有華 VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

■『messy bag』は“恋ごころ”の他にもいくつか新曲が収録されています。それぞれの魅力をお伺いしたいです。まずは“キミエール”から。こちらはアルバム制作時に作曲されたものなのでしょうか？

有華　この曲は今回のアルバムに入れようと思って制作した楽曲です。タイトルの通り、応援歌になっています。私は「頑張れ」って言われるほど、苦しくなってしまうこともあると思っていて、そういった人にもっと寄り添える楽曲になれるようにと思って制作した結果、隣で友達がエールを送ってくれているような、そんなイメージの楽曲に仕上がりました。たくさんの人に届いてくれたらと思っているんですけど、結果的に私が一番励まされる楽曲になりました。(笑)　今回のアルバム制作時はさっきも話したように、合宿のような大変な毎日だったので、制作が終わって聴いてみると、あらためてしみじみと「いい曲だな」と感じました。(笑)

■“Gentleman”はどんなメッセージを込めて制作された楽曲になっていますか？

有華　これは自分の祖父のために作った楽曲なんです。祖父は去年の年末に亡くなってしまったんですが、その時の自分の気持ちを自然と残したいなと思って制作した曲になります。当時は自然と曲のフレーズが浮かんできて、久々にワンコーラスを一気に作れた楽曲になりました。アルバムの収録曲を選ぶ際に、「これだけは絶対入れて欲しい」とお願いしました。

■お祖父様は有華さんの音楽活動を特に応援してくれていた方ですか？

有華　そうですね。一番長く過ごすことができたおじいちゃんでした。20代になって、大人になってからもたくさんおしゃべりできる相手でした。東京に出て来てからも電話でよく励ましてくれました。なので、“Gentleman”には幼少期だけじゃなくて、大人になってからの思い出も含めたおじいちゃんへの思いを綴っています。

■大人になってからもたくさん関わることができるおじいちゃんと孫ってなかなか珍しいようにも思えます。

有華　私からの電話にはよく出てくれていたけど、毎回10回以上コールしないと出てくれないんですけどね。(笑)　おじいちゃんのことが心配でついつい電話をかけていたせいで、おじいちゃんから「暇なんか？」って、心配されちゃうこともありましたね。(笑)

■“#Me“は女の子の本音が描かれた、かわいらしくもメッセージ性のつまった楽曲になっているように思います。

有華　自分で自分の機嫌をとるって、なかなか難しいことだと思っていて、“#Me“という曲を聴くことで、そういう自分の機嫌をとる後押しになったらいいなと思って制作したものです。

■機嫌をとるのが難しいなと思うことって、有華さんにもありますか？

有華　私も落ち込んだ時は友達とかに相談することがあって、もちろんスッキリすることもあると思うんですけど、相談してスッキリしたと思って家に帰って来たら、また落ちこんじゃうという時期もあったんです。自分の本当の気持ちって自分にしかわからないから、人に頼っても上手くいかないことがあるんだと思います。なので、「自分のことは自分で愛して慰めてあげることができたら、もっと生きやすいのかもしれないよ」というメッセージを込めています。

■なるほど。確かにそういうこともありますよね。

有華　歌詞はあえて明るくしていて、自己肯定感が下がっている時にこんなに明るいと辛いかなとも思ったこともあったんですけど、逆に笑えてくるような、そんな歌になったらいいなと思って制作しました。なので、“#Me“を聴くタイミングとして私がオススメするのは、仕事とかに行く前ですね。「嫌だな……」と思った時に聴いてもらって、気分を上げてもらえたら嬉しいです。

■“Baby you -Reprise-”もリリースは初の楽曲ですよね？こちらはピアノバージョンでしょ
うか？

有華　そうですね。“Baby you”はもともと明るいメロディーが印象的な楽曲なんですが、ピアノバージョンでは少し切ないメロディーにアレンジされています。私がピアノの弾き語りから活動を始めたので、原点としてアレンジバージョンはピアノでやりたいと思っていました。

■今回はインストアライブもかなり多く開催されますね。

有華　インストアライブもやるのは久しぶりで、2019年のコロナ前からずっとやっていなかったので、「みんな来てくれるかな……？」ってちょっと心配もあります。でも、いろんなところで歌うことができるのは楽しみです。

■1月には東京と大阪でワンマンライブを開催予定ですが、意気込みはいかがでしょうか？

有華　TikTokで曲を聴いてくれている方はたくさんいるんですけど、有華って存在を知ってくれている方はまだ少ないのかなと実感しているので、ぜひライブに来てもらって、好きになってもらえたら嬉しいなと思います。

■今回のワンマンライブはどんな雰囲気のライブになりそうですか？

有華　今回は初めて着席できるホールになっているので、立ち上がって盛り上がるところと、座って落ち着いて聴いてもらうところと、緩急をつけたライブにできたらいいなと思っています。これまではライブハウスとかでスタンディングのライブばかりだったので、ファンのみなさんを何時間も立たせちゃって申し訳ないなと思っていたところもあったので、着席できるタイプの会場でのライブはその不安がなくなってありがたいです。(笑)

■最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします。

有華　『messy bag』は、私にとってメジャーデビュー後初のフルアルバムになります。昔の私とまったく同じ人物ではいられないけれど、芯の部分はそのままに、更新していく私を愛してもらえるような作品になったと思うので、ぜひたくさんの人たちに聴いてもらいたいです。

Interview & Text：高橋未瑠来

PROFILE
大阪府出身。幼少期からピアノ、合唱を始め、18歳から大阪を中心にシンガーソングライターとして活動開始。元気で天真爛漫なキャラクター。InstagramなどのSNSでは飾り気のない素直なトークでファンに親しまれ、TikTokでは80万人、Instagramのフォロワーは現在約15万人となっている。持ち前の明るさで幾田りらや坂口有望らなど、多数の若手アーティストと親交を持つ。アーティストからのフォローや交流に加え、著名スポーツ選手やインスタグラマーからのフォローや対談など様々の分野で活躍する人たちからも支持されている。
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RELEASE
『messy bag』