上月せれな VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

上月せれな『NEVER END』

■ドローンも使って壮大な映像なのに、足もとは修羅場だったんですね。

上月 めちゃくちゃ怖かったです。そのドローンでの撮影も、スタッフさんたちは写り込まないように遠くまで離れてくださるんですけど、カメラが止まるたびに戻ってきて、私に「水いりますか?」とか気を使ってくださって。暑かったのに本当に感謝しかないです。

■結構高い位置から撮っていたので、隠れるのも大変だったでしょうね。

上月 よく見るとたまに写っているんですけどね。(笑) ぜひ探してみてください!

■ゲーム的にも楽しめるMVなんですね。(笑) カップリングの“DAN!GAN!ドリーマー”についてもお聞きしたいんですけど、こちらは3月まで配信されていた『爆丸アーマードアライアンス』のエンディング曲で、これも候補をいくつかもらった中から選んだんですか?

上月 そうですね。今まで歌っていないタイプの曲を選んでいこうっていうのは、いつも自分の中にあるんですけど、これはザ・アニメの曲みたいな感じで、あまり歌ったことがないタイプだったし、子供向けアニメにピッタリな曲調だし、「いいじゃん!」ってなりました。

■アニメサイズのほうには「ハイハイ ナンバーワン」とか、至るところにコールが入っていますけど、これも上月さんの声なんですか?

上月 私の声です。何回も録ったんです。元気バージョンとか、かわいいバージョンとか、力強いバージョンとか、それをいっぱい重ねているんです。

■フルサイズの方にはコールが入っていないですけど、なんで抜いたんですか?

上月 ライブの時にファンの方がコールできるように、あえて余白を設けたんです。デモの段階ではラップとかも入っていたんですけど、それも全部カットしました。今はご時世的にファンの方が声を出せないので、なかなかマックスの状態でできないのがもどかしいです。

■この曲も全力で声を出せる状態になる日が楽しみですよね。歌詞は爆丸とリンクしつつ、上月さんとファンとの絆が描かれているようにも感じました。

上月 その通りだと思います。1番は「キミとキミとキミ」というフレーズが2回出てきて、全部で6回の「キミ」があって。2番も「ボクとボクとボク」が2回、サビにも「キミとボク繋いでく世界」とか、「キミとボク笑い合う世界」とか、本当に私とみんなの世界の話だなと思って。

■「キミとキミとキミ」は、たくさんいるファンだと思うんですけど、「ボクとボクとボク」は、どう解釈したんですか?

上月 上月せれなってたくさんいるなと思ったんですよ。ステージに立っている私、普段の私、違うことをしている私……そのことを言っているのかなって。そのいろんな私が偶然重なって、今の上月せれながいる。別の解釈もあるかもしれないですけど、自分の中ではそう解釈して歌っていました。

■なるほど!

上月 基本、自分の歌は一回ノートに全部書き出すんです。それで歌詞の意味はこうなのかなって、なんとなく解釈して、感情を出そうと思って歌っていて。ただ、「ボクとボクとボク」は発音的に言いづらくて、ちょっとレコーディングで苦労しました。(笑)

■これで前作の“Higher and Higher”から3クール連続で爆丸シリーズのエンディングを担当したわけですけど、爆丸ファンからの反応はいかがですか?

上月 毎回発売日前後にCDショップでリリースイベントをさせていただくんですけど、その時に爆丸ファンの方が来て、「ありがとうございます」と言ってくださって。しかも爆丸のおもちゃを胸ポケットに入れていて、見せてくださるんです。もう「逆にありがとうございます」っていう感じです。めちゃくちゃ嬉しいです。

■アニソンアイドルとしての地位を着々と固めている印象があるんですけど、この先はどうなりたいですか?

