=LOVE VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

=LOVE『あの子コンプレックス』

失恋経験者は共感必至!複雑な心情を歌い上げたイコラブが語る“あの子コンプレックス”

「宝物じゃないなら/大事にしないでほしい」など、心に突き刺さる言葉が何度も飛び込んでくる=LOVEのニューシングル『あの子コンプレックス』が、同性を中心に多くの共感を呼んでいる。MVは発売前の時点で600万回再生を突破。結成から5年を迎え、デビュー当初からは比べ物にならないほどの表現力を身に着けた彼女たちは、女性の複雑な心情が描かれた失恋ソングをどのように解釈して歌ったのか。11人のメンバーの中から大谷映美里、齋藤樹愛羅、髙松瞳、瀧脇笙古、諸橋沙夏の5人に、カップリング曲を含む本作について、5年間の成長について語ってもらった。

■“あの子コンプレックス”は、良い感じの関係だと思っていた男性がいたけど、他の女性に奪われてしまった曲という解釈でいいんですか?

諸橋 そうですね。女の子の複雑な心情がたくさん書かれた曲で、女性はめちゃめちゃ共感できる内容になっていると思います。

■諸橋さんが共感したポイントは?

諸橋 もう全部です。「宝物じゃないなら/大事にしないでほしい」とか、「何もわかってない/バカなふり」とか、「特別じゃないなら/あんな顔 見せないでよ」とか。

■思わせぶりな男性に振り回される女の子の姿が浮かびますけど、みなさんはどう解釈したんですか?

髙松 私は女子ですけど、そういう恋愛観があまりわからないんです。だけど「可哀想だな……」と同情してしまうので、自分なりに「ここは強く」とか、「ここは優しく」とか、すごく意識して歌いました。

大谷 一人ひとりの解釈は違っていて。瞳みたいなパターンもあるし、そういう物語として当てはめて歌う人もいるので、ファンの方も歌詞やMVを見て、それぞれで想像を膨らませていただければなと思います。

■最年少の樹愛羅さんは、どう解釈しましたか?

樹愛羅 ちょっと大人な曲なので、まだ私にはほど遠いなと思うんですけど、今まで映画とかマンガとか見てきて、「そういう感じなのかな」と思って。でも女の子の気持ちを具体的にというか、経験というか、うーん……わからないです。(笑)

■17歳だとそれが普通ですよね。(笑) 瀧脇さんはいかがですか?

瀧脇 最初にいただいた時に、すごくツラい歌詞だなと思ったんです。「まだ好きでごめんね」という歌詞で、「あ、やっぱり好きなんだな」っていうのがわかったから。でも、私の解釈をメンバーに「こう?」と聞いたら、「いや、私は違うと思う」とかもあって。

■それはどういう部分だったんですか?

瀧脇 私は「知らないバニラが香った時」という部分で、「浮気に気づいたのかな?」と思ったんです。でも浮気をされてしまったのか、もう別れているのか、そこは人によって解釈が違って。

■僕は付き合っていない片想いの状態をイメージしていたんですけど、みなさん的には違うんですか?

諸橋 私は、最初は2番目の女だと思っていたんですけど、今は付き合っているか付き合っていないか、曖昧な関係なのかなと思っています。だって本当に付き合っていたとして、こういう男性がいたら嫌じゃないですか。

大谷 私は別れているものだと思っていました。別れているのに、優しくしてズルい人だなって。この曲は歌詞に出てくる「粉雪」の質感とか、「バニラ」の香りとか、目の前に届いてくる感じがして、情景以外のことも浮かびあがってくるので、いろいろ想像が膨らみますね。

■バニラの香りを嗅ぐたびに、この曲を思い出しちゃいそうです。悲しいラブソングという点では、“ズルいよ ズルいね”(2019年10月発表の6thシングル)も近い要素があったと思うんですけど、当時と比べて歌う時の気持ちに違いはありましたか?

瀧脇 “ズルズル”の歌詞をいただいた時は、すぐに状況が思い浮かばなかったんですけど、今回は「こういう感じの曲なんだ」と、なんとなくイメージはできたので、そこは変わったのかなと思います。

■大人になったんですね。樹愛羅さんは先ほど「わからない」と言っていましたけど。

樹愛羅 そうですね。でも“ズルズル”の時よりもズルズルしていて……。

髙松 ズルズルしてるとは?(笑)

樹愛羅 “ズルズル”の時よりも執着じゃないけど、深く思ってたのかな……いや、どうなんだろう?でも「あの子コンプレックス」の方がドロドロしているのかなと思いました。

■ちなみに、こういうズルい男性は好きですか?

