板野友美 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

板野友美

■僕は板野さんの胸キュン願望が詰め込まれたMVだと思いこんでいたんですけど、実際にドライヤーで髪を乾かしてもらいたいとかはないですか?

板野 あー、ないですね。(笑)

■一緒にお風呂に入って、頭を洗ってもらうシーンもありましたけど。

板野 頭は自分で洗いたい。(笑) でも、私の胸キュンだったら、後ろからハグされるとか、頭ぽんぽんしてくれるとか、ベタな感じになっていたと思うんですよ。私はどっちかというと、付き合ってなくて、「え、私のこと好きなのかな?」みたいなほうがキュンとするので。このMVは2年付き合っている設定で、もう知りすぎている2人だけど、キュンとする毎日があるみたいな感じだと思うんです。好きな人と過ごす日常って、ありきたりなことをしていても、幸せを感じるよねって。

■そういう意味では、恋人がいる人が見ても楽しめそうですね。ちなみに“すき。ということ”は付き合う前の曲で、MVでは付き合っていますけど、カップリングの“君。”は別れの歌ですか?

板野 そこは続いてないですから!(笑)

■この2曲が同じCDに入っているって、意味深だなと思いました。(笑)

板野 “君。”は作詞もしてないし、むしろ“すき。ということ”よりも前に制作したんですよ。『徐福~永遠の命を探して~』という日中合作映画の主題歌に決まっていて、去年の9~10月くらいにレコーディングしました。

■映画とリンクした曲なんですか?

板野 作詞家(Ayaka Miyake)さんにお会いしたときに、映画の話もしたんですけど、あんまり映画に寄せすぎないようにしたかったんです。それで、いまは離れているけど、まだ好きっていう気持ちはあるみたいな感じにしていただきました。

■これもタイトルに「。」がついていますけど、何か理由はあるんですか?

板野 タイトルは私がつけたんですけど、レコーディングで歌っているときに、“君”がしっくりきたんですよ。でも、漢字だとぶっきらぼうな感じがするし、片仮名や平仮名だと軽い感じになっちゃうなと思って、「。」を入れようと。それで先に“君。”があったので、その流れを受けて“すき。”がいいんじゃないかと思ったのかもですね。(笑) 狙っていたわけではなく、たまたまこうなったんです。

■そういう意味ではつながっていたんですね。(笑) 3曲目の“イマジネーションゲーム”も、去年の夏に公開された映画『イマジネーションゲーム』の主題歌ですね。1月23日に映画のDVD&Blu-rayも出たばかりなので、改めて振り返ってもらえますか。

板野 女性の幸せとは何かということをテーマにしている映画なんですけど、撮影したときは私も26歳で、ちょうど自分の今後について考えていたときだったんです。(板野と共に主演を務めた)久本雅美さんはバリバリのキャリアウーマン役だったのに対して、私が演じた葵ちゃんは親から早く結婚したほうが幸せになれると言われて、そんなに考えずに結婚しちゃって。でも、葵ちゃんのなかでは、自分の夢をもっと追いかけたかったなとか、久本さんみたいに自分でキャリアを築いて、自分で自分を養っていける人になりたかったっていうのが心のどこかにあったので、結婚に対してちょっと不満があったんです。

■それで夫への復讐サイトに書き込みをする。

板野 はい。そんな状態で結婚しているから、旦那さんのちょっとした態度にもイラッとしちゃう。でも、久本さんは久本さんで、仕事はできるけど男性に縁がなくて、本当はもっと恋愛したかったし、結婚したいっていう真逆の女性で。その2人が出会って、やっぱり自分はこうやって生きようって、お互いが自分の道を歩き出すんですけど、その決意とか、強くなった葵ちゃんの姿を見て、私も改めて自分の人生を考えられたんです。

■葵を演じたことで、板野さん自身にも変化が?

板野 そうですね。結婚観とか、今後の仕事についてとか、すごく考えさせられる映画だったので。そこから女性にとっての幸せ、自分にとっての幸せはなんなのかなって。

■その結論は出たんですか?

板野 え、結論ですか…、秘密です。(笑) ひとつ言えるのは、葵ちゃんは自分がやりたいことが明確じゃなく、お母さんに言われるがまま進んできちゃった後悔があるんです。だから、私も自分がやりたいこと、自分の夢をちゃんと果たしてから、その次を見つけたいなと思いました。

■音楽活動に関しては、もう次に向けて動き出しているそうですけど、去年よりは活発になりそうですか?

板野 そうですね。冒頭、プライベートで曲作りをしていると言いましたけど、そのなかには自分で作曲した曲もあるんです。それをどこかで披露できたらいいなと思っています。

■それは楽しみです!

板野 あと、今回のMVでもお芝居をして改めて思いますが、さらに女優業も精力的にやっていきたいと思っています。

■やりたいことがどんどん増えちゃいますね。

板野 それこそキャリアウーマンになっちゃう。(笑) でも、若いうちじゃないとできないことがたくさんあるので、いまを走り続けたいなと思います。

Interview&Text:タナカヒロシ

PROFILE
AKB48在籍中の2011年1月26日『Dear J』でソロデビュー。。2013年8月、8年間初期メンバーとして活動を続けてきたAKB48を卒業後は、本格的にソロアーティストとしての活動を開始。近年では女優業へと活動の幅を広げている。2019年第一弾は、甘く切ない思いを綴った、胸がキュンとするニューシングル。MVはYoutube再生回数が初日公開で70万回を突破し、現在では150万回を超える話題の注目作。
http://tomomiitano.jp/

RELEASE
『すき。ということ』

すき。ということ

初回限定盤(CD+DVD)
KICM-91902
¥1,800(tax in)

すき。ということ

通常盤(CD)
KICM-9102
¥1,200(tax in)

KING RECORDS
2月13日 ON SALE