上月 アニソンのライブも、アイドルのライブも、すごい盛り上がるじゃないですか。これをかけ合わせたら絶対楽しいはずなのにとずっと思っていて。私は「架け橋になりたい」と言い続けていて、実際に「もう架け橋だよ」と言ってくださるファンの方もたくさんできたんです。今はご時世的に、過度に盛り上げられないですけど、この楽しいまま規模が大きくなっていったら、もっともっと楽しいと思うので、アニソン歌手でもアイドルでもない、新しい自分のポジションが築けたらいいなと思っています。

■上月さんのライブだと、アニメファンとアイドルファン、どっちが多いんですか?

上月 きれいに半分なんですよ。アニソンを歌ったらアニメファンの方が前に来るし、自分のオリジナルを歌ったらアイドルファンの方が前に来るし、ごちゃごちゃになって一緒に盛り上がっている時もあるし。だから、私も見ていて「その盛り上がり方、おもしろい!」と思うことも多いんです。ファン同士で「今度そのサイリウムくださいよ」っていうやり取りをしていたり、みんなすごい仲もよくて、これをもっと大きくしていきたいです。

■アニメファンとアイドルファンを上手く混じ合わせるコツはあるんですか?

上月 私が意図的に何かをしたわけではなくて、現場の雰囲気がお互いにとってよかったのかなと思っていて。私としては、とにかく楽しい空間を作りたいと思っているだけなんです。職場や学校で何か嫌なことがあったとしても、ライブに来たら楽しんでニコニコしている。私はそれを見るのがすごく好きなんです。みんなも「今日は楽しもうぜ」「絶対優勝!」みたいな気持ちで来ているから、そういう雰囲気になっているのかなと思います。

■6月30日に『NEVER END』をリリースして、7月1日には誕生日を迎えますけど、22歳の目標は?

上月 とにかく今はコロナ前のようにライブをしたいのが本音ですけど、もう大人の年齢ですよね……。

■何歳から活動しているんでしたっけ?

上月 アイドルを始めたのは12歳で、上月せれなになったのが14歳で。でも、まだ22歳ですから。やりたいと思ったことを素直にやっていけたらいいなと思いますし、ステージの大きい小さいにかかわらず、歌い続けられたらいいなって。ずっとステージでパフォーマンスしていたい気持ちはあるので、もっと楽しい空間を作れる人になりたいです。

■22歳は学生でいったら大学4年で、来年から社会人になる同級生も多いと思うんですけど、そういうのは意識しますか?

上月 しますね。結婚した友達もいるので。でも、この活動は今しかできないじゃないですか。アイドルは若いうちしかできないわけじゃないとは思いますけど、20代のうちにかわいい衣装をたくさん着たいですし、若いうちにできることは全部やりたいです。

■今は活動していて、何がいちばん楽しいですか?

上月 やっぱりライブですね。ファンの方の顔を見られるだけで嬉しいし、ライブ後の特典会でお話しできる時間も嬉しいし。コロナ前は基本的に特典会後に握手していたんですけど、今はパーテーション越しにエアハイタッチみたいな感じなので、それがツラいです。あと、パーテーション越しだと、本当に声が聞き取りづらいんですよ。「何回も聞き直してごめんね」って。そういうのが早くなくなって、みんなと直接ハイタッチできるようになる日が待ち遠しいです!

Interview & Text:タナカヒロシ

PROFILE
長野県出身のソロアイドル。21歳。2014年4月デビュー。当時、中学生にして地元長野と東京を往復しながら年間200本以上のライブに出演。2015年7月、タワーレコードのアイドル専門レーベル「youthsource records」に移籍。テレビアニメ『デュエル・マスターズ』や『爆丸』シリーズなど数々のアニメやゲームの主題歌に起用されるなど、アイドルとアニソンの垣根を越えてハイブリッドに活動中。2020年の1月1日(元日)にマイナビBLITZ赤坂にて自身最大規模のワンマンライブを開催。Twitterでトレンド入りするなど大きな話題となった。
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RELEASE
『NEVER END』

上月せれな『NEVER END』

YOSO-0019
¥1,100(tax in)

youthsource records
6月29日 ON SALE