Tiara VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

Tiara『All About Tiara』

■『All About Tiara Ⅱ/ Cover Songs Best』は、本当に多種多彩な方たちの楽曲を歌い続けてきたんだなぁと、聴きながら改めて感じました。

Tiara 私が10代の頃に聴いていた楽曲もありますけど、世代的に耳にしていない曲たちを歌うことも正直多かったんです。とくに歌謡曲のカバーには、今の楽曲にはない難しさを感じることが多かったです。それこそテレサ・テンさんの“時の流れに身をまかせ”は、彼女が30歳頃に歌った曲。それであの大人の色気ですからね。ホントその曲の背景を知るたびに驚きながら、歌うことへ挑戦し続けていました。男性曲に関しては、キーを置き換えて歌うことの難しさもあったり、今振り返るとどれも大きな経験の財産になりました。

■古内東子さんの“誰より好きなのに”は、すっごく似合いますよね。

Tiara ありがとうございます。昔から大好きな一曲です。この曲は2バージョン収録していて、最初のカバーしたバージョンと、それから4、5年経った後にカバーした曲で、そちらは歌い方や歌声の雰囲気も異なるので、その辺も聴き比べながら楽しんでください。

■そしてファン投票で選ばれた『All About Tiara Ⅲ/ Fan Selection Best』ですが、このラインナップを見た時、どんな気持ちでしたか?

Tiara 曲数が多いですし、思い入れのある曲ばかりで自分じゃ選べなかったので、ファンの方々に選んでいただく形を今回取らせてもらいました。中にはライブで歌うと反響の高いお馴染みの歌もあれば、ライブでは一度も歌ったことのない、1stアルバム収録曲の一つの楽曲もランクインしていたので、私では思い浮かばない選曲になったところに面白さを感じました。

■ファンの方それぞれにいろんな想い出もあるでしょうからね。それがランキングに反映されるのも面白いですね。

Tiara ホントそう。とくに私の場合、10年前にデビューした頃は中高生がたくさん私の歌を支持してくださっていました。その子たちも10年経って今は20代半ば。改めて楽曲を聴いた時にまた印象も変わるだろうから、今、私の曲をどんな風に受け止めてくれるのか、また、今回のベスト盤たちを聴いたら、どんな風に感じるのかもすごく興味がありますね。

■中には結婚をして、子供がいる方もいるでしょうしね。

Tiara います。ライブにもお子さん連れて来てくださる方もいますし。何よりこの10年間の中、いろんな恋愛も重ねてきているだろうからこそ、10年経って、私の歌をどのように受け止めてくれるのかはすごく興味があります。

■10年という歳月は意外と長いですからね。

Tiara ケータイがガラケーからスマホに変わるくらいにね。(笑) 私の場合、娘が私の曲をどう受け止めてくれるのかも興味深々です。

■娘さんがTiaraさんの恋愛の歌詞を、大人になって聴いた時、どんな風に受け止めるんでしょうね?親として自分の恋愛体験を娘に知られるのは恥ずかしくないですか?(笑)

Tiara そこは同じ女性同士として、自信を持って「お母さんもいろいろあったんだよ」という話をしたいですね。(笑) 私自身、子供に憧れられる親でありたいなという気持ちを持っています。それこそ、私の活動している姿を見た娘が、「子供が出来ても、自分のやりたいことをいくつになっても表現していけるっていいな」、「お母さんって素敵だな」と、思ってもらえるような存在でいたいからこそ、それを原動力にもしています。

■娘さんはTiaraさんの音楽活動をどのように受け止めていますか?

Tiara うちの娘は5歳になって、だいぶ気を使うようにもなったのか、娘は「鬼滅の刃」にハマッてることもあって、LiSAさんの“紅蓮華”を歌いながら、「でも私、一番好きなのはママの歌だよ」と、私に向かって言いつつも、“紅蓮華”をずっと歌っているという。(笑)  私は最近YouTubeを通して生配信もやっているんですけど、娘は家でパパと一緒に観ているようで、後で「番組観たけど、なんかお話つまんなかったから変えちゃった」と、ドライな反応をしてきたり。(笑) でも、そうやって親の活動をリアルに見せられるってすごくいいことだなと私は思っています。

■収録した曲の順番はランキング順…ではないですよね?

Tiara そこは聴いていただきたい流れを持って、私が曲順を決めました。ただ、今ってサブスク配信を通して聴く方も多いので、ランダムで流しながら聴くことも多いですよね。だから「果たして曲順に意味があるのか…?」とも思いながら、そこにもこだわりを持っているので、ぜひ流れを持って聴いてもらえたらなと思います。

■確かに今はサブスク配信を通して音楽を楽しむ機会が中心の方も多いですからね。

Tiara 私もサブスク配信で音楽を聴くことが多いですけど、聴いているとよくお勧めのアーティストが出てくるじゃないですか。それに惹かれ耳にしたら「あっ、この曲いい!」と、お気に入りになることも正直多いですし、そこが新しい音楽との出会いの場にもなっています。私と同じように、好きなアーティストの楽曲を聴きながら、お勧めのアーティストとしてTiaraの名前が出てくることもあれば、そこで私と出会ってくださる方もいると思うんです。そういう新しい出会いも、今回のデジタル・ベストアルバムのリリースをきっかけにたくさん作れたらいいなと思っています。

■Tiaraさんの素敵な音楽との出会いが広がることを期待しています。最後に、改めてひと言メッセージをいただけますか。

Tiara 10周年という節目の時期に、このような三部作という形でベストアルバムをリリースさせていただけて、10年間の歩みを改めて振り返る良いきっかけにもなりました。恋愛中の方、私と同じように結婚をきっかけに環境の変わった方など、この10年間の中で、みなさんいろんな変化を体験してきたかと思います。そんな10年間の日々と私の歌を重ねて聴きながら、何かしら心が動いたら嬉しいなと思います。

■倦怠期の夫婦の方には、ぜひ新曲の“あいのかたち with K”を聴いていただきたいですね。

Tiara そうですね。(笑) 夫婦にもいろんな形があると思いますが、今年はとくにお互いの存在意義をいろいろと感じることが多かったと思うし、あれこれ考える時期も過ごしてきたかと思います。そういった方にはとくに“あいのかたち with K”を聴いていただきたいです。

Interview & Text:長澤智典

PROFILE
静岡県浜松市生まれ。ケツメイシ等数々のバックコーラスの経験を経て、2007年にインディーズデビューし、2009年9月に『さよならをキミに… feat. Spontania』でクラウンレコードよりメジャーデビュー。Tiaraが紡ぎだす詞の世界観は、幅広い層の女性から支持を受け、「新世代の恋の伝道師」の呼び声も高まっている。「嬉しいとき、悲しいとき、どんな時でも、皆さんの日常のすぐそばに、私の歌が寄り添っていられますように願っています」という彼女の思いとともに、その切なく透き通った歌声が、多くの女性の共感を呼び、世代を超えて響き渡っていく。
https://www.tiaraweb.com/

RELEASE

『All About Tiara / Collaboration Best』
第1弾:10月7日(水)配信

『All About Tiara / Cover Songs Best』
第2弾:11月4日(水)配信

『All About Tiara / Fan Selection Best』
第3弾:12月2日(水)配信

日本クラウン