■廣川さんはマネージャーさんとかスタッフさんに送る文章もかわいくするんですか?
廣川 スタッフさんへの連絡もめちゃくちゃかわいいスタンプをつけます。(笑) もうそういうのつけない方がなんか逆にドキドキしちゃうかも。「機嫌悪いのかな?」と思われそうで。(笑)
■では、自分自身が可愛くいようと日々努力していることを教えてください。
廣川 私は結構何に対してもこだわりが強い方で、スキンケアとかにもちょっと変なこだわりがあって、ボディクリームはパーツによって全部違うボディクリームを使っているんです。そういうところはマメにやるんですよね。人体実験じゃないんですけど、自分の身体で試してみて効果を見るのが好きで、いろいろ試してみたくなっちゃうんですよね。(笑) 自分的にはそこが女子力高めなところかなと思います。
■じゃあ新しい製品とか出たら、いろいろと試してみたくなっちゃう感じですか?
廣川 はい!いろいろ調べて、新しいのはすぐ試してみたくなります。
小玉 私も美容は好きなのでいろいろやるんですけど、お風呂が好きなので、ちゃんと毎日湯船に浸かることと、入浴剤は必ず入れて、美意識高めな時は肌がモチモチになる入浴剤にしたり、すごく疲れた日は匂いがメインのリラックス出来る香りの入浴剤を入れたりします。その日の気分とかモチベーションで入浴剤を変えたりしています。
松田 見た目に気を遣っている部分はあるんですけど、私は人に嫌われるのがすごく嫌なので、誰に対しても優しい気持ちを持つようにしています。やっぱりかわいい人だなと思われたいので、さっき言ってもらったように、それが愛嬌につながっているのかもしれません。それに一緒にいて楽しいなと思ってほしいから、自分がいつもハッピーでいて、それをみんなにもお裾分けしてあげられるくらいの気持ちでいます。それのおかげか、私の周りの人たちはすごく平和な人が多くて、そういう人たちに会うだけでもデトックスになるので、心のゆとりを持ってずっと笑顔でいることがかわいくいられる秘訣だと思うので、人間関係を大切にしています。
三品 私はそんなにすごく意識していることはないんですけど、人前に出る時や、みんなに見られるような時は、逆にかわいくないところをできるだけ見せないようにしているかもしれません。(笑) ってことくらいかな……。
■なるほど。(笑) 今作のレコーディングでなにか気を付けた点や、苦労した点などはありますか?
廣川 この“わーるどすたんだーど”は、本当にいい歌詞だなと思うので、レコーディングの時は曲を聴いてもらった時に、どれだけこの歌詞をちゃんと伝えられるかに気をつけて、それを大事にして歌いました。歌詞が詰まっているところもあるので、口が回らなくて大変なところもありましたが、何回も聴き直して発声にも気をつけてレコーディングしました。
三品 10年もやっていると、やりたいことが増えてくるので、まずは自分が「こうやって歌いたい」と思っているものをやって、それを聴いてみて、すり合わせて形にしていくというような感じで、自我を持ちながらレコーディングさせてもらいました。今回は音が早いのもあって、ニュアンスのつけ方が難しかったです。でも楽しく録れました。
小玉 この曲は、かわいい曲なのでかわいく歌うのはもちろんなんですけど、サビ頭の「愛されちゃいます」とか、サビ頭だし印象に残るワードなので、多幸感を意識して歌ったりしました。気持ちの部分ですけど、ちゃんと幸せな気持ちで、愛されている実感を持って歌おうと意識して歌いましたね。
松田 レコーディングは楽しかったなという思い出はあるんですけど……。(笑) シンプルに楽しんで歌えたなと思います。何年も長い事レコーディングをやっていると、「この曲のここはこうやって歌わなきゃな」とか、「ここはこうやって歌った方がいいかな」とかがあって、それなりに毎回緊張感をもってレコーディングするんですけど、この曲は私たちの10周年を記念する曲だから、私自身がこの曲を好きになろうと思って、上手く歌うとか、よく見せるような歌い方ではなくて、好きな曲を歌うような気持ちでルンルン気分で歌いました。なので、あまり苦労した記憶はなくて、いい意味で楽しく歌えました。自分の感覚でこだわっていた部分や、歌いたい雰囲気がそのまま出せたので、それも含めて楽しくレコーディングできました。
■今作のMVは最高にキュートな映像になっていますが、MVの見どころや注目ポイント、MV撮影中のハプニングや裏話なんかもあったら教えてください。
小玉 このMVは結婚式場で撮影したんです。最後の方で全員がダンスしている引きの映像で紙吹雪が舞っているんですけど、あれが大変で、舞っている紙吹雪が顔についたり、歌っている時に吸っちゃったりしないようにするのが大変でした。床に落ちた紙吹雪を踏むと滑っちゃうので、それにも気をつけながら踊らないといけなかったんです。紙吹雪が舞って幸せそうなシーンではあるんですけど、結構ヒリつきながらの撮影でした。(笑)
