■ふふふ、わかります。(笑) その活動開始から、2019年にはZepp Tokyoでライブをやられて、今回メジャーデビューということで、なかなかのスピードでいい流れの中進んできたのかなという印象ですが、ご本人たちからしたらどうなんでしょうか?
KOHEY どの業界もそうだと思うんですけど、流れってすごく大事だと思っていて。グループの活動としても、スタートとゴールはちゃんとしておきたいというのは、最初からメンバーの意見としてもあったので。
■結成のときから、グループとして目指すところやなんかはしっかり決めていたと?
SHUN ある程度は決めていたんですけど、目標や目指すところっていうのは正直バラバラで、例えば東京ドームでライブをやりたいって人もいれば、それこそメジャーデビューを目標にしている人もいたり。それぞれバラバラだったんですけど、1周年記念の初めてのワンマンライブのときに、自然とみんなの想いが合致して、このグループだったらここを限界にしちゃダメだよね、というか、もっと上にいけるはずだってことを確信したというか。一緒の目標に設定できたライブだったなって。
■そのワンマンライブで限界みたいなものがなくなったと?
SHUN そうです。僕はちっちゃい頃から音楽をやりたいと思っていたから、もっと上にいきたいと思っていたけど、「いや、でもここくらいでいいでしょ」っていうメンバーもいて。ワンマンライブをどこでやるかとかも全部自分たちで決めていたんですけど、安定を求めがちというか、ここだったら絶対いけるからここにしとこう、みたいな。そういう感じもあったんですよ。
■なるほど。
SHUN でもBUZZ-ER.のメンバーって、反骨精神の塊というか、チャレンジ精神がめちゃめちゃあるので、「本当にこれでいいのか?」って。例えば「BUZZ-ER.ではそんなところでできないでしょ?」って言われた方が、逆にスイッチが入っちゃうし、そっちの方が自分たちの気持ちも高められるので。これは年齢もあると思うんですけど、スピード感だけは大事にしたいなって。できないことをやって、それができたときに「よっしゃ!」って、それが一番気持ちいいんですよね。なので、それからは毎回目標設定は高くしています。
■確かに。目標設定が高くなかったら、このスピードでここまでこれていなかったかも。
SHUN 本当にそうだと思います。
KOHEY いくしかないっていうのもあったよね、やるからには。
SHUN 「中途半端にやるくらいだったら、もうやめよう」って、最初の段階から決めていたので。「やるからにはトップ目指そう」って。
KOHEY もし下降していったら考えようってくらい上しか見てない、みたいなね。(笑) だから常に上にいくために自分たちで考えてやっていこうっていうのが、無所属のときからあったんですよね。
SHUN 最初はフリーで自分たちでやらなきゃいけなかったので、ライブでも20分時間があったら、20分ギリギリ使ってひとつでも爪跡を残そう、くらいの気持ちでやっていましたからね。1年間で100何十本とか、とにかくライブばっかりしていましたから。
■そのおかげでいまがあると?
KOHEY・SHUN そうですね。
KOHEY 間違ってもメジャーデビューがゴールじゃないっていうところをこれから見せていかなくちゃなって。ここからがスタートというか、リスタートかな。そういう感じなので、またゼロから始める気持ちで進んでいきたいです。
■いまお話していて、お2人の意思の強さがすごく伝わってきました。
KOHEY 7人みんなこんな感じです。(笑)
SHUN それぞれがちゃんと考えて何かを作らなくちゃいけないっていう時期があったので、想いとかは強かったりするよね。
KOHEY そうだね。
SHUN その経験がいま生かされているのかなって気はしますね。
■なるほど。デビュー曲となる“サクラエビデンス”もまた思い入れが強いんじゃないでしょうか?
SHUN この曲は初めてできたオリジナル曲で、結成当時はこの曲でずっと深夜練習していたし、初お披露目もこの曲だったし。僕らからしても、ファンからしても、一番大切な曲なんです。この曲でメジャーデビューしたいっていうくらい、思い入れの強い曲だったので、この3年間ずっとあたためてきて、こうやってこのタイミングで出すことができて、すごく嬉しいです。
■ファンの方も嬉しいでしょうね。
SHUN 毎度毎度、「今年は出るんじゃないか?」って言われていたので。ファンの方たちにとっては3度目の正直と言いましょうか。(笑) 「お待たせしました!」って感じです。
KOHEY 僕としては、自分が始めたいと言ったものを、ここまで具現化してくれたこともすごく嬉しくて。だからこの道を選択して間違っていなかったなって実感しているんです。特にここ最近はすごく…。
■そうでしょうね。ちょっと話が戻ってしまいますが、この道を選択したとき不安というのは…?
KOHEY もう不安しかないですよ!(笑) しかもフリーでって。僕はグループをやる前、事務所に所属して役者をやっていたんですけど、グループをやるためにそこを辞めたくらいの決断だったので、それもあって「生半可な気持ちではできない」って想いでずっとやってきたんです。だから不安に押しつぶされながらもここまできて、いいメンバーに出会えて、いい楽曲に恵まれて、本当に良かったなって。
■その不安はメンバーにも話されたりしたんですか?
KOHEY いや、言ってないです。
SHUN 基本無口でたんたんとこなすタイプなので。
KOHEY もう決めていたので。これでデビューするしかない、やるしかないって。だって俺はもう事務所も辞めちゃっているから、もうこの道しかないし、やるって決めたらやるって、もう信じるしかないって、そう思いながらここまでやってきましたね。
SHUN ほかのメンバーも自分でいっぱいいっぱいだったっていうのもあるので、ほかの人が困っているかとか、そういう次元じゃなかったんですよ…。まずは自分がしっかりしろよって。自分は歌をやっていたけど、ダンスはほぼ未経験だったから、それでもういっぱいいっぱいで。「また怒られるのかな…?」って、日々怖かったですからね。(笑)
■手探りの状態でここまでやってきたんですね。
KOHEY でも「やるしかない!」って。(笑)
■素晴らしいです!その覚悟は。
KOHEY SHUNは運動神経が良くて、結構すぐに覚えるタイプなんですよ。いまとなっちゃ普通に踊れるもんな。
SHUN 普通ですけど。(笑) 水泳、剣道、バスケ、野球もちょっとかじっていたから、身体は硬いんですけど、使い方はわかるんですよ。だからダンスもこういう使い方しているんだなって。
■挫折しそうになったりは?
SHUN 自分も挫折していたし、もうみんなしていましたね。CHIBAは風呂場で泣いていたって。(笑)
KOHEY 号泣したらしいです。
SHUN ずっと深夜練習だったんですけど、2時とか3時になってくると、やっぱり頭が回らないんですよ、眠くなっちゃって。だからもうみんなで助け合いながら、それこそさっき言っていたように「ごはん行こう」とか声をかけて、別にそれでダンスのことを話すわけじゃないんだけど、そこで仲良くなっていったんですよね。
KOHEY 心を開いていったんだよな。
SHUN そっか、それがなかったら仲良くなっていなかったから、そう思うと良かったのかな。(笑)