「『Birth of Riot』、Zilqyのムーヴメントとして暴動を起こしていきたい」
アンコールで、10月7日にリリースされるZilqyのニューアルバムタイトルを発表したMiho(Ba)の、その言葉にはただならぬ自信が満ち溢れていた。2026年7月11日、Veats Shibuya。『From Zero To One』と名付けられたライブはタイトル通り、Zilqyというバンドが“ゼロ”から“ワン”へと変貌する瞬間の夜であり、4人の女王たちの自信をまざまざと魅せつけられたライブであった。デジタルなSEに合わせてメンバーがステージに登場する。最後に登場したAnna(Vo)の「Are you Fuckin’ Ready?」の雄叫びを合図に、堰を切ったように轟音が降り注いだ“Carry On”でZilqyのライブはスタートした。4人が繰り出す重厚なグルーヴと轟音のアンサンブルに応えるよう、フロアからは無数の腕と声が一気に上がり、割れんばかりの歌声がこだまする。Toki(Gt)が華麗なギターソロをキメると、大きな歓声が沸き起こった。のっけからステージもフロアもボルテージMAXだ。

「Veats Shibuya、すごいエネルギーだね!」そんなフロアの様子を嬉しそうに眺めながら、Annaが言葉を発する。そのまま間髪入れずに“Disguise”へ傾れ込む。Kano(Dr)のけたたましく響くビートは2階まで生音が聴こえるほどで、そこに地を這う重低音を重ねるMiho。Tokiは分厚いディストーションサウンドでZilqyサウンドの壁を創っていく。そしてハンドマイクのワイヤーを巧みに操りながら、挑発的な声色でオーディエンスに迫るAnna。Tokiが上手側から下手側へ走れば、呼応するようにMihoが下手から上手へと走る。その4人のステージングも解き放たれるサウンドも圧巻で、至るところから自信がみなぎっていた。妖艶な香りを漂わせながら、解放的なサビへと流れていく“Psycho”。フロントマンとしての圧倒的なカリスマオーラを放つAnnaの、突き抜けるハイトーンが心地良い。ほかの3人に比べれば、ヘヴィミュージックでの経験値の少ない彼女だったが、その歌声もその佇まいも、ヘヴィでラウドなバンドのヴォーカリストとして、他の追随を許さぬほどの唯一無二の存在になった。

さらにTokiのヘヴィなリフとKanoの精確で力強いショットが映える初披露曲「Caught in the Web」と、アルバム収録曲を次々と披露していく。これまでのライブ経験はもちろんのこと、ニューアルバム『Birth of Riot』がZilqyにとっていかに自信作であるのか、それが充分にわかる演奏である。「昨年12月に“ゼロ”からデビューしたZilqyが、“イチ”になろうとしていて。そんなときにみなさんが観にきてくれて嬉しいです」まさにロックバンドとしての大きな第一歩を踏み出した宣言を、その音で我々に知らしめる。いや、ねじ伏せてくるといったほうがいいのかもしれない。禍々しいリフで始まりながらも、どこか哀愁感を漂わせるサビが印象的な“World’s End”。昨年12月からライブで披露され、育てられてきた曲である。その堂々たる貫禄のある演奏は、まるで生まれ変わったような、新たな息吹を感じた。そして、“Misfit Toys”はアッパーに攻めながらも流麗なサビが耳に残る楽曲である。ヘヴィなサウンドをラウドに鳴らし、時に禍々しく、時に獰猛に攻めながらもサビは美しく惹きつけていく。それがZilqyの魅力であり、Zilqyならではの大きな武器である。

Tokiのギターソロが静寂を切り裂き、咽び泣くようなフレーズが会場を支配すると、そのまま“Other side of the moon”が始まった。どこか淡々とした演奏の中で、鳴き声のようなAnnaの歌声にオーディエンスは一気に惹き込まれた。「やるじゃん、Veats Shibuya。すんごいエネルギーくれるじゃん!」Annaの扇動で、オーディエンスが一斉に拳を上げる掛け合いでスタートしたラストスパート。お待ちかねのキラーチューン“Cannonball”でオーディエンスは高らかに声を上げ、ステージとのコール・アンド・レスポンスも阿吽の呼吸で大きなハイライトを迎えた。そこから畳み掛けるシーケンスを合図に、“CAVEAT”へ突入する。初めて耳にする攻撃的でパンキッシュなナンバーだ。Kanoの捲し立てるビートとAnnaの言葉がせめぎ合いながらエッジィに駆け抜けると、ラストナンバーは“RUN”。時折挟み込まれる日本語詞にグッと胸を掴まれた。