廣川 今回のMVのテーマが原点回帰というのもあって、出てくるセットとか装飾とか小道具もすべてがかわいくて、結婚式場で踊っているバックのセットも、今回のMV用に特別に作ってもらったりしたので、すごく贅沢な空間で撮影させてもらえて嬉しかったですし、10周年のケーキも登場するんですけど、そういうのを作ってくださったスタッフさんとか、関わってくださっているみなさんのわーすたへの愛が感じられて、すごく愛に溢れた幸せな空間でした。だから、私たちもあんなに多幸感溢れる表情で踊れたし、10年間ありがとうの気持ちで撮影できたので、それがみなさんにも伝わったらいいなと思います。
松田 スタジオで撮ったシーンで、私の後ろを瑠香がプレゼントボックスを持って歩きながら歌うシーンがあって、その後に私が続けて歌うんですけど、そのシーンはカメラで続けて撮っていく感じだったんです。瑠香は歌いながら歩くスピードとかを調整したりしないといけなくて、そのシーンは何回も撮り直したんです。私はただ座っているだけでよかったので、アドリブで毎回いろいろなことをして遊んでみたりしていたんです。それで1回だけ手と手を繋げてウェーブみたいな動きをして遊んでいた時があったんですけど、出来上がったMVを見たらそれがOKテイクで使われていて、監督は変なことをしているシーンが好きなのかなと思いました。(笑)
三品 ただ私の歩くスピードがちょうどよかったのがそのテイクだっただけかもよ?(笑)
松田 まさかそのテイクが使われるとは思っていなかったので。でもすごく手が滑らかに動いていて面白かったですけどね。(笑)
三品 みんなでプレゼント交換をするシーンがあるんですけど、その時の私の胡散臭いビックリの仕方にぜひ注目してみてください。(笑)
松田 ついでに私も胡散臭いです。(笑)
三品 奈々聖と梨々華の二人は、割りと自然な感じで交換しているんですけど、うちら二人はふざけちゃって「わーぉ!」みたいな感じで、小芝居みたいになっちゃっているので。(笑)
■ぜひそこに注目して見てみますね。(笑) カップリング曲についてもお聞きしたいんですが、前作シングルのカップリング曲だった“君とtea for two♡”に続いて、今作の“悪戯ロマンス”もちょっとアンニュイな曲調で、そんな曲がすごく似合うようになってきましたね。
廣川 今言っていただいたみたいに、最近のカップリング曲はちょっとアンニュイだったり、しっとりとした曲調が多かったりするんですけど、今回の“悪戯ロマンス”は、ちょっとシリアスな要素もあって重めでダークな感じでもあるんです。こういった重めの恋愛ソングって、わーすたにはそんなに多くない感じの曲でしたし、キーが低めで、こんなにメンバーの太めの声が聴けるのも珍しいので、10年やってきたけどなんかすごく新鮮な気持ちで、最近ハマっていてよく聴いています。ファンの方たちにも楽しんでもらえると思うので、反応が楽しみですね。
小玉 この曲は世界観というか、曲のテーマがしっかりしているし、ゆったり目で声も低いので、心地よく聴ける楽曲だなと思います。奈々聖が言っていたようにすごく新鮮な感じだし、メンバーひとりひとりの声も楽しめる新たな曲が増えて嬉しいです。
松田 私はこの“悪戯ロマンス”の歌詞に出てくる、「落としてきちゃったみたい」とか、「会いたくって」とか、そういった女の子が言いそうな言葉がすごく好きで、「会いたくて」じゃなくて、「会いたくって」だし、「落としてきたみたい」じゃなくて、「落としてきちゃったみたい」と、間にちっちゃな「っ」が入るのがいいなと思います。なんかおっちょこちょいというか、「言いそびれちゃった」とかもそうですけど、そういった言い回しがすごく気に入っていて、アンニュイなメロディーにもぴったりだなと思います。
三品 この曲のサウンドはすごくレトロな感じになっているんですけど、メロディーは割りと現代風なのが面白い曲だと思います。本当に今までのわーすたにはなかった新しい感じの曲だし、まだライブでは披露していないんですけど、振りがめっちゃかわいくて、角と牙を表現したような振りがあるので楽しみにしていてください。
■それでは最後に、ここまで10年間わーすたとして活躍してきましたが、今後わーすたとして絶対にここは変わらずにいきたいというところと、逆にこれからのわーすたとして、変化や進化させていきたいところを教えてください。
