがですか?

ねぎ ベースの運指の部分では正直まだまだな部分はありますが、こと元々ドラマーだったこともあり、グルーヴ感の合致はやはりすごく早いです。あとは仲の良さでの一体感。その辺りも自然と発する音にも表れているだろうし。そういった部分ではこれまで以上に強化された感はあります。

■実際、圭吾さん自身は加入してみていかがでしたか?

圭吾 音楽への真摯さや探求心に関してはメンバー全員すごいなって。その分、自分も磨きをかけなくちゃ、スキルを上げなくちゃ、との向上心と一生懸命さも更にアップしました。まだまだですが場数をこなしているうちに徐々にベーシストに成れてきたかなって。

雄大 圭吾の好きな音楽性も我々とまた違うので、そういった意味ではNovelbrightにまた新しい音楽性の幅が広がっていく可能性も更に拡大しましたね。今回、これまでになかった新しいタイプの曲も収まっているんですが、その辺りも圭吾が入ったことによって注入された部分もあるし。おかげさまで今回、新鮮な楽曲たちがまた加わりましたから。

■確かに今回の2ndミニアルバムの『EN.』は、これまでNovelbrightが表してこなかったタイプの楽曲も多数収まっています。

雄大 前作に比べて、めちゃくちゃ幅の広がったアルバムになったなと自分たちでも感じていて。

聡次郎 前作とはまた違った自分たちを表したい気概は強くありました。その中で何が自分たちに出来るかをいろいろと考えて。というのも、作品では表せても、結局、実際のライブで伴わないと意味がないわけで。今回は英語詞の曲も含め、バラードも何曲かあるし、攻めた曲、それからみんなで楽しめたり、中には一緒に踊れるパーティー的な曲もありますからね。前作からそのままのレベルアップだけじゃなく、違った側面からのレベルアップも同時に試みれたかなって。

雄大 と、いろいろなことをやっている中、歌をキチンと届ける、ダイレクトに歌を伝える、そのような面では変わっていないし、今後もそこは芯として変わらないだろうなって。

ねぎ いろいろな曲が出来た分、間口も広がりましたから。それこそ幅広い人に刺さる楽曲を揃えられたかなって。年齢層も老若男女、幅広い人が楽しめて、歌が伝わってもらえる。その辺りも目指して作れましたから。

圭吾 僕らは常に挑戦していたいバンドなので、同じようなアルバムや延長線上の作品を作る概念がそもそも無いんです。なので、次の作品もまたこれらとは変わって違うものになるかもしれないし。芯はキチンと持ちながら常に変わっていく。それがNovelbrightだと傍から見ていた際から感じていたので、実際入ってみて、ことさらそれを実感しました。

■でもここまで幅広く、タイプが様々な楽曲があると、逆にどれが本質なのかが見えにくくなってしまう懸念は無かったんですか?

海斗 その辺りに関しては、特に迷いも不安も無かったです。常にキチンと芯を持っているので、どんな音楽性を取り入れたり、表したりしても、Novelbrightの作品に感じてもらえる音楽性だと自負を持っているので。おかげさまで、どれも雄大の歌とそこに込めたメッセージが前面にキチンと聴こえる楽曲になりました。

聡次郎 雄大くんが歌ったらどんな曲でもNovelbright然と響かせる自信の中、僕ら(演奏陣)はそれを飽きさせず、新鮮味を持ってお客さんに伝えたり、作品やライブとして表していく。それが今の自分たちなので。

雄大 僕自身、バックのサウンドが激しかろうが、ポップであろうが、そこに常にキャッチーなメロディを乗せることを心がけているので、しっかりと歌が乗って作品が完成した時に、「ああ、やっぱりNovelbrightやわ」と感じてもらえるよう、その辺りは作曲や歌に意識し、今作ではますますその辺りが強くなれたかなと。

■雄大さんの歌の表現力や歌唱力、キーの高低や描写力も全体的にアップしましたもんね。

雄大 ありがとうございます。キーなんてこれでもかと言わんばかりに高いのがあったりしますからね。(笑) 主に聡次郎や海斗が作曲したものが多いんですが、「俺は試されているのか?」と言わんばかりの高いキーもあって。(笑) そこを歌いこなせている部分も聴きどころかなと。

■そのキーの幅もですが、より歌の表現力のアップも感じました。

雄大 全体的に抒情的な部分も含め、声に各感情を乗せて歌えたかなと。エモーショナルさや激しさはもとより、ソフトなタッチやデリケートさも上手いこと表せたと自分では感じていて。同じ自分の声やけど、曲ごとに自分の色をしっかりと出せるようにと意識して歌いました。より楽曲と共に感情を乗せて、演奏に更に寄り添うように全体的に歌うことが出来たかなって。