■歌い方で困った部分はありました?
まえだ いつもより困らなかったかも。いつもはかっこつけてがんばっていたんですけど、「そのままでいいよ」「好きに歌って」っていう感じだったので。
沢口 練習していったものと、レコーディングで求められたものがけっこう違って。でも、レコーディングで求められたもののほうがやりやすかったんですよ。
■どういう感じを求められたんですか?
沢口 各自で違うんですけど、その「Fanaticに〜」のところだと、その前にちゃん(まえだ)の「Uh.」って言うところがあって、まいまい(水野)がドスのきいた声で「Ah Ah」って歌ったあとに私が来るから、スーパーかわいく、ぶりっこして、自分を解放して、パンチある感じを追求して録りました。
水野 私のところはセクシーな感じのほうがいいのかなっていう想定で行ったんですけど、「いつものドスのきいた感じでお願い」って言われて。(笑) 一瞬戸惑いましたけど、今回はみんな個性を出していたので、ちょっとオラオラな感じで、恥じらいもなくやっちゃいました。
湊 マイクの前で手招きしてたよね。(笑)
水野 棒立ちでやるのが恥ずかしくなっちゃって。
■ドSキャラの桜子さんは、やっぱりSっぽく歌ったんですか?
桜子 私は「ヤンキーで」って言われました。(笑) だから「アリ寄りのナシとか無いからね」のところは、「ぅあ゛りよりの!」みたいな感じで歌っていますね。
■それぞれの個性にも注目して聴き直してみます!MVのほうもすごいことになっていますけど、どういう経緯でこの内容に?
村上 大人アイドルしかできない感じで、突き抜けたいね感はありましたね。
沢口 “NAKED”では下着になって、今回はもはや下着というか……っていうレベルじゃないですか。
■トップレスでボディペイントをして。
沢口 正直、マイナスな反応もあるんですけど、そのおかげで初めて見てくれた方もいて。私たち、別にやらされているわけじゃないんですよ。私たちがけっこう大人なのもあって、大人の方々もきちんと私たちの意見を取り入れてくれていて。どこを最終ラインにするのか、いろいろあるなかで話し合って、自分たちで決めたことなので。
水野 いろいろ案が上がっているなかから、これはできる、これはできないを自分たちで選んで。ボディペイントについても、らちょが最初に「やりますよ」と言って、かっこよくなるならやりたいって言ったメンバーでやりました。
■それで水野さん、湊さん、桜子さんが手を挙げたわけですね。MVではビニールにくるまれたシーンもありますけど、どういうストーリーなんですか?
沢口 物語というよりは、セクシーの究極っていう感じですかね。
■アンドロイドが届いたとか、そういう設定があるのかなと思ったんですけど。
村上 わかります。私は「(『新世紀エヴァンゲリオン』の)綾波レイって、こんな気持ちかな?」みたいな感じでやってました。
桜子 たぶん、体と心を表現していると思うんですよ。表面的なものと、内から出るもの。ビニールに入って無表情なシーンは外側で、動いているシーンは心のほうで。そういうメッセージが込められていると思って撮影しました。
まえだ ちゃんはビニールに入ってるときは無でした。なんか無から、よみがえりじゃないですけど、袋を出て生き返る。ゾンビじゃないけど、ゾンビの新しい機種みたいな。
沢口 一回死んでんの?(笑) まぁ、各々で解釈していた感じです。
湊 私的には「世界のアート」っていう感じでやっていました。
沢口 私は「生命の誕生」。
■そう言われると、無表情でビニールにくるまれているときは、まだ心が入っていない状態で、そこから心が注入されて歌い始めるみたいなストーリーと解釈できそうですね。
沢口 そうです!私はそう思うんです!
■魂を抜かれてしまったprediaが、何かをきっかけに再生するみたいな。
沢口 そのストーリーはタイミング的に最高ですね!
■まだ新体制になったばかりですし。みなさんが注目してほしいシーンは?
沢口 やっぱり私はボディペイント推しですね。
まえだ らっちゃんは(胸を)全部出していて、あかねん(湊)は片手で押さえて、まいまいは両手で。3パターンあるのがすごい好きです。
沢口 あかねんはまわってるのがおもしろい。
湊 ちょっとまわってみようかって言われて、ライザップの気持ちでやりました。(笑)
■この撮影に向けて体を絞ったりもしたんですか?
水野 絞りましたね。ダイエットして、週2でジムにも通って、お尻と、二の腕と、お腹のラインを。今回、初めてお腹を出す衣装を着たんですけど、ちょっと筋トレしすぎて、お腹が割れてしまって。それがちょっと恥ずかしいなって、できあがった映像を見て思いました。
桜子 全然大丈夫だったよ。
沢口 うん。それがかっこいい。
■こういう仕上がりになって、「この先どうするの?」とは言われませんか?
桜子 よく言われるんですよ。前作で下着になって、今回はそれ以上に脱いで、「次どうなっちゃうの?」って。でも、前作が下着だったから今回はもっとっていうのではなくて、曲に合わせてこうなっただけなので。
村上 なんだったら“壊れた愛の果てに”でメジャーデビューしたときのほうが衝撃的だったって、ファンの方からは言われるんです。あのときも相当脱いでたし、水浸しで濡れてたし。
■僕、この曲を読者にどう伝えたらいいのか、すごい悩んだんですよ。みなさん的にはどう伝えたいですか?
水野 やっぱりprediaはセクシーなグループで、それを曲でも表現しているのをわかってほしいんですけど、下品にならない線引きにはすごいこだわっているので、そこは伝わったらうれしいです。女性にも好きになってもらえるセクシーさでありたいので。
まえだ 意外となんかしかし、“NAKED”もけっこう脱いだんですけど、女の子から「かっこよかった」と言ってもらえることは増えました。
村上 自分たちが客観的に見ても、かっこいいなって思える自分たちでありたいとは思ってます。
■女性から見てかっこいいっていうのは、どういう感じなんでしょう?
村上 たとえばなんですけど、ヴィクトリアズ・シークレットっていう海外の下着ブランドがあって、世界一派手で素晴らしいファッションショーをやっているんですよ。着てる下着はめちゃくちゃエロくて、ほぼ透けてるようなものもたくさんあるんですけど、女の子から見てもかっこいいしかわいいしっていう世界観で。海外の人と日本人とでは、脱ぐっていうことに対する感覚の差があるとは思うんですけど、そこをprediaはかっこよく見せたい。そういう意識をしている部分はあります。
■そういう世界観は、みんなで共有しているんですか?
湊 考えてることは同じかなって思っています。
桜子 ライブのセットリストや演出を決めるときに、それぞれが普段の生活で「これprediaに活かせるじゃん」と思ったことを持ち寄って話していて。そういうときに全員同じところを向いて進めているなって実感します。だから、ディズニーランドに行っても、prediaに活かせることはないかなって考えてるんですよ。