廣川 この10年間すごく成長してきたなと自分でも思っているんですけど、でもやっぱり変わらないものもずっとあって、アイドルのコンセプトって自然と変わっていってしまうものだと思うんですけど、わーすたの芯にあるものは変わらないなと感じていて。こんなに長く活動してきて、振り返ってみてもそう思えるのがわーすたの強みだと思います。私たちが発信できる「かわいい」は、海外のファンの方がいる限り変えたくないなと思いますし、「かわいい」を表現する立場として、「かわいい」へのリスペクトは忘れずにやっていきたいと思います。進化していきたいところとしては、こうして長い事応援してきてくれているファンの方たちから、「わーすたはやっぱりライブが楽しいよね」とよく言っていただくので、これからもパフォーマンスに磨きをかけて、どんどんパワーアップしていきたいなと思います。「アイドル」という枠ではあるんですけど、「わーすた」という枠でいたいなと思うので、これからもちゃんと自分たちを表現し続けられるグループでありたいなと思います。
小玉 やっぱり「かわいい」は前提として変わらずにやっていきたいなと思います。年齢を重ねるにつれて、大人っぽくなっていくのは当たり前のことだけど、わーすたの「かわいい」は変わらずに表現していきたいし、猫耳もしばらくは変わらずにつけていこうと思います。(笑) あと進化していきたいところは、10年経った今でもさっき話したように、カップリング曲でまた新しい一面を見せられる曲があるように、まだまだ新しい面を見せていきたいし、まだやったことがないこととか、行ったことがない場所とか、これからも出来ることはたくさんあると思うので、挑戦する気持ちはずっと持っていたいし、これからもいろいろなことができたらいいなと思います。
松田 やっぱりわーすたの変わらない良さは、オリジナルメンバーだけでこれまでずっとやってこれたところだし、ずっとステージに立ち続けて、ファンが待ち続けていられるアイドルでいることだと思います。それが強みというか、変わらずに安心して「好き」って言いに来てくれるファンの方たちがたくさんいるから、それがすごく嬉しいし、強みになったんだと思います。だから、これからもそれをまだまだ受け取れる姿勢でいたいなと思っています。でも人は歳を取るし、変わっていってしまうものだと思うんです。私も以前まではそうやって自然と変わっていってしまうことにいちいちダメージを受けて泣いていたんですけど、大人になるにつれて、そういった変化も自然と受け入れていけるようになりました。そういった変化も楽しめるようになっていくことが、大人になっていくということなのかなと感じます。最近はファンの方が子供を生んで一緒に会いに来てくれたりとか、わーすたを知った頃はまだ小学生だったから、やっと今になって会いに来られるようになったりとか、ファンの方たちも私たちと一緒に歳を重ねていっているので、そういった新しい出会いだったりは、これから先もたくさんあると思うので、そこを楽しめるようにしっかりと噛み締めながら頑張っていきたいなと思っています。
三品 ずっと変わらずにわーすたでいられたのは、メンバーそれぞれが心の奥で考えていることが変わらずにいたからだと思います。わーすたって、わーすたの中だけでわーすたのペースで時間が進んでいるような感じがあって、だからこそ変わらずにいられるんだろうなという感覚があります。みんな大人にはなっているけど、わーすたにはわーすただけの空気があって、それはこのメンバーとみんなで作ってきたものなんだろうなと思うので、きっとそれはこれからも変わらずにいるんだと思います。むしろ今さら変えられない気がします。(笑) でもみなさんに楽曲がたくさん聴かれるというのはやっぱり嬉しいなと思うので、時代に寄り添ったことも、もっと出来ることがあると思うし、いろいろな出会い方がもっと出来るようになっていけたらいいなと思います。そこは進化していかないといけない部分だなと思いますね。
Interview & Text:土谷拓史
PROFILE
2015年に結成のデジタルネイティブ世代アイドル。グループ名は「The World Standard」の略。現在まで、13か国の国でライブ出演するなど、世界に照準を合わせ活動している。アニメ「アイドルタイムプリパラ」「キラッとプリ☆チャン」など、多数のアニメの楽曲を担当。2019年10月にわーすた初となる生バンドでのフリーライブを代々木公園野外ステージにて実施し、3000人以上のファンを集めた。LINE CUBE SHIBUYA・豊洲 PIT・TOKYO DOME CITY HALLなど、多数の会場でワンマンライブを開催。
https://wa-suta.world/
RELEASE
『わーるどすたんだーど』

初回生産限定盤(CD+BD)
AVCD-39680/B
¥2,500(tax in)

通常盤(CD)
AVCD-39681
¥1,300(tax in)
avex trax / iDOL Street
2月26日 ON SALE