20年の道のりを振り返るアニバーサリーライブ開催。
7月31日、『Lead 20th Anniversary Live ～感今導祭～』が立川ステージガーデンにて行われた。2002年7月31日にデビューし、公演当日に20周年を迎えたLead。そんな記念日に行われた本公演は、メンバー各々の変化や成長、そしてファンへの思いをフランクに話すMCも交えながら、20周年の道のりを振り返るようなセットリストを披露。活動の道のりを思い返しながら楽しませたアニバーサリーライブとなった。
そんな記念となる公演は、彼らのデビュー曲“真夏のMagic”で開幕。ステージを広々と使い、メンバー一人ひとりのダンスをしっかりと見せていく。「壮大な夢かかげて」や「君を抱きしめたい」など、当時の意気込みやファンへの感謝が伝わる歌詞を歌う声には力がこもり、20年越しに歌詞が心情とリンクするような説得力があった。夏にぴったりの“Summer Madness”に続くと、クラブサウンドでオーディエンスも盛り上がり、3人も時折目線を交わしながら高揚感を届けると、それを筆頭にして“ファンキーデイズ！”、“Sunnyday”、“バージンブルー”など6曲をメドレーにして披露。序盤から披露されるボリューム満点のメドレーに、フロアも熱気を高めていく。“GREEN DAYS”では華やかなピアノの音色とともにキャッチーに奏でられる「終わることなく続く夢を描くんだ」という歌詞が、今までのLeadの原動力とこれからへの心意気を表すようだった。この日の祝福感とも一致した陽気な“Sunnyday”では、3人でラップを交わしながら「久々に立川なんてどう？」と今回の会場に合わせて歌詞を変えて興奮を誘う。
ここまでシングル曲を中心に披露していたが、カップリング曲の中でも人気の高い“果てしなく広いこの世界で”へ。甘い歌声を聴かせ、“TOKIO NIGHT”ではステージに設置された階段に腰かけながら叙情的にゆったりと歌う。鍵本輝の感情的な落ちサビがぐっと胸をつかみ、伸び伸びとした歌声で魅了した。“トワイライト”では、ここまでクラブサウンドの楽曲が多かった中、バンドサウンドのトラックが新鮮な景色に変える。サビでは古屋敬多のハイトーンが突き抜けるように響き、谷内伸也のラップも叙情的。続く“約束”はオーディエンスに手を振りながら爽やかに歌い上げた。メドレー含めた懐かしの楽曲を11曲、ノンストップで歌い上げる序盤。次々と繰り出される楽曲とサウンドの懐かしさに、これまで止まることなく駆け抜けてきたLeadの20年のボリュームを感じずにはいられない。
MCでは、古屋が「すごい久々だね。元気そうでなにより」とフランクにオーディエンスに語りかけ、ここまで披露した初期の楽曲を谷内が「新鮮な気持ちで歌えた」と振り返る。今日は思い出話も聞きたいだろうからと、彼らの口からは共同生活時代の秘話も。「寝坊続きの古屋を起こそうとした谷内が壁を殴って穴をあけた……」という衝撃的な話も鍵本の口から飛び出し、「最近はやっと大人になったかな」と古屋が苦笑。そんな古屋は20年の実感がないと話し、とはいえこのライブを無事に迎えられたことにほっと胸をなでおろした。
初期の楽曲とともに懐かしいエピソードを振り返ると、この日2度目のメドレーに突入。“LOVE RAIN”、“Still”と、序盤とは趣向を変えてアンニュイな表情も見せながら、ここまで培った幅広い表情を楽曲とともに魅せていく。「あなたにとって譲れない夢はありますか？」と問いかけるのは、“Upturn”。曲調と同じく手を差し伸べるような前向きな歌詞を歌う彼らは、リリース当時の2013年、中土居の卒業を経て、グループのターニングポイントとなった10年前を振り返り、噛みしめるよう。同時に、当時の自分自身に向けて歌っているような感慨もあった。
ここからはこれからのLeadも楽しんで欲しいと話すと、2019年の楽曲“Summer Vacation”へ。強靭な低音が会場を揺らすEDMサウンド。長きにわたる活動の中でのサウンドの変化が見えるのも、この日のセットリストの面白さだ。ダンサーも登場し、さらにダイナミックなダンスでライブ後半を盛り上げていく。“Sonic Boom”、“Be the NAKED”と続け、20年の変化を振り返る怒涛のステージを終えた。
「俺たちがみんなの道標になれるように」。その前置きとともに、アンコールにてこの日最後の楽曲として披露されたのは、20周年アルバムの新曲として制作された「導標」。これまでのシングル曲37作のタイトルをすべて歌詞に入れた、20年間の作品と思い出が詰まった楽曲だ。デビュー日当日、この日に直接披露できる特別さを噛みしめるように、じっくりと歌い上げた。20年を振り返ると同時に、「今はまだゴールではなく、通過点」という言葉もあったこの日。25年、30年と、彼らの進化を楽しみにしたい。
Text：村上麗奈
Photo：山下未来、青木早霞
『Lead 20th Anniversary Live ～感今導祭～』セットリスト
01. 真夏のMagic
02. Summer Madness / ファンキーデイズ / GREEN DAYS / Sunnyday / バージンブルー / “show me the way”
03. 果てしなく広いこの世界で
04. TOKYO NIGHT
05. トワイライト
06. 約束
07. FLY AWAY / LOVE RAIN / Still
08. Upturn
09. I Believe
10. Dear
11. Summer Vacation
12. Sonic Boom
13. Be the NAKED
ENCOLE
01. Night Deluxe
02. 導標