鳴り止まぬZilqyコールに迎えられたアンコールは“Bleeding Love”から始まった。荘厳で堂々たる響きが、Zilqyの強さを示す。「Zilqyはひとつの目標として、ここ(今日)で完成させる想いで来た」とToki。「ツアーを回って、みんなの声が入って、昨年リリースした1st EP『Vacant Throne』が完成したと思っていたら、今日のVeatsで再レコーディング、生まれ変わった気持ち」だと語った。それほどまでにこの日の一体感は凄まじいものがあった。そして、Mihoから待望のアルバムリリースが10月7日であること、先立って発表されていたツアータイトルと同じ『Birth of Riot』であることが告げられ、さらにTokiからはアルバムリリースに先駆け、収録楽曲が配信リリースされていくことが発表された。10月より開始されるツアー『Birth of Riot』は、同タイトルのニューアルバムを引っ提げてのものとなる。ファイナルは12月16日、バンド最大規模の会場であるZepp Shinjuku(TOKYO)だ。

「最後に大きな大きな暴動をZepp Shinjukuで起こせたらと思っているので、どうぞよろしくお願いします!」とMihoが高らかに声を上げると、大きな歓声に包まれた。昨年のお披露目ライブから8ヶ月。“ゼロ”から“ワン”になる過程で、すごく幸せなこともつらいことも、いろんな気づきがあったと、Annaが口にする。「みなさんも日常生きていく中でも、気づきっていっぱいあると思うの。今日のライブでも思ったこと、感じたこといっぱいあると思う。その気づきを大切に胸の中にしまっておいてもらって、またみなさんとお会いできる日をすごく楽しみにしています」そう告げると、最後のナンバー“Realize”を贈った。ラストに相応しい精悍で勇ましい演奏と歌だった。From Zero To One…… Zilch(Zero=何も無い)Queen(女王)たちは、今ここに大きな“One(一歩)”を踏み出した。そう、Zilqyは新たなフェーズに突入したのである。

Text:冬将軍
Photo:Victor Nomoto – Metacraft
オフィシャルWeb:https://www.zilqy.com
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Zilqy『From Zero To One』@Veats Shibuya セットリスト
01. Carry On
02. Disguise
03. Psycho
04. Caught in the Web
05. World’s End
06. Misfit Toys
07. Other side of the moon
08. Cannonball
09. CAVEAT
10. RUN
ENCORE
01. Bleeding Love
02. Realize
LIVE
■<SUMMER SONIC 2026>
2026年8月16日(日)東京会場PACIFIC STAGEに出演決定
SUMMER SONICオフィシャルサイト:https://www.summersonic.com/
■Zilqy Tour 2026「Birth of Riot」
・2026年10月11日(日)千葉 柏 PALOOZA OPEN/START 17:00/18:00
・2026年10月12日(祝)宮城 仙台 LIVE & CLUB MACANA OPEN/START 17:30/18:00
・2026年10月24日(土)兵庫 神戸 VARIT. OPEN/START 17:30/18:00
・2026年10月25日(日)愛知 名古屋 ell. FITS ALL OPEN/START 17:30/18:00
・2026年11月14日(土)福岡 福岡 INSA OPEN/START 17:30/18:00
・2026年11月15日(日)福岡 福岡 INSA OPEN/START 17:30/18:00
・2026年11月28日(土)大阪 OSAKA MUSE OPEN/START 17:30/18:00
TOUR FINAL
・2026年12月16日(水)東京 Zepp Shinjuku(TOKYO) OPEN 18:00 / START 19:00
【チケット料金】 スタンディング : 6,500円 ※税込・整理番号付・ドリンク代別
【チケット最速先行受付中】 2026年7月26日23:59まで:https://eplus.jp/zilqy/
【インバウンド(日本国外在住者向け)チケット】:https://eplus.tickets/zilqy/