樹愛羅 嫌ですよ!絶対に嫌です!ちゃんと安心させてくれる人がいいですね。

■危険なタイプが好きとかじゃなくてよかったです。(笑) 最近のシングルは明るい曲が続いていましたけど、今回は久しぶりに切ない曲で、ちょっと大人なイコラブを見せようという気持ちもあるんですか?

諸橋 今回の曲をいただいた時に、ディレクターの方から「今回は歌をがんばってもらう」と言われたんです。すごい上から目線になっちゃいますけど、今やっているツアー(5月21日で終了)でも、最近は全員が本当に歌えるようになったというか。不安なくライブできるようになったし、あとから動画を見ていても歌で感動するんです。“あの子コンプレックス”は歌うたびに感情が変わっていくタイプの曲で、歌い方も毎回変わってくると思うので、ライブで披露する時が楽しみですし、たくさん歌っていきたいです。

大谷 デビュー曲の“=LOVE”の時は、「べたーっ」て感じでみんな歌っていたんですけど、それと比べると歌唱力も技術も上がってきて、歌に自分の個性も入れられるようになってきているのかなと思うんです。それぞれが自分の歌を研究していて、私自身もみんなの歌から勉強することも多いので、聴いていて楽しいなと思います。

■MVが完成して、初めて見られた時の感想は?

諸橋 いつもはみんなで一緒にワイワイしながら見て、「かわいい!盛れてる!いえーい!」みたいな感じなんですけど、今回は部屋も暗くしてもらって、映画館のように集中して見たんです。見終わったあとも、みんな「おー!パチパチパチ!」みたいな。(笑) 今までとは違う、ドラマチックでカッコいいMVになったと思うので、何回も何回も見てもらいたいですね。

■みんな窓から物を投げていましたけど、何を投げていたんですか?

樹愛羅 私は香水を投げたんですけど、3回撮ったうち2回とも笑っちゃって。1回目なんて満面の笑みで投げちゃったんですよ。

髙松 それはそれで怖いけどね。(笑)

樹愛羅 2回目も投げ終わったあとに笑っちゃったので、3回目は笑いをこらえることしか考えていなくて。すごい顔をしていたので、本当に恥ずかしい……。

瀧脇 私は腕時計を投げました。最初は腕から外すところも撮る予定だったんですけど、付けてみたらサイズが大きくてだるんだるんで。(笑) なので、握りしめているのを投げる感じになりました。

大谷 私はお花が入った花瓶を投げました。割れちゃわないか心配だったんですけど、スタッフさんが下にマットを用意してくださって。だから安心して「おりゃ!」って叫びながら投げました。めっちゃいい顔で投げていると思います。(笑)

髙松 私は指輪でした。(前作の)“The 5th”で指輪をもらうシーンがあったので、ちょっと嫌だなぁって。

■あの時に叶った恋が終わりを……。

髙松 そうとも捉えられるかなと思います。早すぎですよね。(笑)

■カップリング曲についてもお聞きしたいんですけど、“笑顔のレシピ”は一転して明るさいっぱいの曲で、センターの山本杏奈さんをイメージした曲になっているんですか?

髙松 もう杏奈って感じ。

諸橋 曲はもちろん、歌詞とMVを見たらファンの人は全員泣いちゃうくらいエモいんです。

■山本さんの単独センター曲は初めてですよね?

髙松 私とダブルセンターだった曲(4thシングル『Want you! Want you!』収録の“今、この船に乗れ!”)はあるんですけど、単独は初めてですね。それも2018年だったので、ファンの方も「あんちゃんセンターで嬉しい!」って、みんな喜んでくれると思います。

■YouTubeのコメント欄が「おめでとう!」であふれそうですね。3人のユニットで歌っている“知らんけど”には、佐々木舞香さん、野口衣織さん、そして諸橋さんが参加していますけど、だいぶ刺激的な曲で……。

諸橋 すごいですよね。(笑) めちゃくちゃカッコいい曲で、3人の個性も出まくっていて。ニュアンスとかも全部「自由にやっていいよ」と言われたので、本当に自由に歌わせていただいて、指原さん(=LOVEプロデューサー)にも褒めていただきました。

■これ、歌詞については深入りしない方がいいですよね?(笑)

諸橋 そうですね。(笑) 歌詞はいろいろと……。内容よりはカッコよさに注目していただいて、めっちゃライブ映えする曲だと思うので、披露する時が楽しみです。